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横浜美術館 「コレクション展 全部みせます!シュールな作品 シュルレアリスムの美術と写真」 2017/12/9~2018/3/4 自館のコレクションのみで、これほど大規模なシュルレアリスム展を開催出来る美術館は、国内では極めて稀かもしれません。 マックス・エルンスト「子供のミネルヴァ」 1956年 横浜美術館の開館以来、初めての一大シュルレアリスム展です。写真展示室を除く、全ての常設展示室を用い、国内外約50作家による、約350点のシュルレアリスムに関する作品が展示されています。 単に作品を並べるのではなく、11のキーワードに沿って、シュルレアリスムの性質、ないし魅力を探っているのも、重要なポイントと言えるかもしれません。冒頭のキーワードは、何やら謎めいた「上手である必要はない」で、シュルレアリスムの美術家が、上手に描くことよりも、無意識のイメージを、時に自動的な動きで、白日の下に引き出そ
LIXILギャラリー 「織物以前 タパとフェルト」 2017/12/7~2018/2/24 リクシルギャラリーで開催中の「織物以前 タパとフェルト」を見てきました。 南太平洋の島々に伝わる樹皮布のタパや、東西アジアのフェルトは、織物の技術が開発される以前から、人々が作り、また利用してきた布の1つでした。 冒頭、入口を飾るのが、パプアニューギニアのタパで、熱帯雨林の恵みの元、各部族は、祭の衣装や日常着の腰巻、それに敷物や壁掛けに使うために生産してきました。 「西ニューギニア イリアンジャヤ州センタニ湖地方のタパ」(インドネシア) 染料は黒と赤褐色の2種類あり、文様は家系などで定められてきました。また部族内の伝説や神話に基づくタパも少なくなく、意味を外部へ他言しない掟も存在しました。 「ラウ群島モゼ島の花嫁のれん」(フィジー) タパの製法が最も発達したのがフィジーで、いくつかの皮をつなぎ合わせ
年末恒例の、独断と偏見による私的ベスト企画です。今年観た展覧会のベスト10をあげてみました。 2017年 私が観た展覧会 ベスト10 1.「海北友松展」 京都国立博物館 桃山絵師シリーズのラストを飾るのに相応しい内容ではなかったでしょうか。軽妙洒脱な水墨画から、光り輝く金碧の屏風の魅力は甲乙つけ難く、ともすると知名度が高いとは言えなかった絵師の存在を、世に知らしめた記念碑的な展覧会であったかもしれません。また上から下へと進む知新館の展示室を、効果的に用いていたのも印象に残りました。特にラストの闇に潜む「雲龍図」から月明かりに満ちた「月下渓流図屏風」へのドラマチックな展開は、未だ忘れがたいものがあります。余韻も深く残りました。 2.「長沢芦雪展」 愛知県美術館 待望の芦雪展をようやく見ることが出来ました。中でもハイライトは無量寺の障壁画の空間再現展示で、有名な「虎図」と「龍図」が向き合い、さ
Vol.2「まつだい 農舞台」・「里山食堂」に続きます。「越後妻有 大地の芸術祭の里」へ行ってきました。 「越後妻有 大地の芸術祭の里」を旅する Vol.2「まつだい 農舞台」・「里山食堂」 道の駅「クロステン」のある十日町中心部から、「光の館」へは、車で15分ほどでした。市街地を抜け、信濃川を渡り、小高い丘へと向かいます。さらに国道252号線から一本、細い道へ入り、坂を上がると、姿を現しました。それが、ジェームス・タレルの設計し、世界でただ1つ、泊まることの出来る作品、「光の館」でした。 「光の館」の見学は15時までで、以降は宿泊者のための時間となります。チェックインは16時で、その後、係の方の施設の説明、および誓約書への署名があるために、基本的に遅刻は許されません。無事、16時前に到着すると、間もなく「光の館」を予約して下さった、@zaikabouさんの7名のグループもやって来ました。
