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名古屋大学理系2009年度第二問の解説
[問題]
関数f(x)とg(θ)を
f(x)=∫(-1,x)√(1-t^2)dt(-1≦x≦1)
g(θ)=f(cosθ)-f(sinθ)(0≦θ≦2π)
で定める。
(1)導関数g'(θ)を求めよ。
(2)g(θ)を求めよ。
(3)y=g(θ)のグラフをかけ
[解答と解説]
(1)
√(1-t^2)は半円の関数やし、f(x)の値は積分を計算しても図形的意味を考えても値は出せるねんけど、この問題の流れはf(x)を求めてからg(θ)を求めてg'(θ)を求めるんじゃなくて、g'(θ)を求めてg(θ)を求めるって流れやからとりあえずここは、わしの顔に免じて素直に誘導に乗ってくれるか?
よっしゃええ子やな。
まずf'(x)=√(1-t^2)ってすぐにわかるのが一つで、おそらくはこれを使うんちゃうかなって感じやけど,g(θ)の微分は合成関数の微分を考えればf(cosθ)はcosθで微分してからcosθをθで微分すればf'(x)の形が使えて
g'(θ)=f'(cosθ)(cosθ)'-f'(sinθ)(sinθ)'
=(√(1-(cosθ)^2))(-sinθ)-(√(1-(sinθ)^2))cosθ
=|sinθ|(-sinθ)-|cosθ|cosθ
ここで注意せなあかんのが
√(1-(cosθ)^2)=|sinθ|
√(1-(sinθ)^2)=|cosθ|
のとこやな。
√は正やから例えば
√(-3)^2=3
√(3)^3=3
やから実数aに対して
√(a^2)=|a|=
-a(a≦0)
a(a≧0)
とせなあかんわけやな
こういう計算が普通に出来るかって言うのを問うてるんかもしれんな。
後はコツコツ場合分けして書いて
g'(θ)=
-1(0≦θ≦π/2)
cos2θ(π/2≦θ≦π)
1(π≦θ≦3π/2)
-cos2θ(3π/2≦θ≦2π)
(2)
g'(θ)は求まったわけやから、g(θ)は各区間に場合分けして積分して原始関数を求めたらええねんけど
原始関数では積分定数が出てきまいますやんか。
だからある値が必要になってくるから
g(0),g(π/2),g(π),g(3π/2)
あたりが求めやすそうです。
g(0)=f(1)-f(0)
g(π/2)=f(0)-f(1)
g(π)=f(-1)-f(0)
g(3π/2)=f(0)-f(-1)
でf(1)は半径1の円の半分でπ/2、f(0)は半径1の円の1/4でπ/4,f(-1)はそら0やから代入していって
g(0)=π/4
g(π/2)=-π/4
g(π)=-π/4
g(3π/2)=π/4
と言うことで後は積分して、さっき言ったように原始関数を求めるって言う方法でええねんけど、ちょっと微分方程式を解いてるっぽく書いてしまうと
(i)0≦θ≦π/2の時
g'(θ)=-1より両辺を0からθまで積分して
∫(0,θ)g(θ)dθ=∫(0,θ)-1dθ
⇔
g(θ)-g(0)=-[θ](0,θ)
⇔
g(θ)=-θ+g(0)=-θ+π/4
同様にしていって
(ii)π/2≦θ≦3π/2の時
g'(θ)=cos2θより両辺をπ/2からθまで積分して
∫(π/2,θ)g(θ)dθ=∫(π/2,θ)cos2θdθ
⇔
g(θ)-g(π/2)=[(sin2θ)/2](π/2,θ)
⇔
g(θ)=(sin2θ)/2-π/4
(iii)π≦θ≦3π/2の時
g'(θ)=1より両辺をπからθまで積分して
∫(π,θ)g(θ)dθ=∫(π,θ)1dθ
⇔
g(θ)-g(π)=[θ](π,θ)
⇔
g(θ)=θ-π+g(π)=θ-5π/4
(iv)3π/2≦θ≦2πの時
g'(θ)=-cos2θより両辺を3π/2からθまで積分して
∫(3π/2,θ)g(θ)dθ=∫(3π/2,θ)-cos2θdθ
⇔
g(θ)-g(3π/2)=-[(sin2θ)/2](3π/2,θ)
⇔
g(θ)=-(sin2θ)/2+π/4
(3)
g'(θ)も求まってるから増減表が書けます。
0≦θ<3π/4でg'(θ)<0
g'(3π/4)=0
3π/4<θ<7π/4でg'(θ)>0
G'(7π/4)=0
7π/4<θ≦2πでg'(θ)<0
これでグラフを書いたってください。
数学3Cの範囲でグラフを描け言われたら、二階微分まで調べるのが普通かもしれんけどこの関数は直線とか正弦とかよく知ってる関数をつなげてるだけだから、おそらく不必要です。
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