ダメリーマンとしてやっていくのはリスクがリターンに見合っていない
最近仙台でちょっとした話題になっているニュースがあります。
昨年仙台市役所で職員に支給されたボーナスで、天引きした所得税の納付が遅れて約5,000万円の延滞税を支払った問題がありました。
当時も話題になったのですが、これに対して市民オンブズマンが重過失なので、担当職員・係長・課長に賠償責任があるとしました。
●「ボーナス月はケタが違うと分かるはず…」仙台市民オンブズマンが監査委員に意見陳述 市職員ミスで税5000万円追加支払い問題
重過失と指摘されていますが、元ダメ公務員からすると、全然ありえちゃうミスです。
ミスの詳細な経緯まで分かりませんが、初めて経験するような事務だと、僕は正直よく分からんままやっていたのが実情。
何か出てきた書類をどっかに出しますが、そこに何が書いてあるのか?どういう意味を持つのか?分からずに言われた通りにやっている。
たとえミスをしていても、分かりようがありません。
責任あることなので理解してやらないといけないんでしょうが、待ったなしに締め切りはやってきます。
全部をちゃんと分かってやるなんて、到底無理でした。
後から考えると、そんなことも知らずによくやってたな・・・と感じることが本当に多かった。
それは、チェックをする係長や課長も同じこと。
複数の部下の書類を確認する係長が、担当職員と同じレベルの知識を持ち、同じ精度でチェックするなど不可能。
特に課長ともなれば、実際問題テキトーにハンコを押さないといけないことがほとんどです。
何度も指摘されていたのに放置したとか、前年に同じ担当者が同じミスをしたとかなら話は別ですが。
これを重過失と言われ、賠償が議論されるのは厳しいな・・・って印象です。
ミスをして大きなニュースになるだけでも、めちゃくちゃ精神的にキツい。
さらに、また話が蒸し返されて、場合によっては賠償までしないといけない。
加えて、自分のせいで係長・課長にまで迷惑を掛けてしまう。
ミスをした担当者の心情を察すると、胸が締め付けられる思いです。
こういうニュースはしばしば目にしますが、ダメリーマンとしてやっていくのは、リスクがリターンに見合っていないと感じます。
仕事ができなければ、当然ミスをする可能性も大きい。
そして運が悪いと、このような重大事故に繋がってしまいます。
精神的な大ダメージに加えて、場合によっては金銭的なダメージまで負いかねません。
死以上に苦しみかねないリスクを背負っている感覚。
実際にそこまでなるケースは稀ですが、それを恐れて日々過ごすのは相当なストレスです。
じゃあこのリスクに対するリターンは?と言えば。
ダメリーマンだと出世することもなく、年収800万円ぐらいまででしょうか。
職場では肩身の狭い思いをして過ごしています。
当然承認欲求など満たせないし、やりがいなどあろうはずもない。
年間800万円ごときで、背負うべきリスクとしてはあまりに大きすぎます。
それでも資産が無ければやるしかないのが現実ですが、この状態はヤバいので可及的速やかに是正する必要がありますね。
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