(前回の続きである)
今夢を見ているのだ、これは夢なのだと、夢の中で自分が夢の中にいることを自覚した経験がある人は多いはずである。そんな時に限って、その夢はフルカラーで鮮明であり、空を自由に飛んでいたり、楽園のような場所にいたり、神秘的な場所にいたり、宇宙を旅していたり、自分の思い通りの世界を作り、その中で思い通りに行動ができるという、通常ではありえないような心地よい体験をしており、目覚めた後でも鮮明に夢の内容を覚えていることが多い。そういった夢を明晰夢(Lucid dream)と呼ぶ。まさにハイビジョン映像でバーチャルリアティの世界を体験しているのが明晰夢なのである。しかし、残念なことに、明晰夢はめったに見ることができない。
そんな明晰夢を毎日見ることができたら、どれだけ素晴らしいことであろうか。もし、自由自在に明晰夢を見ることが可能になれば、これ以上の至福はないであろう。そんな夢ならば休日は一日中でも眠って明晰夢を見ていたい。私は、時々、鳥のように空を自由に飛び回ったり、超能力者になって壁をすり抜けたり、物を念力で動かしたり、瞬間移動をしたりといった夢を見ることがあるのだが、そんな夢を毎日見たいと願っていても、月にせいぜい1回あるかないか、そんな頻度でしか明晰夢を見ることができない。
しかし、世の中には私と同じようなことを願っている人が多くいるようであり、明晰夢を研究し、明晰夢を自由に見る方法を開発しようと試みている学者がたくさんいるのであった。
下のサイトは古い年代のものではあるが、明晰夢に関する膨大な資料が掲載されているサイトである。全部を読むには相当な時間がかかってしまうが、興味がある方は、このサイトを参照しながら明晰夢を見るトレーニングをしていくと良いかもしれない。
ここで疑問が生じる。明晰夢。この夢はREM睡眠と同じようなものなのであろうか。
いいや、どちらも夢を見ている状態ではあるが、明晰夢とREM睡眠では脳の状態が全く異なっていることが既に明らかにされているのであった。明晰夢は通常の夢の状態は異なるため、そんな何度も都合よく明晰夢を見れないのである。
いいや、どちらも夢を見ている状態ではあるが、明晰夢とREM睡眠では脳の状態が全く異なっていることが既に明らかにされているのであった。明晰夢は通常の夢の状態は異なるため、そんな何度も都合よく明晰夢を見れないのである。
明晰夢における脳波解析からは、前頭葉や側頭葉前部における覚醒時の所見とREM睡眠時の所見がハイブリットしたような脳波所見が見出されている。明晰夢は脳波所見からは覚醒時とREM睡眠が合体したような睡眠なのであった。明晰夢では、通常のREM睡眠では逆に抑制されているようなDLPFCや側頭葉中央下側といった領域の特殊な活動状況が関与しているものと考えられている。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2737577/
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2737577/
明晰夢を見ている時の画像所見からも、上の論文と同様な所見が得られている。その結果、なんと明晰夢では人類でのみ高度に発達した脳の領域が活発に活性化していることが分かったのである(下図)。この明晰夢に関与している領域の脳の容積は猿と比べて人では32倍にも増大している領域である。猿などの動物でも夢は見ると考えられているが、明晰夢は人類でしか体験できない高度な精神現象なのであった。
(せっかくの夢を明晰夢で見ないなんて、矢沢永吉も「もったいない」と嘆いております^^;)
https://www.youtube.com/watch?v=mGQpm5TGSnE
明晰夢。これを自由に楽しめるようになれば、もはや、他の娯楽やドラッグや酒も不要となる。金や地位や権力や名誉も要らない。お金や地位や権力や名誉があっても明晰夢だけは見れない。明晰夢は自分で練習して獲得するしかない究極のアイテム(幸せ)なのである。現実の世界の中では出世できない平のサラリーマンのままかもしれないけれど、私には明晰夢がある。職場の嫌な上司も明晰夢という究極のアイテム(人類のみに与えられたアイテム)だけはまだ獲得できてないはずだ。仕事や出世や金、もうそんな前時代的なものに私は価値を見出してはいないんだよ。ははははは。明晰夢をマスターできれば毎日の眠りにつくのが大いなる楽しみとなり、毎日を充実した幸せな気持ちで送れるようになれるはずである(現実逃避じゃないかと言われるかもしれないが、仕事はしつつも、残業などせずに、さっさと仕事を切り上げて、夜の自由な時間を大切にして、仕事よりも明晰夢をマスターし、明晰夢を楽しむことを優先するような生き方は健全な生き方ではあろう)。
