イーロン・マスクは、米国からどれだけの無駄を省こうとしているのか?

Paris,,France,-,June,16,,2023:,Elon,Musk,,Founder,,Ceo,
 

トランプ氏が米国大統領に返り咲き、イーロン・マスク氏が政府効率化省のトップに就くことが話題になりました。いったいどんな無駄が省かれてしまうのでしょうか? 今回のメルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、ワシントンポスト紙の記事を引用しながら、その具体的な中身について解説しています。

イーロン・マスクが指揮する米国の行政改革

トランプ次期大統領が行政の無駄を省くと豪語しています。

政府効率化省(DOGE)という組織を設立してイーロン・マスクをトップに据えるというのです。

イーロン・マスクは、テスラ(電気自動車)、スペースX(宇宙ロケット)という世界的企業を生み出すという驚くべき実績を上げています。

そして投稿サイトのツイッター(現X)を買収後に、大胆なリストラを行い最終的に従業員の約80%も削減したのです。

彼が政府の行政効率化のトップになればお飾りではないです。

それだけに政府機関は戦々恐々です。

そしてイーロン・マスクが何をするのかが徐々に明らかになりつつあります。

ワシントンポスト紙の12月20日の記事によると以下のターゲットがあります。

連邦準備制度を廃止する
連邦政府を最新IT化する
国防費を改善する
郵便を民営化する
在宅勤務を廃止し、連邦政府の給与を削減する
人道支援を削減する
多くの小規模助成金を中止する
規制当局の力を弱める
教育におけるDEIプログラムの廃止
夏時間制度の恒久化
DOGEの廃止

解説

どれも驚くような内容です。

まず、歳入庁(日本における国税庁)の廃止について記事は以下のように記しています。

記事

トランプ大統領の支持者は、歳入庁(IRS)の大幅な改革、あるいは完全廃止を主張している。

マスク氏はX上のフォロワーを対象に、IRSの将来についてアンケートを実施し、IRSの予算を増加させるべきか、維持すべきか、削減すべきか、あるいは「削除」すべきかを尋ねた。

20万人以上の回答者のうち、「削除」が圧倒的に多くなった。

多くのアイデアと同様に、この変更には議会の承認が必要である。

解説

どこまでできるかは別として、こういったアイデアが出てくること自体に驚きます。

しかし考えてみれば、ITの進歩で事務処理が紙であった時に比べると、圧倒的に仕事は効率化できるはずでしょう。

少なくとも大幅な改革はすべきでしょう。

記事

マスク氏は政府効率化について語った。

「連邦政府のコンピューターとソフトウェアはひどい状態なので、支払いが不正、浪費、乱用ではないことを確認できないことがよくあります」

「これは骨の折れる作業で、あまり栄光に満ちたものではありませんが、コンピューターが機能しなければ、政府を効率化し、赤字を解消することはできません。」

解説

イーロン・マスクが言うとすごみがあります。

そして、トランプは政府効率化省DOGEは2026年7月4日までにその任務を終える予定であると述べています。

「ほとんどの政府プロジェクトには明確な有効期限を設けるべき」という理由です。

例によって、マスコミはトランプとイーロン・マスクを揶揄した報道になると思いますが、実際のところ日本も真剣に学ぶべき点があるでしょう。

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image by:Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock.com

大澤 裕この著者の記事一覧

・株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン 代表取締役社長  ・情報経営イノーベーション専門職大学 客員教授 ・法政大学大学院イノーベーションマネジメント研究科 兼任講師 慶應義塾大学を卒業後、米国バンカーストラスト銀行にて日本企業の海外進出支援業務に従事。カーネギー・メロン大学でMBAを取得後、家業の建築資材会社の販売網を構築するべくアメリカに子会社を設立。2000年、ピンポイント・マーケティング・ジャパンを設立。海外のエージェントとディストリビューターを使った販路網構築・動機づけの専門家として活動を行っている。2015年「中小企業が『海外で製品を売りたい』と思ったら最初に読む本」を、2017年「海外出張/カタログ・ウェブサイト/展示会で 売れる英語」をダイヤモンド社から上梓。

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【著者】 大澤 裕 【月額】 ¥330/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 日曜日

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