2025 03 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. »  2025 05

需給はあらゆる材料に優先する

kage

2014/02/02 (Sun)

今回のタイトルは有名な相場格言です。その意味を分かりやすく説明すると、○○バブルとか○○ショックというような状況になるとあらゆる材料(例えば企業業績とか経済指標とか財政状況とか)は無視されるということです。すなわち○○バブルでは買いたい人が多いから上がる、○○ショックでは売りたい人が多いから下がることになります。これは短期的なリスクオン、リスクオフにも適合する真理であり、アルゼンチン・ペソやトルコ・リラなどの新興国通貨暴落を契機に始まった今般の世界同時株安も例外ではありません。

今回の新興国通貨暴落を招いたきっかけは米国の中央銀行に当たるFRBが決定したテーパリング(量的緩和の縮小)ですが、その本質は米国経済が着実に回復に向かっているため異例の金融緩和を縮小させるということであり、本来なら市場はポジティブ(前向き)に捉えてもよいはずです。しかし(表現が不適切かも知れませんが)リーマンショックで世界経済が負った深い傷の痛みを緩和するために大量に投与された麻薬(=日米欧の中央銀行が同時に行う異例の量的緩和)の中毒症状から、テーパリング(量的緩和の縮小)に対する激しい禁断症状が出ていると考えれば分かりやすいかも知れません。こうなってくると目先の材料(企業業績とか経済指標とか財政状況とか)は無視されます。そうなると私たち個人投資家は自然に落ち着くところへ落ち着くのを待つしかありません。これも世界経済が健全化する過程では避けて通れない混乱であると、私たち個人投資家は淡々と受け入れるしかないのでしょうね。

このところ軟調な日本株の需給に限れば、今年に入って顕著な変化が現れています。それは昨年まで一貫して買い越していた外国人投資家が売り越しに転じたことです。

1月第3週の株式投資主体別売買動向、海外投資家が3週連続で売り越し=東証

東京 30日 ロイター:東京証券取引所がまとめた1月第3週(1月20日─1月24日)の2市場投資主体別売買内容調査によると、海外投資家が2329億円の売り越し(前週は371億円の売り越し)となった。売り越しは3週連続。

個人、投信は買い越しを継続。信託銀は売り越しを継続した。

*東証の発表データは以下のURLでご覧ください。

here


アベノミクスの追い風を受けてもなお日本の株式市場が外国人投資家主導というのは誠に寂しい限りですが、外国人が売れば株価は下落するのが現実なのです。それでは外国人投資家とは具体的に誰を指すのか?と聞かれれば、しがない個人ハイリスク投機家に過ぎない私などに分かるはずもないのですが、今週の情報集でそのヒントになるかも知れないニュースを見つけました。

PCAがヘッジファンド閉鎖、中国CICの撤退で-関係者

1月27日(ブルームバーグ):投資会社PCIインベストメンツは、多戦略手法で資金運用しているヘッジファンドの閉鎖を決めた。唯一の主要外部出資者である中国の政府系ファンド(SWF)、中国投資(CIC )が資金引き揚げを指示したため。事情に詳しい関係者2人が、非公開情報であるとの理由で匿名を条件に明らかにした。

関係者によると、PCAはアジア株に集中投資する香港事務所も閉鎖して少なくとも5人を解雇した。北京の事務所と従業員に関する動向は現在のところ不明。閉鎖は先に、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じていた。

PCAは2011年下期、CICが出資した約5億ドル(約510億円)の資金を元手に設立された。運用資産5750億ドルのCICは従来、実績のあるヘッジファンドに投資してきたが、設立直後のヘッジファンドに出資したのはPCAが初めてだった。


ブルームバーグのこの報道によると中国の政府系ファンドが資金を引き揚げたためその投資先であったヘッジファンドが閉鎖されたとのこと。閉鎖されたヘッジファンドが日本株に投資していたのかどうかは不明ですが、もし投資していたのなら閉鎖に伴い自動的に売られることになります。

それではなぜ中国の政府系ファンドは資金の引き揚げを決めたのでしょうか?これもしがない個人ハイリスク投機家に過ぎない私などに分かるはずもないのですが、「もしかするとこれに関係しているのでは?」と思わせる報道もありました。それは中国のシャドーバンキング(影の銀行)のに関連するロイターの下記の報道です。

地元メディアはこれまで、投資家救済コストは陝西省政府が50%、ICBC(筆者注:中国工商銀行のことです)と中誠信託がそれぞれ25%拠出する見通しと報じている。


これだけを読むと「何のこっちゃ?」ですので前後関係をご説明しますと、中国の信託会社である中誠信託が組成し中国工商銀行が販売した高利回りを謳う理財商品の投資先が不良債権化して1月末の償還ができない懸念が高まっていたのですが、償還日直前で元本の償還が決定しデフォルト(債務不履行)は回避されました。しかし投資資金は焦げ付いており回収不可能なのですから、償還資金は誰が出すのか?という疑問が発生します。その疑問に対する回答が上記のロイターの報道なのです。

中国工商銀行は外資の出資も受けていますがほぼ国営銀行ですので、事実上償還資金の75%が公的機関から出されることになったわけです。つまりこれは日本の金融危機時に行われた公的資金の注入に似た構図ですね。今回デフォルトが回避された理財商品はシャドーバンキング問題の氷山の一角に過ぎないことを考えれば、これからも多額の公的資金注入が必要になることは想像に難くありません。だから中国の政府系ファンドが投資資金の引き揚げに動いている、と考えるのは安易でしょうか?いずれにせよ日本の株式市場が外国人投資家の動向次第である現実がある以上、中国の動向には目を光らせておく必要があるように感じております。

(Sponsored Link)

関連記事

この記事へのコメント

kage

中国の動向フォロー必要ですね。

でも、終わりが見えないのがつらいです。

Posted at 12:48:16 2014/02/02 by レバレッジ君

この記事へのコメント

kage

レバレッジ君さん

コメントありがとうございます。

経済の歴史がバブルの発生と崩壊の繰り返しであることを思えば、
永遠に終わりはないのかも知れませんね。

Posted at 17:33:52 2014/02/02 by おやじダンサー

コメントフォーム

kage


URL:




Comment:

Password:

Secret:

管理者にだけ表示を許可する

この記事へのトラックバック