今回は明晰夢を見る方法を探ってみたい。今回は明晰夢に関する論文でなく、明晰夢を見るハウツウ的なサイトを検索し、その結果をまとめて1つにして紹介する(以下のサイトを参考にしている)
これまでの論文にて報告された明晰夢に関する研究から、明晰夢を見るための最良の方法として以下の6つの方法やテクニックが提示されている。
http://dreamstudies.org/2012/09/18/6-best-scientifically-tested-lucid-dreaming-techniques/
(1) LaBergeのMILDテクニック(mnemonic induction of lucid dreams technique 、ニーモニック{記憶術}誘導明晰夢)
目覚めたら夢の内容を忘れずに全て思い出すことで夢のリコールを強化する練習を行う。さらに、再び眠りに就く時に前回の夢(イメージ)を思い出して夢の続きを見るのだと自分に強く言い聞かせながら眠るようにする。イメージ化(可視化visualization)に成功してイメージが見えてきたら、そのイメージの中で現実ではなく夢であるというドリームサイン(dreamsigns)を探すようにする。夢だというサインを探せたら、既に夢に入っているのだと自覚してさらにイメージ化を続ける。イメージ化は力を抜いてリラックスして受動的な態度で臨まねばならない。そして、昼寝でこのテクニックを磨く練習をする。すなわち、30分くらい昼寝をしたらいったん起きて、また再び昼寝をするのではあるが、その時にこのイメージ化とドリームサインを探すことを意識して再度の昼寝を試みるのである。
このテクニックを練習している時に入眠麻痺のような状態になることがあるが、そうなっても慌てないことである。入眠麻痺は明晰夢が始まっているサインなのである。麻痺から抜け出そうともがいて手足を動かすようなことはせずに、明晰夢に入っているのだと自分に言い聞かせてリラックスし、体が空中を浮遊しているようなイメージを描き、明晰夢に入っていることに成功していれば、実際にそのような風景とボデイイメージが重なったイメージが描き出されてくるはずであり、そうなれば、後は、これは明晰夢なのだと意識して、浮遊体験を続けるのも良いし、他のことを思い描いてもいいし、思い通りのことを意図して明晰夢を楽しめばいいのである。最初は明晰夢は数分間で終わり長くは続かないかもしれないが、たとえ1分間の体験であっても明晰夢だったと自覚できれば、それは明晰夢に入ることに成功した訳であり、トレーニングを積み重ねていけば長時間の明晰夢を楽しめるようになる。映画「インセプション」でも現実の5分間は夢の中では1時間と表現されていた。現実の世界では1分間でも夢の中では12分間である(本当にそうなのかは分からないが)。中国のことわざにも邯鄲の夢という短時間の眠りのうちに長い生涯にわたる夢を見ていたという逸話がある。邯鄲の夢は明晰夢だったのであろう(と、いったようなことがネットでは書かれているのだが、そんなにうまくイメージトレーニングができるのであろうか。汗;)。
このテクニックを練習している時に入眠麻痺のような状態になることがあるが、そうなっても慌てないことである。入眠麻痺は明晰夢が始まっているサインなのである。麻痺から抜け出そうともがいて手足を動かすようなことはせずに、明晰夢に入っているのだと自分に言い聞かせてリラックスし、体が空中を浮遊しているようなイメージを描き、明晰夢に入っていることに成功していれば、実際にそのような風景とボデイイメージが重なったイメージが描き出されてくるはずであり、そうなれば、後は、これは明晰夢なのだと意識して、浮遊体験を続けるのも良いし、他のことを思い描いてもいいし、思い通りのことを意図して明晰夢を楽しめばいいのである。最初は明晰夢は数分間で終わり長くは続かないかもしれないが、たとえ1分間の体験であっても明晰夢だったと自覚できれば、それは明晰夢に入ることに成功した訳であり、トレーニングを積み重ねていけば長時間の明晰夢を楽しめるようになる。映画「インセプション」でも現実の5分間は夢の中では1時間と表現されていた。現実の世界では1分間でも夢の中では12分間である(本当にそうなのかは分からないが)。中国のことわざにも邯鄲の夢という短時間の眠りのうちに長い生涯にわたる夢を見ていたという逸話がある。邯鄲の夢は明晰夢だったのであろう(と、いったようなことがネットでは書かれているのだが、そんなにうまくイメージトレーニングができるのであろうか。汗;)。
(2) 内省力( Reflection)を鍛える(現実検討能力 reality testingとも呼ばれる)
