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消費税など庶民増税を許さず、大企業・大資産家優遇の「逆立ち税制」をただす日本共産党の選挙政策

2010-06-29 17:46:40 | 国内政治
 税制

消費税など庶民増税を許さず、大企業・大資産家優遇の「逆立ち税制」をただします

 カジノ資本主義の破たんが明らかになる中で、世界では昨年来、これまでの大資産家優遇、多国籍企業優遇の税制の見直しが行われてきています。イギリスでは、今年4月から、証券税制を含めて所得税の最高税率が引き上げられました。アメリカでも、オバマ政権と民主党が、所得税の最高税率引上げなどの富裕層への増税を提案しています。医療保険改革の財源としても、富裕層のメディケア税の税率引上げなどが決められました。こうした動きは欧米各国に広がってきています。

 ところが、日本では、自公政権のもとで庶民には定率減税廃止や配偶者特別控除廃止、高齢者への増税など、年間の税額にして5兆円以上もの増税が行われる一方、大企業や大資産家には、98年以降の10年間に、法人税率や所得税最高税率の引下げ、研究開発減税、証券優遇税制など、総額で年間8兆円以上(07年時点)もの減税を行うという「逆立ち税制」が進められてきました。

 自公政権にかわった民主党政権も、子ども手当の財源として人的控除の廃止・縮減による増税を打ち出したのに続いて、消費税についても「4年間は上げない」という公約を投げ捨てて、増税の方針をはっきり打ち出しました。菅首相は「10%」という数字にまで言及しています。その一方で、法人税率の引下げを掲げています。経済産業省が要求しているような法人税減税を実施したら、消費税を10%に増税したとしても、そのほとんどが法人税減税の穴埋めに消えてしまい、財政再建にも社会保障財源確保にも役立ちません。

いまでも巨額の利益を上げている大企業に減税しても、内部留保のため込みがますます増えるだけです。その減税の穴埋めを消費税で行えば、国民生活はますます圧迫され、景気がいっそう冷え込むことは必至です。

 税は「応能負担」が原則です。所得の少ない人には少なく、所得の多い人にはより多く負担してもらう、そして、生活に必要な最低限の所得をも得られないような人は非課税にするのが当然です。「貧困と格差」が大きな問題となっている今こそ、この原則がいっそう大事になっています。

 大企業や大資産家に減税の「大盤振る舞い」をしてきたことが、税収に大きな穴をあけ、巨額の政府債務の原因にもなっています。財政危機から脱却する道を確立するためにも、行き過ぎた減税にメスを入れることが必要です。

 日本共産党は、(1)当面する経済の危機的状況から、緊急にくらしと営業をまもる、(2)「逆立ち税制」のゆがみをただす、(3)財政危機から脱却する見通しを確保する――という3つの角度から、次のように税制の改革を進めます。

 法人税減税の穴埋めのための消費税の増税に反対します
民主党は、「4年間は消費税を上げない」「無駄を削れば財源はできる」と言ってきましたが、それが破綻し、消費税増税に舵をきりかえようとしています。自民党も、さまざまな「新党」も、消費税増税を主張しています。しかも、これらの政党は、いずれも「法人税率を引き下げる」と、口を揃えて主張しています。法人税減税の穴埋めのための消費税増税であることは明らかです。

 日本経団連や経済産業省は、いま40%の法人実効税率を25〜30%に下げろと要求しています。かりに25%に引き下げたら、9兆円もの減収になります。消費税率を10%に引き上げたとしても増収額は12兆円ですから、そのほとんどが法人税減税の穴埋めに消えてしまいます。

 消費税の増税は、消費を冷え込ませ、景気に大きな打撃となります。菅首相は、「増税しても、その税収を正しく使えば景気に悪影響はない」などといっていますが、これはとんでもないでたらめです。所得の落ち込みで苦しい家計から消費税をしぼりたてて、巨額の内部留保をためこむ大企業への減税に回すことが、「正しい使い方」だとでもいうのでしょうか。

 「財政危機だから消費税増税も仕方ない」とか「社会保障の財源確保のためには消費税増税が必要だ」という議論も、増税を国民におしつけるためのごまかしです。それは、消費税導入以来の実績をみれば明らかです。消費税導入以来の22年間で、税収は累計224兆円にもなりますが、ほぼ同じ時期に企業が納める法人3税(法人税、法人住民税、法人事業税)は208兆円も減ってしまい、消費税収入の9割以上が、その穴埋めに消えてしまったのです。このため、消費税は社会保障の財源にはなりませんでした。そして、この22年間で、国・地方の長期債務残高は246兆円から850兆円へと3.5倍近くに増え、対GDP比でみても60%前後から180%へと3倍に増えてしまいました。

また、消費税は、低所得者ほど負担の重い税金であり、そもそも社会保障の財源にはふさわしくありません。

日本共産党は、法人税減税の穴埋めのための消費税増税にきっぱり反対し、国民のみなさんと力を合わせて、増税阻止のためにたたかいます。

消費税は、将来的には廃止をめざしつつ、当面、次のような改善をすすめます。

―──食料品など生活必需品の消費税を非課税にします。食料品や水光熱費などの生活必需品は、所得の多少によって支出額があまり違わないため、所得対比でみた消費税負担率が低所得者ほど重くなる「逆進性」がとくにひどくなります。こうした品目を非課税にすれば、家計をたすけるとともに、税制のゆがみをただすことにもつながります。

―──消費税の免税点が年間売上3000万円から1000万円に引下げられた結果、零細な業者までが消費税の納税義務を負わされ、税が払えないために廃業を余儀なくされるなど、深刻な事態が広がっています。売上3000万円以下の業者は課税業者の半分にもなりますが、消費税収全体に占める割合は3.6%にすぎません。しかし、1業者あたりの税額は25万円で、零細な業者にとっては大きな金額です。消費税の延納措置を認めるとともに、免税点を引き上げます。

―──保険診療などの医療費は消費税非課税とされていますが、病院や診療所が仕入れる医薬品や医療機器などには消費税が課税されています。これによって、医療費の負担も増えるとともに、病院などの経営も圧迫されています。医療には「ゼロ税率」を適用し、医薬品などにかかった消費税が還付されるようにします。

人的控除廃止に反対し、課税最低限の引き上げなど、所得課税の減税をはかります

民主党政権は、子ども手当の財源確保を口実にして、所得税の扶養控除や配偶者控除の廃止をねらっています。国民の強い反対を前にして、今年度は廃止するのは16歳未満の年少扶養控除だけにとどめましたが、総選挙のマニフェストでは言っていなかった住民税の控除まで廃止し、「存続する」と明言していた特定扶養控除まで、高校生分について縮減してしまいました。来年は、さらに配偶者控除や成年の扶養控除まで廃止することをねらっています。これらの人的控除は「生活に不可欠な経費には課税しない」という「生計費非課税」の原則を具体化したものであり、憲法に定められた生存権に基礎を置くものです。これらの控除を、代替措置もないままに一方的に廃止する増税には、断じて反対します。

06年7月に発表された経済協力開発機構(OECD)の報告書は、日本の生産年齢人口の相対的貧困率が13.5%と、OECD平均の8.4%を大きく上回り、アメリカに次いで第2位であることを示しました。重大なことは、他のOECD諸国では税制と社会保障によって貧困率が大きく改善(18.2%→8.4%)されているのに、日本はわずかしか改善せず(16.5%→13.5%)、税制による貧困率の改善度合いが最も少ない国だと指摘されていることです。

 ほんらいなら所得格差是正のために役割を果たすべき税制が、日本ではほとんどその役割を果たしていないのです。それは、税を課すべきでないような貧困層にまで、所得税や住民税の負担が及んでいるからです。いま、独身サラリーマンの所得税の課税最低限は、わずか114万円です。これは、生活保護基準額にも満たない水準です。国際的に見ても低すぎる日本の最低賃金(時給713円)で年間2000時間働いた程度の年収しかなくても、所得税が課税されてしまうのです。これは、「生活に不可欠な経費には課税しない」という「生計費非課税」の原則を踏みにじるものです。

 日本の課税最低限は、国際的にも異常に低い水準です。7年前に、政府は「日本の課税最低限は高すぎる」と大宣伝して配偶者特別控除を廃止しましたが、この結果、サラリーマン4人世帯の課税最低限は、325万円に低下しました。さらに、民主党政権が年少扶養控除を廃止し、16〜18歳の特定扶養控除を縮減してしまったため、4人世帯でも子どもが16歳未満の場合の課税最低限は、220万円に下がってしまいます。今では欧米諸国の課税最低限は、日本よりはるかに高くなっています(4人世帯で、アメリカ320万円、イギリス334万円、ドイツ561万円、フランス433万円)。

 日本の課税最低限が低いのは、基礎控除が年間でわずか38万円に抑えられたままになっているためです。月額3万円で、どうして「健康で文化的な最低限度の生活」(憲法25条)ができるというのでしょうか。日本の基礎控除に相当する金額は、イギリスでは96万円、ドイツでは106万円、フランスでは78万円です。日本でも大幅な引き上げが必要です。

―──政府がねらっている所得税・住民税の配偶者控除と成年扶養控除の廃止に反対します。民主党は「所得控除は金持ち優遇」などといっていますが、これは誤りです。所得税・住民税の配偶者控除を廃止した場合、年収500万円なら7.1万円の増税で、対年収比で1.4%の増税ですが、年収1億円なら18.5万円の増税で、対年収比では0.185%にしかなりません。

