未来を信じ、未来に生きる。

今に流されず、正論を認識し、社会貢献していく人生を切り拓くブログ道。

09総選挙ー政権交代/自民・公明の政治に対するノー/日本の政治にとって新しい政治の幕開け-

2009-08-31 11:58:55 | 国内政治
自公 歴史的敗退 国民の審判下る
日本の政治にとって大きな前向きの一歩
志位委員長が語る

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 日本共産党の志位和夫委員長は30日午後10時半、NHK番組に出演し、開票途中の総選挙について次のように質問に答えました。

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 ――開票状況をどのように受け止めるか。

 私たちは今度の選挙で自民・公明の政権を退場させようと最初から訴えてきました。全体の状況は、日本の政治にとって大きな前向きの一歩だと考えています。

 私たちは、民主党の政権になったら、「建設的野党」として良いことには協力する、悪いことにはきっぱり反対する、問題点はただしていく、こういう仕事をして、現実の政治を前に動かすために頑張っていきたいと思います。

 ――政権交代についての受け止めは。

 やはり今度の結果は自民・公明の政治に対するノーの非常に大きな風が起こった結果だと思います。とりわけ、この間の「構造改革」の名でやられてきたことは、たとえば、働く人の3人に1人を派遣やパートなどの不安定雇用にしてしまった。あるいは社会保障を年々2200億円も予算を削って、医療、年金、介護、あらゆる点でぼろぼろにしてしまった。国民の暮らしの安心と希望を奪ってしまった政治に対する非常に強い怒りがこういう結果をつくったと思います。

 ――選挙期間中は「建設的野党」といっていたが、政権交代後はどういう立場をとるか。

 私たちは、民主党とは例えば、憲法の問題、消費税の問題など国の基本の問題で立場が違いますから、野党の立場を貫きますが、個々の問題では良いことには協力する、悪いことには反対という対応をしていきたいと思うのです。

 例えば労働者派遣法(改正)の問題、あるいは後期高齢者医療制度を撤廃する、こういう点では共通の方向がありますから、こういう点では新政権と協力して、実行をしていきたい。

 同時に例えば、日米FTA(自由貿易協定)というのは日本の農業、コメにとってたいへん危ない方向です。あるいは衆院比例定数を削減するということも民主党のマニフェストにありますが、これは民主主義の逆行です。こういう間違った方向にはきちんとストップをかける。

 もう一点いいますと、税金の使い方の優先順位として高速道路の無料化の方向がはたしていいのか、などいくつかの問題点があります。これらは国民の立場できちんとただしていく。

 そして私たちは日本の政治のゆがみのもとは、内政は「財界中心」、外交は「軍事同盟中心」というところにあると考えていますから、この大本から政治をただして「国民が主人公」の日本にしていく。そうした、新しい歴史のプロセスがいま始まったところだと思っています。

 今度の結果というのは、日本の政治にとって新しい政治の幕開けの結果だととらえています。

 この中で私たち共産党がどれだけの地歩を占めることができるかは、開票がいま途中ですから見守りたいと思います。

 ――民主党の一人勝ちともいえる結果に警戒感はあるか。

 もし民主党が仮に数の力におごるようなことがあれば、私たちは国民のみなさんと手を携えて、それはストップをかける仕事をして、たださなければいけない、これは共産党が頑張っていかなければいけない大事な仕事だと思っています。

(出所:日本共産党HP 2009年8月31日(月)「しんぶん赤旗」)
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09総選挙ー「建設的野党」の躍進こそ、政治を前に動かす最大の力/日本共産党の志位和夫委員長の訴え-

2009-08-29 16:06:38 | 国内政治
「建設的野党」の躍進こそ、政治を前に動かす最大の力
総選挙最終盤 志位委員長の訴え

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 日本共産党の志位和夫委員長が27日、東京都八王子市で行った最終盤の訴えは次のとおりです。

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 みなさん、こんにちは。日本共産党の志位和夫です。(「頑張れ」の声、拍手)

 私たち日本共産党は、今度の選挙で、自民、公明の政権の退場を訴えてまいりました。ここにきまして、すでに流れは決定的になったと思います。「自公政権ノー」の声は国民の圧倒的な流れになったと私たちは考えております。(大きな拍手)

 私は、そういう情勢の変化をふまえて、自公政権退場後に、日本の政治をさらに前にすすめるうえで、どうか日本共産党を大きく伸ばしてほしい、全国どの比例ブロックでも、この比例東京ブロックでも大激戦、大接戦ですが、必ず前進・勝利を勝ち取らせていただきたい、そのことを心からお願いするものであります。(大きな拍手)

第一の仕事――「良いことには協力、悪いことには反対、問題点はただす」

 自公政権を退場させた後には、民主党中心の政権ができるでしょう。そのときに日本共産党は、「建設的野党」として、つぎの二つの仕事をしっかり果たしていくことをお約束するものです。

 第一の仕事は、国民の利益にたった政策をどんどん提案し、「良いことには協力、悪いことにはきっぱり反対、問題点はただす」、この仕事をしっかりとやり、現実政治を前に動かす仕事をおこなうことであります。(拍手)

「良いことには協力」――すでに実現にむけて動きだしているものも

 「良いことには協力」という点では、日本共産党が、この間、ずっと力を入れて主張してきた問題があります。

 労働者派遣法を抜本改正して「雇用は正社員が当たり前の社会」をつくろう。お年寄りを差別する後期高齢者医療制度は撤廃しよう。障害者自立支援の名で障害が重い方ほど重い負担をおしつける「応益負担」は廃止しよう。生活保護の母子加算まで廃止して、育ち盛り、食べ盛りの子どもさんの食費や衣服費まで切り縮めざるを得ない、こんな状態にまで追い込んでいる。母子加算を復活しよう(「そうだ」の声、拍手)。日本の学費が重過ぎます。中途退学や、進学をあきらめざるを得ない子どもさんがたくさんいる。高校の学費は無償化し、奨学金は返済不要の給付制の制度を創設しよう(「すばらしい」の声、大きな拍手)。こういう一連の政策を掲げてまいりました。

 どれもが、共産党が先駆的に一貫して提案してきた問題ですが、多くの国民のみなさんの声になっておりますから、民主党のマニフェストにも、こうした問題では共通する方向が書き込まれております。ですから新政権ができましたら、こうした一連の課題は、ぜひ協力し、またよりよいものとして実現するよう、具体化と実行をしっかり迫っていきたいと決意しているしだいであります。(「よし」の声、大きな拍手)

 この間、党首討論がやられましたでしょう。そのなかで実現に向けて動き出しているものもございます。この前の日曜日(23日)、フジテレビでも党首討論会がやられました。その最後に、VTRで中学校の生徒が発言したのです。「政治家の人たちはけんかばかり。もうちょっと仲良くすればいいのに」。私はとてもいい発言だと思いまして、その場で、「一つ提案があります。与党も野党も給付制の奨学金を言いはじめている。一致点はどんどん進めましょう」とよびかけました。そうしましたら、与党も「(給付制は)支持している」(公明党代表)と賛成し、野党側からも賛成の声があがり、与野党一致となりました(拍手)。政治が一歩動きました。

 こういう仕事をいろんな場面でやって、現実政治を、みなさんの願いがかなう方向にリードする役割を、しっかり果たしていく決意でございます(拍手)。そのためにも、国民の利益に立って頑張る日本共産党を伸ばしてください。(大きな拍手)

「悪いことにはきっぱり反対」――日米FTA、比例削減、消費税増税、憲法改定

 同時にみなさん。「悪いことにはきっぱり反対」をしてまいります。

 民主党のマニフェストを見ますと、たとえば「日米FTA(自由貿易協定)の交渉促進」と書いてあります。これはたいへんな問題であります。日米間の関税をなくしてしまう。そうなりますと、農業とコメが壊滅的打撃を受けます。とくにコメが82%もつぶされてしまいます。私は、公示日直前(17日)の日本記者クラブの党首討論会で、民主党の鳩山代表に、「交渉に入るべきではない」と強く求めました。これにたいして鳩山代表は、「自由貿易は当然だ」というようなことを言いました。しかしみなさん、自由貿易といいましても、工業製品と農産物は違うのであります(「そうだ」の声、拍手)。どこの国だって、自分の国で食べるものは自分の国でつくるというのは当たり前ではないですか。ヨーロッパにいきましたら、日本のコメにあたるのは牛乳と乳製品です。ちゃんと高い関税をかけて守っていますよ。どこの国だって主食は守るのが当たり前、日本人の主食であるコメまでもアメリカに売り渡すようなやり方は、共産党は絶対に反対であります(大きな拍手)。私たちは日本農業再生の大黒柱として頑張っていく決意であります。(大きな拍手)

 それから、民主党のマニフェストの中に「衆院比例定数80削減」ということが書いてあります。これもたいへんな問題です。いまの選挙制度のなかで国民のみなさんの民意を国会に反映する一番民主的な部分が比例代表制でしょう。これが半分になってしまったら、国会は自民、民主だけで95%の議席が独占されてしまいます。そうしたら国民の多数の声が国会に届かなくなるじゃありませんか。こういう民主主義破壊の横暴を始めようとしたら、日本共産党は、広い国民と連帯して、日本の民主主義を守るために頑張ることをお約束するものであります(「よし」の声、大きな拍手)。民主党は、「政治家が率先して身を削る」といいますが、「身を削る」というのだったら真っ先にやることがあるじゃないですか。年間320億円の政党助成金こそ撤廃せよと、私たちは求めるものであります。(大きな拍手)

