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第73回日本図書館情報学会研究大会シンポジウム<報告> 大阪市立淀川図書館・佐藤悠(さとうゆう) 2025年12月14日、京都市の同志社大学新町キャンパスにおいて、第73回日本図書館情報学会研究大会シンポジウム「図書館情報学と他領域との共同研究の可能性:連携・協働の実際」が開催された。本稿では、その内容の概要を紹介する。 まず、コーディネーターの浅石卓真氏(南山大学)から、同シンポジウムの背景と趣旨について説明が行われた。近年の図書館情報学は他領域との協働が求められており、日本図書館情報学会が2017年に公表した報告書でも、図書館情報学の拡大の方向性として、人文社会科学の大領域との連携や隣接領域との協同などが示されている。そこでシンポジウムでは、実際に共同研究を行った研究者から、共同研究の契機、進め方、図書館情報学者の役割などを報告し、他領域との連携・協働を通じて図書館情報学を発展させてい
2026年1月23日、筑波大学附属図書館が「遠隔複写PDF送信サービス」を試行的に開始すると発表しました。 同館中央図書館の所蔵資料(一部対象外資料あり)について、著作権法で定められる目的、分量等の範囲でスキャニングし、PDFファイルをインターネット経由で送信するサービスです。 サービスの対象者は、同大学の学生・教職員・名誉教授です。利用に当たっては、複写経費及び一般社団法人図書館等公衆送信補償金管理協会(SARLIB)が定める図書館等公衆送信補償金規程に基づく補償金相当額がかかるとあります。 お知らせ(筑波大学附属図書館) https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/lib/ja/information ※2026年1月23日付けで「遠隔複写PDF送信サービスを開始します(試行)」とあります。 遠隔複写PDF送信サービスを開始します(試行)(筑波大学附属図書館) h
2026年1月23日、国公私立大学図書館協力委員会の大学図書館著作権検討委員会が、「図書館等公衆送信サービス」先行実施館インタビュー記事をウェブサイト上で公開しました。 改正著作権法第31条に基づく「図書館等公衆送信サービス」をいち早く開始した図書館にインタビューを行った結果を記事としたものです。利用規約や料金制度の整備を始めとしたサービス開始準備から、開始後の運用の実際や今後の展望に至るまで、担当者の生の声をまとめているとあります。 発表時点では、国立国会図書館(NDL)へのインタビュー記事が公開されているほか、琉球大学へのインタビュー記事が近日公開予定とされています。 「図書館等公衆送信サービス」先行実施館インタビュー記事公開のお知らせ(国公私立大学図書館協力委員会, 2026/1/23) https://julib.jp/blog/archives/4614 大学図書館著作権検討委員
「国立国会図書館書誌データ作成・提供計画2026-2030」(素案):書誌調整連絡会議<報告> 国立国会図書館収集書誌部収集・書誌調整課・小野塚由希子(おのづかゆきこ) 2025年10月16日、国立国会図書館(NDL)は、令和7年度書誌調整連絡会議(E2794ほか参照)をオンラインで開催した。この会議は、国内外の書誌調整に関する最新情報を関係者・関係機関等と共有することを目的とし、毎年行われているものである。今回は、2025年度に最終年度を迎えた「国立国会図書館書誌データ作成・提供計画2021-2025」(以下「書誌計画2025」;CA2006参照)の後継の書誌計画について有識者及び関連機関と意見交換するため、「国立国会図書館書誌データ作成・提供計画2026-2030」(素案)(以下「素案」)をテーマとして取り上げた。 ●「書誌計画2025」の総括及び「素案」の報告 最初に、NDL収集書誌
ダブリンコアとメタデータの応用に関する国際会議(DCMI 2025) 国立国会図書館電子情報部電子情報流通課・高橋洸介(たかはしこうすけ) 2025年10月22日から25日まで、「ダブリンコアとメタデータの応用に関する国際会議」(DCMI;E2668ほか参照)がスペインのバルセロナ大学で開催され、国立国会図書館(NDL)から筆者が参加した。 2025年の会議(DCMI 2025)は「メタデータを中心に:人類の知識とAIイノベーションを橋渡しする」((Meta)data at the Core: Bridging Human Knowledge and AI Innovation)をテーマとし、AIの発展が図書館やメタデータにもたらす影響や、BIBFRAME(E1386、CA1837参照)やLinked Open Data(LOD;CA1746参照)といったダブリンコア以外も含む各種メタデー
オープンアクセス推進に向けたOASEの取り組みと成果 OASE事務局(東北大学附属図書館内)・菅原真紀(すがわらまき) OASE(オーエイス、Open Access for Scholarly Empowerment)は、「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」(2024年2月16日統合イノベーション戦略推進会議決定、以下「基本方針」)に基づき政府からの体制構築の支援を受け、グローバルな学術出版社等との電子ジャーナルの転換契約(CA2064参照)に関する集団交渉のために発足した、大学等を主体とする交渉チームである。本稿では、発足から2年弱にわたるOASEの取り組みと成果を紹介する。 ●発足の経緯 「統合イノベーション戦略2023」(2023年6月9日閣議決定)において「学術プラットフォーマーに対する交渉力を強化するため、国としての方針に基づく大学等を主体とする交渉体制の構