―──民主党政権が決めた年少扶養控除の廃止の影響で、保育料などの負担が増大しないよう、対策を行わせます。

―──基礎控除を現行の2倍に引き上げ、ヨーロッパ諸国の水準に近づけます。これによって、サラリーマンの所得税の課税最低限は、単身者で156.6万円に上昇します。

―──120万円に引き下げられた高齢者の公的年金等控除の最低保障額を140万円に戻します。所得500万円以下の高齢者について、所得税50万円、住民税48万円の老年者控除を復活します。高齢者の住民税の非課税限度額を復活します。

―──介護保険の要介護認定を受けている人などが障害者控除の認定を受けやすくするように、制度運用の改善をはかります。

―──介護保険や医療保険など、家族の年金などから源泉徴収された社会保険料についても、それを実質的に負担している納税者の所得から社会保険料控除ができるように、改善をはかります。昨年10月から開始された住民税の年金からの特別徴収(天引き)については、各人の希望で普通徴収に変更できるようにします。

―──寡婦控除について、死別の場合だけでなく、離婚の場合やいわゆるシングル・マザーにも適用されるように、制度の改善をはかります。

―──「住宅は福祉」の観点に立って、家賃に関する税の控除制度の創設をはかります。

中小企業支援税制を強化します

この20年間に、中小企業は100万社以上も減少しました。政府の「構造改革」路線で内需が冷え込まされてきたあげくに、大企業の下請けいじめなどで、ただでさえ経営が大変なうえに、消費税の免税点引き下げなどの増税が加わって、「税金が払えず廃業に追い込まれる」という事態も生まれています。大企業ばかりを優遇する税制をあらため、中小企業や零細な事業者を支援する税制に転換します。

―──家族従業者に支払った賃金を「損金」扱いすることを認めていない所得税法56条を廃止して、家族の働き分を経費に認めます。

―──法人税にも累進制を導入し、中小企業の一定範囲内の所得については、現行より税率を引き下げます。

―──法人事業税の外形標準課税を資本金1億円以下の小規模企業にまで拡大することは、赤字企業などに過大な負担を負わせることになるので反対します。

―──事業用資産については、一定期間の事業の承継を条件に、相続税の猶予制度を設けます。

―──「納税者憲章」を制定し、消費税納税にあたっての仕入税額控除否認、機械類への償却資産課税の強化、倒産に追い込む差し押さえの乱発など国と地方の過酷な徴税・税務調査をあらためます。

証券税制をはじめ大資産家優遇の税制をあらためます

この間、大資産家向けの減税が繰り返されてきました。99年には、所得税・住民税の最高税率(課税所得3000万円超)が、あわせて65%から、50%に引き下げられました。2003年度には「証券優遇税制」が導入され、上場株式の配当所得や株式譲渡所得の税率は、わずか10%(所得税7%、住民税3%)に軽減されてしまいました。これは庶民の預貯金の利子への税率(20%)の半分です。額に汗して働く庶民には、定率減税廃止などで増税をおしつけながら、カネを右から左に動かしただけで得た所得には、10億円稼ごうと100億円稼ごうと、たった10%の課税で済んでしまいます。

ほんらい所得税は、所得が高い人ほど負担率が高くなる累進税制になっているはずです。ところが、国税庁の統計では、所得が1億円を超えると逆に負担率が下がってしまいます。お金持ちほど、株式の配当や譲渡による所得が多いからです。こんな不公平がまかり通っていたのでは「働くのが、ばからしい」という風潮を広げてしまいます。

いま、世界では、金持ち優遇の税制を見直す動きが進んでいます。イギリスでは、今年4月に所得税の最高税率が40%から50%に引き上げられ、株式配当などの最高税率も32.5%から42.5%に引き上げられました。アメリカでも、オバマ政権は所得税の最高税率を36%から39.6%に、株のもうけの所得税率を15%から20%に引き上げることを提案しています。アメリカでは、このほかに住民税も課税されます(ニューヨーク市の場合は、最高12.6%)。今春に成立した医療制度改革法でも、富裕層のメディケア税の税率を引き上げられることになりました。

株式配当や譲渡所得の税率は、ドイツでは25%で、付加税(所得税の5.5%)を含めるとて26.375%、フランスでは所得税が18%、社会保障関連の目的税12.1%をあわせて30.1%となっています。わずか10%しか課税しない日本の証券税制の金持ち優遇は際立っています。

こうした金持ち優遇税制を改めることが、経済危機の中で必要な財源を確保するためにも、格差と貧困の是正に向けて税制による所得再分配機能を再建・強化するためにも、不可欠です。

―──引き下げられた所得税・住民税の最高税率を引き上げ、累進税制を強化します。税率を98年の水準に戻せば、約7000億円の増収になります。現行では何千万円の給与があっても5%が控除される給与所得控除については、頭打ちを設け、高額所得者優遇にならないようにします。

―──世界に例を見ない大資産家優遇の配当や株式譲渡所得の税率軽減措置を、ただちに廃止し、税率を20%に引き上げます。将来的には、配当や譲渡所得などは、勤労所得とあわせた総合課税を原則とし、大資産家には応分の負担を求めますが、それまでの間も、欧米諸国の水準にあわせて30%以上に税率を引き上げます。その際、庶民の少額の投資には、大資産家とは区別して税負担の軽減をはかります。

―──2003年に70%から50%に引下げられた相続税・贈与税の最高税率を元に戻すなど、大資産家への課税を強化して社会的格差を是正します。

大企業優遇税制をあらためます

1986年度には43.3%だった法人税率が、42%(87年度)、40%(89年度)、37.5%(90年度)、34.5%(98年度)と、次々と引き下げられ、99年度以降は30%にまで下げられてしまいました。ところが、大企業・財界は、「日本の法人税率は外国に比べて高い」などといって、さらに引き下げを要求しています。民主党政権も法人税の減税を検討し、自民・公明や各「新党」も、法人税減税の大合唱です。

しかし、大企業はリーマン・ショックの起きた08年度こそ利益を減らしましたが、09年度には再び利益を増やし、内部留保も大幅に増やしています。上場企業の手元資金(現預金と短期保有有価証券の合計)も63兆円と史上最高を記録し、大企業は空前の「カネ余り」状態にあります。法人税の減税は、このカネ余りをいっそう促進するだけです。

 そもそも、「日本企業の負担は重い」というのは正確ではありません。法人税の実効税率は40%といわれていますが、研究開発減税や海外子会社からの配当益金不算入などによって、日本のトップクラスの大企業は、平均しても税引き前利益の30%前後しか税を負担していません。

また、企業の公的負担を考える場合には、税だけでなく社会保険料の事業主負担も考慮しなくてはなりません。その場合には、財務省の試算でも、日本の大企業の負担はフランスやドイツの7〜8割にすぎません。

 「負担を軽くしないと企業が海外へ逃げていく」という宣伝もされています。しかし、海外子会社からの配当を非課税にするなど、海外進出企業を優遇する税制を進めてきたのは政府自身です。企業が海外に行ってしまうことを心配するなら、こうした海外進出企業優遇税制こそ改めるべきです。

―──景気回復の状況をみながら段階的に、大企業の法人税率を97年度の水準(37.5%)に戻します。法人事業税についても税率を引き上げます。現在の経済状況では、最高でも2兆円程度の税収にしかなりませんが、景気が回復して07年度と同程度の利益があがる経済状況になれば、これだけで国・地方あわせて4兆円規模の新たな財源になります。

―──03年度に大幅拡充された研究開発減税は、研究開発費の10%程度を法人税から減額するというものです。当初は「法人税額の20%まで」という限度額がありましたが、08年度からは別枠で法人税額の10%までの減税が追加され、最高30%までの手厚い減税になっています。この制度を利用しているのは、ほとんどが大企業です。こうした大企業優遇にメスを入れます。

―──グループ内の黒字企業と赤字企業の利益を相殺させることができる連結納税制度によって、年に5000億円もの減税になっています(国税庁の08事務年度)。トヨタ、日産自動車、ホンダ、NTT、日立、ソニー、東芝など、名だたる大企業が連結納税制度の利益を受けています。こうした税金逃れをやめさせます。

―──海外を含めた企業再編が進められる中で、大企業の利益の中で、グループ企業や海外子会社からの配当が占める割合が増加しています。こうした配当には、「配当益金不算入制度」や「外国税額控除制度」などが適用されるため、税負担が大幅に軽減されています。そのうえ、昨年から「海外子会社からの配当非課税制度」が導入され、「海外で稼げば日本の税金はゼロ」という状況になっています。これでは、ますます海外進出の勢いが強まり、国内産業の空洞化を招きかねません。こうした優遇税制を縮減します。

―──09年度には、大銀行は軒並み業績を回復し、6グループ合計の連結経常利益1.8兆円という巨額の利益を上げていますが、銀行自身の法人税納税額はゼロとなっています。過去の「不良債権処理」で生じた「欠損金」が繰り越されているからです。大銀行の多くは、今後も2〜3年は「法人税ゼロ」が続く見込みです。この間に、欠損金の繰越期間を5年から7年に延長する減税の効果もあらわれています。こうした減税をあらため、大銀行にもうけに応じた税を求めます。

