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ピケティに関するエントリは103件あります。 経済、 政治、 社会 などが関連タグです。 人気エントリには 『トマ・ピケティ「私たちは今、フランス革命が起こる前と同じような状況にある」 | 社会は私が言う方向に進んでいる』などがあります。
  • トマ・ピケティ「私たちは今、フランス革命が起こる前と同じような状況にある」 | 社会は私が言う方向に進んでいる

    「格差」を専門とするフランスの経済学者トマ・ピケティ。著書『21世紀の資本』でも知られる彼は、現在の社会とフランス革命時代を対比する。かつて貴族が税金を払いたがらなかったように、現代では巨大な多国籍企業、富裕層が自分たちの利益を守ろうと策を凝らしているからだ。 私たちに、この不平等な体制を変えることはできるのだろうか?──スペイン紙がインタビューした。 トマ・ピケティ(50)は、これまでほんの一握りの経済学者しか成し得なかったことを実現した。自身の学術研究テーマを、政治的な議論や国際的な課題の中心に据えたのだ。そんな彼の研究テーマとは「格差」である。別の表現を用いるなら、「平等への歩みの長い歴史」と言ってもいいだろう。 ピケティは終末論者ではない。失敗や災難はあっても世界は良くなっていると信じており、データもそれを裏付けている。さらに、彼はこうも言う。 彼の考えを支持する政党が少数派で、フ

      トマ・ピケティ「私たちは今、フランス革命が起こる前と同じような状況にある」 | 社会は私が言う方向に進んでいる
    • ピケティ『資本とイデオロギー』読書ガイド - 山形浩生の「経済のトリセツ」

      目次: 目次: はじめに 1. 『資本とイデオロギー』の概略 1.1 .『21世紀の資本』のあらすじ: 1.2. 『資本とイデオロギー』の全体的な話 1.3. 『資本とイデオロギー』のあらすじ 第I~II部:歴史上の格差レジーム/奴隷社会&植民地 第III部:20世紀の大転換 第IV部(その1):政治的対立の次元再考——問題編 第IV部(その2):政治的対立の次元再考——対策案 (第17章) 第IV部(その3):政治的対立の次元再考——対策案 (その他随所) 2. 通読する必要はないと思う 3. タイプ別読み方 『21世紀の資本』の続きとして読みたい人、つまり経済格差とその対応を知りたい人は…… 経済格差への対応を知りたい人は…… 世界各地の格差の変動プロセスの比較に興味ある人は…… 4. 最後に はじめに このたび、ついについに難産の子、ピケティ『資本とイデオロギー』が出ました。 資本と

        ピケティ『資本とイデオロギー』読書ガイド - 山形浩生の「経済のトリセツ」
      • トマ・ピケティ「新型コロナの危機は重大だが、社会変革のきっかけに」 | 映画版『21世紀の資本』映画を通して伝えたいこと

        世界全体で売上部数250万部を超えた異例の経済書『21世紀の資本』が映画となって3月20日から日本で公開される。原作者のトマ・ピケティが映画公開に先立ってパリで催された試写会・トークイベントに登場し、新型コロナウイルスや中国における検閲、米国の政治状況について語った。 分厚い本を読まない人にも格差について知ってほしい 行列に並んで店に入ったものの、買いたかった商品は棚にない。マスクや消毒用アルコール、トイレットペーパーのことではない。店の棚はほぼ空っぽ。食べられそうにない悪臭のする肉などが売られているだけだ──。 映画版『21世紀の資本』は、共産主義体制が崩壊した東側諸国のそんな悲惨な光景から始まる。原作者のトマ・ピケティは学生時代に、そんな東側諸国を旅して、内側からその惨状を見たと映画で語る。 「共産主義の欺瞞が白日のもとに晒され、資本主義が支持されることになりました。ただ、問題はそれが

          トマ・ピケティ「新型コロナの危機は重大だが、社会変革のきっかけに」 | 映画版『21世紀の資本』映画を通して伝えたいこと
        • 経済学者は現行の社会モデルや租税モデルが“持続不可能”だと気づきはじめている | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

          トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」 経済学者は現行の社会モデルや租税モデルが“持続不可能”だと気づきはじめている ジョン・ベイツ・クラーク賞を受賞した仏経済学者ガブリエル・ズックマン Photo: Ian C. Bates / The New York Times

            経済学者は現行の社会モデルや租税モデルが“持続不可能”だと気づきはじめている | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」
          • 低学歴者の逆襲(又はピケティ再訪) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

            今回のアメリカ大統領選結果を見て、改めてピケティが語っていた「どの国も右派は低学歴、左派は高学歴に移行してしまいました」という呪いの言葉の意味深さを噛み締めている人も多いのではないでしょうか。なおこの論文の趣旨はその後大著『資本とイデオロギー』に盛り込まれています。 以下、3年前のエントリの再掲です。 バラモン左翼と商売右翼への70年 トマ・ピケティの「バラモン左翼」は、私が紹介したころはあまり人口に膾炙していませんでしたが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2018/04/post-83eb.html(バラモン左翼@トマ・ピケティ) 21世紀の資本で日本でも売れっ子になったトマ・ピケティのひと月ほど前の論文のタイトルが「Brahmin Left vs Merchant Right」。「バラモン左翼対商人右翼」ということですが、この「バラ

              低学歴者の逆襲(又はピケティ再訪) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
            • ピケティの新しい論文が物議を醸しそう