日本各地の美術館のカフェを巡りたくなる一冊が、世界文化社より刊行されました。 「カフェのある美術館/青い日記帳/世界文化社」 それが「カフェのある美術館 素敵な時間をたのしむ」です。監修はお馴染みの「青い日記帳」のTakさん(@taktwi)。美術館へ通っては、日々のブログを更新するだけでなく、展覧会に関するトーク、ないしガイドツアーなどのイベントも企画。常に精力的に活動されています。 表紙が三菱一号館美術館の「Cafe 1894」でした。2010年にかつてのコンドル建築を復元してオープン。ご覧のようにクラシカルです。都内では人気のカフェだけに、利用された方も多いかもしれません。 第1章 レトロな美術館・カフェレストラン 第2章 緑と陽だまりの美術館・カフェレストラン 第3章 一度は訪れたい個性的な美術館・カフェレストラン 第4章 料理が美味しい美術館カフェ・レストラン 「カフェのある美術
3月中に見たい展覧会をリストアップしてみました。 展覧会 ・「根付~江戸と現代を結ぶ造形」 三鷹市美術ギャラリー(~3/20) ・「カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命」 埼玉県立近代美術館(~3/26) ・「江戸に長崎がやってきた!長崎版画と異国の面影」 板橋区立美術館(~3/26) ・「VOCA展2017」 上野の森美術館(3/11~3/30) ・「FACE展2017 損保ジャパン日本興亜美術賞展」 東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館(~3/30) ・「高麗仏画 香りたつ装飾美」 根津美術館(3/4~3/31) ・「江戸と北京ー18世紀の都市と暮らし」 江戸東京博物館(~4/9) ・「お蔵出し!練馬区立美術館コレクション展」 練馬区立美術館(~4/9) ・「歌川国芳 21世紀の絵画力」 府中市美術館(3/11~5/7) ・「藤森照信展ー自然を生かした建築と路上観察」 水戸芸
日本橋高島屋8階ホール 「生誕90年 加山又造展~生命の煌めき」 2/22〜3/6 今年、生誕90周年に当たる日本画家、加山又造の業績を振り返る展覧会が、日本橋高島屋にて開催されています。 「夏の濤・冬の濤(部分)」1958年 個人蔵 巨大な波が行く手を阻みます。「夏の濤・冬の濤」です。制作はキャリア初期、1958年でした。六曲一隻の屏風です。左が夏です。白波が岩場を洗っています。波の色は群青でした。形は幾分と刺々しい。右が冬でした。氷山を象っているのでしょうか。一部が凍りついています。背後に白い木立が広がります。後の装飾的な作風を予感させる一枚と言えるかもしれません。 東京美術学校に学んでいた又造は、たびたび上野動物園へ出かけては動物を模写。1950年代にデビューした後も動物をモチーフとする作品を描き続けました。 若い頃は「創造美術に研鑽」(解説より)を積んでいたそうです。その時代に描い
年末恒例、独断と偏見による私的ベスト企画です。私が今年観た展覧会のベスト10をあげてみました。 2016年 私が観た展覧会 ベスト10 1.「恩地孝四郎展」 東京国立近代美術館 恩地孝四郎について何も知らなかったことを思い知らされました。一口に木版といえども、表現は驚くほどに多様です。まるで油画のような「氷島の著者(萩原朔太郎)」の質感も素晴らしい。時に音楽や詩作と交差しては常に新しい地平を切り開きます。そのいわば挑戦的な姿勢にも惹かれました。20年ぶりの回顧展、海外からも作品が多数やって来ました。また思索の有り様を追うような会場構成も効果的だったのではないでしょうか。ひたすら版画の魅力にとりつかれ、今年一番、時間を忘れて見入った展覧会でした。 2.「鈴木其一 江戸琳派の旗手」 サントリー美術館 其一単独の大規模な回顧展がようやく開催されました。何よりは「朝顔図屏風」です。2004年のRI