社会情勢の変化に対応した税制改革をすすめます

―──現行のエネルギー課税を見直し、二酸化炭素の排出量を考慮した環境税の導入をすすめます。

―──投機マネーの暴走を抑え、途上国支援の財源を確保するために、国際連帯税の導入を検討します。

―──集合住宅の共用部分の固定資産税を軽減します。

―──都市計画区域内農地への宅地並み課税の廃止をめざし、当面、生産緑地指定の要件を緩和し、追加指定を広げます。

―──芸術・文化団体への寄付税制を充実するとともに、民間劇場や映画館の固定資産税の減免などの支援をすすめます。

―──税源移譲によって所得税の最低税率が引下げられたため、NPOなどへの寄附金控除の効果が低所得者では削減されてしまいました。住民税でも寄附金控除を認めるなど、改善をはかります。

―──政府は、「プライバシー保護」を口実として、高額納税者や法人企業についての公示制度を廃止してしまいましたが、一定以上の金額については、復活します。とくに大企業については「プライバシー」は理由にならず、公開は当然です。
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大企業の内部留保を雇用のため使えないのかー大企業の言い分を検証するー

2010-06-29 17:18:04 | 国内経済
けいざいそもそも
内部留保ってなに

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 巨額にのぼる大企業の「内部留保」の活用が、雇用や下請けの営業を守るための「体力」として期待されています。この「内部留保」とはどんなものなのでしょうか。(吉川方人)

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社内に残った利益

 財務省の「法人企業統計年報」の担当者は、「『法人企業統計年報』では内部留保を『当期純利益』から『配当金』を差し引いたものと定義しています」といいます。

 つまり、それぞれの期間に企業が稼いだ利益から株主への配当金を除いたものです。配当金は社外に流出しますが、それ以外の部分の利益は社内に残されます。これは、利益の面から見た内部留保の定義です。

 また、「法人企業統計年報」では、資金調達の面からみた内部留保の定義もしています。

 財務省の担当者は、「資金調達には、株式、社債などの発行で外部からお金を調達する外部調達と、社内からの資金調達があります。内部留保は社内調達資金に分類されています」といいます。

狭義と広義がある

 資金調達の面から見た場合、財務省の内部留保の定義は、利益剰余金、その他資本剰余金、引当金、特別法上の準備金、土地の再評価差額金、金融商品に係る時価評価差額金、自己株式の増減額、その他の負債(未払金等)の増減額の合計とされています。

 このうち、利益剰余金は、繰越利益などを積み上げたもので「狭義の内部留保」といわれます。その他、実際には支出していないのに隠し利益として企業内に蓄えられている引当金や準備金などを加えたものが「広義の内部留保」といわれます。企業の決算で貸借対照表上のこれらの項目を合計すれば、内部留保の積み上げ額が計算できます。

大企業ほど大きい

 内部留保は、大企業ほど大きく積み上がっています。「法人企業統計」によると、内部留保の大きな部分を占める利益剰余金は、資本金十億円以上の大企業製造業で、十年間におよそ三倍にも膨らんでいます。これに対して、資本金二百万円未満の小・零細企業では、一時マイナスにまで落ち込み、回復しても、蓄積をすべて使い尽くしてしまった状態が続いています。

 ところが、大企業は内部留保を取り崩すと経営が立ち行かなくなるなどと主張しています。それについて、会計学が専門の角瀬保雄法政大学名誉教授は次のように指摘します。

 「日本の大企業は、内部留保を崩したからといって経営困難になるような状態ではありません。キヤノンなどは二〇〇八年十二月期に減収減益といっても、利益剰余金を前年同期に比べ千六百四十一億円も増やしています。雇用を維持する体力は十分にあります。大企業が雇用よりも内部留保のためこみを優先し、企業の買収・合併に使う姿勢を強めていることが問題です」

 また、剰余金を取り崩すには、総会決議が必要なので難しいという一部の主張について、こう解説します。

 「剰余金は、労働者の賃金を先に支払い、つくりだされた利益から配当を差し引いた残りなので、雇用を維持するために特別な総会決議はいりません」

(出所:日本共産党HP 2009年4月21日(火)「しんぶん赤旗」)

内部留保 雇用のため使えないのか
大企業の言い分を検証する

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 「減益」や「赤字予想」を理由に、輸出大企業を中心とした「非正規労働者切り」が横行しています。「これまで空前の利益をあげてきた大企業のもうけはどこにいったのか」「ため込んだお金の一部を使えば雇用は守れるはず」という声が、世論となっています。しかし、財界・大企業は、内部留保を取り崩すことは難しいという姿勢です。一部の商業メディアも財界・大企業の言い分に同調しています。内部留保は、本当に取り崩せないものなのでしょうか。(吉川方人)

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経営が大変になる?

 Q 内部留保を取り崩すと経営が大変になる?

 A 雇用を維持するためには、内部留保のほんの一部分を取り崩すだけで十分です。経営に影響するような額ではありません。

 今、人間を使い捨てにする「非正規労働者切り」や解雇・リストラをくり返している輸出大企業はこれまで、非正規労働者を安く使うことで、バブル期を超えるばく大な利益をあげてきました。

 このもうけは、巨大な内部留保としてため込まれています。

 その額は、製造業の大企業(資本金十億円以上)だけで、一九九七年度末の八十七・九兆円から二〇〇七年度末までの十年間に三十二・一兆円も増え、積み上がった額は百二十兆円に達しています。

 派遣業の業界団体は、三月末までに職を失う非正規労働者を約四十万人と推計しています。非正規労働者の平均年収を三百万円とすると、四十万人分で一兆二千億円です。

 製造業大企業の内部留保のわずか1%にすぎません。

 これだけで経営が大変になるとは考えられません。それなのに大企業経営者は、内部留保を使うことをかたくなに拒み、無情に非正規労働者の解雇を続けているのです。

設備投資に回ってる?

 Q 設備投資に回っている?

 A 内部留保は設備投資などに使って機械などになっているし、内部留保がなければ設備投資ができないという主張もあります。

 しかし、実際に大企業の内部留保などを使った新規投資の動きを見ると、新しい機械などへの設備投資よりも、投機を含む有価証券などへの投資に多くの金額が回されているのが実態です。

 製造業の大企業の内部留保が九七年度から十年間で三十二・一兆円も増えているのに、工場や設備などの資産は逆に減少しています。

 機械や土地、建物などの「有形固定資産」は、九七年度の六十八・七兆円から〇七年度の六十七・二兆円と一・五兆円減少しています。

 これに対して、「投資有価証券」は、九七年度の三十二・七兆円から〇七年度の六十六・七兆円に倍増しています。

 設備投資に必要な額よりもはるかに多くの資金が企業内部にたくわえられ、その多くが金融資産への投資に使われているのです。

 内部留保を多少取り崩したとしても、設備投資ができないなどということはありません。

手元資金は少ない?

 Q 手元資金は少ない?

 A 大企業の内部留保は、現金などの流動性の高い形では保有していないので、資金繰りが困るという主張もあります。

 確かに現金や預金などの「手元資金」は、製造業の大企業で〇七年度末に二十一・一兆円と十年前の三十四・八兆円から減少しています。しかし、これは、「手元資金」を投資有価証券などの金融資産への投資に振り向けてきた結果です。

 投資有価証券は、〇七年度の六十六・七兆円に十年間で二倍にまで膨張しています。

 今ある「手元資金」だけでも、非正規労働者四十万人の雇用維持分の一・二兆円などは、十分捻出(ねんしゅつ)できるはずです。どうしても足りないというのであれば、公社債など現金化できる金融資産も多く、金融資産などを担保に資金を調達することもできるはずです。

 巨大な資産を持つ大企業が、手元資金がないからと立場の弱い非正規労働者の解雇を強行するのは、豪邸に住む資産家が、現金を株式などへ投資しておきながら、現金が手元にないからと家政婦を解雇するようなものです。

労働者使い捨て 株主配当は急増

 大企業が労働者の使い捨てをする一方で、株主への配当は急増しています。

 東京証券取引所の統計によると、上場企業製造業の配当総額は、九七年度の約一・三兆円から、〇七年度の約三・七兆円に急増しています。

 新光総合研究所のまとめによると、〇八年度は製造業の経常利益が前年度よりも82・4%の減少となることが予想されています。しかし、年間の予想配当金総額は前年度より一割程度しか減っていません。

 ソニーのように一万六千人ものリストラを計画し、赤字を予測しているのに、配当は増額する計画の大企業まであります。

 株主への配当ばかりが増えていることでは、「貯蓄から投資へ」などといって、投機をあおった政府の責任も重大です。

 政府は、〇三年五月十四日の証券市場活性化関係閣僚等による会合で、企業自らによる「配当性向の向上」を求め、同年の「骨太方針」で、その着実な実施を閣議決定しました。また、証券優遇税制で、配当にかかる税金を本則20%から10%に軽減しました。こうした政府の旗振りのもとで企業は配当ばかりを優先して増やす一方、賃金や下請け単価は抑え付けてきました。異常に増えた配当をもとに戻すだけでも、雇用を維持する資金は十分にできます。

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 内部留保 企業が年々のもうけをため込んだもの。各年の利益から配当を引いた部分をため込む「利益剰余金」、資本取引などでのもうけをため込む「資本剰余金」、実際には支出していないのに隠し利益としてため込む各種引当金などが含まれます。

 これらは、企業の財務諸表の中の貸借対照表の「純資産の部」「負債の部」で計算することができます。しかし、内部留保をどのような形の資産で持っているかはこれだけでは分かりません。