 さらに、民主党のマニフェストの中には、消費税の増税、憲法9条の改定の方向も書いてあります。こういう危ない方向に日本の政治がすすもうとしたら、私たちは、日本の暮らしと平和と民主主義を守る「防波堤」として頑張りぬくことをお約束するものです。(歓声、大きな拍手)

「問題点はただす」――高速道路無料化、子ども手当、財源論

 「良いことには協力、悪いことには反対」にくわえて、もう一点あるんです。それは、「問題点はただす」ということです。

 たとえば民主党のマニフェストの中には「高速道路の無料化」ということが入っております。これは、税金の使い方の優先順位として正しいでしょうか。地球環境のことを考えても正しいやり方でしょうか。私たちは優先順位が違うのではないかと考えています。私たちは、高速道路の無料化よりも福祉を優先させるべきではないかと考えております。(「その通り」の声、拍手)

 高速道路の無料化に必要な予算は1兆3千億円です。私たちは、75歳以上の高齢者と子どもの医療費の無料化を、国の制度として実現しようと訴えています(拍手)。それをやるのに必要なお金が、ちょうど1兆3千億円です。どちらを優先するべきか。福祉を優先するのが当然ではないでしょうか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

 それから、民主党のマニフェストの中に「子ども手当」というのがあります。私たちも、子育て支援のための給付を拡大することは必要だと考えておりまして、児童手当を2倍の1万円に引き上げ、段階的に18歳まで拡大していく現実的な提案をしています。しかし、(民主党のように)「子ども手当」の財源を庶民増税でまかなうというのは理解が得られないのではないでしょうか。民主党は、抱き合わせで配偶者控除と扶養控除を廃止するというんです。そうしますと、子どもを持っていないご家庭、子どもを持ちたくても持てないご家庭、子育てをおえたご家庭には、増税だけがかぶさることになります。増税が600万世帯以上となります。一部の国民を犠牲にして、ほかに回すというやり方は、私は国民の理解は得られないのではないかと考えますがいかがでしょうか。(大きな拍手)

 さらに、民主党の政策の中で、心配なのは財源です。民主党の財源論というのは、「当面は無駄づかいを削る」ということと、「将来は消費税を上げる」ということの二つしかありません。欠けているものがあります。軍事費を削るということ(拍手)、そして大企業・大資産家にちゃんと負担をさせるということ、この二つが欠けているんじゃないでしょうか(「そうだ」の声、拍手)。私たちは、この二つをきちんとやれば、消費税などに頼らなくても暮らしを良くする財源をつくれると具体的に提案しています。ですから、どうか安心して消費税増税反対の声をあげようではありませんか。(大きな拍手)

 「良いことには協力、悪いことにはきっぱり反対、問題点はただす」。こういう「建設的野党」が伸びてこそ、国民の利益をまもる一番たしかな力となるのではないでしょうか。(「がんばれ」の声、大きな拍手)

第二の仕事――政治のゆがみを大本からただし、「国民が主人公」の日本に踏み出す

 「建設的野党」としての第二の仕事は、自民党政治のゆがみを大本からただし、「国民が主人公」の新しい日本に踏み出すという仕事です。

 自公政権が退場した後に、どういう新しい日本をつくるか。私たちは、自公政権の一番悪い特徴である「財界中心」「日米軍事同盟中心」という政治のゆがみの大本をただして、憲法に書いてある通りの「国民が主人公」の新しい日本に踏み出そうではないかと訴えています。(拍手)

 この問題には、二つの大きな焦点があります。

「財界主導の政治」と決別してこそ、国民の暮らしを守れる

 一つの焦点は、「財界主導の政治」から抜け出せるかということです。私は、先日の日本記者クラブ主催の党首討論会で、民主党の鳩山代表に、この問題についての基本姿勢をお聞きしました。

 民主党は、「官僚主導の政治」と決別すると言っている。もちろん、あしき「官僚主導の政治」との決別は当然です。天下りは全面禁止すべきです。しかし、日本にはもっと大きな問題があるのではないでしょうか。それは「財界主導の政治」であります。みなさんの暮らしを苦しめているどんな問題をとっても、その根っこをたどると、みんな財界・大企業の横暴にぶつかるではありませんか。派遣労働を横行させた労働法制の規制緩和の大号令をかけたのは、1995年の日経連の報告です。社会保障予算を毎年2200億円ずつ削る号令をかけたのも、「経済財政諮問会議」のメンバーだった日本経団連会長でした。消費税を16%に引き上げようということを言い出したのも、2003年1月の日本経団連の提言が始まりです。日本の農業やコメをつぶしてしまえと、一番強硬に言っているのも財界なんです。このように、みなさんの暮らしを壊すどんな問題でも、その震源地は日本経団連であり、財界ではありませんか。(拍手)

 こうした「財界主導の政治」と正面からたたかえる、財界に正面からモノの言える党が伸びてこそ、暮らしが守れるのではないでしょうか。(拍手)

 私は、この問題を鳩山代表に聞きました。あなたは「官僚主導の政治」と決別するというけれど、「財界主導の政治」はどうですか、決別する意思はありませんか、と聞いたんですけど、定かな答えが返ってきません。ここに民主党の大きな弱点があるということを率直にいわなければなりません。

 企業・団体献金をもらっている党では、財界にモノがいえません。党をつくって87年、企業献金をビタ一文受けとっていない日本共産党を伸ばすことが、「財界中心の政治」のゆがみをただし、暮らしと権利を守る「ルールある経済社会」をつくる一番の力になるということを訴えたい。どうかよろしくお願いします。(大きな拍手)

アメリカとの関係――前向きの変化は後押し、有害な問題はきびしく反対

 「国民が主人公」の新しい政治といった場合、もう一つの焦点があります。それはアメリカとの関係をどうするかということです。

 いま世界は大きく変わりつつあります。その変化はアメリカにも及んでいます。そういうなかで私たち日本共産党は、アメリカが前向きに変化したところは後押しをする、変化しない有害な問題はきびしく反対をするという態度をとっています。

 前向きに変化したという点では、今年4月にオバマ大統領が、チェコのプラハで、「米国は核兵器のない世界をめざす」という演説をしました。これは勇気のある発言だと思います。ですから私は、大統領に書簡を書き、「あなたの演説を歓迎します。ぜひ核兵器廃絶を主題とした国際交渉を始めてほしい」と要請しました。そうしましたら、先方から返書が返ってきまして、「あなたの情熱をうれしく思います」と書かれていました。

 アメリカに変化をもたらした力は何でしょう。平和を願う世界の世論であります。日本の被爆者の方々が重い病気とたたかいながら、「核兵器のない世界を」と訴えてきた。そのことがとうとうアメリカまで動かしつつあるというのが、いまの世界なのだということに自信をもって、「核兵器のない世界」をごいっしょにめざそうではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

 核兵器問題にかかわっては、「日米核密約」問題が、選挙戦の大きな争点となりました。ここにその「核密約」のコピーがあります。1960年の日米安保改定時に秘密合意が結ばれていた。米軍が軍艦や航空機で核兵器を持ち込むことについては、日本政府に事前の相談なく自由に持ち込めるという「核密約」が取り交わされていたのです。日本は「非核三原則」が「国是」とされています。それなのに「持ち込み自由」ということが実態だった。半世紀も国民をだましていたのです。

 私は、先日のテレビの党首討論会(23日、テレビ朝日)でこの「核密約」を示して、麻生首相にただしました。「核密約」を公開し、廃棄して、名実ともに「非核の日本」になるべきではありませんか。こうただしたのですが、麻生さんは「核密約」を目の前に示しても「ない」というんです。ここにあるじゃないかといっても、「ない」という(笑い)。これは話になりませんね。

 そこで私は、鳩山代表に、民主党政権になったらどうしますか、調査・公表すべきではないですかとただしました。そうしましたら、鳩山代表は、「(核密約は)あるという蓋然(がいぜん)性が強い。アメリカに行って事実を調べ、国民に説明する。持ち込ませないように交渉する」と言明しました。こういう重要な約束を、テレビ討論でさせたということを、ご報告したいと思います。(大きな拍手)

 ただこれは大仕事です。「持ち込ませず」を実現させるには、この問題を一貫して追及してきた日本共産党を伸ばすことが不可欠です。日本共産党の躍進で、名実ともに「非核の日本」をつくろうではありませんか。(大きな拍手)

 変化しない有害な問題という点では、残念ながら日米関係には、いまのところ変化がありません。米軍基地の再編・強化の動き、自衛隊の海外派兵を拡大する動きなど、日本共産党は、米国の軍事戦略に日本がつき従っていく動きにきっぱり反対し、平和を守るために頑張っていきたいと決意しています。

 憲法9条を守り抜こう、憲法9条を生かした平和外交に転換しようという願いは、どうか党をつくって87年、一筋に反戦平和をつらぬいてきた日本共産党に託してください。(大きな拍手)

