仕事でメンタルやられたら労災になるんじゃないの?
仕事のストレスで、メンタルをやられる方が多くなっています。
僕も異動して全く仕事についていけずに、適応障害とのことで1ヶ月ちょい休職した経験があります。
その際に、普通に自費で病院に行って、病休を使って休んでいたのですが、「明らかに仕事のストレスでこうなっているんだから、労災になるんじゃないの?」と感じた記憶があります。
僕の場合は、給与が100%支給される病休の制度を使うことができましたが。
労災と私病扱いの健康保険では、手厚さが全然違う。
当然労災のほうが、金額、期間等の面で充実しています。
じゃあ、仕事でメンタルをやられた場合は労災になるのでしょうか?
ちょうど最近勉強している箇所なので、紹介しておこうと思います。
結論から言うと、メンタル系で労災が認定されるのはかなりハードルが高い。
認定の基準として、厚生労働省が以下のパンフレットを出しています。
精神障害の労災認定
それによると、「労災認定されるのは、仕事による強いストレスによるものと判断できる場合に限る」とのこと。
じゃあ、強いストレスとは具体的にどういったものか?
事例が示されています。
まず特別な出来事として、以下が挙げられています。
生死に関わる程のケガをしたり、他人に負わせた場合。
強姦レベルの被害に遭った場合。
1ヶ月160時間を超える程度の時間外労働を行った場合。
さすがにここまでいかなくても、以下でも強いストレスに該当します。
仕事での失敗。
会社の経営に影響するほどのミスで事後対応にも当たった、他人に2ヶ月以上入院するような重度のケガを負わせた等が挙げられています。
次は激務。
直近2ヶ月で月平均120時間以上の時間外、1ヶ月以上休みなし等です。
人間関係。
周囲からも客観的に認識されるような大きな対立が生じ、その後の業務に大きな支障が生じた。
ちょっとボヤッとしてますが、総スカンを食らって孤立し、仕事上の協力も得られないような場合でしょうか?
パワハラ・セクハラ・いじめ系。
明らかに刑事犯罪レベルの行為や、反復・継続的にひどい行為を受けている場合が該当します。
全体を総括して、超ざっくり言うと。
こんなことがあったら誰でも病むよな・・・ぐらいじゃないと、メンタル系では労災認定はしてもらえません。
中程度のものでも、複数あれば合せ技1本になる場合もあるみたいですが、いずれにせよハードルは高いと感じました。
ケガでの労災であれば、自分の過失で機械に手を挟んだとかでも労災になります。
通勤中のケガも労災なので、駅の階段で転んだでもOK。
一方でメンタルの場合は、よほどじゃないと労災にはなりません。
明らかに仕事でメンタルを病んでも、僕みたいに慣れない仕事で不安が募りみたいなことじゃ全く無理です。
労災じゃなければ病院代も自費ですし、給与の2/3が支給される傷病手当金も1年6月がMAX。
保証してもらえるのはここまで。
しかし、ガチの精神疾患になれば、一生治らず、仕事はおろか日常生活もままならない場合もあります。
自分の身は自分で守るしかないと改めて感じますね。
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