今年も残すところあと3週間ほど。そろそろ来年のカレンダーを購入する方も多いかもしれません。 「国立美術館オリジナルカレンダー」 https://www.comody.jp/nma/ 各美術館も趣向を凝らしたカレンダーを発売していますが、図柄を自由に選べるものは殆どありません。そこで嬉しいのが国立美術館オリジナルカレンダーです。国立美術館のコレクションのうち140点から好きな作品を選んでカレンダーを作ることが出来ます。 「独立行政法人国立美術館」 http://www.artmuseums.go.jp 国立美術館とは、東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館、国立新美術館の計5館。作家も国内外を問いません。また絵画だけでなく、写真や工芸、さらには美術館の内観や外観の写真も網羅しています。 カレンダーは昨年から発売されましたが、今年は選べる作品がさらに増えました。
6月中に見たい展覧会をリストアップしてみました。 展覧会 ・「竹中工務店400年の夢ー時をきざむ建築の文化史」 世田谷美術館(~6/19) ・「いま、被災地からー岩手・宮城・福島の美術と震災復興」 東京藝術大学大学美術館(~6/26) ・「フランスの風景 樹をめぐる物語」 東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館(~6/26) ・「Seed山種美術館日本画アワード2016」 山種美術館(~6/26) ・「ふたつの柱 江戸絵画/現代美術をめぐる」 千葉市美術館(~6/26) ・「国吉康雄展」 そごう美術館(6/3~7/10) ・「ほほえみの御仏ー二つの半跏思惟像」 東京国立博物館(6/21~7/10) ・「ブータン~しあわせに生きるためのヒント」 上野の森美術館(~7/18) ・「開館50周年記念 美の祝典3ー江戸絵画の華やぎ」 出光美術館(6/17~7/18) ・「西洋更紗 トワル・ド・ジュ
Bunkamura ザ・ミュージアム 「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」 3/19~6/5 Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」を見てきました。 幕末の浮世絵界の「ツートップ」(キャプションより)こと歌川国芳(1797-1861)と歌川国貞(1786-1864)。彼らの師は初代歌川豊国です。いわゆる兄弟弟子の関係にありました。 後に国芳は武者絵や戯画で名を馳せ、国貞は役者絵や美人画で一世を風靡します。ともに時代を切り開いた稀代の人気浮世絵師でもありました。 題して「くにくに展」です。国芳と国貞の画業を相互に俯瞰。対決展ならぬ「激突」(チラシより)です。出品は世界屈指の浮世絵コレクションを誇るボストン美術館。怒涛の170点です。いずれも保存状態の良いものばかりでした。 さて今回の「くにくに展」。ともかく切り口はキャッ
増上寺宝物展示室 「狩野一信の五百羅漢図展」 2015/10/7~2016/3/13 増上寺宝物展示室で開催中の「狩野一信の五百羅漢図展」を見てきました。 江戸幕末の絵師、狩野一信の描いた畢竟の大作「五百羅漢図」。まとめて公開されたのは今から3年前、江戸東京博物館で行われた「五百羅漢 狩野一信」でのことでした。 そもそも「五百羅漢図」は一信の没後、ここ増上寺へ献納された仏画です。当初は境内の羅漢堂に掛けられていたそうですが、お守をしていた妻の死とともに忘れ去られ、いつしか収蔵庫の奥底に眠る幻の作品と化していきました。 今年はちょうど一信の生誕200年です。相応しいタイミングということでしょう。「五百羅漢図」が境内の宝物展示室にて公開されています。 狩野一信「五百羅漢図 六道 畜生」(第30幅) *前期展示 作品は100幅のうちの21幅から61幅。前後期で半分ずつの展示です。そして現在は21