「自公には愛想がつきた。民主は不安」――共産党を伸ばすことが一番の焦点

 これが自公政権の退場後に、私たちが大いに取り組みたいと考えている仕事です。「良いものには協力、悪いものには反対、問題点をただす」――これが第一の仕事です。「財界中心」「軍事同盟中心」の政治のゆがみを大本からただし、「国民が主人公」の新しい日本に踏み出す――これが第二の仕事です。こういう仕事をしっかりやる「建設的野党」が伸びてこそ、自公政権が退場した後に、日本の政治をさらに前に進める一番の力になるのではないでしょうか。(拍手)

 いま、圧倒的多数のみなさんは、「自公には愛想がつきた」という気持ちだと思います。同時に、「民主党にも不安がある」というのも多くの方々の声ではないでしょうか。「自公に愛想がつきた、でも民主党には不安」。そうした方々の声をしっかり受け止めることができる党が日本共産党であります。(拍手)

 選挙後は、日本の政治は大激動の時代に入るでしょう。この選挙で日本共産党を伸ばすことが、今後、さまざまなプロセスを経ながらも、「国民が主人公」の新しい日本へと、日本の政治がさらに前進する一番の力になってまいります。みなさん。今度の選挙の焦点が、いよいよはっきりしてきました。日本共産党を伸ばすかどうかが今度の選挙の一番の焦点だということが、論戦を通じてはっきりしてきました。(大きな拍手)

 首都・東京でも、全国どこでも、大激戦、大接戦です。比例代表選挙で日本共産党と書いていただく方を広げに広げ、どうか日本共産党を勝たせてください。国民の暮らしに安心と希望を、平和な日本と世界を、そして日本の進歩的な未来を開こうではありませんか。(歓声、大きな拍手)

(出所:日本共産党HP 2009年8月29日(土)「しんぶん赤旗」)
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09総選挙ー政権交代後の日本政治/財界・大企業にずばりモノが言える政党か、言われる政党か-

2009-08-28 15:38:05 | 国内政治
雇用破壊・医療崩壊・消費税増税・日米FTA…
悪政の震源は財界

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 雇用破壊、「医療崩壊」「介護難民」、消費税増税、日米FTA(自由貿易協定)が、いま大問題となり、総選挙(30日投票)の争点となっています。いずれも、震源をたどると、財界・大企業にいきつきます。国民の暮らしと権利を守るため、財界・大企業にずばりモノが言える政党か、言われる政党かが問われています。

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 厚生労働省の調査でも、23万人にのぼる「非正規社員切り」。自動車・電機など大企業の横暴を容易にしたのは、労働法制の規制緩和です。

派遣を「自由」に

 労働者を企業に貸し出して利益を得る「人貸し業」は、戦後、職業安定法で禁じられていました。その例外として、1985年に労働者派遣法ができましたが、対象業務は限定されていました。99年の改定は、これを建設、港湾、製造業などを除いて「原則自由」にする大改悪でした。反対したのは、政党としては、日本共産党だけでした。2003年には、自民、公明などの賛成で製造業への労働者派遣まで「解禁」されました。

 労働法制の規制緩和は、総人件費を抑えたい財界の要望でした。日本経団連の前身の日経連が「新時代の『日本的経営』」(95年)で、雇用形態を「雇用柔軟型」など3グループに分類し、労働者派遣事業の「原則自由」化を迫りました。

社会保障を抑制

 小泉内閣時代に決められた社会保障費を毎年2200億円(02年度は3000億円)抑制する路線は、医療、介護、年金の連続改悪を招きました。

 これも、当時の奥田碩トヨタ自動車会長ら経済財政諮問会議(議長・小泉純一郎首相)の民間議員4氏が、旗振り役でした。民間議員は会合で、予算の概算要求基準について「医療制度改革を中心とした大胆な制度改革を前提に決める必要がある。自然増をそのまま認めるというのではなく」と念を押しました。

大企業負担は減

 麻生自民・公明政権は、11年度から消費税を増税できるよう、それまでに法整備をするとしています。民主党も「4年間は消費税を上げない」としつつ、「いつかは消費税(増税)のお願いは申し上げたい」(鳩山由紀夫代表)としています。

 いまの消費税論議に火をつけたのも、日本経団連です。「奥田ビジョン」(03年)で、消費税率引き上げを提言しました。

 大企業の負担を軽くすることとセットで消費税増税を迫っていることが特徴です。

 現在の日本経団連会長、御手洗冨士夫キヤノン会長は、日本経団連が求める法人実効税率引き下げの財源を問われ、次のように答えました。

 「われわれのビジョン(『御手洗ビジョン』)に2011年までに(消費税を)2%、15年までに3%ぐらい上げると明確に書いてある」(07年2月26日の記者会見)

引き換えに輸出

 民主党は総選挙のマニフェスト(政権公約)に「米国との間で自由貿易協定(FTA)を締結」(後に「交渉を促進」に表現を変更)と盛り込み、農業に壊滅的な打撃を与えると、強い批判を招いています。

 日米FTAも、コメなど農産物と引き換えに、自動車などの輸出促進をはかりたい財界・大企業の要望です。日米財界人会議の共同声明(08年10月)でも、日本経団連アメリカ委員会と在日米国商工会議所の共同声明(09年7月)でも、農業を含むことをうたっています。

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財界が次々要求

【雇用の破壊】

 日本経団連の前身の日経連は1995年5月に「新時代の『日本的経営』」を発表。雇用形態を(1)幹部候補になり雇用期間の定めのない「長期蓄積能力活用型」(終身雇用)(2)雇用期間の定めがあり、専門分野を担当させる「高度専門能力活用型」(短期勤続)(3)雇用期間に定めがあり、パート・派遣労働者などが主力の「雇用柔軟型」(短期勤続)―の3グループに分類。労働者派遣事業は「原則禁止」から「原則自由」へ変換すべきだと求めました。

【福祉の削減】

 小泉内閣時代の経済財政諮問会議(2001年8月7日)。予算編成をめぐり、当時の奥田碩トヨタ自動車会長(日経連会長、後に日本経団連初代会長)ら民間議員4氏は「概算要求基準の策定にあたって」との文書を提出。「社会保障については、大胆な制度改革を前提として要求基準を定める」ことを迫りました。

【消費税増税】

 日本経団連は03年1月に提言「活力と魅力溢れる日本をめざして」(「奥田ビジョン」)を発表。消費税率を16%とするケースなどを提示。一方で、「地方税を含めた(法人)実効税率を大幅に引き下げていく」ことや、企業の従業員が「(社会)保険料を全額本人が負担する方法に改める」ことで企業負担をなくすことを提言しました。

【日米FTA】

 日本経団連は「最大の貿易・投資相手国である米国とのFTA(自由貿易協定)を検討する」(01年6月の提言)ことを求め続けています。日米EPA(経済連携協定)を「FTAプラス」の協定として追求する日本経団連アメリカ委員会と在日米国商工会議所は、09年7月21日の共同声明で、実質的に「全ての貿易」「全てのサービス分野」を含むとして、農業を含む非関税措置が対象になると明言しています。

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堂々とモノ言える共産党

 財界は、政治献金を通じて、要求を実現しようとしています。

 日本経団連は、「政治とカネ」への世論の批判のなか94年に中止した政治献金のあっせんを04年に再開。企業献金の受け取りを表明した自民党と民主党を対象に「政党通信簿」を公表して、財界要求実現を競わせてきました。

 民主党は、3年の猶予期間の後、企業・団体献金を禁止するとしています。なぜ「3年後」なのか。日本経団連との語る会で、民主党の直嶋正行政調会長は、次のように述べました。「企業・団体献金を即、全面禁止すれば、我々も干上がってしまう。禁止までの3年間については、ひきつづきご支援をたまわりたい」(09年6月1日)

 日本共産党は、(1)雇用破壊を止め、人間らしい労働のルールをつくる(2)社会保障を削減から拡充に転換させる(3)消費税は増税ではなく減税こそ必要、大企業と大金持ちに相応の負担を求める(4)歯止めのない輸入自由化にストップをかけ、農産物の価格保障と所得補償を組み合わせて再生産コストを保障し食料自給率を引き上げる―と、国民の願いにそって主張。志位和夫委員長が昨年12月、日本経団連、トヨタ自動車と相次ぎ会談し、非正規社員の大量解雇の中止・撤回を求めるなど、財界・大企業に堂々とモノを言っています。

 これができるのも日本共産党は、いかなる形であれ、企業・団体献金は禁止すべきだと主張し、実践している政党だからです。

(出所:日本共産党HP  2009年8月27日(木)「しんぶん赤旗」)
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データでみる総選挙の争点(5)-中小企業応援に転換/せめて予算を1兆円に/生活密着の公共工事へ-

2009-08-27 11:35:42 | 国内政治
データでみる総選挙の争点(5)
中小企業応援の政治に転換
せめて予算を1兆円に
生活密着の公共工事へ

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 中小企業は、日本の経済・社会にとってかけがえのない存在です。雇用を守り、地域経済を支え、優れたモノづくり技術を持っています。

 その中小ものづくり企業が仕事の激減で廃業・倒産の危機にさらされています。緊急の直接支援が必要です。日本共産党は、中小貸し工場の家賃や光熱費などの固定費に対する補助など、休業しても工場が存続できる支援を強化します。

 中小企業は自民・公明党政権による「構造改革」路線の下で痛めつけられてきました。2001年に登場した小泉内閣は、「不良債権早期処理」策を推し進めました。その後の5年間だけでも中小企業数は49万社減少し、従業者は212万人以上減少しました。

