東京都港区芝浦1丁目に、地下1階・地上9階建ての積層型学校が誕生する。2022年4月に開校する「港区立芝浜小学校」だ。高さは約55m、建物の平面サイズは約64m×約23m。
建物の中には普通教室(各学年4クラス、合計24学級)の他、多目的室や特別教室、屋内プール、体育館、屋上校庭などが入る。学校の前には「芝浦公園」が広がり、閉塞感を緩和している。
小学校の隣には、介護予防総合センターやスポーツセンターなどが入居する既存の地域施設「みなとパーク芝浦」があり、両者は外観デザインが統一されている。小学校はみなとパーク芝浦と一体的な施設に位置付けられており、2カ所の上空通路でつながっている。
敷地面積は約2万m2、延べ面積は約1万2260m2。階数は地下1階・地上9階建て。構造はPCa(プレキャストコンクリート)造、一部鉄筋コンクリート造・鉄骨造・免震構造。設計はNTTファシリティーズ、施工は日本国土・徳倉・田中建設共同企業体がそれぞれ手掛けた。
学校内の配置を見ていこう。地上1階は校門と多目的室、給食室などがある。校内の昇降口として、階段とエレベータ―を備える。子どもたちは通常の移動は階段を使う。そのため、階段や廊下は広めにしている。
2~4階には普通教室と職員室、図書室などを配置する。5階は図工室などの特別教室だ。2~5階は建物中央に廊下があり、その左右に教室や職員室などが並ぶ。6階は屋内プールで、使用しない期間は床を張り、屋内運動場として利用する。プールは25m×5コース。
7階は体育館で、面積は約1300m2。サイズは約30m×22m。他に多目的ホール(プレイルーム)があり、クライミングボードや取り外し可能な鉄棒を設置する。体育館上部は吹き抜けになっており、高さが8階の天井まである。8階には他に防災備蓄倉庫や地域開放用の更衣室がある。
9階に設けた校庭の面積は1590m2。約63m(広い所)×23mほどの広さがある。人工芝で、直線50mラインと95mトラックを引く。雲梯(うんてい)や走り幅跳び用の砂場を設ける。外にボールが落ちないように、防球ネットを施した。