 しかし、同じ貸借対照表の「資産の部」に示されている企業資産全体での内訳を見れば、設備や現金、金融資産の増減の傾向から、ため込みがどのような資産で増えているのか分かります。

(出所:日本共産党HP  2009年2月13日(金)「しんぶん赤旗」)
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参議院議員選挙ー消費税増税計画は四つの点で道理なしー

2010-06-29 16:53:54 | 国内政治
消費税増税計画
四つの点で道理なし
志位委員長が小池氏と訴え

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 参院選(24日公示、7月11日投票)の公示前最後の日曜日となった20日、日本共産党の志位和夫委員長は参院東京選挙区予定候補の小池晃政策委員長と、水道橋駅前で必勝への支援を呼びかけました。

 駅前は、東京ドームに野球観戦に向かう人々でにぎわい、立ち止まって演説に耳を傾ける人や「頑張れ!」と手を振る人も。街頭宣伝は党スポーツ後援会の主催で、新日本スポーツ連盟の永井博会長が応援の訴えを行いました。

 「待っていました」とのかけ声を受けてマイクを握った志位氏は、「いよいよ参院選です。消費税と沖縄・米軍普天間基地の問題という二つの大きな争点がはっきり浮かび上がってきました」と切り出しました。

 とくに菅直人首相が打ち出した消費税の10%への増税計画には道理がないと4点にわたって批判。(1)消費税が弱い人ほど重くのしかかり、大企業は一円も払わなくてすむという最悪の不公平税制であること(2)大企業の法人税減税とセットで打ち出されていること(3)「福祉のため」といいながら、政府側は後期高齢者医療制度の撤廃を先送りするなど福祉をよくする姿勢を何も示していないこと(4)「財政再建のためだ」という理屈も成り立たないこと―を解明しました。

 志位氏はこの4点目にかかわって、財政問題の解決のためにはいまの財政破たんの原因を見定める必要があると指摘。その原因として、(1)90年代に米国に630兆円の公共事業を約束し、無駄な事業を広げたこと(2)軍事費を5兆円にまで増加させ、米軍向け予算も史上最大にしてきたこと(3)大企業や大金持ち減税で歳入に“大穴”を開けたこと―という三つの問題をあげました。

 志位氏は「原因がはっきりしている以上、財政を立て直し、暮らしの財源をつくる道もはっきりしています」と指摘。民主党政権のもとでもいまだに続いている1メートル1億円の東京外環道など無駄な事業を中止し、軍事費を減らし、大企業・大資産家に世間なみの負担を求めればよいと訴えると、拍手とともに「そうだ」の声があがりました。

 志位氏が最後に「消費税を10%に増税する、沖縄に海兵隊の基地を押し付ける―民主・自民のこの二つの大連立に正面から立ち向かい、増税・新基地建設反対と堂々と主張できるのは日本共産党だけです。この党を伸ばして暮らしと平和を守る希望ある道を開こう」と訴えると、大きな拍手があがりました。

 小池氏は「日本のスポーツ予算は世界と比べてもあまりにも少なすぎる」と述べ、「心からのびのびとスポーツを楽しめる国づくりをすすめていこう」と訴えました。

 近所のビルから出てきて演説を聞いた都内の女性(59)は「消費税を上げられたら生きていけない」。プロ野球観戦に向かう途中の都内の会社員男性(48)も「これ以上の増税はサラリーマンなら誰もが困る。安月給の4人家族だが、生活やっていけないよ。増税する民主、自民には投票しない」と話しました。

(出所:2010年6月21日(月)「しんぶん赤旗」)

NHK日曜討論
市田書記局長の発言

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 日本共産党の市田忠義書記局長が、20日放送のNHK「日曜討論」の各党書記局長・幹事長討論でおこなった発言を紹介します。

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消費税増税

大企業減税の穴埋めに――財政再建にも役立たない、絶対に反対

 番組では冒頭、菅直人首相が消費税引き上げに関して「自民党が提案した10%を一つの参考にする」とした発言について議論が集中。民主党の枝野幸男幹事長は「消費税は基本的に社会保障にあてるが、そうすると10兆円ぐらい足りない。そこを考えると10%前後という自民党さんの提案というのは、議論の土俵としては一致できるのかなと思っている」と発言。市田氏は次のように述べました。

 市田 いま国民の暮らしが大変なときに、(消費税率が10%になると)4人家族の平均所帯で年間約16万円の負担増になる。合計で約34万円の負担で、1カ月分の給料が吹っ飛んでしまう。ワーキングプア(働く貧困層)と呼ばれる人、年収200万円以下の人が1千万人を超えていて、失業者も多い。そういう人たちに逆進性の一番強い、収入の少ない人ほど負担が重くなる消費税をかぶせようとしている。

 しかも法人税減税とセットだという。たとえば直嶋正行経済産業相は、先行的にまず法人税減税をやると、15%だけど来年から5%実施と言われるわけです。

 ギリシャの問題を引き合いに出して財政再建うんぬんと言われますが、もし法人税を15%下げればこれだけで9兆円の税収減です。消費税を5%上げて10%にしてもほとんどが法人税減税の穴埋め、いわば大企業減税の穴埋めのために使う(ことになる)。こういうやり方は財政再建にとっても社会保障にとっても逆効果だ。この間、(消費税が)導入されてから累計で224兆円を消費税に取られて、一方で法人3税の減税が208兆円。大企業減税の穴埋めに消費税が使われたことは、歴史が証明しています。

 これだけ暮らしが大変な時に、何かあれば消費税というやり方に対しては、われわれは絶対に反対だということを選挙でも訴えていきたいと思っています。

自・民・公・「みんな」が増税の大合唱――暮らしが大変な国民に負担をかぶせるのか

 これに対し各党は、「社会保障のための消費税を含む税制の抜本改革は必要だ」(公明党・井上義久幹事長)、「将来的な増税はわれわれも不可避だと思っている。国民もそう思っている」(みんなの党・江田憲司幹事長)と、消費税増税の方向では一致。一方で枝野幹事長は、「10%」という数字は「一つの参考だ」と強調、民主党の公約だという明言は避けました。市田氏は次のように指摘しました。

 市田 自民、民主、公明、みんなの各党とも、時期は別として、消費税は上げるべきだという点では「大連合」ができていると私はみています。

 それから枝野さんが先ほど、(10%について)与野党で協議しようと思えば民主党として参考になる考えを示す必要があると言われたけれど、今朝の別の番組でも公式の記者会見でも、玄葉光一郎政調会長が民主党としての公約だとおっしゃった。そういうことはごまかしてはだめだと思う。

 たとえば普天間基地の問題でも、鳩山さんが「国外、最低でも県外」と言われた。マニフェストには在日米軍の見直しとだけ書いてあるので、あれはマニフェスト違反ではないと言いますが、しかし、党首が選挙中に言ったことは、誰が見ても公約なんですよ(枝野「それは否定しません」)。

 言葉では社会保障のためだと言われるけれど、例えば、自分で約束された「後期高齢者医療制度を速やかに廃止する」というのは、結局4年後ですよね。野党の時代には「医療費の窓口負担が非常に高い、受診抑制につながる」と言われたが、これを軽減するということも全然具体化していない。

 大企業は今、内部留保を220兆円以上ためこんでいる。マスコミでも60兆もカネ余り現象が起きていると報道されているのに、大企業に応分の課税をしないで減税して、暮らしが大変な国民に増税するというのは、これは誰が考えても「生活第一」という考え方と根本から矛盾するんじゃないですか。

国民の懐を温めてこそ、暮らしも経済もよくなる

 討論では、昨年の総選挙での民主党マニフェストが議論の対象となり、枝野氏が「税収が9兆円落ち込んでいる。(そこは)見通しが間違っていた」と自公政権のせいだと主張。自民党の大島理森幹事長は「税収が減ったから(増税する)といえば、消費税を赤字国債の補てんにしていく議論になる」などと主張しました。市田氏は次のようにのべました。

 市田 要するに無駄を削って予算の組み替えをやれば20兆円以上のお金が出てくる、だからやれますというのが公約だったわけですね。ところがそれは破たんして、「4年間は消費税を増税しない」と言っていたのが、2012年から与野党で合意できればもう消費税の増税もやるとおっしゃっているのですから、これはやっぱり公約違反だと思います。

 無駄を削るというけれど、大事な無駄を削れるところがほかにいっぱいあるんですよ。1メートル1億円もするような外郭環状道路とか、あるいは5兆円にのぼる軍事費の無駄を削るとか。民主党政権になったら「思いやり予算」と米軍再編経費が史上最高になった。自民党政権のときよりも多い3370億円ですよ。こういうところは事業仕分けの対象になっていない。

 それから大企業・大資産家優遇税制。たとえば株の売買でもうけたのにかかる税金はいま1割でしょう。本則では2割だ。これを本則にもどすだけでも財源がいっぱいうまれるわけです。(しかし)そういうことをやらない。やっぱり私は、無駄を削るというのなら軍事費をきちんと削る、それから税金は負担能力に応じて払ってもらうというのが当然だと思う。それからこの10年間、GDP(国内総生産)は先進資本主義国が全部あがっているのに日本だけ横ばいでしょう。雇用者報酬が落ち込んでいる唯一の国ですよ、先進資本主義国のなかで。経済の成長を考えたら、国民の懐がいま冷え込んでいるのだから、懐を温めてものの売り買いを活発にすることによって暮らしも経済もよくすると、そうすれば税収も増えていくわけですから。雇用や中小企業、社会保障、農業を支援してこそ、暮らしも経済もよくなる。そういう方向に転換すべきで、消費税増税、法人税減税なんてのはやっぱり論外だと思いますね。