 中小企業に冷たい政治は、予算にも表れています。09年度の中小企業予算は一般歳出のわずか0・37%、1890億円です。中小企業1社当たり4万5千円にすぎません。2879億円にものぼる米軍への「思いやり」予算は、米兵1人当たり811万円にもなり、中小企業向け予算はその180分の1にすぎません。

 日本共産党は、中小企業予算をとりあえず一般歳出の2%、1兆円に増額します。これにより中小企業の製品開発や販路拡大、起業支援や人材・後継者の育成などへの支援を抜本的に強化します。また、中小企業の新しい成長分野として、太陽光・風力・小型水力・バイオマス・地熱など自然エネルギーの開発と普及、省資源・リサイクル分野への公的投資と助成を増やします。


 中小企業の中でも、建設業は小規模企業が多く、激しい経営悪化に見舞われてきました。倒産企業の3分の1近くを建設業が占めています。

 自公政府の公共事業は、高速道路やスーパー中枢港湾、空港などの大型開発中心です。日本共産党は、小規模・生活密着、福祉型の公共工事に転換します。

 不足している特養ホームや保育園の建設は建設業者の雇用を生み出し、同時に国民生活を改善します。

 命と安全を守るための最優先課題として小中学校等の耐震化に取り組みます。みずほ総研は、1万棟の小中学校の耐震化工事で約2万3千人の雇用が生まれると試算しました。耐震性が不十分な公共施設7万棟、公営住宅7万戸の耐震工事などにただちに取り組みます。

 自治体が実施している住宅リフォームへの助成制度は助成予算の20倍を超える波及効果を生んでいます。実施自治体は19都道府県の83自治体に広がっています(5月、「全国商工新聞」調査)。支援を抜本的に拡充します。(つづく)

(出所:日本共産党HP 2009年8月25日(火)「しんぶん赤旗」)
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データでみる総選挙の争点(4)-農業の再生、発展目指す/日米FTAには反対/価格保障と所得補償-

2009-08-27 11:32:06 | 国内政治
データでみる総選挙の争点(4)
農業の再生、発展目指す
日米FTAには反対
価格保障と所得補償

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 農業・食料問題は、総選挙の重要な争点の一つです。日本共産党は、農業を国の基幹産業と位置づけ、再生と発展を目指します。

 日本の食料自給率は40%前後に低迷しています。農林水産省の試算(2007年2月)によると、自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)で関税が完全に撤廃された場合、食料自給率は12%にまで下落します。

 日本共産党は、日米FTAのように、日本の農業・食料や国民の利益に重大な打撃を与えるFTA/EPAには、絶対に反対です。

 民主党はマニフェスト(政権公約)に日米FTAの「締結」を明記しました(後に「交渉を促進」と修正)。

 日米FTAで関税が撤廃された場合、日本の農業への大打撃は必至です。日米経済協議会の委託研究「日米EPA‥効果と課題」(08年7月)によると、国内の米の生産は82%、穀類は48%、肉類は15%、それぞれ減少します。

 自民・公明政府が交渉中のオーストラリアとのEPAも、国内生産に打撃を与えます。農水省の試算(06年12月)によると、小麦の生産は99%、砂糖は100%、乳製品は44%、牛肉は56%、それぞれ減少します。


 日本共産党は当面、食料自給率50%台の回復を最優先します。農業経営を安定して持続できる条件を重視し、価格保障と所得補償の拡充を基本に生産コストを保障します。

 下落が続く米価については、不足払い制度で1俵(60キロ)=平均1万7000円の生産コスト(家族労働費を含む)を保障します。さらに、国土や環境を保全する水田の役割に対し、当面10アール当たり1万円、米1俵換算で1000円前後の支払い(所得補償)を実施します。合わせて、1俵=1万8000円程度を確保します。

 また、現行の政府備蓄100万トンに満たない分(10万トン)の緊急買い入れで、米価暴落の回避に努めます。

 他の主な農畜産物についても、それぞれの条件に合った価格保障と所得補償を実施し、増産を促します。

 自民・公明政府は、農産物価格を“市場原理”に任せ、流通大手の“買いたたき”を横行させています。

 民主党は、農家への戸別所得補償制度を掲げています。しかし、日米FTAを含むFTA/EPAの推進を公約しており、農業への打撃を前提にしたものです。(つづく)

(出所:日本共産党HP  2009年8月22日(土)「しんぶん赤旗」)
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データでみる総選挙の争点(3)-人間らしく働けるルールを/正社員が当たり前に/内部留保で雇用維持-

2009-08-27 11:25:56 | 国内政治
データでみる総選挙の争点(3)
人間らしく働けるルールを
正社員が当たり前に
内部留保で雇用維持

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 派遣労働者や請負などの非正規雇用の労働者は、雇用者全体の3分の1を占めるまでになりました。これは、派遣労働を原則自由化した1999年の改悪など労働法制の規制緩和によるものです。

 パート、アルバイトを除いた派遣などの非正規労働者は、10年で420万人増加する一方、正社員は395万人減少しました。

 非正規雇用の増加で、1年を通して働いているのに年収200万円以下の人は、10年で200万人以上増加し、1000万人を超えました。

 低所得層の底上げは、低迷している内需を拡大。最低賃金を時給1000円に引き上げることで国内生産を2兆6400億円引き上げるとの労働運動総合研究所の試算もあります。

 日本共産党は、人間らしく働けるルールを確立し、「正社員が当たり前の社会」にすることを求めています。

 「派遣切り」など、企業の業績次第で、人間を使い捨てにすることは許されません。当面、労働者派遣法を99年の改悪前に戻し、登録型派遣は専門的業務に限定し、日雇い派遣の禁止を政策で掲げています。


 大企業は、労働者を非正規雇用に置き換える一方で、ばく大なもうけをためこんできました。労働者の犠牲によって生み出されたこれらのためこみを雇用の維持に使うべきです。

 2008年3月末時点での大企業(資本金10億円以上)の内部留保は230兆円にのぼります。製造業だけをとってみても、その額は120兆円。5年前の95兆円から25兆円も増やしています。

 ところが、大企業は、「非正規切り」、工場閉鎖などのリストラ、人員削減をすすめ、景気をさらに悪化させています。

 日本共産党は、こうした悪循環を転換するためにも、大企業の身勝手な首切りを許さず、雇用の責任を果たさせるために解雇規制を強化することを求めています。

 労働条件をよくすることは、新しい雇用をもつくりだします。

 「サービス残業」をなくすだけでも、新たに160万人分の雇用、有給休暇の完全取得で148万人分の雇用がつくりだされます。(つづく)

(出所:日本共産党HP 2009年8月21日(金)「しんぶん赤旗」)
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09総選挙ーラジオ番組で日本共産党の志位和夫委員長が質問に答えましたー

2009-08-26 13:48:44 | 国内政治
「建設的野党が必要」の流れ広がりつつある
ラジオ番組 志位委員長が語る

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 日本共産党の志位和夫委員長は24日朝、ニッポン放送の番組「上柳昌彦のお早うGood Day!」に電話出演し、総選挙の手ごたえや党の政策などについて質問に答えました。

 司会の上柳氏は、日本共産党が主張している「建設的野党」の役割について「いいことはいい、悪いことは悪いと言う。こういう存在は本当に必要だと思う」と強調。「世論調査ではあまりに民主党の議席の予想が大きすぎる。共産党としても埋没しないように大変じゃないですか」と質問しました。

 志位氏は「逆に、今言われた『建設的野党』が必要だという流れがずっと広がりつつあると思います」と述べ、世論調査の結果も「民主党の政策に賛成しての流れというわけではないと思います」と指摘。同党の子ども手当や高速道路無料化の政策を評価しない人が多いことや日米FTA(自由貿易協定)交渉促進に怒りが高まっていることなどに触れ、「『自民はもうごめんだ。ただ民主党にも不安がある』という方の中で、働きかけたところでは『比例は共産党』という流れがずっと広がりつつあることを感じています」と語りました。

 上柳氏は「(共産党の)マニフェストを読ませていただいて、消費税の食料品非課税は本当にやっていただきたい」「大資産家への課税強化や法人税の累進制を導入して大企業には応分の負担を、と言う。これももうかっているところは出してほしいなと思う」と述べました。一方で「大企業をぎゅっとやると中小(企業)が逆に苦しくなってくることはないのですか」と聞きました。

 志位氏は、大企業の製造業大手だけでも120兆円の内部留保をためこんでいることを紹介し、「それを労働者や中小企業に還元して雇用や仕事を守るという社会的責任を果たさせていく必要がある」と強調。日本の大企業の税と社会保険料の負担はドイツやフランスよりも低いとして「大企業や大資産家にこの間やってきたバラマキの減税を元に戻すのは無理筋の話ではありません」と説明しました。

 上柳氏は「共産党の主張は本当に正しいと思うけれども、名前がちょっと」というリスナーの声を紹介し、「共産党という名前を変えることはありませんか」と質問。志位氏は「いま資本主義自体がアメリカ発の世界経済危機のもとでやっていけるのか(という疑問の声が上がっています)。私たちはもちろんつぶれたソ連のようなひどい社会は絶対拒否すると言っていますが、本当にこの名前はロマンと理想にあふれた名前なので大事に使っていきたい」と答えました。