              ピケティの今までの議論って格差は20世紀半ばにかつてないほど縮まっていたけど、後半になってまた開いたっていう話なんだよね。 これは大勢の人の実感にも沿っているので、彼の本はベストセラーにもなった。 20世紀半ばはそれぞれが福祉国家として十分に機能していたけど、グローバル化でそれが崩れたって話ね。 ピケティはデータ魔でフランスの研究所に引きこもってひたすらデータを集めているタイプなんだけど、新しい論文は今までの論調とガラッと変わった。 なんと国ごとのデータでは格差が広がっているように「一見」思えるが、底辺の底上げや途上国の経済発展を加味すると20世紀半ば移行も格差は縮まりつづけているとのこと(!)。 まるで今までの議論のちゃぶ台返しのようだが、ピケティにしたら「データを集めたらそうなっただけだもんね」って感じだろう。 「底辺は底上げされていても、苦しいのには変わりない!」と強弁することはでき

                ピケティの新しい論文が物議を醸しそう
              • トマ・ピケティ「欧米の左派政党は庶民ではなく、もはや高学歴者のための政党となった」 | 左派政党から庶民が離れたのは、左派政党の責任だ

                左派政党を支持するのは庶民から高学歴者になった フランスで刊行された『政治の亀裂と社会の不平等』(未邦訳)は、非常に重要な研究をまとめたものだ。50人ほどの国際的な研究チームが、有権者の投票行動が、所得、資産、学歴、民族的出自、宗教に応じて、どう変化するのかを調査したのだ。本調査の対象期間は1948~2020年と非常に長く、調査対象の民主主義国も50程度と非常に規模が大きい。このテーマに関してこれほど体系的、包括的に行われた調査は過去にない。 かつて西側諸国では、有権者は所属する社会階級に応じて投票先を決めていたが、いまではその構造は消失し、その過程で、左派政党は高学歴者に支持される政党へと変貌を遂げた。このような左派政党を支持する人々のことを、経済学者トマ・ピケティは「バラモン左翼」と呼ぶ。本調査の共同監修者の一人でもあるピケティが、左派政党の変質とその帰結について語った。 ──庶民階級

                  トマ・ピケティ「欧米の左派政党は庶民ではなく、もはや高学歴者のための政党となった」 | 左派政党から庶民が離れたのは、左派政党の責任だ
                • 西側諸国の「正義」が口先だけかどうかをアジアやアフリカの国は“疑いの目”で見ている | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                  欧州に戦争が戻ってきた。それも壮烈無慙な戦争である。人口4500万人の国に、人口が3倍、軍備が8倍の隣国が攻め入ったのだ。 遠目には、いまの状況が1870年から1945年の間に3度繰り返されたフランスとドイツの国境紛争と比較できるのではないかと考える人もいるに違いない。クリミアとドンバスは自国のものだと言うロシアが、アルザスとモゼルを自国のものだと言っていたドイツと重なるところがあるからだ。 だが、両者には根本的な違いがある。今回の戦争のほうが、人口でも、軍備でも、はるかに不均衡が目立つのだ(1870年、1914年、1940年の時点での人口はドイツがフランスより60%多かった)。加えてウクライナの当局は、係争地の住民の権利を尊重し、係争地の主権の帰属について協議する用意があることを示してきた。 原理原則を言うならば、このようなデリケートな問題は、できるだけ民主的で、落ち着いたプロセスで進め

                    西側諸国の「正義」が口先だけかどうかをアジアやアフリカの国は“疑いの目”で見ている | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」
                  • ピケティ『21世紀の資本』: r>g は格差の必要 or 十分条件か? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

                    21世紀の資本 作者:トマ・ピケティ発売日: 2015/04/27メディア: Kindle版 新年仕事始め前の小ネタ。ツイッターでこんなのみかけたのよ。 このツイ主は、浅田論文を読んでおくことでどういう知見を得るべきなのか、ここで採りあげているネット番組の問題提起に対してそれがどう関係してくるのかは明記していない。けれど、文脈から判断して、これは日本で r>g が顕著になってきたことなんか重視すべきじゃない、それで格差なんか増えない、こんなんで騒ぐやつは煽りだ、と言いたいのだろうとぼくは判断する。 さて、この人がツイートないで言及している論文はこれだ。 core.ac.uk ちょっと待った、これ、COREか! ワタクシが座興で訳していたら「金払わないと訳しちゃダメ」と言ってそれを潰しやがった……まあいいや。勝手にやってたことだから仕方ないんだけど。が、閑話休題。 (なんか別物らしい。とばっ

                      ピケティ『21世紀の資本』: r>g は格差の必要 or 十分条件か? - 山形浩生の「経済のトリセツ」
                    • トマ・ピケティ&マイケル・サンデル『平等について、いま話したいこと』2025å¹´1月17日緊急刊行!|Hayakawa Books & Magazines(β)

                      早川書房はトマ・ピケティ&マイケル・サンデル『平等について、いま話したいこと』(原題 Equality: What It Means and Why It Matters)を2025年1月17日に緊急刊行します! 当代一の経済学者と政治哲学者が「平等」をめぐって徹底的に議論した一冊、絶賛予約受付中です(四六判上製、本体価格2,000円)。 原書書影内容紹介●知の巨人同士の対談がついに実現 トマ・ピケティがマイケル・サンデルをパリ大学に招待したことで実現した対談。『21世紀の資本』で富の集中とそのメカニズムを明らかにし、再分配の必要性を訴えたピケティ。『これからの「正義」の話をしよう』ではコミュニタリアニズムの観点から、「正義」とはなにかを分析したサンデル。資本主義の果て、大きな格差に覆われる21世紀で、二人は政治や経済がどのように「平等」へと向かうべきかを問いかける。 ●「不平等」に対して