瞑想をしながら今の自分の意識を認識するトレーニングは内省力(現実検討能力)を養える。内省力が高まっていけば夢の中で「今、私は夢を見ているのだ」という認識をできるようにもなる。さらに、この内省能力が外部からの光刺激を利用する明晰夢を生む装置を使用した時に、光刺激が光の映像として夢の中に反映され、それをドリームサインなのだと気付き易くなることにもなる。明晰夢の鍵は「今、私は夢を見ているのだ」と認識できるかであり、その認識力は内省力がどれだけ鍛えられているかが鍵なのである。
(3) 意志選択(指向性)を確立する Building intentionality
明晰夢は覚醒中の意志選択のプロセスの経験の豊富さと関連している。すなわち、明晰夢の最中では意図制定(意志決定、intention enactment)という意志に関するプロセスが強く関与しているのである。意志を保ちながら行動をする能力は、明晰夢の間の意識と密接に関連している。覚醒時でも夢の中でも、自由に行動するには高次の意識が機能し、なおかつ、意志が機能していないと自由には行動できない。しかし、夢を見ている最中は、高次な意識の多くの側面が機能していないことが多い。夢を見ている最中では、意志だけでなく内省する能力も著しく低下している。そのため、通常は夢を見ているのだとは認識できない。しかし内省能力を鍛えれば夢を見ているのだと認識できるようになる。しかし、夢を見ているのだと認識できても夢の中で思い通りのことができないのでは意味がない。そこで意志決定の能力をも鍛えておくことが重要となる。日中の意志決定の経験が夢の中での意志決定にも反映され、夢の内容を自分の意志で自由に変化させることができるようになる。明晰夢で、空を飛ぼうと思えば飛べるようになるし、瞬間移動しよと思えばできるようになるし、美女を出現させてエッチなことをしようと思えばできるようになるのである。
(4) Tholeyの組み合わせテクニック Tholey’s combined technique (現実チェック+意図性)
これに関しては、(2)と(3)を組み合わせた方法である(詳細は下の文献を参照してほしい)。
(5) 外部からの光刺激 Light stimulus (明晰夢マスクなどNovaDreamerやRemeeなど)
明晰夢ではしばしば明るい光を体験する。この現象を利用して、LaBergeらは外部からの光刺激を応用したNovaDreamerというアイマスク型の明晰夢を発生させる装置を開発した。Remeeというアイマスクも販売されている。Auroraという装置もある(英語での動画だが、原理は下の動画を見れば何となく分かるであろう)。この装置からの光刺激は、夢の風景に反映され、ドリームサインを形成することにもなるし、完全に目覚めさせないレベルでのDLPFCの覚醒度(活性化)を高め、明晰夢を見やすくさせてくれる(はずだ・・・・、という理論に基づく装置らしいが、はたして、その効果やいかに)。
(NovaDreamerについて)
(Remeeについて)
(6) WBTB(Wake back to bed)
6時間位で目覚ましが鳴るように設定し、目覚ましが鳴ったらちゃんといったん起きて、(20分くらしたら)再びベッドに戻り、瞑想したりイメージを思い浮かべながら再び眠りに就ければ明晰夢を見る確率が高まると言われている。すなわち、いったん目覚めてもう一度眠るといった二度寝の時に明晰夢を見やすくなるため、それを利用する方法である。これは睡眠のサイクル(下図)からも早朝に起きて二度寝すると短時間でREM睡眠に入りやすいことは明らかである。
次に、Googleで検索して最上位に出てきたサイトを紹介する。このサイトは明晰夢を見るために参考とされている最もアクセスが多い海外のサイトと思われる。
明晰夢を見るための11のステップ
あなたは夢を制御できる能力があることを信じなければならない。
1 During the day, repeatedly ask "Am I dreaming? "
日中に繰り返し、「私は今夢を見ているのだろうか」という自問をする練習をしておく。これは内省力を鍛えるトレーニングとなる。夢なのかという自問をする練習が夢の最中にも習慣となって反映され、実際に夢を見ている最中に「これは夢だ」と気付くことに役に立つことであろう。
夢日記(夢ジャーナル)をつける。このステップが明晰夢を見るための一番重要なステップとなる。常にベッドのそばに置いておき、目覚めたら直ちに夢の内容を記載することを続ける。共通の夢があり、夢の続きを見ていることを発見したり(通常は続きを見たいと思っても夢の続きは見れないのだが)、自分の夢に共通の要素があることを見出せることがある。この共通する要素を知ることは、ドリームサインとして夢の中で活用することができることにつながる。