(出所:日本共産党HP  2009年8月25日(火)「しんぶん赤旗」)
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NHKの衆院選挙特集番組-日本共産党の小池晃政策委員長の発言-

2009-08-26 13:45:37 | 国内政治
NHK衆院選特集
小池政策委員長の発言

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 日本共産党の小池晃政策委員長は、23日夜のNHKの衆院選挙特集番組(司会・島田敏男NHK解説委員)に出演し、各党政策責任者と討論しました。

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 番組冒頭、有権者は何を期待しているかを問われ、各党が「景気回復」「社会保障」などと答えるなか、小池氏は「国民が何より求めているのは、自民、公明の政治を終わりにすることだ」とズバリ指摘しました。

景気
大企業の応援でなく家計・中小企業の応援こそ

 景気回復の問題について自民党の石原伸晃幹事長代理は「GDP(国内総生産)の実質成長率が1年3カ月ぶりにプラスに転じた」、公明党の山口那津男政調会長は「(経済対策を)順序だててやってきた」などと発言。

 小池氏は、GDPは前年同時期に比べると6・4%のマイナスで、雇用者報酬はマイナス4・7%と史上最大の低下だと指摘。「『順序だてて』と言ったが、順序が間違っている。“大企業を応援すればいずれは労働者や中小企業にまわっていく”というのが今までの経済政策だったけれど、結局は失業者が増え、有効求人倍率は過去最悪で、中小零細企業の倒産も増えている。大企業応援ではなくて家計・中小企業を応援するべきだ」と述べました。

子育て支援
あまりに低い水準を上げて中身は総合的に

 少子化対策や子育て支援について、民主党公約「子ども手当」などが議論になるなか、小池氏は「日本の子育て水準があまりに低いことに政治がしっかりと方向を示すべきだ。先進国では子育て支援の予算がGDP比3%以上が当たり前なのに、日本は0・81%と極端に低い。これを上げる。中身は総合的なものでなければいけない。(児童手当などの)現金給付も必要だし、認可保育所も増やす。日本共産党は、子ども医療費や高校授業料の無償化も提起している。ただ、『子ども手当』については、控除の廃止と抱き合わせでやるというのでは、お子さんがいない家庭や子育てが終わった世代を犠牲にする形で負担を押し付けることになる。それはやるべきではない」と指摘しました。

年金制度
受給資格期間を10年に各党一致 すぐやるべきだ

 年金制度について各党の案が示され、民主党は最低保障年金制度への移行について「通常40年かかるが、20年ぐらいで考えたい」と表明。これを受けて小池氏は「100万人を超える無年金の方がいる。国民年金では平均4万7千円。解決まで20年も30年も待っていられない話だ。受給資格期間を25年から10年にする。これは与野党が一致しているのだから与野党合意ですぐにやるべきだ」と提起しました。

 その上で「日本共産党は、最低保障年金で5万円の底上げをして、国民年金でいえば(満額で)8万3千円にする。しかも(財源は)消費税ではなくて、きちんと負担能力に応じて負担していく形で最低保障年金制度をつくるべきだ」と述べました。

 自民、公明が無年金、低年金対策を述べたことについて、小池氏は「与党はいろいろ言うけれども、どれだけの年金額を保障するかという話は全然出てこない。具体的な数字を示していただきたい」と求めましたが、与党側から明確な答えはありませんでした。

財源問題
消費税は社会保障を壊す税 税負担は能力に応じて

 財源問題について、他党は「ムダを削る」と述べる一方、将来的に消費税増税を示唆する発言を繰り返しました。小池氏は「税と社会保障の原則は、負担能力に応じて負担することだ。消費税というのは、母子家庭にも生活保護家庭にも重くのしかかる。社会保障を壊す税金だ」と指摘。軍事費などのムダ遣い、大企業・大資産家優遇をただせば財源を確保できることを強調しました。

外交・安全保障
米兵事件裁判権もない異常 対等・平等な日米新時代に

 外交・安全保障問題では、まず日米関係のあり方について、司会者が民主党に「対等な日米関係というがよく分からない」とたずねました。

 民主党の直嶋正行政調会長は「日本として言うべきことを言っていく」とし、地球温暖化防止などの「ソフトパワー」を含めて協力していくと述べました。公明党もそれに同調。自民党の石原氏は「(米政府に)『対等』などというのは慎重にすべきだ」と米国従属の姿勢を示しました。

 それに対して小池氏は「日米同盟とは軍事同盟だとしっかり見る必要がある」と指摘。「戦後60年以上たって、135もの米軍基地を置かれ、米兵による事件・事故も年間2000件近く起こるのにまともな裁判権もない。こういう異常を続けていていいのかが問われている。日米安保条約はやめて、対等・平等の友好条約を結ぶ新時代にすすむべきだ」と、21世紀の日本のあり方を強調しました。

 議論は、集団的自衛権問題にすすみました。政府の「安全保障と防衛力に関する懇談会」の報告書が、日米同盟強化のために、集団的自衛権の行使ができるよう政府の憲法解釈見直しを提言したことが議論となりました。

 自民党の石原氏は、私見として「北朝鮮の(ミサイル迎撃)問題に限って、解釈変更はありうる」とし、公明党の山口氏は「北朝鮮の問題は、日本の個別的自衛権で解決する余地がある」と述べました。

 小池氏は「米国、中国、韓国が北朝鮮に外交的に働きかけ、対話も始まっているときに、ミサイルを撃ち落とすというような議論をしていること自体、世界から見れば異様だ。日本は“万が一のときどうする”だけで、9999の議論がない。オバマ米大統領が核廃絶を提起しているときに、自民党のマニフェストには核廃絶の『か』の字もない。時代感覚、世界感覚のなさは末期的だ」と、“軍事あって外交なし”の自公政府を厳しく批判しました。

 司会者から、政権をとったら集団的自衛権や日米同盟をどうするか問われた民主党の直嶋氏は「方向性も含めて改めて議論したい」「改めて戦略をつくる」などとし、明確に答えませんでした。「政策的に幅のある民主党とどう付き合うか」との司会者の問いに、社民党の阿部知子政審会長が「緊張感のある連立」と答えると、苦笑する出席者もいました。

 小池氏は「民主党が『対等の日米同盟』というなら、給油活動はやめるべきだ。日米地位協定も改定すべきだ。軍事同盟にどう向き合うか具体的に示さなければ言葉だけになる」と指摘しました。

(出所:日本共産党HP 2009年8月25日(火)「しんぶん赤旗」)
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フジ系「新報道2001」/テレ朝系「サンデープロジェクト」-日本共産党の志位和夫委員長の発言ー

2009-08-25 08:12:35 | 国内政治
フジ系「新報道2001」

 23日放映のフジテレビ系番組「新報道2001」では、6党党首の討論となり、小泉「構造改革」路線への反省や外交問題などが議論になりました。

小泉「構造改革」の総括

「子どもの夢、若者の希望、お年寄りの安心」を奪った反省が必要
 麻生氏は、小泉「構造改革」についてプラスとマイナスがあったとし、「ワーキングプア(働く貧困層)」に言及したものの、「(労働者)派遣法がなければ、約47万人が基本的に失業につながった」などと発言。志位氏は、次のように反論しました。

 志位 派遣(労働自由化)を入れなかったらその人たちは失業になったとおっしゃいましたが、2001年、2002年ぐらいから製造業がどんどん(生産を)拡張していった時期に派遣を増やした。かりに派遣(労働)を自由化しなかったら、正社員を増やしたわけです。どのみち人手が足りなかったわけですから。

 問題は、派遣(労働の自由化)ということになったために、景気悪化でひどい「派遣切り」が行われ、何十万もの人が路頭に放り出された。これに一番の問題があるわけですから、そこの反省が必要だと思います。

 これに対し麻生首相はまったく無反省な発言を繰り返し、太田氏は「世の中が構造変化をしてしまっている」などと言い訳をしました。

 また、自民党のマニフェストに「日本を守る責任力」などと書かれていることについて、鳩山氏は前回(4年前)の総選挙当時の自民党の公約が「全然果たされていない」と批判。麻生首相は、郵政民営化、消費者庁設置、教育基本法改悪をあげ「いずれも達成されている」と述べました。志位氏は、次のように指摘しました。

 志位 先日の討論会で麻生さんが、「子どもに夢を、若者に希望を、高齢者に安心を」とおっしゃった。私は、あれを聞いて本当に反省がないなと思ったんです。

 「子どもに夢」をといいながら、たとえば(生活保護への)母子加算を廃止する、食べ盛りの子どもの食費まで切り詰めざるをえないような状況が起こっています。

 「若者に夢を」といいながら、派遣労働をどんどん増やして、「ワーキングプア」といわれる人たちを1千万人を超えるまでに増やしてしまった。

 「高齢者に安心を」といいながら、後期高齢者医療制度というひどい差別医療の制度をつくった。

 こういうものに対する反省がまったくないまま、「責任力」といっても、これはおかしいです。この反省からいわなければ、先の展望はみえてこないと思います。

日米関係をどうする

米国には前向きの変化と変わらぬ部分、複眼で対応

 外交・安全保障のテーマとなり、ナレーションは「自らを『外交の麻生』と呼ぶ総理」と「友愛外交」を叫ぶ鳩山氏に続いて、「日米軍事同盟のゆがみをただす」と主張する志位氏を映し出しました。