                        トマ・ピケティ&マイケル・サンデル『平等について、いま話したいこと』2025年1月17日緊急刊行!|Hayakawa Books & Magazines(β)
                      • 山形浩生はピケティの翻訳者としてふさわしくないという声が出ている

                        なぜか邦訳から8年たった今になって。 発端は英文学者の北村紗衣さんのようだ。 https://twitter.com/Cristoforou/status/1599968483911282688?t=6mV_u9bASYtdPmBDiBo2og&s=19 原書のフランス語からではなく英語版から重訳したのがよくないらしい。「翻訳文化が崩壊してもおかしくない」らしい。 論争の詳細はTwitterで「ピケティ 重訳」で検索しよう。 経済学者の石塚良次さんや https://twitter.com/R__Ishizuka/status/1600281916665909250?t=9K4n8irURfkUg3tLLIwzGQ&s=19 https://twitter.com/R__Ishizuka/status/1600364842489372672?t=QShYRZLrZ_fykI2xuD7qhw

                          山形浩生はピケティの翻訳者としてふさわしくないという声が出ている
                        • 超富裕層の租税回避を防ぐために、そろそろ真剣に行動を起こすべきだ | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                          2014年の「ルクセンブルク・リークス」、2016年の「パナマ文書」、2017年の「パラダイス文書」、そして今回の「パンドラ文書」。オフショア金融に関する120万件近くの内部文書が新たに流出して発覚したのは、超富裕層の大規模な租税回避がいまだに続いている実態である。 ときおり正反対のことを言う人もいるが、この10年で状況が改善していることを示す信憑性のある証拠は一切ない。 今年の初夏、調査報道を専門とする米国のニュースサイト「プロパブリカ」によって米国のビリオネアたちがその莫大な富に比してほとんど納税していないことが明らかにされた。一般の米国民と比べても米国のビリオネアたちはほとんど納税していなかったのだ。 ビジネス誌「チャレンジズ」によるとフランスの上位500人の超富裕層の資産は2010年の2100億ユーロから膨れ上がり、2020年には7300億ユーロを超えたということだが、ここでも超富

                            超富裕層の租税回避を防ぐために、そろそろ真剣に行動を起こすべきだ | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」
                          • もはやマクロン大統領は「社会国家の刷新」に取り組むフリすらしなくなった | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                            まず言っておきたい。フランスのマクロン大統領は時代錯誤を犯しており、私たちの時間を無駄にしている。 マクロンが打ち出す政策は2020年代にまったく適合していない。まるで頭のなかは、1990年代から2000年代前半までの市場に幸福感が漂っていた時代で止まってしまっているかのようだ。2008年の金融危機や新型コロナのパンデミック、ロシアのウクライナ侵攻が起きる前の世界観で固まってしまっている。 いまの時代の特徴は、格差が拡大し、一部の資産家が空前絶後の繁栄を手にし、気候変動とエネルギーの危機に見舞われていることだ。教育と医療に投資をし、公正な経済システムをフランス国内、欧州内、そして世界全体で実現するのが急務となっている。それなのにフランス政府は、そんなことなどお構いなしに、いまも時代錯誤の反社会的政策を続けているのだ。 もはや「現実」は隠せない 2019年の時点でマクロンが打ち出していたのは

                              もはやマクロン大統領は「社会国家の刷新」に取り組むフリすらしなくなった | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」
                            • トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』 - 西東京日記 IN はてな

                              本書を「『21世紀の資本』がベストセラーになったピケティが、現代の格差の問題とそれに対する処方箋を示した本」という形で理解している人もいるかもしれません。 それは決して間違いではないのですが、本書は、そのために人類社会で普遍的に見られる聖職者、貴族、平民の「三層社会」から説き始め、ヨーロッパだけではなく中国やインド、そしてイランやブラジルの歴史もとり上げるという壮大さで、参考文献とかも入れると1000ページを超えるボリュームになっています。 ここまでくるとなかなか通読することは難しいわけですが(自分も通勤時に持ち運べないので自宅のみで読んで3ヶ月近くかかった)、それでも読み通す価値のある1冊です。 本書で打ち出された有名な概念に「バラモン左翼」という、左派政党を支持し、そこに影響を与えている高学歴者を指し示すものがあるのですが、なぜそれが「バラモン」なのか? そして、本書のタイトルに「イデ

                                トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』 - 西東京日記 IN はてな
                              • イスラエルの歴史学者がピケティを痛烈批判「資本主義によって格差は飛躍的に改善した」 | 社会主義の掲げる「人類みな平等」こそ幻想だ

                                ──あなたは「人間は平等という左派の主張は神話にすぎない」と指摘しています。平等な社会を実現しようとする左派の試みは幻想でしかないのでしょうか? 左派の場合は、「合理的思考」と「信じすぎるがゆえに現実をゆがめる信念」が混ざり合っています。大いなる思想は例外なくそういうものです。世界を変えようと思ったら、理屈だけでなく「神話」が必要です。神話は右派だけでなく、左派にもあります。 ──「平等の神話」を生み出したことこそ、全世界の左派が成し遂げた最大の功績だとあなたは言っています。 左派はあらゆる社会に平等の理念を刻み込みました。ファシズムやナチズムでさえ、平等の神話から得るものがありました。民主主義も左派とのつながりがあります。 人民の名において議論し、その内容を選挙によって実践しようとするのが民主主義です。その一方で、民主主義は全体主義にもなりえます。地球上で最も全体主義的な国である北朝鮮も