3 Learn the best time to have a lucid dream
明晰夢を見ることができるベストの時間帯を学習する。各個人における睡眠スケジュールを熟知することは明晰夢を見やすくなることにつながる。これまでの研究では、朝に目覚めた後での短時間再入眠(nap)した時に最も明晰夢を見やすいことが示されている。明晰夢はレム睡眠と強く関連している。REM睡眠は覚醒前の最後の睡眠時間帯で最も強くなる。これは、覚醒する前の直前に明晰夢が出易いことを意味している。入眠時にREM睡眠が起きるのはナルコレプシーの症状であるが、もし、明晰夢が眠りに就いた直後に生じるのであれば、睡眠の専門家に医学的なアドバイスを受けた方が良い場合があるのかもしれない(ナルコレプシーである可能性もあるが、入眠発作がなければその心配はないだろう)。しかし、夢はREM睡眠だけで生じる訳ではなく、non-REM睡眠中に目覚めた時でも夢を見ていたと報告することが研究で示されている。夢は、入眠中では通常60分ごとのサイクルで生じる。もし、夢のリコールレベルを高めたい場合には、このサイクルに沿って起きてみると良いだろう。夢が中断された時はその夢をリコール(想起)しやすい。
4 Try Stephen Laberge's mnemonic induction of lucid dreaming (MILD) technique
明晰夢を誘導するStephen Labergeのニーモニック明晰夢誘導テクニックを試みる。目覚まし時計を、入眠してから、4時間半後、6時間後、または7時間半後に目を覚ますように設定しておく。次に、目覚まし時計で起こされた時、可能な限り見ていた夢を思い出す。できるだけ多くの夢の内容を思い出した後で、再びベッドに戻り、目覚めた時の夢の中にいた情景を想像する。そして、(イメージが出て同時に入眠した時に)、既に夢の中にいるのだと気付くようにする。すなわち、自分自身に向かって、「夢を見ていることに私は気付くはずだ」といったことを言い聞かせながら入眠をするのである。「虚脱状態に入った」と思えるようになるまで、このイメージングと言い聞かせを行い続ける。それから入眠状態に入れば明晰夢に入ることができる。もし、眠りに落ちようとしている最中にランダムな思考が出てきても、再びイメージすることを繰り返し、自己に言い聞かせること(夢だと気付けるはずだ)を繰り返す。時間が長くかかっていると思えても心配しないことが重要である。時間が長くかかることは、「虚脱状態」に入り易くなり、明晰夢を見やすくなるからである。
5 Attempt the WBTB (Wake Back To Bed) Technique
前述したWBTBテクニックを試みる。これは、最も成功するテクニックである。目覚まし時計を5時間後に設定して眠りに就く。5時間後に目覚めた後で、起きている間は心を明晰夢にだけ焦点を当てて、MILDテクニックを使用して再び眠りに入る。
6 Try attempting the WILD (wake initiated lucid dream) technique
WILD(明晰夢を開始させる覚醒)テクニックを試みる。基本的に、明晰夢としては、最初から始まる睡眠の際には意識していることはREM睡眠の中に直接運ばれるということである。静かに集中し瞑想を試みる。呼吸をしながら、階段を上り降りするイメージや、太陽系に落下していくイメージや、静かな防音エリアの中にいるイメージなどを描く。睡眠の間際へ導く簡単な方法として、ベッドに横たわり、枕に触れている後頭部の上に意識を集中させる方法がある。自分の内なる声が遮断されるまで待ち、枕が沈んでいくイメージを眠りに就くまで思い描く。意識をできるだけしっかりと保持しようとする間に、知らぬ間に、自身の意識は体の外へとシフトしているはずである(=睡眠に入る)。これはあなたの体が眠りに落ちたことを意味し、明晰夢の世界へと入っていくことであろう。シータバイノーラルビート(Theta binaural beats)を聴いていることで簡単にREM睡眠に入ることもできる。ただし、明晰夢の時に興奮していると当然目を覚ましてしまうことがある。その時には、夢に焦点を当てながら手のひらをこすり回転させ集中すること。
(バイノーラルビートについて)
7 Another technique for overall "dream awareness" is the Diamond Method of meditation, which can shortcut the overall learning curve, of Lucid Dreaming.