 麻生氏は、「北東アジアには民主主義(の価値観)と違う国が存在して核実験を2回もし、脅威が存在している」と主張。志位氏はこれに対し、次のようにのべました。

 志位 北朝鮮の話を、すぐ何かというと麻生さんはお出しになるんですね。もちろん北朝鮮の核実験は絶対に許しがたいことですし、北朝鮮を対話の場に引き戻して、特に6カ国協議を再開させることが大事なことです。そのためにはやっぱり外交しかない。

 いま世界では、例えばアメリカはクリントン元大統領を送り込んで、そして対話のルートをもう一回復活させようという模索を始めています。それから韓国は金大中(キム・デジュン)元大統領が亡くなった(ことへの北朝鮮の)弔問団を受け入れて今日、李明博(イ・ミョンバク)大統領が会談して、ここも対話をまさしく始めている。中国は武大偉外務次官を送り込んで、これも対話を始めている。

 米韓中それぞれが外交でことを進めようとしているときに、麻生さんの口から出るのは軍事の話ばかりなんです。軍事で身構える話ばかりやっている。こんな国はないですよ。外交で解決することが大事だと思います。

(日米関係)

 「緊密で対等な日米同盟関係をつくる」という民主党の公約が議論になり、麻生氏が「どのような形で対応するのか。(民主党は)アメリカのいっていることにことごとく反対している」などと主張。鳩山氏は「アメリカにメッセージを出せる日本にしなければいけない」と述べつつ、「外交の継続性もそれなりに認める必要がある」との立場を表明しました。これに対し志位氏は次のように述べました。

 志位 アメリカとの関係を考える際には、アメリカが前向きに変化している面と、変わらない面とを複眼でとらえて、前向きに変わる部分は日本として後押しする、そして変わらない部分はきちんとものをいっていく、こういう姿勢がいると思うんです。

 オバマ大統領がプラハで核兵器廃絶の演説をした。私は、これは画期的な勇気ある発言だと思います。ですから書簡を送り、歓迎するということを伝えました。こういう問題について、アメリカ(大統領)の「核兵器のない世界を」という提起に対して、どうやって本格的に協力していくか、このメッセージが日本政府からは伝わってきませんね。こうした前向きの問題については反応しない。

 そして後ろ向きといいますか、変化しない部分、例えば在日米軍基地の問題、海外派兵の問題、こういう変化がない部分はアメリカにつき従っていく。この外交は最悪ですよ。

 麻生氏は、オバマ大統領の演説の背景には「日本が核の廃絶運動を国連でスタートした」ことがあると述べ、志位氏が次のように反論しました。

 志位 国連でやってきたと(いう)。たしかに日本の(核廃絶)決議を出してきたということはあるんですけれども、非同盟諸国が出している、核兵器廃絶を目標にして期限を切って交渉を始めようと(いう決議)、これにはいつも棄権しているんですよ、日本は。これは本当に恥ずかしい態度だと思いますよ。

 司会者から「鳩山さんはもともと憲法改正論者だった」と問われた鳩山氏は、「憲法改正の議論をいますぐ行うつもりはない」としつつ、「自衛隊を憲法の中にうたう必要があるのではないか」と述べました。

(日中関係)

 番組では、中国のGDP(国内総生産)が今年中にも日本を上回る可能性があるとのグラフが示され、司会者が「世界第2位の地位を奪われる」として、政治の対応を問いかけました。志位氏は次のように述べました。

 志位 中国が経済発展を遂げる、そして日本のGDPを抜く、この動きについて、「脅威」と考えたり、「大変だ」というふうに考えることには、賛成できないんです。やはり、中国と日本が平等・互恵の交易関係を発展させる、戦略的互恵関係ということをつくられた、これには私は賛成なんですよ。それをもっと発展させていく。

 その際に、中国も日本もそれぞれが内需を大事にしながら交易関係を発展させることが大事です。中国も内需主導にかじを切り替えて、貧困の問題なども具体的にただしていくという新しい方針をいまやっています。日本の側がやはり、「外需頼み」から内需中心、そして輸出大企業中心から家計中心に経済政策を転換して、それぞれが内需を大事にしながら交易していくと(いうことが大事です)。

「建設的野党」として

与野党一致してきた給付制奨学金の導入を

 最後に街で聞いた国民の声が紹介され、「(民主党は)自民党の悪口ばかり。もうちょっと仲良くすればいいのに」という中学生のコメントも。志位氏は、そこで次のように提案しました。

 志位 今後、新しい国会がつくられて、私たちは「建設的野党」として(新政権に)協力できるものは協力する、反対するものは反対するとやっていこうと思うんですけれども、この論戦のなかで例えば奨学金、日本ではいま返さなければならない返済制ですね。これを給付制にしようと私たちは提案してきたんですが、与党の側からもそういう意見が出てきて、野党もみなそうなっていますね。ですから、こういう一致点はどんどん前にすすめていくという努力はぜひやっていきたいと思っています。

 最後に、各党がフリップに獲得目標を書き込み示しました。

 志位 私たちは、「比例代表を軸」にということで選挙をやっていますが、(全国)11の比例ブロックのそれぞれで議席増を果たしたいと思っています。

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テレ朝系「サンデープロジェクト」

 23日に放映された「サンデープロジェクト」では、総選挙結果についてのマスコミ予測から核密約、郵政民営化などが6党党首で議論されました。志位和夫委員長の発言を紹介します。

民主党中心の政権

よいことには協力、悪いことにはきっぱり反対

 冒頭、司会の田原総一朗氏は、各紙の総選挙予想を示しながら、「民主圧勝のマスコミ予測が出ているが、どう考えるか」とのべ、「共産党の分析能力をかっている。マスコミの民主圧勝の予測をどう分析する」と志位氏に問いました。

 志位 やはりこれは自民・公明政権退場の圧倒的流れが起こっていますね。国民の暮らしの安心と希望を奪ってしまったと、もう退場してくれと、この流れは圧倒的でもう決定的だと思います。

 同時にこれは民主党中心の政権になるでしょう。それに対して朝日新聞の世論調査で重要だと思ったのは、昨日の(「朝日」の)社説でも出ていますが、民主党の「子ども手当」は55%、「高速道路の無料化」は67%が「評価しない」と。財源についても「不安を感じる」が83%、こういう状況があるんです。ですから自公はもうだめだけど、民主にも不安があると(いう状況です)。

 そういうなかで、私たちは「建設的野党」といっていますけれども、良いことには協力する、しかし悪いことにはきっぱり反対する。こういう党がきちんと伸びてこそ。自公政権はもう退場ですから、その後の政治をどうするかが(問われます)。

 田原 今までは自民は共産が敵だった。これからは民主が共産の敵になる?

 志位 敵というより、良いことには協力しますよ。しかし私たちが是認できない、いろいろな問題がある。憲法の問題にしても消費税の問題にしても、考え方が違います。これはきちっといっていきます。

経済政策

働く人の賃金下がり、中小企業の倒産最悪では景気よくなったとはいえない

 司会の田原氏は、昨年来の経済成長率を紹介しながら、「今後、景気は良くなっていくのか。(自公政権による)経済政策は、借金によるバラマキではないか」とのべ、麻生氏は「これまでの政策の結果だ。バラマキではない」と主張。これに対し、志位氏は次のように語りました。

 志位 先ほどのGDPの額ですけれども、四半期四つ連続マイナスでこれに対して上がっただけなのですよ。つまり今年の1~3月期に比べて上がっただけなのですよ。ですから前年同期比ですとマイナス6・4%なのですよ。

 何よりも一番重大なのは雇用者報酬、つまり働く人の賃金、これは減っている。これはとても(景気が良くなったとは)みられません。雇用者報酬は落ちている。中小企業の倒産は最悪の状況になっている。四半期四つ連続でマイナスで、これに対してあがっただけ。景気が本当に良くなったわけではない。

民主党の財源論

軍事費と大企業・大資産家を「聖域」にしている

 財源論が議論となり、民主党の鳩山由紀夫代表が「お金の使い方を正しい方向にずらしていく」と述べたのに対し、田原氏は「民主党の財源論は信用できるか」と志位氏に問いかけました。

 志位 民主党の財源論は、私はかなり無理があると思います。率直に言って、例えば軍事費の問題、これに切り込むのか、あるいは大企業・大資産家に対する税負担を求めるのか、ここらへんを「聖域」にしてしまいますと、結局つじつまが合わないことになると思いますね。

 やはりこの二つに切り込んでいく。そして私たちの案はいくつか暮らしを守るための財政出動を提起していますけれども、例えば子どもとお年寄りの医療費の無料化とか、本当に必要なところに重点的にやっていく。新しい借金をつくらないという立場を明確にしています。

日米核密約

核兵器持ち込み自由の密約を、官僚が引き継ぎ、国民をだまし続けた

 田原氏は、テーマを「非核三原則」に移し、村田良平氏など元外務事務次官などが日米核密約を認める証言が明らかになったことを示し、「(密約は)あるのか、ないのか」と麻生氏にただしましたが、麻生氏は「ないと思う」とこれまでの立場に固執。志位氏は、核密約のコピーを示しながら、次のように語りました。

 志位 これがアメリカの側の文書です。アメリカの側から公文書としてでてきた。これを見ますと、航空機や艦船による(核兵器の)持ち込みについては、(日米の)事前協議の対象としない。つまり、1960年の日米安保改定時に、重要な装備の変更については事前協議の対象にするという交換公文があるのですね。ところがその対象にしない。すなわち、核兵器を持ち込むことについて、航空機や船舶で持ち込む場合には、持ち込み自由だ、事前協議の対象にしませんよ、という密約が交わされていた。1960年当時の「討論記録」という形で。アメリカでは公開されていて、私どもがアメリカにいって見つけてきたものなんです。

 田原 (村田氏が)言っていることは正しい?