菅内閣について

「普天間」・社会保障―― 鳩山政権の数々の公約違反に、全く反省がない

 番組では、最後に「菅政権のすべり出しをどうみるか」について議論になり、首相が交代したのに予算委員会も開かずに国会を閉じたことについて、枝野氏が「残念ながら政権交代以降の国会論戦のあり方についてはさまざまなところで問題があった。特に与党のところで問題があった」などと弁明。市田氏は次のようにのべました。

 市田 総理が代わって、予算委員会をやらないで国政選挙を迎えたという例は、私どもの調査によれば、この二十数年来、一度もなかったことです。やはり鳩山さんが国民の批判の前に政権を投げ出さざるを得なかったと。それは普天間の問題あり、「政治とカネ」の問題あり、くらしの問題で公約を裏切った。だとすれば、どこに問題があったかということを国会の中で明らかにして、新しい総理はその反省の上に立ってどこをどう直すかということを国民の前に示すべきだったと思う。

 同時に、こうした討論会は大事です。だから党首の討論会を、いろんなメディアで複数回、NHKも民間放送も含めてやるということをぜひお約束していただきたい。

米国・財界にモノが言えない 自民・公明の政治と共通の弱点がある

 また、司会の影山日出夫氏(NHK解説委員)が菅内閣支持率について、「脱小沢効果か」と質問したのに対し、市田氏は次のように答えました。

 市田 世論調査をみても、「脱小沢」効果があらわれているのは、そうだと思うんです。ただ政策を支持できるかというと1割ぐらいという答えも出ています。小沢さんと鳩山さんを陰に隠しただけで、菅さんが、その反省の上にたってどういう政治をやろうとしているのか。いの一番にオバマさんとの電話会談で「普天間の辺野古移設は約束守ります」と話した。これまでと全然変わっていない。

 それから「政治とカネ」で、小沢さんと鳩山さんをカーテンの陰に隠したけれども、国会の場ではただの一度も事実関係が明らかにされていないでしょう。くらしの問題でも、後期高齢者医療や雇用問題をどうするのか、あの穴だらけの派遣法改定案でいいのかと(いう問題がある)。こうした根底に、アメリカや財界に堂々とモノが言えない政治が横たわっている。これまでの自公政治と共通の面が民主党政権にあった。それがいまの事態を迎えているわけで、一時的な支持が高いのを恐れない。アメリカや財界に堂々とモノをいう政治の実現のために力を尽くしていきます。

(出所:日本共産党HP 2010年6月21日(月)「しんぶん赤旗」)

大企業20社の利益剰余金 1.5兆円増
経済活性化へ内部留保の還元を

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 企業の内部留保の一部である利益剰余金の保有額上位20社(銀行を除く)の総計が2010年3月末時点で53兆7823億円に達し、09年3月末の52兆2527億円から1兆5296億円積み増していることが本紙の集計で分かりました。

 各企業の利益剰余金を増加幅の多い順で見ると、NTTが3401億円増の5兆4067億円、三菱商事が2189億円増の2兆7485億円、ホンダが2067億円増の5兆3499億円など。利益剰余金が最も多かったのは今回もトヨタ自動車で、369億円増の11兆5686億円でした。

 このほかキヤノンは349億円増の2兆9150億円、日産自動車は408億円増の2兆4565億円でした。

 上位20社中、利益剰余金を増やした企業は16社でした。20社の積み増し額は年収500万円の労働者の賃金約30万人分にあたり、これを取り崩すだけで多くの雇用を生むことができます。

 大企業の内部留保は正規労働者の非正規への置き換え、リストラ、賃下げ、下請け単価たたきによって膨れ上がりました。その多くは預金、株式などです。

 トヨタ自動車の場合、グループ企業を含めない単体では総資産10兆3500億円のうち工場、機械などの有形固定資産は13%しかなく、資産の大部分は金融資産。ため込んだ利益の一部を非正規従業員の正社員化や賃上げで吐き出すことは十分可能です。

 日本の経済を立て直すには内部留保の還元が欠かせません。

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 利益剰余金 企業の年々の利益を積み上げたものから、株主配当などで社外に出ていく部分を除いたものが内部留保です。このうち、営業活動を通じて蓄積されたものが利益剰余金。内部留保の大きな部分を占めています。

(出所:日本共産党HP 2010年6月25日(金)「しんぶん赤旗」)

「日本の法人税は高すぎる」というが
三大銀行 10年以上 法人税ゼロ
この不公平税制こそただせ
志位委員長が指摘

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 日本共産党の志位和夫委員長は28日、千葉県内での街頭演説のなかで、「日本の法人税は高すぎる」という財界の言い分が、まったく事実と違うことを指摘しました。そのなかで「三大銀行(メガバンク)グループ傘下の6銀行は、10年以上、法人税をまったく払っていない」という事実を告発しました。

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 企業は法人税納付にさいし、過去の損失を7年間繰り越して黒字と相殺できる仕組みとされています(財界の強い要求で2004年度の税制「改正」で繰り越し期間が5年から7年に延長)。大手銀行は、不良債権処理で発生した巨額の損失を繰り越すことで、課税所得が相殺され、法人税納付ゼロがつづいているのです。

 「法人税ゼロ」の事実を告発した志位氏は、こう訴えました。

 「大銀行は、『不良債権処理』の名で国民の税金を何十兆円も入れてもらいながら、この間、中小企業へのひどい貸し渋り、貸しはがしをつづけてきました。その大銀行が、税逃れのしくみによって、法人税ゼロとなっている。大銀行は、消費税を1円も負担していないだけでなく、法人税も1円も払っていない。この不公平税制こそただすべきではありませんか」

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 三大銀行グループ 三菱UFJ、みずほ、三井住友の三大銀行のグループ。10年以上、法人税を払っていません。

 2010年3月期決算では、三菱UFJが3887億円、三井住友が2716億円、みずほが2394億円の当期純利益を計上、黒字となりましたが法人税はゼロです。一方で、中小企業向け融資はこの1年間で、合計3兆8500億円も減らしました。

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製造業大企業は……

 製造業大企業をみると、現行の法人実効税率は約40%ですが、実際に納めている法人税の負担率は、ソニー12.9%、パナソニック17.6%などです。研究開発減税や海外で払った税金を差し引ける税制など、さまざまな大企業優遇税制があるからです。

(出所:日本共産党HP 2010年6月29日(火)「しんぶん赤旗」)

大企業の内部留保 大資産家優遇税制
政府の姿勢 変化
共産党が論戦で動かす
首相「具体的検討したい」

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 2日に衆院通過した来年度予算案。日本共産党は組み替え要求も提出して反対する一方、この間の国会論戦では、日本共産党のかねてからの主張が、政府の姿勢に大きな変化をつくりだしてきました。「大企業・大資産家に応分の負担を」―。暮らしの危機を打開するためになくてはならない課題をめぐる新しい動きです。(清水 渡)

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 日本共産党の志位和夫委員長は1月18日の党国会議員団総会で、「大企業に国民生活と日本経済に対する社会的責任を果たさせる」ことを提起。政府予算案について「大企業と大資産家に対する優遇税制は温存する」ものだと批判しました。

 衆院本会議の代表質問(2月2日)で、志位氏は「『選ばれた企業のみに富が集中』するシステムをあらため、大企業の巨額の内部留保と利益を、雇用と中小企業に還元させる政策への転換が必要」「額に汗して働く国民の税金よりも、ぬれ手で粟(あわ)の株取引で大もうけをしている大資産家の税金が低いのはあまりに異常」だと迫りました。

 一方、鳩山由紀夫首相は、施政方針演説(1月29日)で「命を守りたい」との「理念」を連呼しましたが、財源について、大企業・大資産家に負担を求める立場は一切、示しませんでした。代表質問での志位氏の提起に対しても「内部留保の活用というものは本来、企業がそれぞれの状況に応じて経営判断を下すべきもの」と冷たく背を向けるだけでした。

 しかし日本共産党との論戦の中で、鳩山内閣の姿勢に変化が見られました。内部留保の問題では、8日の衆院予算委員会での議論が出発点です。

 志位氏は大企業の内部留保が10年間で142兆円から229兆円へと急膨張する一方、労働者の雇用者報酬は279兆円から262兆円に落ち込んだことをグラフで示して、システムの転換を強く求めました。鳩山首相は「グラフを拝見すると、内部留保が大変にふえているという実態はあると思う。それをどうするか、一つの(政治的な)判断はあり得るのではないか」と答弁したのです。

 さらに鳩山首相は志位氏との党首会談(2月17日)では、「大企業の内部留保を還元させる具体的な方法を検討してみたい」とまで踏み込みました。

さらなる運動で転換を

 財源論では大資産家優遇税制の問題で変化が見られました。

 2月12日の衆院予算委員会では日本共産党の佐々木憲昭議員が証券優遇税制の問題を取り上げました。同税制は株式譲渡益や配当にたいする課税を、20%の本則から10%に軽減しています。自公政権の時代に始まったこの制度について、鳩山首相は2月2日の衆院本会議では、「大変経済が今厳しいという現状があり、10%に軽減をしている」と述べ、継続を当然視していました。