国立国際美術館 「ヴォルフガング・ティルマンス Your Body is Yours」 7/25-9/23 国立国際美術館で開催中の「ヴォルフガング・ティルマンス Your Body is Yours」を見てきました。 ドイツ出身の写真家、ヴォルフガング・ティルマンス(1968~)。少なくとも私が以前、ティルマンスの作品をまとめて見たのは2005年。東京国立近代美術館で行われた「ドイツ写真の現在」のことでした。 さらに遡ればその1年前。2004年には東京オペラシティアートギャラリーでも大規模な個展がありました。いわゆる「日常的な光景をとらえた写真」を「額装を施さずにまるでイメージが泳ぐがごとく自由に展示する」ティルマンスの手法。確か初台でもそのような展示でした。当時、私はともかくも溢れんばかりの写真のイメージに翻弄され、また掴み損ね、殆ど途方に暮れてしまったことを記憶しています。*「」内は
たばこと塩の博物館 「たばこの歴史と文化・塩の世界」 4/25~ 1978年、当時の日本専売公社によって渋谷に設立された「たばこと塩の博物館」。たばこと塩に関する展示はもちろん、近世風俗画、浮世絵関連の企画展にも見るべき点の多い博物館でした。 一昨年秋、休館して以来、約2年越しです。この4月25日(土)に移転リニューアルオープンしました。場所は渋谷から大きく移しての墨田区横川。ともすると聞き慣れない地名かもしれませんが、まさにスカイツリーのお膝元と言って良いエリアです。 最寄駅は東武スカイツリーラインの「とうきょうスカイツリー駅」。そこから歩いて7~8分ほどです。また都営浅草線の本所吾妻橋駅、もしくは半蔵門線や京成線の押上駅からも徒歩10分強で行くことが出来ます。 早速、オープン初日に行ってきました。 「たばこと塩の博物館」全景 博物館はちょうどスカイツリーの真南です。周囲は繁華街とは無縁
東洋文庫ミュージアム 「もっと知りたい!イスラーム展」 1/10-4/12 東洋文庫ミュージアムで開催中の「もっと知りたい!イスラーム展」を見て来ました。 日頃、イスラム教諸地域に関する報道を見聞きしない日はありませんが、その一方でどれほど詳しく知っているかと問われると、答えに窮してしまうのも事実です。ともすると誤解や偏見も多いのではないでしょうか。日本人にとってイスラム教は必ずしも身近な存在とは言えません。 そうしたイスラム教を資料によって紹介する展覧会です。出品は「コーラン」の書写から契約文書、またイスラムに関する絵画や日本語での文献など40点弱。中でもイスラム教の発展、つまりどのようにして世界へ広まっていったのかに着目しています。 館内の撮影が出来ました。 「コーラン」 1371-72年頃書写 「コーラン」です。言うまでもなくイスラム教の聖典、展示品は14世紀に現在のシリアで書写され
神奈川県立歴史博物館 「白絵ー祈りと寿ぎのかたち」 10/11-11/16 神奈川県立歴史博物館で開催中の「白絵ー祈りと寿ぎのかたち」を見て来ました。 出産、成長、または冠婚葬祭の場などにおいて古来より尊ばれてきた白の調度品。古くは平安時代の出産時の道具に白が多く用いられ、江戸時代には白地に白で模様を描く「白絵屏風」も制作された。また年中行事などでも広く普及した白の美術工芸品、しかしながら意外とそれだけを取り出して見ることは少ないかもしれません。 そこを狙うのが白絵展です。いかに日本の美術に白が関わり、その根底に人々のどのような意識があったのか。それを探っていく展覧会でもあります。 重要文化財「源氏物語 若菜二」 土佐光吉筆 慶長17(1612)年 和泉市久保惣記念美術館 (展示期間:10/11~10/25) はじめは出産の場における白です。例えば鎌倉時代の「聖徳太子絵伝」、太子の幼少期の
原美術館 「ニコラ・ビュフ:ポリフィーロの夢」 4/19~6/29 原美術館で開催中の「ニコラ・ビュフ:ポリフィーロの夢」のプレスプレビューに参加してきました。 1978年にパリで生まれ、現在は日本に在住。「ヨーロッパの伝統的な美意識と日本やアメリカ由来のサブカルチャー」(リリースより)を取り込んだ制作で知られるニコラ・ビュフ。 つい先頃、東京芸大の大学院の博士号を取得したばかりだそうです。まさに新進気鋭のアーティスト。国内の美術館としては初めてとなる個展がはじまりました。 さてはじめにも触れた「伝統」と「サブカル」との関係。今回はどう表現しているのか。まずはヨーロッパの伝統です。ここでタイトルの「ポリフィーロ」が重要になってきます。 というのも「ポリフィーロ」とは、15世紀末のヨーロッパ古典文学の「Hypnerotomachia Poliphil」を引用している。直訳すると「ポリフィーロ