                                  イスラエルの歴史学者がピケティを痛烈批判「資本主義によって格差は飛躍的に改善した」 | 社会主義の掲げる「人類みな平等」こそ幻想だ
                                • 欧米諸国の考える「ロシアへの制裁措置」は“標的”を大きく見誤っている | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                                  世界的なベストセラーとなった『21世紀の資本』の著者で、フランスの経済学者であるトマ・ピケティによる好評連載。今月はウクライナへ侵攻しようとするロシアに対する欧米諸国の制裁措置の問題点について。 ロシアのような国家にはどのような制裁を科せば効果が出るのか──。ウクライナ危機がきっかけで、そんな古い議論が再燃している。 結論から言ってしまおう。そろそろ新しいタイプの制裁を考案すべきときが来ている。問題になっている国家体制の恩恵を受けて裕福になったオリガルヒに対して制裁を集中的に科すべきなのだ。 そのためにまず作るべきは、金融資産を登録する国際的な台帳だ。西洋諸国の富豪たちは当然、嫌がるに違いない。それは彼らが、世間で言われているよりもはるかにロシアや中国のオリガルヒと利害をともにしているからだ。 とはいえ西洋諸国が政治と道徳の両面で戦いに勝ちたいのであれば、これは支払うべき代償だ。これをしな

                                    欧米諸国の考える「ロシアへの制裁措置」は“標的”を大きく見誤っている | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」
                                  • 二国家解決を本気で望むなら、西側はイスラエル政府に制裁を科すべきだ | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                                    イスラエル・パレスチナで二国家解決が実現する可能性はまだ残っているのだろうか。どのような条件が整えば、二国家解決は実行できるものになるのか。まずは希望を持てそうなことから書く。 それはイスラエルにもパレスチナにも、市民たちによる平和運動があり、それらの市民運動が粘り強く、想像力を働かせながら、平和的かつ民主的な解決を訴えていることだ。残念ながら、こうした市民運動は少数派なので、国外からの強力な支援なしに運動の目標を達成できる見込みは薄い。 状況を打開するためにも、そろそろEUと米国が言行不一致をやめるべきときがきているといえる。イスラエルの輸出の約7割は、米国と欧州に向かっている。だから西側諸国が二国家解決を本当に支持しているなら、イスラエル政府に制裁を科すべきなのだ。なぜならイスラエル政府は、入植活動や弾圧活動を続けたり、パレスチナの国家承認に反対したりしており、平和につながりうる可能性

                                      二国家解決を本気で望むなら、西側はイスラエル政府に制裁を科すべきだ | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」
                                    • トマ・ピケティ「欧米の左派政党は庶民ではなく、もはや高学歴者のための政党となった」(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース

                                      経済学者トマ・ピケティ Photo: Vishal Bhatnagar / NurPhoto / Getty Images 経済学者トマ・ピケティ率いる研究チームが、戦後の有権者の投票行動について非常に大規模な分析を行ったところ、1980年代以降、欧米の左派政党の支持基盤は庶民から高学歴者に変化したことがわかった。同調査を踏まえ、ピケティが仏誌のインタビューに答えた。 【画像】トマ・ピケティ「欧米の左派政党は庶民ではなく、もはや高学歴者のための政党となった」 左派政党を支持するのは庶民から高学歴者になったフランスで刊行された『政治の亀裂と社会の不平等』(未邦訳)は、非常に重要な研究をまとめたものだ。50人ほどの国際的な研究チームが、有権者の投票行動が、所得、資産、学歴、民族的出自、宗教に応じて、どう変化するのかを調査したのだ。本調査の対象期間は1948~2020年と非常に長く、調査対象の民

                                        トマ・ピケティ「欧米の左派政党は庶民ではなく、もはや高学歴者のための政党となった」(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース
                                      • 「米国発」の急進左翼にノン? フランスで大論争 ピケティ氏も参戦(1/2ページ)

                                        哲学者サルトルとボーボワール、最近では経済学者のトマ・ピケティ氏など、フランス知識人は常に、新思想で世界をリードしてきた。目下、最先端の流行は「イスラム左翼」。これまでとは違う形で、仏学界が大論争を展開している。(パリ 三井美奈) イスラム左翼の特徴は、相手の言論の封殺。「植民地主義者」「差別論者」とみなした標的に、ネットやデモで猛烈な抗議を仕掛け、発言の場を奪う。米国では、少数派差別に少しでも加担するような発言をした著名人を糾弾し、公の場から排除する「キャンセル・カルチャー」が強まっているが、そのフランス版と言えば、近いだろう。 論議の始まりは、ビダル高等教育・研究相が2月半ば、テレビ番組で「イスラム左翼が社会を腐敗させている」と糾弾したこと。パリ・ソルボンヌ大の劇上演会が急進的左派のデモ隊乱入で中止された例を挙げ、大学の実態調査を行うと宣言した。専門家の調査機関を組織し、大学に被害の情