別のテクニックとして「夢を意識する」というダイヤモンド瞑想法があり、瞑想をすればショートカットして明晰夢に入ることができる。瞑想をしながら、ダイヤモンドの断面のように、起きている時と夢の中にいる自分を視覚化することを試みる。宇宙や神や自分の精神の認識は、「ダイヤモンド」の断面の選択のようなものである。 ここでのポイントは、生命活動(生活、人生、life)は同時に起こっているものだと認識することである。我々の生命活動は、意識や夢を直線や時間の順番にそって並んでいるだけだと認識(知覚、perception)するのである。各々の個人の経験を、まさにダイヤモンドの断面ように見なすのであれば、 夢という体験は、意識することと同時に存在しているものなのである。この方法は遠隔視(Remote Viewer)としても知られている。この練習は意識の断面から夢の断面へと少しだけシフトする練習であることを忘れないでほしい(ダイヤモンドの断面を2つ同時に見ることが可能なように、意識している状態と夢を見ている状態は同時に可能だと認識し、注意を意識の断面から夢の断面へと少しずらすだけで明晰夢が可能ということらしいが、この文章の内容は難解である)。
(遠隔視について)
8 Try marking an "A" (which stands for "awake") on your palm
手のひらに「目覚め」を意味する「A」を書いてみる。目覚めているか眠っているかどうかをテストするために、目覚めている時間にいつでも手のひらに「A」を書いてみる。そうすることで、最終的に、睡眠中の夢で「A」を見た時に明晰夢につながることがある。
9 Get into the habit of doing reality checks
現実チェックを行う習慣を身につける。映画「インセプション」でもこの現実チェックの場面が頻回に登場する。これは普通ではない、強くイライラする、あるいは無意味なものだと、現状がそう思えたら少なくとも3回の現実チェックを毎回行う。その習慣があなたの夢の中でも反映される。夢の中では、その行為は今は夢の中にいるのだということを告げることになり明晰夢に導いてくれる。夢の中でも現実チェックの仕方を思い出すには、実際の生活の中での現実チェックの習慣を確立しておかねばならない。現実チェックの1つの方法としては、「ドリームサイン」を見つける方法や(ドリームサインはしばしば夢の中に出現し、夢日記の中で見つけることができる)、現実では存在しないような物を見つける方法がある。それらを見つけてから現実チェックを行う。これらの行為が習慣となれば、その行為を夢の中でも行うようになり、その現実チェックによって夢の中にいると結論することができるようになる。現実チェックを頻回に行えば夢を安定させることもできる。この方法はDILD (夢で明晰夢を誘導する、Dream Induced Lucid Dreams)として知られている。
いくつかの現実チェックの例
その場所に居続けているのならば時計をチェックする(針が進んでいなければ夢の中)
文字の字体を見る、そして目をいったんそらす、そして文字が変わっていないか再び見る
ライトのスイッチを消したりつけたりする。
鏡を見る(鏡の中の自分の姿は夢の中ではぼやけたりする)。
鼻をつまんで息をすることを試みる
手を見る。そして「私は夢を見ているのだろうか」と問う(夢を見ている時は5本の指が多くなったり少なくなったりする)
ジャンプしてみる。夢の中ではそのまま飛び続けることができる。
自分の体をつついてみる。夢の中では、肉は弾性が強くなる。手のひらを指で押してみるのも良い。
壁に体をよりかかってみる。夢の中では壁をするぬけてしまうことがある。
映画「インセプション」では、こまを回す方法を現実チェックに使用している。こまが回り続ければ現実ではなくまだ夢の中だということになるのだが、はたして・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=Hhavsmsi_5M
https://www.youtube.com/watch?v=oeN-jDGQlpQ
10 Prolong lucid dreams by spinning your body or falling backwards in the dream (suspected of prolonging REM), and rubbing your hands (prevents you from feeling the sensation of lying in bed).
自分の体を回転させたり後ろに倒れれたり(REM睡眠を延長する)、手をこすることで(ベッドで寝ているという感覚を感じさせなくする)、明晰夢を延長させることができる。体を回転させる際には注意する。夢の中で体を回転させたり後ろに倒れる時に、回転をやめた時や地面に当たった時に完全に別の場所に自分がいることを発見することがあり、それによって明晰夢が終わってしまう可能性がある。もし、夢が揺れ動いたり、フェードアウトするように感じたら、まだ夢を見ているのだと思い出しながら地面を見て周囲を視覚化すると良い。