2月に見たい展覧会をリストアップしてみました。 展覧会 ・「第17回文化庁メディア芸術祭」 国立新美術館(2/5~2/16) ・「あざみ野フォト・アニュアル 写真の境界」 横浜市民ギャラリーあざみ野(2/1~2/23) ・「磯崎新 都市ソラリス」 NTTインターコミュニケーション・センター(~3/2) ・「O JUNー描く児」 府中市美術館(~3/2) ・「Kawaii 日本美術」 山種美術館(~3/2) ・「川瀬巴水 後期 昭和20年代、及び晩年の作品」 大田区立郷土博物館(~3/2) ・「江戸の面影 浮世絵は何を描いてきたのか」 千葉市美術館(~3/2) ・「モネ、風景をみる眼」 国立西洋美術館(~3/9) ・「プライベート・ユートピア」 東京ステーションギャラリー(~3/9) ・「野見山暁治展」 ニューオータニ美術館(~3/23) ・「ハイレッド・センター 『直接行動』の軌跡」 渋谷
今月に見たい展覧会などをリストアップしてみました。 展覧会 ・「日本の絵 三瀬夏之介展」 平塚市美術館(~9/16) ・「八谷和彦 OpenSky 3.0」 3331 Arts Chiyodaメインギャラリー(~9/16) ・「引込線2013」 旧所沢市立第2学校給食センター(~9/23) ・「中村不折コレクション 江戸ワールド」 台東区立書道博物館(~9/25) ・「館蔵品展 狩野派SAIKO!」 板橋区立美術館(~9/29) ・「光のイリュージョン 魔法の美術館」 上野の森美術館(9/6~10/6) ・「戦争/美術 1940-1950」 神奈川県立近代美術館葉山(~10/14) ・「速水御舟ー日本美術院の精鋭たち」 山種美術館(~10/14) ・「竹内栖鳳 近代日本画の巨人」 東京国立近代美術館(~10/14) #前期:9/3~9/23、後期:9/25~10/14。展示替え作品多数あり
東京国立近代美術館の開館60周年を記念して開催中の「美術にぶるっ!ベストセレクション 日本近代美術の100年」展。 約2ヶ月超の改装工事を経た展示室も一新。名前も「MOMATコレクション」に変わりました。 MOMATコレクション「展示室10 日本画」 それにしても第一部、第二部をあわせ全500点もの超弩級の展覧会。一部では重文13点を含む東近美の誇るコレクション、そして二部では開館時の50年代を伝える貴重な資料などが展示されています。 東京国立近代美術館の所蔵作品展がリニューアル!(拙ブログ。リニューアルについてまとめてあります。) 実は私も内覧時に一度、伺いましたが、到底全てを見ることも出来ず、改めて出向こうと心に誓いました。 「美術にぶるっ!展 第二部 実験場」展示室風景 さてそうした何度も通いたい「美術にぶるっ!」展でのスペシャルイベントです。来たる11月7日(水)、関係各位のご好意
DIC川村記念美術館 「中西夏之 韻 洗濯バサミは攪拌行動を主張する 擦れ違い/遠のく紫 近づく白斑」 2012/10/13-2013/1/14 DIC川村記念美術館で開催中の中西夏之展、「韻 洗濯バサミは攪拌行動を主張する 擦れ違い/遠のく紫 近づく白斑」のプレスプレビューに参加してきました。 1950年代より半世紀に渡って「絵画とは何か。」を問い続ける画家、中西夏之(1935~)。 かつてパフォーマンスから舞台芸術を手がけていたという経歴からしても、その全貌を俄かに知ることは困難かもしれませんが、今、DIC川村記念美術館にて、中西の主に絵画へ焦点を当てた展覧会が行われています。 202展示室風景 展示と作品の時間軸は3つ。まさにタイトルにもあるように初期、1950~60年の「韻」と1960年代の「洗濯バサミは攪拌行動を主張する」、そして2010年前後の近作、「擦れ違い/遠のく紫/近づく