                                          「米国発」の急進左翼にノン? フランスで大論争 ピケティ氏も参戦(1/2ページ)
                                        • 中国の体制には「民主的で参加型の新しい社会主義」で対処するのが上策だ | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                                          世界的なベストセラーとなった『21世紀の資本』の著者で、フランスの経済学者であるトマ・ピケティによる好評連載。第2回は台頭する中国とどう対峙していくかについて。 中国共産党が今年、創立100年を祝ったが、西洋諸国はその中国の体制に対して、どんな姿勢で臨むべきなのか、いまだに腰が定まっていない。 単刀直入に言ってしまおう。 対中国での上策は、西洋諸国が傲慢に振る舞うことを止め、世界規模で人々に解放と平等をもたらす展望を描いてみせることである。 民主的で、参加型であり、環境にやさしく、ポスト植民地主義でもある、そんな新しい社会主義が求められている。 西洋諸国が相も変わらずお説教を続け、時代遅れのハイパー資本主義のモデルにしがみつくだけなら、中国という課題を前に、ひどく痛い目に遭うおそれがある。

                                            中国の体制には「民主的で参加型の新しい社会主義」で対処するのが上策だ | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」
                                          • ピケティ「最悪の事態を避けるには」(全文翻訳) | みすず書房

                                            ピケティ「最悪の事態を避けるには」(全文翻訳) トマ・ピケティ『ル・モンド』ブログ 2020年4月14日 2020.04.21 この新型コロナウイルス危機は、自由な金融グローバル市場の終わりを加速させ、より公平で持続的な、新たなる成長モデルを生み出すのだろうか? そうなるのかもしれないが、保証はない。いまの段階で最も差し迫った課題は、まず目下の危機がどれくらい広がり得るのかを把握すること、そして最大規模の惨事、最悪の事態を避けるために実行可能な手をすべて打つことだ。 ここで疫学的モデルに基づいた予測を思い出して頂きたい。何も対策をしなかった場合、新型コロナウイルスの死者は世界全体で4000万人以上、フランスで40万人となる可能性があり、おおよそ全人口の0.6%にあたるという(世界の人口は70億人超、フランスの人口は7000万人弱)。これは1年間の死者全体にも相当する数だ(フランスで年間55

                                              ピケティ「最悪の事態を避けるには」(全文翻訳) | みすず書房
                                            • トマ・ピケティが『資本とイデオロギー』で奴隷制の賠償問題を“蒸し返す”理由 | 「奴隷制」に関心を持ったきっかけは?

                                              「奴隷制」に関心を持ったきっかけは? トマ・ピケティが『資本とイデオロギー』で奴隷制の賠償問題を“蒸し返す”理由 フランスの奴隷市(1620年)。格差社会の歴史において植民地主義や奴隷制は中心的な役割を果たしてきたとピケティは言う Photos: Getty Images

                                                トマ・ピケティが『資本とイデオロギー』で奴隷制の賠償問題を“蒸し返す”理由 | 「奴隷制」に関心を持ったきっかけは?
                                              • ピケティやサンデルの「バラモン左翼論」のうさんくささ

                                                「高学歴ばかりがリベラル政党支持」ってのは都合よく属性を切り取ってる感が強いんだよなあ。 一般に先進国では若い世代になればなるほどリベラル派が増える。 「若者ばかりがリベラル支持」、「左派政党はいまや若者の政党になった」とも言えそうなもんだがそうは言わんよね。 もちろん大学進学率は上がっているわけだから若者=高学歴が多いのでそのへんをどう加味するかもあるけど。 さらに言えば若者や知識人層が左翼寄り、なんてのはもう100年以上も前からそういうもんだったろ。 なんで今更騒いでんのかよくわからん。 まあ80年ごろから中道左派が再分配規模を小さくしたって指摘はそのとおりで、それが中道左派離れの原因だ というのも同意できるんだけど、これも当時の時代背景を無視して左派が弱者を見捨てたみたく言うからずるいよね。 当時はサッチャーやレーガンのネオリベ路線が一定の支持を得ていたし、90年代に入ればソ連が崩壊

                                                  ピケティやサンデルの「バラモン左翼論」のうさんくささ
                                                • エマニュエル・トッドのトランプ支持やトマ・ピケティのバラモン左翼批判にも通じるマイケル・サンデルの「能力主義の横暴」 - YAMDAS現更新履歴

                                                  courrier.jp 実際にこの記事を読んだのは Yahoo! ニュースなのだけど、そちらは既に消えているのでこちらをリンクする。 既に他の人も指摘しているが、ドナルド・トランプの再選を望むエマニュエル・トッドや、トマ・ピケティの新刊『資本とイデオロギー』におけるバラモン左翼の話に通じるものがある。 先週のアメリカの大統領選挙はジョー・バイデンの勝利に決まったが、そういえば八田真行さんも同じ問題意識を書いていた。 で、民主党支持のエリートは、銀のさじを加えて生まれたのに、それはお前が十分努力しないからだ、才能がないからだ、怠惰だからだと言ってくるわけですよ(ついでに、人種や性的指向のせいではない、とも)。これはきついよ。— Masayuki Hatta (@mhatta) November 8, 2020 マイケル・サンデルの新刊の内容は、同名の TED 講演で聞くことができるので、クー

                                                    エマニュエル・トッドのトランプ支持やトマ・ピケティのバラモン左翼批判にも通じるマイケル・サンデルの「能力主義の横暴」 - YAMDAS現更新履歴
                                                  • ピケティも暗号通貨もわかるようになるラクラク浸透圧勉強法

                                                    Photo by Lee Campbell on Unsplash 「全く新しい分野を習得したい」「対象領域が体系化されておらず何から手をつけていいかわからない」といった時に非常に力を持つ勉強法、それは「大量に聞くこと」。 要は大量の情報に触れているうちにだんだん全体像が浮かび上がってきて、その全体感がわかった上で個別の項目に戻って深掘りすると「ああそういうことね」というのが簡単にやってきやすくなる、ということ。「大量の情報」に触れればなんでもいいので、大量に本を読むのでも良いのだが、よくわからないことを理解する上で「聞く」という方法特有のメリットがある。 なんといっても「読む」のは意志の力が必要だが「聞く」ではひたすら耳から流し込むことを強制しやすい。特に「全然わからないこと」に関してはこの特質が威力を発揮する。ジョギングしながら、庭仕事をしながら、料理しながら、掃除しながら、子供の髪の

