うちの食器棚には、「峠の釜めし」のあの容器がなんの役割も与えられず眠っている。
そうだ、だったら持ち出せばいいんだ、あの容器を峠へ。
そう、いつだって「峠の釜めし」は味わえるのだ。
あの容器を峠へ持っていけば、すぐに「峠の釜めし」
「峠の釜めし」を知っている前提で話を進めますが。
常々あの「峠の釜めし」の空き容器をなんとかしたいと思っていたのだ。
使い道がない。
↑例の容器
簡単な話だった。
峠に持っていけばいい。
↑中身はなんだっていい。丸美屋の釜めしの素で炊いたやつだって構わない。
↑おこげもできて美味しそう
あの容器に釜めしを詰めて峠に持ち出したらば、もう「峠の釜めし」。
やってきたのは、新潟県三条市にある「五輪峠」という峠。
数ある峠の中なら、撮影のしやすさから選ばれた。
たまに通る車の運転手は、みな私を見ていく。
「あっ、峠で『峠の釜めし』を食べてる」
と思うのだろうか。
いや、絶対思うだろう。
この行為になぜ?と聞かれても、そういうものだからとしか言うことができない。
エジソンは偉い人、「峠の釜めし」の容器は峠に持参。
あの容器を使いたくてうずうずしていた
「峠の釜めし」を知らない方におかれましては、置き去りにして相すみませんでした。
群馬県は碓氷峠というところに名物駅弁、荻野屋の「峠の釜めし」というのがある。
益子焼の土鍋のような容器で供されるのが特徴で、食べた容器は持って帰ることができる。
↑味はもちろん最高です
私が「峠の釜めし」を食べたのはもう8年も前。
そこでなんのあてもなく持って帰ってきた容器が、ずっと食器棚にて眠っているのだ。
8年といえば、あの赤子がもう小学校3年生じゃないか。
↑何もせず場所だけとって…
こんまりさんに怒られるかなと、常々なんとかしたいと思っていた。
「そうだ、峠に持っていけばいいんじゃね?」
天啓である。
↑近くに峠を探しては
↑あの容器を持ち出す日々
↑雪がすごいよ
「峠の釜めし」のポップコーンがあった
昨年、「峠の釜めし」の発売から65周年を記念して、同じく創業65周年を迎えたジャパンフリトレーとのコラボ商品、峠の釜めし味のポップコーンが発売された。
↑マイクポップコーン 峠の釜めし味
↑うっすら茶色を帯びている
これは詰めるしかないな、容器に。
こう見ると、峠の釜めしの容器って、ポップコーンにぴったりじゃないですか?
このコラボは必然だったんだな。
食べてみるとこれがちゃんとあの「峠の釜めし」味。
ごぼうの風味や、蓋を取ったときのあの香りがかなりのレベルで再現されている。
では、さっそく持って行きましょう、峠へ!
…という企画だったのだが、一度スーパーで見かけたきり、この商品とは二度と出会えず。
仕方ないので、普通のポップコーンを用意して峠へ出発。
峠にあの容器を持ち出すことが重要なのだから。
↑高僧である良寛ゆかりの地「塩之入峠」にて
中身はポップコーン(バターしょうゆ味)であるが、私はこれを(広義の)「峠の釜めし」であると主張したい。
二重ボケになっているのが不安であるが。
峠に、峠の釜めしの容器を持参して、ポップコーンを食べる。
この行為になぜ?と聞かれても、そういうものだからとしか言うことができない(リフレイン)。
キオスクは駅の中、「峠の釜めし」の容器は峠に持参!
「あの容器」が強すぎる
峠の釜めしの容器を峠に持ち出してみたが、やっぱりあのルックス、手に持ったときの重み、手触り…なんかいいんですよ。
これをただ放置しておくことなんて私にはできない!
いわんや捨てちゃうなんてをや、である。
そして空き容器を手に持っていると、今度はまたちゃんと中身のある正式な「峠の釜めし」を食べたくなってきちゃって。
そんで、また釜めしの容器がうちに増えちゃうな。
峠の釜めしの空き容器、おそるべし。