商店街なんかにひっそりとたたずむ電池の自動販売機。
意識しなければ誰の目にもとまらない存在だけど、心のどこかにはずっとあったような。
電池自販機で電池を買ってみたい!
大阪で出会った電池自販機
旅行先の大阪にて。
目的地へ向かう道すがら、個人経営っぽい電器屋さんの前で見つけたのは電池の自販機。
↑これって動いている…?
そういえば家の単四電池がなくなっていたんだよな。
でも、この自販機で買う自信はないよなー。
お金を入れてなにも出てこなかったり、なんて悪い想像がよぎり…
↑後ろ髪を引かれつつバイバイ
後になって思う。
例え電池が出てこなくたって、お金を入れてみればよかったじゃないか。
欲しかったのは電池じゃなくて、電池自販機で電池を買おうとする体験だろう?
買えなかった、買わなかった、どっちかな。
心の中の’みつを’が問いかける。
幼少期の記憶にある電池自販機
そうだ、ふと思い出した。
幼稚園に通う園バスの窓から毎日眺めた、電池自販機のある光景。
もう30年近く前だけれど、その頃ですら電池自販機はなんだかくたびれた印象だった。
いまもあるのだろうか。
私は幼少期の記憶が鮮明に残っているタイプだと思う。
当時はもう少し商店が並んでいたような。
この辺に電池自販機があった気がするのだが…
Panasonicのロゴがうっすら残っている建物を発見。
ここがかつて電気屋さんで、その店前に電池自販機があったと。
でも今はお店すらなくなってしまったようだ。
しんみり。
街の電気屋さんに狙いを定めて
探すと見つからないことってよくある。
でも、なかなか見つからないからこそ探したくなるっていうこともある。
電池自販機はそういうモチベーション。
大阪で出会った電池自販機や幼少期の記憶から、街のローカルな電気屋さんに狙いを定めた。
それでも、ひたすら探してもなかなか出会えるものでもなく、空振りが続く。
せめて、「街の電気屋さんコレクション」をご査収ください。
(脳内でアド街の女の子が次々出てくるコーナーのBGMを流してね)
本当は私の街にあるんです
焦らして申し訳なかった。
実は私の住む新潟県見附市の商店街には2台の電池自販機があるのだ。
他の自治体の商店街を巡っていても出会えることは稀だから、2台もある見附市は「電池自販機タウン」を名乗ってもよいな。
↑やっぱり電気屋さんの前に
↑壁に埋め込まれている
燦然と輝くいまはなき「National」のロゴ。
♪明るいナショナル~のサウンドロゴが頭の中で鳴り響く。
月曜8時の水戸黄門、東京フレンドパークからの流れね。
お金を入れたらいまだに「National」の電池が出てくるのかな?
…ってあれ?
お金の投入口がふさがれているではないか。
まあ、そういうことでしょう。
商店街の少し先にあるもう1台の電池自販機。
こちらはPanasonic。
前にガンバ大阪を「パナソニックガンバ」と昔の名前で呼んでいるおじさんに出会ったことがある。
なんだろう、この喜び。
電池ならコンビニでもホームセンターでもどこでも買えるのに、私はいま自販機で電池を買った。
じんわりとした感動がある。
National自販機、リベンジ
ここまでくると、PanasonicではなくNationalの自販機で電池を買いたい。
最後にご紹介するのは、長野県伊那市の商店街の電気屋さんで出会ったこちら。
お金の投入口にテープなし、ヨシ!
見本品はやはりNationalの乾電池。
今日日Nationalの乾電池が出てくるかな⁉
ドキドキしながらお金を入れる。
お金を投入後、微妙な間があり
「ダンッ」
と落ちてきた商品は…
↑Panasonicのエボルタでした
わが憧れの電池自販機
ひょんなことから幼少期の記憶が掘り起こされ、自販機で電池を買うアトラクションに燃えた。
きっと幼稚園児だったあの頃から潜在意識として、いつか自販機で電池を買いたいなーなんて思っていたのだ、私は。
何十年も前、自販機が出始めた頃ってきっと対面から非対面の販売形態になって
「そんな情緒がないもの、ケッ」
みたいな向きもあったと思うんです(完全に想像で語ってます)。
それが、いまや自販機で買えるという行為に1周まわってエモさを感じるというアレ。
Nationalの電池には出会えなくても、興奮がありました。
↑稼働するNational電池自販機に出会えたうれしさから、伊那市の商店街の中華料理屋でひとり祝杯をあげた