                                                      ピケティも暗号通貨もわかるようになるラクラク浸透圧勉強法
                                                    • ピケティの指摘「貧困層を目の敵にするイデオロギーが公共サービスを劣化させている」(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース

                                                      この記事は、世界的なベストセラーとなった『21世紀の資本』の著者で、フランスの経済学者であるトマ・ピケティによる連載「新しい“眼”で世界を見よう」の最新回です。 【画像】ピケティの指摘「貧困層を目の敵にするイデオロギーが公共サービスを劣化させている」 最初にはっきり言っておきたい。フランスの日刊紙「ル・モンド」が掲載した見事な調査報道の記事によって、フランスの福祉機関「家族手当金庫(CAF)」の手当受給者数千人が、無節操で理不尽極まりない手続きの対象にされていたことが白日のもとにさらされた。 これはフランスに限らず、欧州や世界の社会保障や公共サービスの未来が根本的な問題に直面していることを示している。ル・モンド紙の記者たちは、隠蔽されていた数千行のプログラミングのコードを調べあげただけではない。 生計が不安定な人たちやひとり親たちに会い、手当の過払いがあったと不当に疑われて追い回された話に

                                                        ピケティの指摘「貧困層を目の敵にするイデオロギーが公共サービスを劣化させている」(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース
                                                      • ピケティについて簡単に - himaginary’s diary

                                                        マンキューが表題のブログエントリ(原題は「Piketty in Brief」)でピケティの以下の新刊を一蹴している。 A Brief History of Equality (English Edition) 作者:Piketty, ThomasBelknap PressAmazon I just read Thomas Piketty's latest book, A Brief History of Equality. It is the best window into Piketty's thinking to date in part because it is, unlike his previous books, mercifully short (244 pages, not counting the appendix). Of course, Piketty's thin

                                                          ピケティについて簡単に - himaginary’s diary
                                                        • 西側諸国は傲慢さを改め、BRICSと真面目に向き合うべきだ | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                                                          誰の目にも明らかだろう。ガザでの戦争がきっかけでグローバル・ノースとグローバル・サウスの溝がさらに深まるおそれが生じている。 イスラム圏の国々に限らず、グローバル・サウスの国々の多くにとって、イスラエルがパレスチナの飛び地を空爆し、民間人の死者が数千人も出たことは、20年前の米国のイラク攻撃で数十万人の死者が出たときと同じように、西側諸国のダブルスタンダードそのものだと長い間、記憶されるに違いない。 一方、新興国側の主要な集まりであるBRICSは、数ヵ月前にヨハネスブルクで首脳会議を開催し、ますます力を持ちはじめている。2009年から開催されているこの首脳会議は、2011年からブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの計5ヵ国が参加してきた。

                                                            西側諸国は傲慢さを改め、BRICSと真面目に向き合うべきだ | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」
                                                          • 25歳に一律1400万円支給 ~ピケティが新刊で示した格差解消策とは~【コメントライナー】:時事ドットコム

                                                            25歳に一律1400万円支給 ~ピケティが新刊で示した格差解消策とは~【コメントライナー】 2020年01月02日09時00分 トマ・ピケティ氏=2016年5月撮影(AFP時事) ◆経済評論家・岩本 沙弓◆ 【コメントライナー】安倍氏と、9年前に危機に直面した「菅首相」との奇妙な共通点 仏経済学者トマ・ピケティ氏の「21世紀の資本」(2013年)が学術書としては異例の世界的ベストセラーになったことで、所得・資産格差問題が大きくクローズアップされた。 その前著を受けて、ピケティ氏の新刊「資本とイデオロギー(Capital et ideologie)」が2019年9月にフランスで発刊となった。 ◇さっそく物議 今回も主軸にあるのは、歴史を通じて経済状況の理解を俯瞰(ふかん)して捉え直す分析だ。 歴史に出没するさまざまな価値観や考え方などのまとまりをなすイデオロギーを、数世紀にわたり考察。経済的

                                                              25歳に一律1400万円支給 ~ピケティが新刊で示した格差解消策とは~【コメントライナー】:時事ドットコム
                                                            • 貧困層を目の敵にするイデオロギーが「公共サービスの質」を劣化させている | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                                                              この記事は、世界的なベストセラーとなった『21世紀の資本』の著者で、フランスの経済学者であるトマ・ピケティによる連載「新しい“眼”で世界を見よう」です。 最初にはっきり言っておきたい。フランスの日刊紙「ル・モンド」が掲載した見事な調査報道の記事によって、フランスの福祉機関「家族手当金庫(CAF)」の手当受給者数千人が、無節操で理不尽極まりない手続きの対象にされていたことが白日のもとにさらされた。 これはフランスに限らず、欧州や世界の社会保障や公共サービスの未来が根本的な問題に直面していることを示している。ル・モンド紙の記者たちは、隠蔽されていた数千行のプログラミングのコードを調べあげただけではない。 生計が不安定な人たちやひとり親たちに会い、手当の過払いがあったと不当に疑われて追い回された話にも耳を傾けた。記事が示したのは、闇雲にアルゴリズムを使って調査することが、日々の生活に悲劇的な結果