日本・東洋の古美術品で定評のある根津美術館と、近代日本画では国内随一コレクションを誇る山種美術館。 前者は港区南青山、後者は渋谷区広尾、また最寄り駅もそれぞれ表参道駅と恵比寿駅と、一見かなり離れているように思えますが、実は両美術館の距離は約1キロ程度に過ぎません。 これまでは両美術館をともにスムーズ結ぶ道路がなかっただけに、あまり「ハシゴ」することはなかったかもしれませんが、この3月、六本木通りと骨董通りを結ぶ道路、通称「青山美術館通り」が開通し、道一本で行き来することが可能になりました。 「補助第5号線(南青山地区)交通開放!」(東京都) 案内図(PDF) 正式名称は都道補助第5号線です。詳細は都の上記リンク先報道資料にも出ていますが、こういうのは実際に行くのが一番。ということで先日私も根津→山種と歩いてみることにしました。 起点は根津美術館、おおよそ表参道駅から骨董通りを歩いて約5分ほ
横浜市民ギャラリーあざみ野 「あざみ野コンテンポラリーvol.2 Viewpoints いま『描く』ということ」 2/4-2/26 今年もあざみ野の季節の到来です。横浜市民ギャラリーあざみ野で開催中の「あざみ野コンテンポラリーvol.2 Viewpoints いま『描く』ということ」へ行ってきました。 昨年よりアートの「今」を紹介するシリーズとしてはじまったグループ展ですが、去年の「映像」より一転、今年はテーマを「描く」に据え、新進気鋭の若手アーティスト計4名の様々な作品を展示しています。 出品作家は以下の通りです。 淺井裕介、椛田ちひろ、桑久保徹、吉田夏奈 このところ展示機会も多いフレッシュなメンバーと言えるのではないでしょうか。見応えは十分でした。 さて会期初日、淺井裕介と椛田ちひろのトークが行われました。そちらを中心に展示の様子をまとめたいと思います。 まずは最近、東京都現代美術館で
今年も残すところあと僅かですが、ここで一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)の美術館、博物館の年末年始の休館情報をまとめてみました。 上野 ・国立西洋美術館 12/28~1/1休 「ゴヤ展」(~1/29) ・国立科学博物館 12/28~1/1休 「ノーベル賞110周年記念展」(~1/22) *「辰年のお正月」:標本資料よりタツに関するものを紹介。1/2、3はミュージアムショップでのプレゼントなど。 ・東京国立博物館 12/26~1/1休 「北京故宮博物院200選」(1/2~) *「博物館に初もうで」:新年特別公開、記念セレモニー、お年玉プレゼント、和太鼓演奏、獅子舞など各種イベント多数あり。 ・東京藝術大学大学美術館 ~1/29休 「第60回東京藝術大学卒業・修了作品展」(1/29~) ・上野の森美術館 12/29~1/1休 「森仁志のあゆみ展」(~1/5) ・東京都美術館 大規模改修工事の
「横浜トリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR」 横浜美術館、日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK) 8/6-11/6 「前編・横浜美術館」の記事に続きます。横浜トリエンナーレ2011へ行ってきました。 横浜美術館から巡回バスに揺られること約10分、馬車道近くの日本郵船海岸通倉庫こと「BankART Studio NYK」こそが、今回のトリエンナーレのもう一つのメインスペースです。 ソン・ドン+イン・シウジェン「Chopsticks3」 こちらは前回のトリエンナーレでも会場です。作家数は約30弱と浜美に比べると少なめですが、主に映像を中心に見応えのある作品も点在していました。 そしてその映像として一番に挙げたいのがクリスチャン・マークレーの「The Clock」に他なりません。本作は今年のヴェネツィア・ビエンナーレで金獅子賞を受賞したということで前々から話題