11 Look through previous dreams in your Dream Journal.
以前の自分の夢日記に目を通す。 もし、自分の夢のパターンに気付き始めた場合、夢の中でドリームサインに気付くようになったり、夢の中で何回も登場する特定の物事に気付くことにもなる。さらに、全ての夢が自分の身近な状況での夢であったり、または、自分の夢がある種の好みを持っているなど、自分の夢には基本的なパターンを持っていることが夢日記で分かることがある。夢のチェックや自分のドリームサイン見つける習慣を付けることで、夢の中で自分のドリームサインが表示されるようになり、それをチェックできれば、夢の中で自分は夢を見ているのだという実感を得ることができる。
手を見て現実チェックをする方法の変法
1 毎晩の睡眠への準備として、ベッドに座りリラックスする。 手のひらを30分間見つめながら、「私は夢を見る・・・」、「私の夢」といった言葉を自分自身に対して繰り返す。
2 自分の手を見つめながら、「私は夢を見る・・・」、「私の夢」、このフレーズを繰り返す。
3 30分後、または、疲れてきたら、電灯を消して、睡眠状態に入る。
4 夜の間に目覚めた時には、自分の手を見て、同じフレーズを言う。もし、自分の手を見ない場合は、自分の手を見るという意図を次の夢の中では思い出すように自分自身に言い聞かせる。
5 夜眠る前に手を見ながらこのフレーズを唱える練習を続れば、ある晩突然、夢を見ている時に、手が自分の眼前に突然出現し、意識して、「私の手だ」!ということを理解する。オーマイーゴ(信じられない)、これが明晰夢だ。
睡眠の1時間前からは水分を飲んではいけない。明晰明晰夢から上手に目を覚ますために眠る前に最後にしておくことはトイレである。
夢を見ているのだと気付いた場合には、いつでも既に夢の中にいることを熟知しておく。
夢の中では次のことを忘れずに思い出す。社会的な影響はない。全てのことが、文字さえも自分の想像の単なる一部である。怪我をすることは絶対にない。夢の安定性を維持するためには自分が夢をコントロールする必要がある。自分の行動、夢の中に出てくるキャラクターの行動、環境、物理の法則さえも、全てが自分による完全なコントロールの下にある。それを忘れずに覚えておくことで、明晰夢においては常に夢の内容を完全にコントロールすることができるようになるであろう。
テレポートをすることもできる。目を閉じて、体を回転させ、新しい風景を想像し、目を開く(と、テレポートしている)。
目を覚ましている間に明晰夢の中で実現したいことが予め決定される。明晰夢の中で、自分が何をしたかったのかを知ることであろう。
自分の手で、あるいは、ポケットで何かを可視化しようとすることができる。その重量、形状、質感を感じようとイメージすることは役に立つ。悪夢やその他の恐ろしい夢の中では、もし可視化を練習していた場合、可視化は危険に対する自己防衛システムになることができる。もちろん、それらは本当に危害を加えることはできないが、可視化でロケットランチャーのようなものを出現させ、逆に、怖いモンスターを至近距離で爆破することで楽しむことができる。
明晰夢では飛ぶことも楽しい。(夢の中で「歩行」していても)、高く高くジャンプして飛行するの試みを開始する。飛びたいと思うことで飛行する練習をする必要があることが分かり、地面から体を持ち上げて、ホバリングを開始する。また、夢見ていることをまだ完全に確信していない場合でも、最初に飛行する時のように、壁や天井の上を歩いてみることができる。多くの人が飛行体験を明晰夢の中で自然に、かつ、非常に爽快な気持ちで体験できる。
目覚めた時に夢をリコールする際には移動しないようにする。筋肉の神経細胞が活性化してしまうと、脳の部分にアクセスして夢をリコールすることが困難となる。
それは夢であるし、夢の中で起こったいくつかのことは再び起こらないことに注意しなければならない。夢の中で友人や愛してした人を見つけた時には、もし、夢であったとしても、再びそのチャンスを得ることはできないことがあるため、自分が何を思っていたのかをその人に伝えておく。死んだ父や母や友人に伝え残したことがあったのならば、夢の中で会った時に伝えるべきである。もう夢の中でしかその人とは会えないのだから。伝えられなかったことでモヤモヤしていた自分の気持ちが必ず晴れるはずである(映画「インセプション」でもそんな場面が出てくる)。
睡眠中に、もし、体がうずき始め筋肉が弛緩し始めた場合、これは夢を見ているのだと自分自身に伝える時が来た兆候である。
もし、夢を思い出すのに苦労する場合は、起きて、枕を下にして仰向けになって、目を閉じ、夢の中で何が起こったのかを最後から順番に思い出してみるとよい。