                                                                貧困層を目の敵にするイデオロギーが「公共サービスの質」を劣化させている | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」
                                                              • 【書評】労農派ピケティは「バラモン左翼」を乗りこえられるか──トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』評|梶谷懐

                                                                リベラル知識人はなぜ「バラモン左翼」と呼ばれるか 東浩紀は、『訂正可能性の哲学』(ゲンロン)や『訂正する力』(朝日新書)などの最近の著作のなかで、次のようなカズオ・イシグロの言葉にたびたび言及している。 俗に言うリベラルアーツ系、あるいはインテリ系の人々は、実はとても狭い世界の中で暮らしています。東京からパリ、ロサンゼルスなどを飛び回ってあたかも国際的に暮らしていると思いがちですが、実はどこへ行っても自分と似たような人たちとしか会っていないのです。[★1] 東は、開放性を掲げるリベラル知識人が、実は同じ心情や生活習慣を持つ人々の中で閉じたサークルを作っている、という実態を批判する文脈でこの発言に触れている。確かにそれも重要な視点だろう。そのうえで、ここではイシグロがそれに続けて語った内容により注意を向けたい。 私は最近妻とよく、地域を超える「横の旅行」ではなく、同じ通りに住んでいる人がどう

                                                                  【書評】労農派ピケティは「バラモン左翼」を乗りこえられるか──トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』評|梶谷懐
                                                                • 地球全体で“不平等の断層線”が複数あることを認識しなければならない | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                                                                  世界的なベストセラーとなった『21世紀の資本』の著者で、フランスの経済学者であるトマ・ピケティによる好評連載。今月は『世界不平等レポート 2022』で明らかになった新しい三つの不平等について。 経済成長と市場の力で富が広まるのを待つ? 『世界不平等レポート 2022』が12月初旬に出版された。この報告書から何がわかるのだろうか。 世界の各大陸から100名ほどの研究者が協力して作っているこの報告書は4年に1度刊行され、世界の不平等に関する断層線を、いわば聴診で探るような内容になっている。 所得格差がここ数十年で拡大したという話は広く知られるようになったが、今回の報告書では「所得格差」に加えて「資産格差」「ジェンダー格差」「環境格差」という三つの不平等に新たに光を当てることができた。

                                                                    地球全体で“不平等の断層線”が複数あることを認識しなければならない | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」
                                                                  • ピケティ「21世紀の資本」が映画化された背景

                                                                    コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕

                                                                      ピケティ「21世紀の資本」が映画化された背景
                                                                    • トマ・ピケティ「社会の上位集団に富を集中させれば経済が成長するという説は間違い」 | コロナ危機後、経済はどう変わるのが望ましいのか

                                                                      「公正で持続可能な経済モデル」とは? コロナ危機後、経済はどのように変わるのが望ましいのだろうか。ピケティが提言するのは、気候変動対策と不平等是正の二つを組み合わせた「いまよりも公正で、いまよりも持続可能な経済モデル」への転換だ。 財源には、米国やドイツで注目されている「富裕層の資産への累進課税」を使うべきだというのがピケティらしい。一部の環境保護論者が、気候変動対策を重視するあまり、格差問題が悪化しかねない環境政策を提言しがちなのとは一線を画しているのだ。 「富を社会の上位集団に集中させたほうが、経済を効率的に運営できる」というネオリベラリズム(新自由主義)のイデオロギーに批判的なのがピケティの立場である。 2019年9月にフランスで出版した『資本とイデオロギー』(未邦訳)では、富裕層の私有財産に課税して得た税収を財源にして、国民が25歳になったら一律で12万ユーロ(約1400万円)を支

                                                                        トマ・ピケティ「社会の上位集団に富を集中させれば経済が成長するという説は間違い」 | コロナ危機後、経済はどう変わるのが望ましいのか
                                                                      • 映画『21世紀の資本』 <予告編&場面写真解禁> 働いても豊かになれないのはなぜ!? この世は仕組まれている・・・・ 衝撃の真実をピケティが暴く!!

                                                                        映画『21世紀の資本』 <予告編&場面写真解禁> 働いても豊かになれないのはなぜ!? この世は仕組まれている・・・・ 衝撃の真実をピケティが暴く!! エンタテインメント・音楽関連 (株)竹書房は、フランスの経済学者トマ・ピケティ著による大ベストセラー『21世紀の資本』を映像化したドキュメンタリー映画の日本における権利を、映画配給会社(株)アンプラグドと共同で取得、3月20日(金)より新宿シネマカリテ他全国順次公開致します。 2014年に日本でも発売され一大ブームを巻き起こした経済学書「21世紀の資本」。フランスの経済学者トマ・ピケティが出版し、史上最も重要な経済学書として世界中から称賛を浴びた。しかし、700ページという超大作のため、完読が難しいというのも有名な話である。そこで著者のピケティ自身が監修から出演までこなし、一般の人も五感だけで理解できるよう完全映画化!著名な経済学者とともに、

                                                                          映画『21世紀の資本』 <予告編&場面写真解禁> 働いても豊かになれないのはなぜ!? この世は仕組まれている・・・・ 衝撃の真実をピケティが暴く!!
                                                                        • ピケティも称賛する若き経済学者が提唱─従業員に権力を与える「職場の民主主義」とは | いまの企業は「慈悲のある独裁状態」だ