 しかし佐々木氏が、鳩山首相自身がブリヂストン株だけでも7年間で約5200万円もの減税を受けているとの試算を示し、証券優遇税制の是正を求めると、鳩山首相は「優遇税制が適当か新政権でもしっかりと議論はされるべきだ」とのべざるをえなくなりました。

 鳩山首相はその後、志位氏との党首会談で、証券優遇税制の是正、所得税最高税率の引き上げについて、政府税調での「検討課題」だと明言しました。

 所得税の最高税率については2月19日の衆院財務金融委員会で佐々木氏の追及に菅直人財務相が「日本では最高税率を下げてきたが、必ずしもそういう考え方だけでは日本経済全体が持ち上がらなかった」と引き上げ検討を表明。証券優遇税制についても、2月24日の衆院財務金融委員会で峰崎直樹財務副大臣が「できるだけ早く(10%から20%に)引き上げたいという問題意識は共有している」と表明しています。

 消費税増税を許さず、生まれてきた変化を現実の転換に結びつけるため、さらなる論戦と国民の運動が重要になっています。

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「応分の負担を」の声次々
衆院予算委公聴会

 変化の動きは政府内にとどまりません。2月24日におこなわれた衆院予算委員会公聴会での公述人の意見は―。

 「税、社会保障を通じた公正な所得再分配の強化、労働分配率の向上、教育の機会均等の保障、さらに、公正で透明な企業間取引などが不可欠」(逢見直人連合副事務局長)

 「(大企業がもつ)過剰資金に対して適切な課税を取る」「財政(学会の)関係者からすると、(所得税の)累進強化というのは…ある意味で常識的なこと」(二宮厚美神戸大学大学院教授)

 「税制改革に際しては、例えば所得税の累進率や控除額の見直し、相続税の強化…検討の余地は多い」(高橋伸彰立命館大学教授)

 「(法人税を)40%に引き上げる」「所得税の最高税率を40(%)だったのを50(%)に引き上げる」(菊池英博日本金融財政研究所所長)

 ニュアンスや具体策の違いはあれ、ほとんどの公述人が「能力に応じた負担」に言及しました。

(出所:日本共産党HP )
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日本共産党国会議員団が農水省に対して行った「口蹄(こうてい)疫問題の申し入れ」

2010-06-02 16:32:00 | 国内政治
口蹄疫問題の申し入れ
日本共産党国会議員団

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 日本共産党国会議員団が20日に農水省に対して行った「口蹄(こうてい)疫問題の申し入れ」は次の通りです。

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 4月20日に確認された宮崎県における口蹄疫は、その後被害を広げ、5月19日現在、牛、豚など12万5266頭にも及ぶ戦後最大の畜産被害となっている。バイオセキュリティーが高いはずの宮崎県家畜改良事業団にまで感染が広がり、種雄牛49頭が疑似患畜として殺処分対象となるなど、宮崎県とわが国の畜産の根幹を揺るがす事態となっている。

 手塩にかけて飼育してきた家畜の殺処分を受ける被害畜産農家の苦悩は筆舌に尽くせず、被害畜産農家以外の畜産農家もいつ感染するかと日々不安の状況におかれ、その精神的重圧は極限にまで達している。

 関係市町村、宮崎県などは、懸命な防疫措置をとっている。しかし、感染の急速な拡大は、その防疫措置が完全なものでないことを事実で明らかにしている。関係者の指摘でも、車両の消毒対象は、農業関係車両に限られ、一般車両は消毒対象外となっていたなど、防疫措置として不十分なものであった。

 しかし、被害は拡大する一方、依然として埋却処理は進まず、被害農家の再建対策は融資にとどまっており、不安が一層広がっている。また、九州をはじめ、いくつかの県においては、家畜市場の閉鎖に伴う収入途絶や畜舎などの消毒経費増など生産者の負担と不安は広がっている。

 日本共産党は、4月27日にいち早く調査団を宮崎県に派遣し、翌28日には、農林水産省副大臣に対して、国が埋却処理を責任持って行うこと、発生市町村に対して、国が一定額の資金提供を行い、市町村が機動的に防疫対策に取り組めるようにすること、国としての人的な支援措置を行うこと、融資措置を中心とする支援策では現実的ではない、直接補助支援ができるように支援対策を転換することなどを申し入れた。

 感染の急速な拡大は、国の危機管理が不十分であったことを裏付け、反省が求められるが、今日の深刻な事態の広まりを踏まえ、改めて、口蹄疫をおさえ込み、宮崎の畜産業と地域経済を再建するために、左記のように申し入れる。

一、国の責任での防疫措置の徹底

 1、口蹄疫をおさえ込み、感染を県外に何としても広げないために、国が防疫措置に全面的に責任を持ち、あらゆる人的資源を集中して、徹底的な防疫を行うこと。

 2、処分家畜の埋却が迅速に行われるように、処分地の選定から埋却まで、国が責任を持って県と協力しながら行うこと。

 3、感染ルート解明に全力を挙げ、ネズミなどウイルス媒介動物などの可能性についても究明し、効果的な防疫を行うこと。

 4、全車両の消毒措置とともに、公共施設以外の民間集客施設における靴底消毒措置の徹底を図ること。

 5、関係市町村が機動的な防疫措置がとれるように、使用使途を定めない交付金を関係市町村に交付すること。

 6、消毒機材が決定的に不足しており、政府の責任で早急に関係市町村に消毒機材を配備すること。

二、速やかに再生産可能な補償と営農再開の支援を

 1、感染被害農家については、全額補償はもちろん、家畜の評価額の算定に当たっては、農家が再生産可能な価格で評価するなど生産者の立場に立った評価にすること。また、評価額が確定するまでに仮払いを実施し、生活支援をすること。

 2、感染被害農家の家畜の埋却までの間のエサ代の補償を行うこと。

 3、感染被害農家の経営再建のためには、殺処分対象家畜の補償にとどまらず、新たに導入する家畜が販売できるまでの3年程度の無収入期間の支援が必要であり、国が直接補助を行うなど支援措置をとること。

 4、感染被害大規模経営農家の従業員の雇用の支援事業を行うとともに、社会保険、雇用保険等の支払いの免除を検討すること。

 5、鳥インフルエンザの際に移動制限区域及び搬出制限区域をこれまでの20キロ、50キロから10キロ、20キロに区域を縮小した。そして、補償措置をこの区域内に限っているが、今回の口蹄疫の発生は、宮崎県全域に深刻な影響を与えている。区域内農家に限らず、家畜市場の閉鎖で畜産農家は、家畜の出荷ができず、エサ代は、かさむ一方で深刻な打撃を受けている。また、動物用薬品や人工授精師、食肉加工メーカーなど関連産業も影響を受けている。また、自治体のさまざまな行事の中止で、弁当会社や関連企業にも影響を与えている。速やかに、実態を調査把握するとともに、地域・業種の隔てなく、これまでの移動制限区域内にとどまる補償でなく、国として全般的な補償・支援ができるように検討すること。

三、全国的な対応の強化

 1、口蹄疫の感染の拡大はあってはならないが、交通網の発達などで、ウイルスの移動は、容易な状況になっており、全国の畜産農家の家畜の健康状況の確認を徹底的に行い、口蹄疫の封じ込めに全力を挙げること。

 2、宮崎県近県を含め予防的に家畜市場を閉鎖している中で、経済的な被害を受けている畜産農家は少なくない。政府として、実情を調査し、経営支援を行うこと。

 3、宮崎県から肉牛子牛の供給を受けている産地は、少なくない。宮崎県の種牛の殺処分による影響を調べ、対応を検討すること。

四、財源の確保と法対応について

 政府は、対策経費として、予備費を使用することとしているが、宮崎県に限らず全国対応が必要であり、必要な予算を対策経費として確保すること。

 また、現行の家畜伝染病予防法の枠内では対応できない被害農家の経営再建の問題等については、「口蹄疫問題特別措置法」(仮称)の検討をすみやかに進めること。

(出所:日本共産党HP  2010年5月22日(土)「しんぶん赤旗」)
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NHK番組「日曜討論」-日本共産党の市田忠義書記局長/米軍普天間基地/国会運営/参院選争点-

2010-06-02 16:26:11 | 国内政治
NHK「日曜討論」
市田書記局長の発言

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 日本共産党の市田忠義書記局長が30日のNHK番組「日曜討論」で各党代表と行った討論での発言は次のとおりです。司会は影山日出夫解説委員。

普天間基地の無条件撤去こそ
沖縄県民の総意より米国の意思最優先―「際限ない移設先探し」は破たん

 名護市辺野古を米軍普天間基地の「移設先」とした日米合意について、民主党の細野豪志副幹事長は、鳩山由紀夫首相同様、政権与党として“おわびする”としながら、「やむをえなかった」と表明しました。

 市田氏は、次のように批判しました。

 市田 首相自身が「国外、少なくとも県外」といっていた自らの公約をまず踏みにじった。あの4・25県民大会で示されたように、県内移設は絶対反対だというのが沖縄県民の総意です。その総意を踏みにじったことは絶対に許されません。

 結局、沖縄県民の総意よりも、アメリカの意思を最優先にし、それを県民と国民に押し付けた。こういうやり方は、沖縄県民の怒りをいっそう増幅させ、団結を強めることになります。こんな方法は結局破たんします。この方針は中止すべきです。