その他のヒント
創造性と想像力が多くの明晰夢を持ち、自分がしたい夢を見るための鍵となる。
明晰夢を見つけるための特別な手掛かりが存在する。例えば、色や壁が不自然にシフトし変化しているのを見つけたら、これらの変化をピックアップすることを試みれば明晰夢を今見ているのだと認識できるであろう。
現実の世界では不可能であるという何かに気付いたら、例えば水中でも呼吸できるようなことであるが、これは、今夢を見ているのだと警告し現実チェックとして機能することができる。
自分独自の現実チェックをマスターし、それを一日に数回行う。例えばテーブルの上でコインをスピンさせる方法が使用できる。もしコインが回転を止めた場合は、自分の周りの全ては現実であることを知る。1日に数回、毎日のルーチンとして実行すれば、夢の中でもこれを行う良いチャンスを得るようになる。コインが停止しなければ、夢だと知ることができ、完全に夢をコントロールする機会を得ることになる(映画「インセプション」に出てきた方法である)。
形状シフトを試すこともできる。これはコマンドして行うのは難しいが、変身マシンや自分を動物へと変身させる魔法のアシスタント作り出すことで、トランスフォームを遂行することができる 。
もし夢だと発見したが望み通りにならない時は、一瞬「目を閉じて」、その後、力強く目を開ける。この方法は最初はうまく動作しない可能性があるが、最終的には実際に思い通りになることであろう。
もう一つの現実チェックの良い方法は常に自分のポケットに何かを持っていることである。自分ののポケットを見て、いつもの何かがそこにはない場合、夢を見ているのだと認識できる。
望んでいたような明晰夢になった数分後にいったん意図的に覚醒する方法も良いアイデイアである。このようにすれば、非常に新鮮な形で夢を思い出すことができる。もし、目を覚さなければ、夢は夜の間に消えていき、そしてどのような夢を見たのかを忘れてしまう。
睡眠麻痺を終わらせるには(睡眠麻痺自体は危険ではないが)、つま先を小刻みに動かしたり、嚥下をしてみる。睡眠麻痺の時には、脳は眠っている間に転げ回らることがないように筋肉を動かないくし体を休めるような信号を送信している。小さい筋肉よりも大きな筋肉が影響を受け易い。従って、つま先などをじたばたさせて動かそうとすると、睡眠麻痺の状態の間に覚醒してしまう傾向がある(既に入眠している証拠なので、体を動かすよりは体が浮かび上がるといったイメージを描いた方が良い)。
夢を思い出すことができない場合は、感じたことに(感情に)焦点を当てる。夢をあまりにも一生懸命に思い出そうとすると、逆に、心は夢から離れていってしまうだけである。
夢日記を続けることは重要でる。夢の中での異常(ドリームサイン)を見つけることができるだけでなく、楽しく思い出に残るような形で夢の追想を手助けしてくれる。
起床時に現実チェックを実行することは、まだ夢の中にいるのに覚醒するという夢を見ること、すなわち「偽覚醒」を検知する手助けとなり、このようにすれば明晰夢を消さずに済む(これも映画「インセプション」で描かれている)。
睡眠麻痺になると怖いかもしれないが完全に無害である。体が眠っていることをもはや認識しなくなれば、麻痺は解除されるだろう。
夢の中で特定の事柄をコントロールできるようになるために、覚醒中に実際にそれらの事を練習しておく。例えば、起きている間に電灯のスイッチをゆっくりと消したり灯したりといったことを何回も試してみる。これは明晰夢にする練習となり、夢の中でも同じ動作を試みることで明晰夢に入ることができる。
明晰夢の中で何をするかは、経験と練習を通じた個人の傾向やスキルレベルが反映される。明晰夢は夢の構造、登場人物、経過、などに影響を与えることができるが、明晰夢は、個人が望んでいるかことに連動して生じる訳ではない(夢の中で必ず望み通りになる訳ではない)。
明晰夢の熟練者は、夢の中の場面で心理学や発達に関するような課題と対面するよりも明晰夢を楽しんでいる。快適で不快、簡単で困難、美しくて怖い、といった同時に相反するような夢は一般的に全ての通常夢で生じうる。夢だと意識していない通常夢の場合は、夢の内容は、疑問点が列挙されているにも係らず、潜在意識によって螺旋状に渦巻く微妙な内容で満たされてしまうため夢だと分からなくなってしまっているが、明晰夢を見ている場合は、どのレベルでも意識的に夢だと調査するチャンスがある。
明晰夢は夢をコントロールするチャンスを与えてくれるために、頻回に悪夢を経験する人に役立つかもしれない。
