アルツハイマー病の血液検査、女性の自己免疫疾患に関わる新たなしくみの解明、ブタからヒトへの臓器移植など、2024年も医療の分野で多くの発展があった。
文＝Sanjay Mishra／訳＝三枝小夜子
ギャラリー：明るい希望をもたらす2024年の医学のブレイクスルー 写真と画像4点
ニューロン（赤）のまわりに形成されるアミロイド斑（黄色）を描いたイラスト。アミロイド斑はアルツハイマー病に重要な役割を果たしていると考えられている。2024年には、アルツハイマー病を90％の精度で判定できる血液検査が開発された。（ILLUSTRATION BY THOM LEACH, SCIENCE PHOTO LIBRARY）
2024年3月25日、中国の陝西省西安市の空軍軍医大学西京医院で、遺伝子改変ブタの腎臓を脳死患者に移植する手術を行う秦衛軍（チン・ウェイジュン）医師のチーム。（PHOTOGRAPH BY XIJING HOSPITAL OF THE AIR FORCE MEDICAL UNIVERSITY/XINHUA NEWS AGENCY/EYEVINE/REDUX）
アルツハイマー病の新しい検査「PrecivityAD2」では、この疾患の複数の主要バイオマーカーの血中比率を測定する。（PHOTOGRAPH BY FLORENTIN CATARGIU, 500PX/GETTY IMAGES）
自己免疫疾患の罹患率は男性よりも女性の方が格段に高い。2024年に発表された研究で、自己免疫疾患は女性が持つ2つのX染色体のうちの1つを不活性化するしくみの不具合に関連している可能性があることが示された。（PHOTOGRAPH BY LULIIA BURMISTROVA, GETTY IMAGES）
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コウテイペンギンのひなが、高さ15メートルの崖から初めて海に飛び込む。この種は普通、低い海氷の上で繁殖するが、分厚く、解けにくい棚氷の上でもコロニーが見られるようになってきた。こうした行動の増加には、気候変動が関係しているようだ。親と別れた子ペンギンたちは海で狩りをして食べ物を見つけなければならない。（写真＝バーティ・グレゴリー）