 こういうことになった根底には、際限のない「移設先」探しの破たんがあります。普天間の“痛み”は、どこに移しても同じ“痛み”だと思います。“痛み”は拡散したり分散するものではなくて、取り除くものです。

 また、細野氏が緊迫した東アジア情勢などを理由に挙げたことについても、次のように述べました。

 市田 さきほど、「抑止力」論や北東アジア情勢について発言されましたが、「抑止力」の名でどれだけ沖縄県民の安全が脅かされ、いのちの危険にさらされてきたことか。ワインバーガー氏(元国防長官)やチェイニー氏(元副大統領)らアメリカの高官自身、“在日米軍は日本防衛の任務を持っていない”とずっと言い続けてきているのです。「抑止力」どころか、アフガニスタンやイラクへの出撃基地になっています。(海兵隊は)そういう部隊ですから、「侵略力」「戦争力」そのものです。無条件の返還を本腰を据えて堂々と交渉する以外に解決の方法はないと思っています。

沖縄の怒りは後戻りを許さない
志位委員長は米国に乗り込み堂々と交渉 真正面から県民の意思を伝えた

 社民党の重野安正幹事長が、「移設先」としてグアム、サイパン、テニアンなどを挙げたのに対して、市田氏は、次のように述べました。

 市田 さきほど「移設先」探しの破たんだといいました。(普天間基地は)無条件でアメリカに持って帰ってもらい、どこに置くかはアメリカが判断すればいいわけです。(海兵隊が)“日本の平和と安全のための抑止力だ”という呪縛(じゅばく)から抜け出すことが、解決のカギだと思います。

 1969年に日米政府で合意した沖縄の施政権返還を振り返ってみると、これは日本が沖縄の施政権を放棄したサンフランシスコ条約第3条からいえば、条約上(返還は)不可能だったのです。その不可能を可能にしたのは、(のちに沖縄県知事になった)屋良朝苗氏が琉球政府主席に当選し、無条件返還を求める県民運動も盛り上がった(ことがあります)。アメリカ国務省の日本担当者が、“これ以上施政権返還を認めなかったら、もうもたない”と本国に報告したわけです。やはり、世論を背景に本腰を据えて交渉すべきです。

 わが党の志位(和夫)委員長は、ワシントンに乗り込んで、国務省に対し、“もう沖縄の怒りは限界点に達している、あと戻りできない”と堂々と話しました。アメリカの政府と私たちの立場は違いますが、真正面から堂々と、“これが県民の意思だ”と伝えました。(鳩山政権は)そういうことを全然やらずに、言葉だけは「県外だ」と。これでは、まったく解決できないと思います。

 社民党は「県内移設反対」といっていますが、これは県民の総意なので当然です。それと閣内にとどまることはあい矛盾すると思うんです。やはり、「移設先」探しの枠内から脱却し、解決策を示すことがカギだと思います。

鳩山内閣の政治責任は重大
「県外・国外」公約は選挙のためか 普天間問題の集中審議を求める

 番組では、公約を破った鳩山首相の責任や進退問題が議論となりました。市田氏は次のように主張しました。

 市田 鳩山内閣の政治責任は極めて重大です。一つは、「県外」「国外」という公約を破りながら、“あれは党代表の発言であって公約ではない”と開き直っているわけで、これには二重の重大な責任があります。

 「学べば学ぶにつけ」という(首相の)発言がありました。この十数年来、これほど大問題になってきた問題ですし、アメリカでさえ普天間基地は“世界一危険な基地”だといってきたわけです。それなのに、いまごろ「学べば学ぶにつけ」だといっているわけです。国民からみれば、「県外」「国外」というのは、“口先だけ”“選挙のためにいってきたのか”ということになります。

 この問題は当然、予算委員会で、総理の出席のもとで時間をかけて集中審議をやるべきです。各党間で立場はいろいろ違うと思いますが、こういうときに国会の場で議論しなかったら、いったいいつ議論するんですか。

徳之島や全国に被害を広げる政府方針「負担軽減」どころか自公案より危険

 自民党の大島理森幹事長は、「基本的に自民党案に戻ってしまった」と述べ、細野氏は、鳩山内閣が決定した「対処方針」には、「自民党にもできない画期的なことが書いてある」などと述べたことについて、次のように指摘しました。

 市田 さきほど、「現行案に戻っただけだ」、「いや、そうじゃない。それよりもいい」という議論がありました。(自民党政権がまとめた辺野古「移設」の)現行案は県民の合意が得られず、わが党は反対です。

 しかし、細野さんは、“現行案よりはいい”といいましたが、徳之島や国内の自衛隊基地に訓練を移転するわけです。いわば、危険を分散するんです。

 2006年に(日米合意で)訓練を「移転」するといっていた嘉手納基地ではどうか。地元の宮城(篤実嘉手納)町長は、“世界中のアメリカの航空機がきて、いっそう騒音被害がひどくなった”といっています。だから、負担軽減というのは口先だけで、むしろ被害を全国に広げるだけで、全然負担軽減になっていないことを一言いっておきたいと思います。

強権的な与党の国会運営
審議わずか6時間で郵政法案を強行採決 問答無用のごり押しは民主主義感覚ゼロ

 郵政「改革」関連法案を、わずか審議1日で強行採決(衆院総務委員会)するなどの強権的な民主党の国会運営についても議論となりました。市田氏はまず、郵政「改革」関連法案の内容と与党の横暴について次のように指摘しました。

 市田 郵政民営化によって、郵便局が撤退したり手数料が値上げされ、サービスが低下した。(しかし)今度の与党案も、けっきょく株式会社としたうえで3分社化するというものです。利益優先の株式会社化とユニバーサルサービス(全国一律に提供するサービス)は矛盾します。

 しかも、たった1日、実際には6時間で(法案を)あげてしまう。これをあまりにひどいと思わなかったら、議会制民主主義の感覚が今の政権党にはゼロだといわれても仕方がない。(一方で)自分たちの都合の悪いことは、いっさい国会で議論しない。これだけ「政治とカネ」の問題に国民が怒っているときに、国会の場で政治的道義的責任を追及するのは当たり前です。鳩山さんも裁判がすんで資料がもどってきたら「明らかにする」と言っていたのにいまだにやらない。小沢さんは国会で一言も説明しない。普天間の集中審議も前から(行うべきだと)要求しているのにやらない。

 こういうことをやらないで自分たちが通したいと思う法案は、問答無用でごり押しにやる。こんな強権的な国会運営はかつてなかった。反省がないとだめです。

参院選で何が問われるか
普天間基地・後期医療・派遣法… 米国と財界にモノが言える政治をつくる

 最後に、司会者から「参院選は、何が問われる選挙となるのか」と問われた市田氏は、次のように述べました。

 市田 昨年の総選挙で、自民・公明に(退場の)審判がくだって民主党政権ができました。ところが8カ月の間に公約をことごとく裏切った。後期高齢者医療制度の廃止も、普天間基地、労働者派遣法の問題、民主党が公約を裏切った背景には、自民・公明政権と同じように、アメリカと大企業にはモノが言えない、根底にそういう弱点をもっている。それがこういう事態をもたらしているわけで、やはり、アメリカにも大企業にも、道理と事実にもとづいて、堂々とモノが言える政治をつくる。「そのためには日本共産党にぜひご支持を」と大いに訴えていきたい。

(出所:日本共産党HP  2010年5月31日(月)「しんぶん赤旗」)
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民主党政府の労働者派遣法改正にあたっての修正提案ー日本共産党・志位和夫委員長が発表ー

2010-06-02 16:19:37 | 国内労働
修正提案ポイント

○製造業派遣はきっぱり禁止する
○「専門26業務」を抜本的に見直す
○事前面接の解禁など改悪部分を撤回する
○名ばかり「常時雇用」でなく期限の定めのない雇用にする
○「みなし雇用」を実効ある規定にする
○「均等待遇」原則を明記
○3~5年先に先送りせず、速やかに施行

労働者派遣法改正にあたっての修正提案
派遣から正規雇用への道を開き、派遣労働者を守る改正に
2010年3月3日 日本共産党

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 日本共産党が3日、発表した「労働者派遣法改正にあたっての修正提案 派遣から正規雇用への道を開き、派遣労働者を守る改正に」は次の通りです。

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 労働者派遣法の「改正案」が、今国会に提出されようとしています。しかし、政府が発表した派遣法「改正案」は、「製造業派遣や登録型派遣の原則禁止」を言いながら、「例外」という形で「大穴」をあけ、実際には「原則容認」にするなど、重大かつ深刻な問題点があります。この「改正案」のままでは、派遣労働の現場は、これまでと同じような「使い捨て」がまかり通り、低賃金で劣悪な労働条件も改善されません。

 “非人道的な「派遣切り」を再び起こさない”“「派遣だから」と安い時給で働かせ、いらなくなったら「使い捨て」、こんな働かせ方はおかしい”“いつまでも派遣でなく正社員になりたい”……こんな思いが労働者派遣法の改正への大きな世論になり、政治を動かしてきました。これを裏切るようなことがあってはなりません。

 雇用は、期限の定めのない直接雇用――正社員が当たり前であり、労働者派遣は、臨時的・一時的な業務に限定し、本来、正社員として直接雇用すべき労働者を派遣に置き換える常用代替にしてはならないという原則にたった派遣法改正が求められています。