これを見ると、都道府県ではそれなりに策定が進んでいるが、過去の調査結果を見るとこの1年で急速に進んだことが分かる。ただし、法制定から6年が経過していることを考えると、ようやく計画が策定された感が強い。また、内容にかなりの違いがあることは前述のとおりである。 なお、読書バリアフリー計画はまず都道府県が策定し、次に市区町村が策定するのが現実的であることを述べた。この場合に政令市や中核市の扱いをどう考えるかが気になる。 通常、図書館のネットワークでは政令市や中核市の別なく、県内すべての地方公共団体を対象にネットワークを組んでいる。ところが、福祉部局や義務教育学校では政令市を都道府県とは別の行政単位で捉えている場合が多くある。これもある意味行政の縦割りの一つと言ってもよい。さらに、図書館と連携すべき点字図書館は県内に一つか二つであることも考慮すると、政令市や中核市を含めてまず県内すべての地方公共団
CA2092 – 学校図書館職員が選ぶ「推し本」の取組―「推し本」で広がる連携の輪― / 玉井敦, 長沼祥子 日本における研究データポリシーの策定状況と課題:名古屋大学の取組を中心に 名古屋大学情報基盤センター:淺川槙子(あさかわまきこ) 1. はじめに 近年、研究データの適切な管理、公開に対する社会的要求が高まりを見せている。オープンサイエンス推進の潮流の中で、研究成果だけでなく、その基盤となる研究データを適切に管理し、再利用可能な形で公開することが、学術研究の信頼性の向上やイノベーションの促進に資すると考えられている。そのような背景のもと、大学や研究機関では、研究データ管理(Research Data Management:RDM)の方針として「研究データポリシー」の策定が進められている。本稿では、まず研究データポリシーの政策的背景とその意義を概観し、日本国内の策定状況を整理する。その
2025年12月17日、国立国会図書館(NDL)は、国立国会図書館サーチの書影画像を提供するAPIサービスを2026年3月31日で終了することを発表しました。 データ提供機関である出版情報登録センター(JPRO)の利用規約改定に伴うものです。 お知らせ:書影APIのサービス終了について(国立国会図書館サーチ,2025/12/17) https://ndlsearch.ndl.go.jp/news/20251217 参考: 国立国会図書館(NDL)、国立国会図書館サーチの出版情報登録センター(JPRO)との連携強化による機能改善を発表 [2018年07月03日] https://current.ndl.go.jp/car/36270
米国の民間助成機関の次世代オープン方針とプレプリント義務化 京都大学・西岡千文(にしおかちふみ) これまでに多くの国、研究機関、助成機関によってオープンアクセス(OA)方針が策定され、論文のOAが進められてきた。OA方針は査読を終えた論文の即時(または一定期間後の)公開を求めていて、論文処理費用(APC)を要する出版者経由でのOAや著者最終稿をリポジトリに登録するリポジトリ経由でのOAが成長した。一方、APCの高騰に伴う経済的負担やエンバーゴ期間によるOAの遅延等が課題として指摘されている。 近年は、オープンサイエンスの潮流やCOVID-19のパンデミックにおける研究成果の迅速な共有といった社会的要請を受けて、プレプリントの利用が急速に拡大している。このような中、米国の民間の助成機関が、助成条件としてプレプリントの公開を義務づける方針を採用しはじめたことは、従来のOA推進の枠組みに変化をも
米国国立衛生研究所(NIH)の新ポリシーの発効に伴う大学図書館の対応 琉球大学附属図書館・新垣愛里(あらかきあいり) 九州大学附属図書館・大澤紗都(おおさわさと)、兵藤健志(ひょうどうけんし) 九州大学・石田栄美(いしたえみ) ●はじめに:調査の背景と目的 米国では、大統領府科学技術政策局(OSTP)のいわゆるNelson Memo(2022年発表;E2564参照)を契機として、連邦政府の助成による研究成果の即時公開を求める動きが進んでいる。とりわけ米国国立衛生研究所(NIH)は、NIHの助成を受けた研究者に対して、研究データの管理と共有に関する計画の提出を求めるData Management and Sharing Policy(2023年発効、以下「DMS Policy」)と論文の即時オープンアクセス(OA)を義務付けた新たなPublic Access Policy(2025年発効)を
2025年12月17日、国立国会図書館(NDL)は、国立国会図書館ホームページと国際子ども図書館ホームページのデザインを一新しました。 なお、中国語版・朝鮮語版ページの提供は終了したほか、雑誌記事索引RSS配信の提供は国立国会図書館サーチに移行しました。 国立国会図書館ホームページと国際子ども図書館ホームページのデザインを新しくしました(NDL, 2025/12/17) https://www.ndl.go.jp/news/fy2025/251217_02
2025年12月8日、OCLCは、目録作成時に分類・件名を提案する人工知能(AI)ツールを目録情報等の管理サービス“WorldShare Record Manager”と目録作成サービス“Connexion”に導入したと発表しました。 同ツールで提案される分類・件名は、デューイ十進分類法(DDC)、米国議会図書館分類表(LCC)、米国議会図書館件名標目表(LCSH)です。 このツールにより、目録作成の作業時間が短縮し、精度が向上するとしています。また、図書館は、どの提案を表示するかの設定をカスタマイズでき、目録作成者は提案の採否を決定できるとしており、それにより提案の精度が向上するとあります。 OCLC introduces new AI tools to make cataloging faster and smarter(OCLC, 2025/12/8) https://www.ocl