                                                                          ダニエル・チャンドラーは新著『自由と平等』で、格差のない社会を実現するために、企業内のヒエラルキーを見直し、従業員により多くの権限を与えるべきだと訴える。『21世紀の資本』で知られるトマ・ピケティや、ノーベル経済学賞受賞者のアマルティア・センらに高く評価された気鋭の経済学者を、英紙が取材した。 企業を動かしているのは、誰か? コロナ禍が落ち着いた後、「柔軟な働き方を求める従業員の声に応え、自由主義的な価値観を擁護しなければならない。従業員のメンタルヘルスや、個人的な事情に配慮する必要もある」と嘆く経営者は多い。ミレニアル世代やZ世代はこうしたことを企業に期待するからだ。 だが、経済学者のダニエル・チャンドラー(37)に言わせれば、このような要求を聞き入れてもらえるのはホワイトカラーの高給取りのみだという。 英国企業の場合、権限を握っているのはたいてい経営のトップだ。ドイツやフランスでは、企

                                                                            ピケティも称賛する若き経済学者が提唱─従業員に権力を与える「職場の民主主義」とは | いまの企業は「慈悲のある独裁状態」だ
                                                                          • 欧州でコロナ債務「帳消し」論 ピケティ氏ら提唱  ECB総裁「考えられない」と一蹴 - 日本経済新聞

                                                                            【パリ=白石透冴】フランスを中心としたユーロ圏で、欧州中央銀行(ECB)や各国中銀が保有する国債約3兆ユーロ(約390兆円)の「帳消し」を求める議論が出ている。新型コロナウイルス対策で借金が積み上がっているためで、経済学者を中心にした賛成派は増税や緊縮を防ぐ唯一の方法と主張する。ECBは「考えられない」(ラガルド総裁)と議論を一蹴している。「コロナ禍の借金の未来は?」(3月下旬の仏経済紙レゼコ

                                                                              欧州でコロナ債務「帳消し」論 ピケティ氏ら提唱  ECB総裁「考えられない」と一蹴 - 日本経済新聞
                                                                            • マクロンが「傲慢な政権運営」をやめなければ、決選投票で敗れ去る可能性がある | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                                                                              2017年のフランスの大統領選では1回目投票で得票率が20~24%になった候補者が4人いた。フランスは政治やイデオロギーで国民が細かく分断した状態であり、決選投票に進む候補者を絞り込めず、さまざまな組み合わせが想定できるようになっているのだ。 今月のフランスの大統領選の1回目投票でも、有権者はギリギリまで決選投票がどうなるのか読めない状況だった。 「極右」対「右派」になるのか(ルペン対マクロン。有権者の大半がマクロンを右派だと考えているのは筋が通った当然のことだ)。それとも「右派」対「左派」(マクロン対メランション)になるのか。 どちらの結果になるかは決して瑣末な問題ではない。その結果次第で1回目投票から決選投票までの2週間(そしておそらくその後も長く)のフランス国内の政治議論の中身が変わってくるからだ。 前者なら議論は「移民とイスラム教徒の排斥」が主になるだろう。後者ならば、賃金、労働条

                                                                                マクロンが「傲慢な政権運営」をやめなければ、決選投票で敗れ去る可能性がある | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」
                                                                              • 【マンガ】トマ・ピケティ 貧富の差を生まない「新しい経済のカタチ」を考える人 | 賢人たちの偉業や生い立ち、素顔が見えてくる

                                                                                これからの世界を描く、注目の学者たちを紹介する「世界の賢人PEDIA」。第1回は、フランスの経済学者であるトマ・ピケティを紹介しよう。 ピケティが書いたベストセラー『21世紀の資本』を聞いたことがある人は多いと思うけど、いったい彼の主張の何が画期的だったんだろう? ピケティは海外メディアの取材に積極的に応じている。インタビュー記事であれば、彼の最新の考えをわかりやすく理解できるはずだ。記者の質問も鋭く、ピケティの思考が端的に見てとれる。 また、ピケティはフランスの日刊紙「ル・モンド」にも毎月コラムを寄稿しているよ。 クーリエ・ジャポンでもピケティのインタビュー記事を多数掲載しているので、彼の“思考の現在地”に興味のある人は、ぜひ読んでみてほしい。

                                                                                  【マンガ】トマ・ピケティ 貧富の差を生まない「新しい経済のカタチ」を考える人 | 賢人たちの偉業や生い立ち、素顔が見えてくる
                                                                                • 西洋諸国が志の高い構想を自分に課さなければ、民主主義の原則は世界に広まらない | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                                                                                  欧州は世界の地政学的秩序のなかで自らの立ち位置をもう一度しっかり定められるのか。ロシアがウクライナに侵攻し、中国との緊張も高まるいま、それが欧州に求められているのだが、どうもそこに踏み切れていない。 結論から言おう。 欧州は米国との関係を維持すべきだが、それには条件がある。まずは欧州が米国に対して自律を獲得すること。それから欧州と米国がその他の地域に対し、エゴイズムと傲慢さをむき出しにして説教しがちなのをやめることだ。 欧州がこれほど裕福になったことは、いまだかつてない。だからこそ欧州には、いまとは異なる開発モデルや富の分かち合いを推し進め、世界をもっと民主主義的に、もっと平等に、もっと持続可能にしていく方策と歴史的責務があるのだ。 それをしないのであれば、同盟関係を新たにした西洋諸国が、自分たちのことを専制主義国家や悪の帝国と戦う十字軍だと言っても、誰もそれを真に受けないだろう。

                                                                                    西洋諸国が志の高い構想を自分に課さなければ、民主主義の原則は世界に広まらない | トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」

                                                                                  新着記事