 日本共産党は、今国会での労働者派遣法改正を、派遣から正規雇用への道を開く、派遣労働者の雇用と権利、生活を守る保護法に変えていく、この二つの要の問題で、労働者の願いにそくしたものとする立場から、以下の修正を提案します。

1 「使い捨て」雇用が深刻な製造業派遣はきっぱり禁止にする――「常用型派遣」を「禁止の例外」とする規定の撤回を

 鳩山首相は、今国会の施政方針演説で「製造業への派遣を原則禁止する」としました。ところが「改正案」では、「常用型派遣」(派遣会社に「常時雇用されている労働者」を派遣する)を「禁止の例外」にしてしまいました。「雇用の安定性が比較的高い」からというのがその「理由」です。

 しかし、製造業における労働者派遣の実態は、「常用型」でも、「登録型」でも、派遣先企業が派遣契約を解除すれば解雇されるという不安定さは同じです。厚生労働省の調査でも、派遣先企業が派遣契約を中途解除した場合に、解雇された派遣労働者は、「常用型」で76・7%、「登録型」で75・8%と変わりません(調査対象の約9割が製造業派遣)。「常用型」にすれば「雇用が安定する」などという根拠はどこにもありません。

 大きな社会的批判をあびた「派遣切り」を全国各地で引き起こしたのも自動車や電機などの製造業です。この反省もなく、製造業の大企業は、生産が回復し始めた昨年秋ごろから、派遣を復活させています。低賃金で社会保険にもまともに加入できないという劣悪な労働条件も、そのままです。

 どんな形であっても製造業での派遣を存続させれば、生産の変動が、生身の人間の「首切り」に直結します。製造業では、派遣労働者を寮などに住まわせて働かせることが常態化していますから、“仕事を奪われただけでなく、住居からも追い出される”という非人道的な事態も繰り返されます。さらに、製造業派遣を容認・存続させれば、生産が回復しても、派遣労働が「復活」するだけで、非正規から正規雇用へという流れの障害にしかなりません。

 現在でも、製造業で働く56万人の派遣労働者のうち、63%は「常用型」派遣です。「製造業への派遣の原則禁止」をいいながら、「常用型」を禁止の例外とすれば、「原則容認」となってしまいます。「常用型」派遣を禁止の例外とする規定を撤回し、製造業への派遣は例外なしに禁止すべきです。

2 「専門26業務」を見直し、派遣のまま使い続けるだけでなく、正社員を派遣に置き換える「抜け道」にさせない

 政府は、「登録型派遣の禁止」と言いますが、ここでも「雇用の安定等の観点から問題が少ない」などとして、「専門26業務」を「禁止の例外」としています。

 「専門26業務」で働いている派遣労働者は100万人にのぼります。専門性が高い職種だから派遣であっても雇用は安定するし、給料も高く、派遣先企業との交渉力もあるなどという理由で、派遣の上限期間(原則1年、最長3年)も適用されず、何年働いても、派遣先企業の直接雇用になることもできません。

 しかし、「専門26業務」の中には、通訳など専門性が高い業務もありますが、建築物の清掃、ビルの受付なども含まれています。とくに、45万人の派遣労働者が対象となっている「事務用機器の操作業務」は、1985年に定められた「電子計算機、タイプライター、テレックスほか、これらに準じるワードプロセッサー、テレタイプ等の事務用機器についての操作の業務」という基準が一字一句変わっていません。そのためにパソコンを使う仕事ならなんでも「専門業務」として例外扱いにされてしまうのです。

 「専門業務」という看板があれば、いつまでも派遣で使い続けることが許されることが、直接雇用から派遣社員への置き換えをすすめる、大きな「抜け道」にもなっています。今年1月にNTTは、北海道で直接雇用の契約社員約700人を解雇して、子会社の派遣会社に転籍させ、派遣社員として同じ仕事をさせるという「派遣化」を強行しましたが、この「手口」となったのが「専門業務」です。

 厚生労働省は、2月8日にあわてて「専門業務適正化」の通達を出し、手直しをはかっていますが、根本にある法律や政省令が25年前のままでは、問題は解決しません。「専門26業務」は抜本的に見直し、専門性が高く、そのために派遣労働者に交渉力がある業務に限定すべきです。

3 事前面接の解禁など規制緩和をすすめる改悪部分を撤回する

 政府の「改正案」には、自公政権が、派遣先企業の要求を受けてつくった規制緩和案をそのまま踏襲した改悪が含まれています。

 その一つが、派遣先企業による事前面接を解禁することです。事前面接の解禁は、派遣先企業に労働者の採用権限を与えながら、雇用責任は免除することになります。これでは禁止されている労働者供給事業(いわゆる「口入れ稼業」)と変わりません。労働者派遣の根本原則をなし崩し的に変えてしまう重大問題です。現実には、事務系の派遣を中心に、「事前面接」という違法行為が当たり前のように行われていますが、「改正案」は違法行為をなくすのではなく、違法を合法化するものです。これは、「派遣は40歳になったら定年」「子どもがいると不採用」など年齢や容姿、家族構成などによる不当な差別をさらに助長することになります。

 また、現行法では、専門業務の派遣労働者を受け入れている企業が、同じ業務に正社員を採用する場合は、そこで働いている派遣労働者に優先的に直接雇用を申し込む義務があります。ところが「改正案」では、この派遣先企業の義務を削除し、正社員への道を閉ざしてしまいました。

 派遣法の「改正」を言いながら、いっそうの規制緩和をすすめる改悪を潜り込ませることは許されません。

4 派遣労働者の雇用と権利を守るうえで、実効ある改正案に

 名ばかり「常時雇用」でなく期限の定めのない雇用に……政府は、「派遣労働者の雇用の安定を図る」ために「登録型派遣を原則禁止」し、労働者派遣は、派遣会社に「常時雇用」されている労働者だけにするとしています。

 しかし、この「常時雇用」について厚労省は、「1年以上、雇用されているか、雇用される見通し」であれば、短期の雇用契約を反復していても「常時雇用」だとしています。これでは雇用契約は3カ月だけど、派遣会社が「1年以上働いてもらうつもり」といえば、派遣が可能になり、いつ「雇い止め」されるのかわからない、という不安定な派遣労働の実態は変わりません。

 名ばかり「常時雇用」で不安定な派遣労働を許容しつづけることは、許されません。労働者派遣は、期限の定めのない雇用の労働者だけにするべきです。

 実効ある「みなし雇用」規定に……偽装請負や期間制限違反などの違法派遣の場合は、派遣先企業が直接雇用をしていたものとする「みなし雇用」の規定が盛り込まれました。しかし、その労働条件は「派遣元と同一」とされているために、偽装請負を告発した労働者を、6カ月契約などという名ばかりの直接雇用にして、「契約満了」を理由に解雇できるようになっています。半年先に解雇されるのがわかっていて、誰が違法行為を告発できるでしょうか。「みなし雇用」は、期限の定めのない雇用にすべきです。また、派遣先企業が「違法だとは知らなかった」などとして適用を逃れる道を残さないことが必要です。

 派遣労働者への不当な差別や格差を是正するために均等待遇原則の明記を……「改正案」では、派遣元に「均衡を考慮した待遇」を「配慮」するよう求めているだけです。派遣労働者への差別が起きるのは派遣先企業の職場であり、賃金などの労働条件も派遣先企業が支払う派遣料金が基本にあります。派遣元に「均衡」の「配慮」にとどまる「改正案」では極めて不十分です。派遣先企業の責任を明確にした均等待遇原則を明記すべきです。

5 3年~5年先への「先送り」をしない

 製造業派遣と登録型派遣の規制に「大穴」をあけたうえに、その施行は、法律の公布後3年間も「先送り」されます。さらに、「登録型派遣の原則禁止」は、今後検討して「比較的問題が少ない」などとされた業務は、あと2年間、合計5年間も「先送り」するのです。

 政府が派遣法の改正、規制強化に、二重三重の「及び腰」になっている姿が、この「先送り」に示されています。公布後、すみやかに施行すべきです。

「使い捨て」労働をなくすため、国民的なたたかいを

 国民の大きな世論と運動が、派遣法の規制緩和から労働者保護の規制強化へと「潮目の変化」をつくり出しました。日本有数の大企業が、体力も財力も十分あるにもかかわらず、非道な「派遣切り」を大規模に行ったことへの社会的批判と、その中で、多くの派遣労働者がたたかいに立ち上がり、労働組合をはじめ社会的な連帯が広がったことが、政治を動かしてきたのです。

 このたたかいの中で、政治的な立場や労働組合のナショナルセンターの違いを乗りこえた共同が広がりました。その大きな一致点が、労働者派遣を原則自由化した“1999年の改悪前に戻せ”ということでした。しかし、政府の「改正案」が現状のまま成立すれば、製造業派遣も、登録型派遣も、「原則禁止」は言葉だけで、派遣労働の実態は、今と変わらないという事態になってしまいます。「使い捨て」できる派遣労働を手放したくない財界・大企業の「抵抗と圧力」に屈するなら、重大な汚点となるでしょう。

 この間の労働者と国民の運動の成果が結実するのかどうか、重要な局面を迎えています。「使い捨て」の働かせ方をやめさせ、派遣法を労働者保護法へと前進させるために、対話と共同を広げ、一致点での国民的なたたかいを広げようではありませんか。日本共産党は、その立場で奮闘するものです。

(出所:日本共産党HP 2010年3月4日(木)「しんぶん赤旗」)
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