「横浜トリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR」 横浜美術館、日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK) 8/6-11/6 「横浜トリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR」のプレビューに参加してきました。 初回より10年経過し、今年で4度目を迎えた横浜トリエンナーレですが、今回はメイン会場を初めて横浜美術館へ移し、BankARTなどとあわせて、計77名/組のアーティストによる約300以上もの作品が一同に介しています。 ライアン・ガンダー「本当にキラキラするけれど何の意味もないもの」 まさに日本最大級の国際美術展です。私感ながら過去に開催されたトリエンナーレよりもやや小粒な印象も否めませんが、それでも多様なジャンルの作品を追っかけているだけでも全く飽きません。二会場で計4時間程度の鑑賞でしたが、見終えた後の何とも言えない充足感はさすがに他の現代アート展
府中市美術館 「江戸の人物画 姿の美、力、奇」(後期展示) 4/19~5/8 府中市美術館ご自慢の江戸絵画展もそろそろ佳境です。「江戸の人物画 姿の美、力、奇」の後期展示へ行ってきました。 人のかたちに注目し、浮世絵から文人画、そして奇想系と、様々な江戸絵画を紹介する展覧会ですが、4月中旬の展示替えを挟んで、また趣きを一新しました。(出品リスト) 「江戸の人物画 姿の美、力、奇」(前期) 府中市美術館 *前期の感想です。 曾我蕭白「寒山拾得図」(興聖寺 *京都国立博物館寄託) 後期 冒頭にいきなり目玉作品が登場します。曾我蕭白の「寒山拾得図」のドキツイ表現には思わず後退りしてしまうかもしれません。硬軟に塗りわけた墨線は自在で、その先から妖気すら放たれるような異様な雰囲気をたたえています。掴みは抜群でした。 実はこの展覧会、前後期通しての主役は蕭白ではないかと思っていますが、今挙げた寒山拾得
昨日、東日本を中心に巨大地震がありました。残念なことに既に多くの方が亡くなられ、また今も多くの方が救援を待っておられます。被災地の東北方面の状況を報道で知るにつれ、今回の尋常ならざる被害にただただ言葉を失うばかりです。心よりお見舞い申し上げます。 私は発生時、千葉県内にいましたが、その後の交通機関の麻痺に巻き込まれた程度で、無事当日中に徒歩で帰宅出来ました。 当初から携帯電話は不通となり途方に暮れましたが、ツイッターがかなり早い段階で復旧していたのには驚きました。TLにはデマも多数出ていましたが、交通機関などの情報はいち早く得ることが出来た上、DMは身近な連絡手段として大変に有益でした。 さてこういう状況下では致し方ありませんが、首都圏の美術館や博物館にも大きな影響が出ています。 臨時休館情報を「子連れアート鑑賞日記」のせいなさんが丁寧にまとめて下さいました。ありがとうございます。 「地震
クリスマスを過ぎて街は一斉にお正月モードへと突入しましたが、美術館・博物館でも年始にいくつかのイベントが用意されています。主に都内の美術館、博物館のお正月企画をまとめてみました。 【千葉市美術館 新春特別イベント 1/4~】 「太神楽―江戸の正月」 1/4 13:00~/15:00~ 無料 【国立科学博物館 新春サイエンススクエア 1/2~】 ニューイヤーミュージアムスタンプラリー他、各種ワークショップを開催 1/2~1/7 詳細は→pdfリリース 【東京国立博物館 博物館に初もうで 1/2~】 新春特別展示「博物館に初もうで 美術のなかのうさぎと国々のお祝い切手」 1/2~1/30 新春イベント(獅子舞/和太鼓演奏/紙切り他) 1/2~1/3 *タイムスケジュールは上記リンク先参照 本館リニューアル記念特別公開(所蔵のえりすぐりの名品を期間限定で公開) 1/2~1/16 【江戸東京博物館
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