 志位 (密約の存在について)言っていることは正しいんです。

 もう一つの問題は、(外務)事務次官が(核密約を)引き継いでいた。事務次官が引き継いでいて、大臣に教えたり、あるいは総理大臣に教えたり、伝えなかった大臣もいた。これだけ重大な問題で、国民をだましつづけてきた。それをしかも官僚がそれをやっていた。麻生さんがもし、ご存じなかったら、官僚がそういうことになっていたということになるんですね。

 これに対し、麻生氏は「(村田氏)以降で密約の文書があったという人はいない」などと述べました。これに対し、志位氏は、「たくさんの人がいっているじゃないですか」と反論しました。

 朝日新聞の星浩編集委員が「92年のブッシュ大統領(父)以降は、(米国は)海外には持ち込みはしていない」と発言。これに対し、志位は次のようにのべました。

 志位 アメリカはたしかに、この間、水上艦からは核の配備を除くとしているが、攻撃型原潜は核兵器はいつでも積めるような態勢は解除していない。特に、トマホーク型の核兵器です。(核密約は)今も続いている問題なのです。

 民主党の鳩山代表は、密約について「あるという蓋然(がいぜん)性が強い。(民主党政権になれば)アメリカにいって事実を調査し、しかるべきタイミングで国民に説明する」と述べました。田原氏は、「国民のほとんどは、政府が『ない』といっているのは、ちょっとウソじゃない、かと(思っている)」と述べ、志位氏は、「そうです。国民だましだ」と応じました。

 志位 結局、自民・公明に求められるのは、核密約をちゃんと認めることです。そして、公開し、廃棄する。そして、(非核三原則の)「持ち込ませず」を文字通り実現し、非核の日本にする。ここができなかったら、もう退場しかないですね。

「非核の日本」になってこそ世界に向かって核兵器廃絶を主張できる

 番組のコメンテーターからは、「(核密約の)過去のいきさつをはっきりさせる」ことと、「将来のこと」として北東アジアの非核地帯も検討すべきではないかとの意見が上がり、志位氏は、次のように語りました。

 志位 過去の問題と将来の問題は、一体のものだと思います。過去の歴史をきちんと清算して、「非核の日本」になってこそ、世界にむかって核兵器廃絶といえるし、北東アジアの非核っていうことがいえる。

 この問題で、田原氏が「オバマ大統領に核を持ち込まないとOKさせるのか」とただすと、鳩山氏は「OKさせるまで頑張る」「アメリカ政府も非核三原則を守りたいといっているのだからオバマ氏を説得する」とのべました。これとは対照的に、麻生氏は、「すぐにアメリカにいってオバマ大統領と交渉しますといってほしい」と田原氏にいわれましたが、「お言葉を返すようだが、密約はないと申し上げている」とかたくなでした。

郵政民営化

国民の虎の子を投機マネーに使うことはやめ、3事業一体で公的事業として再生を

 「郵政民営化」をめぐる議論では、田原氏は、「一番の問題は郵貯だ。200兆円の金を民営化したから、金融市場に展開すると思っていたが、ほとんど国債と地方債にしている」と問題視しました。これに対し、志位氏は次のように述べました。

 志位 それは違うと思うのです。郵便局に貯金する、国民の虎の子ですよね。これを運用する際に、どんどん自由に展開して、投機マネーにお金を使うというやり方を正しいやり方だと思いません。そういう、危険なところにどんどんお金をまわしていく、そういうやりかたで、世界のカジノ資本主義に乗り出す、それが一番の問題です。

 田原氏は、「お金を郵貯があつめる力があるが、それをどう貸し付けるかの力はまったくない」と発言。鳩山氏は、郵貯部分を「民営化したことは間違い」、社民党の福島氏も「4社化などの見直しはある」と発言。志位氏は、次のように述べました。

 志位 (貸し付ける)能力がないというが、今年度は、数兆円の規模で外国社債を買うという方向にいきかけている。このままいくと、本当に危険な外国のわなに手をだすことになる。(民営化を)中止する必要がある。やはりユニバーサル(全国一律)サービスを守って、3事業一体で、公的な機関として再生させる必要がある。

年金問題

社会保険庁解体・民営化を中止し、国の責任で最後の1人まで解決を     

 5000万件に上るとみられる「宙に浮いた年金」の話題になり、「2010年中に解決する」と公約に掲げる自民党に対し、田原氏は「できるのか」と質問。麻生氏は、「年金特別便の確認作業は年内に終える」と述べ、自民党の“実行力”を懸命にアピールしました。これに対し、志位氏は次のように述べました。

 志位 これは2008年の4月までに解決するというのが、安倍元総理の約束だったのですね。その約束が果たされていないわけですよ。それで、これはやはり、結局国民の年金受給権を守ることよりも、徴収の方ばっかりやっている。この体質を変えないといけない。その上で、もう一つ言いたいのは、社会保険庁が、来年1月で解体・民営化されることです。そうすると、国の責任があいまいになっちゃう。私は、この動きは中止して、そしてきちんと国の責任で最後の1人まで解決するという必要があると思います。

年金一元化

国民年金の保険料引き上げ、厚生年金の受給引き下げをもたらす

 民主党がマニフェストで掲げる、国民年金、厚生年金、共済年金を「一元化」する問題も話題になり、鳩山氏は「4年間のなかで(一元化の)システムをつくりあげる」と語りました。志位氏は一元化の問題について、次のように述べました。

 志位 これは、ちょっと問題があると思っているんです。もちろん、公正な年金をつくるっていうのは大事ですけれど、厚生年金というのは事業主負担があるのです。国民年金はないのですよ。ですから、もしそれを一本にあわせちゃうとすると、国民年金の保険料をうんと上げるか、厚生年金の受給をうんと下げるかと(いう問題がある)。それは、国民にとっていいことは一つもないです。

沖縄・普天間基地移転問題

「県内たらい回し」のSACO合意は白紙に

 外交・安全保障問題では、沖縄の普天間基地の移転問題について、民主党の鳩山氏は、「県外が望ましい」と述べ、「オバマ大統領との間の信頼関係のなかで、最終的な決着」を図る考えを示しました。これに対し志位氏は、次のように質問しました。

 志位 沖縄の普天間の問題について話されました。それで、県内移設はやらないということになりますと、SACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)合意というのがあるのですよ。SACO合意で「県内たらい回し」を決めているわけですよ。SACO合意は見直すと、これはアメリカとの関係で見直しをきちんとやると、これを提起しますか?

 鳩山氏は、「これは(米国)大統領とのあいだの信頼関係のなかで、包括的なレビューをしていくなかで、その必然性が出てくるかどうかだ」と回答。志位氏は、「SACO合意をやはり白紙にもどさないとね、この問題はすすみません」と強調しました。

(出所:日本共産党HP 2009年8月24日(月)「しんぶん赤旗」)
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NHK日曜討論「衆院選特集“党首に問う”」-日本共産党の志位和夫委員長の発言ー

2009-08-25 08:09:36 | 国内政治
総選挙
問われる自公政権退場後の政治
日本共産党は「建設的野党」として奮闘
テレビ党首討論 志位委員長の発言

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 党首討論3番組には、日本共産党の志位和夫委員長のほか、自民党の麻生太郎総裁、民主党の鳩山由紀夫代表、公明党の太田昭宏代表、社民党の福島瑞穂党首、国民新党の綿貫民輔代表が出演しました。

NHK「衆院選特集 党首に問う」

 23日放映のNHK日曜討論「衆院選特集“党首に問う”」で、日本共産党の志位和夫委員長は、司会の影山日出夫解説委員の質問に答えながら、経済政策と外交政策の両面で大きな転換の方向を明確に示しました。その発言を紹介します。番組では、主要6政党に加え、みんなの党、改革クラブ、新党日本の代表も参加しました。

自公政権の「景気対策」

大企業応援政治が国民のくらしを土台から壊した
 冒頭、影山氏が「政策の継続か転換かが、争点になっている」と提起。自民、公明はそろって、経済成長率が4~6月期でプラス3・7%となったことを強調、麻生首相は「先進国のなかでは群を抜いて高かった」、太田代表は「これまでの政策を切れ目なく執行する」などとのべました。影山氏が「たしかに、効果はでてきているのではないか」と質問したのに対し、志位氏は次のようにのべました。

 志位 今度の経済指標についていいますと、GDP(国内総生産)はたしかに、プラスになったとはいえ、ずっとマイナスだったものが、前期比でちょっとあがっただけなんです。なによりも、雇用者報酬が前年比で、マイナス4・7%で史上最悪なんです。つまり、賃金がうんと下がっている。それから、中小零細企業の倒産件数。帝国データバンクの調査ですけれども、7月で、去年より15%も増えている。ですから、一番の経済の支えが崩れているのです。