バイノーラルビートを聴くもの良い。バイノーラルビートは、明晰夢を誘発するために使用され、明晰夢に導くことが劇的に向上することが保証されている。理論的には、バイノーラルビートを聴くことで、脳の周波数を下げ、リラックスできたり夢を誘発をトリガーする。特に、シータ・バイノーラルビート(Theta bin-aural beats)は夢を見ている時と同じ脳波の周波数である。なお、アルファとデルタバイノーラルビートもリラックスでき、こちらはnon-REM睡眠に陥る手助けをしてくれる。
いくつかの薬は、副作用としてではあるが、夢の頻度に影響を与える。
思い出したこと(以前の夢)を何でも書き留める。殆どの人は以前の夢も覚えている。もし、思い出したこと(夢)を何でも書き留めれば、脳は夢の中でも思い出した内容をも使うようになるだろう。
(このサイトの紹介終わり。意訳した部分が多いため、内容が間違っている箇所も多々あると思います。必ず原文を参照してください。)
上のサイトでは少しだけ触れられていただけであるが、ある種の薬物や物質は夢に影響を与えることがあるため、薬物やサプリメントを使用して明晰夢を見ようと試みる方法もある。薬物を利用する方法では、ドネペジルやガランタミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤を用いる方法が良く知られているようだが(特に、ガランタミンは5倍も明晰夢を見やすくなる)、明晰夢を見る目的だけで認知症の薬剤を使用するのは有害事象(睡眠麻痺の増加、不整脈、易怒性・攻撃性亢進など)を呼ぶだけで危険かもしれないので試みない方が良いであろう。
お勧めはできないが、ガランタミンも含めた様々な明晰夢を見るサプリメントが海外のアマゾンでは購入できるようだ(私は海外のアマゾンを使用したことがないので規制にひっかかることなく購入できるのかは分からない)。
中には怪しげなメキシコのシャーマンが使用していたというハーブ製品である「CALEA」というものもあるようだ。しかし、単なる脱法ハーブかもしれないので使用しない方が良いであろう。
http://www.world-of-lucid-dreaming.com/calea-zacatechichi-review.html
他には、前述したように明晰夢を導入するアイマスク(Remee140ドル、NovaDreamer)やガシェット(Aurora、28,890円)がある。Auroraは2014年7月から発売される予定である。私はAuroraを購入して試してみようかと迷っているのだが、はたして効果はあるのだろうか。
なお、明晰夢を見る訓練(lucid dreaming treatment、LTD)は悪夢への治療としても有効であるのだが、他にも明晰夢の効果が研究にて示されている。それはスポーツ上達への効果である。
明晰夢を増加させる方法を調べた実験では、運動にて明晰夢の時間が増加することが判明した。逆に、スポーツ選手ではスポーツをしている明晰夢を見ることでスポーツの競技能力が飛躍的に向上することが判明している。明晰夢は最高のスポーツシュミレーショントレーニングにもなるのである。オリンピックで金メダルを取るような超一流のスポーツ選手は、運動の積み重ねも加わって、密かに明晰夢を見る能力をもマスターしているのかもしれない。羽生結弦選手はすぐに4回転ジャンプを跳べるようになったらしい。もしかして明晰夢をマスターしているのかもしれない。
最後に、映画や動画を見て、その内容をそのまま記憶してしまえば、それと同じような内容の夢を見ることができるのかもしれない。なぜならば、夢では記憶の再固定が行われるであろうから、それを利用する訳である。これは、私が思いついた非常に安易な方法であるが、私はその方法で時々成功したようにも思える(映画と同じような夢を見ても、夢だと自覚できなければ明晰夢とは言えないのだが。汗;)。
私は、ここ1か月以上、明晰夢は見れていない。現実チェックも一度も夢の中で行えていない。夢のリコールはし易くなったのだが、私には明晰夢はマスターできないのだろうか。ああ、明晰夢をマスターして自由に思い通りの世界を構築して楽しみたい。しかし、私は諦めずに明晰夢をマスターすることを試みていこうと思っている。しかし、大きな問題がある。それは、変だと思われないような現実チェックの練習方法がないことである。仕事中に手のひらばかり見ていたら、急にジャンプしたり、ポケットからコインを出して見てばかりいたら、あのドクターは変になったと思われることだろう。もともと変な男だから、まあ、それでもいいかな^^;。
(私が空を飛ぶ明晰夢を見るために使っているブルーレイ)
(私が空を飛ぶ明晰夢を見るために使っているブルーレイ)