世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

食糧自給率39%、役人の陰謀

2009å¹´05月07æ—¥ | æ—¥è¨˜
(独白)『マスコミが新型インフルエンザ報道に血道を上げているのに腹を立てている(笑)「疑い例」程度でトップニュースにするなよ!「新型インフルエンザ」の感染者が国内で見つかった場合がニュースなんだよ!
彼らは自分の脳みそでニュース作っているのだろうか?俺は人さまが「ソ連型インフルエンザ」にかかったことニュースを読む暇はないんだよ!
だから“心無い知識もない糞ガキ”に“マスゴミ”などと揶揄されるのだ』などと今夜は怒っていたのだが、ふとマスコミが一時大騒ぎしていた「食糧自給率39%!これは食の危機だ」と言っていたのを思い出した。
あの農水省のチョットだけクールな役人たちが編み出した「カロリーベース・食糧自給率」が39%になったわけだが、賢明な方々はご存じのように、上記食糧自給率の算出法は意図的なものである。乱暴に言えば騙し、陰謀のたぐいなのだ。
何故か?細かく言うと厄介なのだが、下の数値を見れば「カロリーベース・食糧自給率」はたしかに変な計算だと思う。
鶏の卵(鶏卵)はほぼ100%日本の鶏が産んでくれている。ところがこの鶏の卵の自給率はカロリー自給率で計算すると、たったの9%になってしまう。鶏の餌を輸入している為にそういう数字になる。しかしですよ、輸入の飼料が止まったら、古古米や糠、オカラ、野辺の草食べても鶏はそこそこ卵を産む。効率は落ちるだろうが、9%まで落ちるわけがない。
この調子で、鶏肉、豚肉、牛肉、牛乳等などが軒並み自給率を大幅に落とす計算方式になっている。これは明らかにマヤカシの数字だ。
そもそも、このような「カロリーベース自給率算出法」を考え出した1987年は農産物の市場開放で海外から政府がやんやと責められていた時と一致する。この自給率を示すことで、輸入関税を高く設定出来るし、いま話題の各地の農政局の仕事も増えるし、自給率39%は危機的状況だと叫ぶことで食糧自給率アップの為の予算も取りやすくなるし、仕事も増え、権限も拡大する。
つまりは危機を煽れば煽ぐほど、役人と族議員の存在価値が上がると仕組みになっている。それを殆どのマスコミは寸借もなく「食糧自給率40%割れ!」という情報を垂れ流して良いのだろうか?
だいたい人間の生命維持に必要な一日の摂取カロリーは1500カロリーと言われている。これも実は怪しい話で江戸時代の日本人は950カロリーだったそうだ。少なくとも生命維持の観点だけから言えば、1000カロリーで良いのだろう。まさか現代にそれを当てはめるのは無謀だとしても、農水省公表の準国産品の国民一人当たりの一日のカロリーは2000カロリーあるので餓死する心配はないのである(笑)
そもそも、純国産の野菜やイモ類などは、この「カロリーベース・食糧自給率」の計算方法において、カロリーが非常に少ないので自給率を下げる要因にもなっている。笑い話だが、この計算方式だと飼料が海外から一切来なくなり、国民が餓死寸前になると自給率は100%になる、これは笑える。
皆さん心配しなくて良いですよ、食糧や飼料を輸出しなければ生きていけない国は沢山ありますから無くなりません。そして工夫が得意な日本人は農水省の心配・脅しに関わらず、いざとなれば創意工夫に全力をあげ、輸入飼料に頼らない肉も卵も生産します。勿論野菜、イモ類も。
それより二重行政の各地の農政局なくしなさいよ農水省!(笑)石破大臣ひとりで頑張っていますが、苦しそう。
まぁ、日本の豊な食文化、世界に類を見ない多彩な食生活、日本食、中華、韓国料理、ステーキ、イタリアン、フレンチ…何でもある、しかも美味い。挙句にコンビニ弁当、総菜屋、デパチカとなんでもござれで大変ありがたい話です。
しかし、これら豊かな食文化には裏面がある。輸入量と廃棄量の問題、そして、厚労省が叫ぶメタボの問題だ。ここに縦割り行政の姿まで見える。すべてが利権に覆われている。勉強不足か大企業にへつらうマスコミの姿までも見えると云うのは言い過ぎであれば良いのだが、さて真実はどちらなのだろう?

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