 これまで自公政権がやってきたやり方というのは、一部の輸出大企業を応援して、これを強くすれば、その成果が、いずれは国民にしたたり落ちてくる――「トリクル・ダウン」といわれますけれども、それが失敗した。結局、一部の輸出大企業は大もうけした。しかし、国民には、派遣労働のような「使い捨て労働」がひどくなり、ワーキングプア(働く貧困層)が広がる。そして、社会保障の連続削減で、介護、年金、医療、障害者福祉、あらゆる点で、社会保障がズタズタになる。

 国民の土台を壊してしまったということですから、この雇用と社会保障という土台から暮らしと経済を立て直して、日本の経済をまともな発展に乗せるという大転換が必要だと思います。

いま必要な経済政策

家計に軸足を移すことなしに日本経済は発展しない
 さらに、経済政策が議論となり、影山氏は「各党の経済政策は『企業が先か、家計が先か』の考え方の違いのようだ」と指摘。麻生氏は「税収を伸ばす。そのためには、まず景気を回復させたうえで、消費税をと申し上げている」と主張、鳩山氏は「業界を通じて予算配分するより、(家計へ)直接的な支援をしたほうが予算全体が少なくてすむ」とのべました。志位氏は、麻生氏の考え方を次のように批判しました。

 志位 支援の先が、結局、大企業の一部の競争力をまた強めようというやり方なんですね。それが、この間やってきて失敗したという事実をきちんと見る必要があると思うんです。

 大企業の競争力をつけてやると、そのために、たとえば、労働コストを削減するということで、不安定雇用をどんどん増やしました。(労働者の)3人に1人は、不安定雇用の労働者。そして、女性や若者は、2人に1人です。そういう中で、1000万人を超えて「働く貧困層」が広がると(いう事態です)。こういう中で、世界経済危機が襲いますと、「派遣村」ができるとか、非常に深刻な事態が起こる。

 それから、もう一つ。大企業の競争力のために、社会保険料負担を減らそうということで、毎年2200億円の社会保障費の削減をずっと続けてきた。その結果、たとえば後期高齢者医療制度、障害者自立支援法、あるいは、(生活保護の)母子加算、老齢加算の切り捨てなど、社会保障のセーフティーネット(安全網)がボロボロになったわけです。

 (自公は)“大企業の力を強くすれば、(景気は)よくなる”と(いってきた)。しかし、よくならなかった。(恩恵が)したたり落ちるといってきたけれども、落ちなかったわけですね。この事実を踏まえて、やはり、国民の家計を応援する。大企業から家計に、経済政策の軸足を抜本的に転換すること抜きには、私は、日本の経済は立ち直っていかないと思います。

消費税増税に頼らない財源

軍事費などのムダをただし大企業・大資産家に応分の負担を
 つづいて財源論の議論となり、「消費税をあげないで、(財源が)足りないとなると赤字国債を発行するのか」との質問に、鳩山氏は「絶対という言い方ができるかどうかわかりませんが、われわれとすれば十分にできる」とのべ、予算の無駄遣いを見直して必要な予算を捻出(ねんしゅつ)する考えを表明。志位氏はつぎのように主張しました。

 志位 無駄遣いという点では、不要不急の大型公共事業。たとえば、東京外郭環状道路、1兆8000億円の事業規模ですね。こういうものはやめる。あるいは、川辺川ダムや、八ツ場(やんば)ダム、スーパー中枢港湾。これでだいたい、2兆円ぐらい削れると思います。ただ、それに加えて、やはり、軍事費にメスを入れる必要がある。年間5兆円の軍事費に縮減のメスを入れる。とくに、米軍への「思いやり予算」は、廃止する。ここを「聖域」にしてしまうといけない。

 もう一つは、やはり、歳入の問題ですが、大企業と大資産家に対するゆきすぎた減税をただす必要があると思うんです。たとえば、証券優遇税制ってありますでしょう。いま、株の売り買いや配当にかかる税金というのは、10%なんです。こんな国はないですよ。アメリカが25%、フランスは29%です。額に汗して働いている人の税金より、ぬれ手であわの大もうけの大株主の税金が軽いというのは、ただす必要がある。大企業の負担も、社会保険料や優遇税制のことを考えたら、だいたいフランスの7割、ドイツの8割という状況ですから、応分の負担をしてもらう。

 この軍事費と大企業・大資産家優遇を「聖域」にしないで、メスを入れないと結局、消費税を増やすということになりますから。ここが鍵を握っていると思います。

 他党からは無駄をなくすという発言は相次ぎましたが、軍事費と大企業・大資産家優遇にメスをいれるという発言はありませんでした。

 消費税については、綿貫氏が「直間比率の見直し」を主張、鳩山氏は「消費税の議論は年金の問題として当然、あつかう必要がある」と将来の増税を主張。麻生氏は「われわれは年金の国庫負担を2分の1にしたが、民主党は反対した」とのべ、鳩山氏から「税が間に合わないから埋蔵金でやったから反対した」と反論されました。ここで志位氏が次のように指摘しました。

 志位 (自公政権は)国庫負担を2分の1にするという名目で定率減税を廃止したわけです。ところが定率減税の廃止のお金はそこに使われないで、他に使われて、結局埋蔵金ということになった。これは本当に国民のみなさんに対する公約違反ですよ。

 この年金の問題を考えるんだったら、やはり100万人もの方が無年金だ、そして国民年金の平均額が大体4万7千円と、こういう無年金、低年金、そして空洞化、これを解決しようと思ったら、やはり最低保障年金を入れる必要がどうしてもあります。その最低保障年金、私たちは、土台の部分は5万円、それに上乗せしますから、8万3千円ぐらいを国民年金で保障するところからスタートしようと(提案しています)。その際の財源については、先ほどいったように、大企業や大資産家、ここに応分の負担を求めるということで、しっかりまかなっていこうという提案をしておりますけれども、そういう方向が必要です。

新しい日本の政治へ

“財界主導”の政治との決別が政党の試金石
 政治と官僚の関係に議論が移り、自民、民主とも「官僚のコントロール」を強調、みんなの党は給与法改定による給与引き下げを主張、民主党の人件費2割削減も話題になりました。影山氏は「共産党は公務員いじめだけではダメだということか」と質問したのに対し、志位氏は次のように答えました。

 志位 もちろん、私たちはあしき官僚主導の政治からは決別する必要がある、天下りなどは全面禁止すべきだということをいっています。

 ただ、私は、日本の政治の一番大きな問題は、「財界主導の政治」だと思います。暮らしの問題、どの問題をとっても、ぶつかりますのは、やはり財界の問題になってきます。

 たとえば、なぜここまで「使い捨て」の労働が広がったかといいましたら、1995年に、日経連が「新時代の『日本的経営』」ということで、これから労働者を三つに分けて「使い捨て」労働を増やすんだと(提起した)。この号令が始まりだったんです。それから、なぜ社会保障費2200億円の削減が始まったかといいますと、「経済財政諮問会議」のメンバーだった日本経団連会長が号令かけたのが始まりだった。なぜ消費税増税の議論がこうやって起こるかといいますと、2003年1月に日本経団連が提言をだして、消費税は16%、法人税は下げろと、この号令なんです。

 ですから私は、この「財界主導の政治」から決別し、本当に「国民が主人公」の日本にしていく、この転換こそいま求められている。これをやる意思があるかどうかが、政党の試金石だということを言いたいですね。

 これに対し、麻生氏は「私どもを応援している団体は、官僚や大企業だと。(それなら)組合員に応援されているところも、その影響力は大きいと思わなければいけない」などと問題をすりかえ、太田氏は「大企業が特別に悪いということ以上に、国際競争力のなかで注文することは注文する」などと言い訳しました。

問われる日本の“外交力”

憲法9条を生かした平和外交への転換が必要
 最後に外交と安全保障の問題がテーマとなり、鳩山氏は「外交・安全保障はそれなりの継続性が必要。(自衛隊派兵は)オバマ大統領との信頼関係のなかで包括的な議論をおこなって解決したい」と主張。「インド洋からの即時撤退を求める」とした福島氏との違いがあらわになりました。「建設的野党としては、民主党の外交政策をどう評価するか」と問われ、志位氏は次のようにのべました。

 志位 やはり、インド洋にたいする派兵は即時撤兵させるべきというのが私たちの立場です。この立場を強く要求していきます。

 私たちは、いまの世界の平和という問題を考える際に、国際貢献というとすぐ軍事だと、あるいは自衛隊を動かすという発想から脱却する必要があると思うんです。9条を生かした“外交力”こそ、いま問われている問題と思うんですね。

 たとえばオバマ大統領が、プラハでああいう核兵器廃絶の演説をした。そのときに被爆国として、それをどういうふうに前に動かすかという“外交力”が問われる。

 あるいは、北朝鮮の核兵器の問題、これはなんとしても止めなきゃなりません。そのときに、いま、アメリカも、韓国も、中国も、外交的ないろんなルートをつくりながら、交渉していますでしょう。外交のメッセージが唯一ない国が日本なんですよ。軍事だけでことを構えようとしている。

 やはり、国際貢献というと軍事だという、ここから脱却して、9条を生かした平和外交に転換する必要がある、こう私たちは強く言いたいと思います。

(出所:日本共産党HP 2009年8月24日(月)「しんぶん赤旗」)
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