最新の楽器人口

きのう14日、総務省統計局から平成28年社会生活基本調査結果が発表されていて、これによると「過去1年間に趣味として楽器の演奏をした」と答えた人は10.9パーセントで、 前回5年前の調査の9.6パーセントよりもやや増えていることがわかりました。

この調査は総務省が国民の生活時間や活動の実態について5年に一度調査しているもので、 昨年平成28年(2016年)10月20日時点で全国から無作為に選定した10歳以上の約20万人から調査票による回答を得て、その結果をまとめたもの。

もともと「楽器演奏人口ってどれくらいなんだろう?」という疑問からこの調査を見つけて、以前から注目していました。

頻度別に前回5年前の調査と比較すると:

  • 1日でもしたと答えた人が10.9% (前回9.6%から増)
  • 10日以上したという人が6.3% (前回6.7%から減)
  • 40日以上したという人が3.7% (前回4.0%から減)
  • 100日以上したという人が2.4% (前回2.6%から減)
…と、楽器に触れた人の総数は増えたのに対して、継続して楽器に親しんでいる人の数は増えていないどころか、わずかに減っているようです[統計表31-2より]。

今回の調査では、国民の趣味・娯楽の行動者率は全体として5年前より上昇しているようで、これは前回調査時の2011年があの震災の年だったということもあるかも知れませんが、 近年の趣味・娯楽の多様化という傾向もあるのかも知れません。

楽器別の人口までわかるとさらに興味深いのですが、総務省の調査ではそこまでは踏み込まないようです。

「過去1年間に楽器の演奏を1日でもした」と答える人が国民の約10パーセントというのは毎回安定していて、 他国と比較するとイギリス、ドイツ、フランスなどいわゆる先進国並み[過去記事]。

なお、この調査は、性別・年齢別・地域別などいろいろな角度からまとめられていて、 男女別に見ると楽器人口は全体10.9%に対して男8.7%、女13.0%(そんなものでしょうか?)。 都道府県別に見ると[統計表86-2]、東京14.3%、神奈川13.8%が全国的にも高く、全体に人口密集地域ほど高いようです。

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