2025年11月27日、科学技術振興機構(JST)が「公的資金研究データリポジトリ(GRANTS Data)」を公開しました。 公的資金によって生み出された研究成果の公開を希望する研究者に対して、研究データの適切な保管・公開の場を提供するものです。公的資金を獲得した一方で所属機関のリポジトリがない、あるいは利用できない研究者を対象に、2GBから最大20GBまで無料でデータ登録が可能とあります。 公的資金研究データリポジトリ(GRANTS Data)公開~公的資金研究データの利活用促進へ~(JST, 2025/11/28) https://www.jst.go.jp/pr/info/info1813/index.html https://www.jst.go.jp/pr/info/info1813/pdf/info1813.pdf ※二つ目のURLはプレスリリースの資料[PDF:120KB]
2025年11月27日、筑波大学附属図書館は「リポジトリ業務支援ツール」5種類を公開・配布すると発表しました。 オープンアクセス(OA)の推進に資するシステム等の開発を目的として、同館が作成したものです。Excel形式の「KAKEN情報抽出ツール」「OA状況判別ツール」及びChatGPTのプラットフォーム上で提供される「紀要PDFの論文単位分割機能」「論文メタデータ抽出」「KAKEN-DBから取得した研究成果物.csvを統計分析するAI」の5種類があり、専用のウェブフォームから申し込むことで取得可能としています。 お知らせ(筑波大学附属図書館) https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/lib/ja/information ※2025年11月27日付けで「リポジトリ業務支援ツールの公開及び配布について」とあります。 リポジトリ業務支援ツールの公開及び配布について(筑
2025年11月22日、松江市立図書館(島根県)が、「小泉セツ英単語覚書帳」のデジタルデータを公開しました。 小泉セツは、『怪談』などの著作で知られる小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、1850-1904)の妻です。デジタルデータは、「いい夫婦の日」(11月22日)に合わせて公開されました。 「小泉セツ英単語覚書帳」デジタルデータを公開しました(松江市立図書館, 2025/11/22) https://www.lib-citymatsue.jp/?p=26249 小泉セツ英単語覚書帳 https://www.lib-citymatsue.jp/?page_id=26261 @library_matsue(X, 2025/11/22) https://x.com/library_matsue/status/1992055938958893465 参考: 富山大学附属図書館、ヘルン文庫特別展示「怪
2025年11月11日付けで、米国の非営利出版者Annual Reviewsによる世界の図書館員、出版者、ベンダー向けのオンライン雑誌“Katina”に、大学出版局と大学図書館による共同イニシアチブのケーススタディに関する記事“University Presses and Libraries, Teaming Up to Innovate”が掲載されています。著者は、英・リバプール大学出版局のJennie Collinson氏等です。 オープンアクセスや多様性の促進など、大学出版局と大学図書館の共通の課題に資する共同イニシアチブとして、米・ブラウン大学のBrown University Digital Publications、英・リバプール大学のTrailblazers、米・テンプル大学のNorth Broad Pressの事例が簡潔に紹介されています。 University Press
ユネスコが、2024年9月から2025年1月にかけて実施したダイヤモンドオープンアクセス(OA)に関する世界規模の調査の結果をまとめた報告書“Advancing Equity and Inclusion in Scholarly Communication”を公表しました。 同調査は、ダイヤモンドOAに関する実践状況、構造的課題、将来に向けた展望を把握することを目的として2024年9月から2025年1月まで実施され、90か国から2,900件近くの回答が寄せられたとあります。報告書では、調査を通じてダイヤモンドOAに対する幅広い支持が示された一方、資金不足、機関による認知度の低さ、不十分なインフラといった課題も明らかになったこと等が指摘されています。 Advancing equity and inclusion in scholarly communication: findings fro
2025年12月1日から5日まで、京都大学附属図書館(京都市)が学生同士の学際交流イベント「隣の誰かの研究を、ちょっと聞いてみませんか?」を同館ラーニング・コモンズで開催します。 同大学の文系と理系の学生がペアとなって登壇するトークイベントです。ペアの一方がスピーカーとして自身の研究を1分間でプレゼンし、もう一方がメンターとなって分からない点を質問し、フロアからの質疑応答も交えつつ、参加者全員で異なる分野の研究への理解を深めることを目指すものとされています。 スピーカー及びメンターは各日一組、日替わりとする予定で、飛び入り参加も歓迎するとあります。 【附属図書館】イベント:隣の誰かの研究を、ちょっと聞いてみませんか?(12/1-12/5)(京都大学図書館機構, 2025/11/18) https://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/bulletin/1405774 http
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