孔子(こうし)と老子(ろうし)は会った、会見は実際にあったのでしょうか? 孔子が老子に「礼」を学んだ際の逸話 司馬遷の「史記」にも記されている、孔子が老子を訪ねて「礼」について教えを請うたというエピソード。 この会見は実際にあったのか、老子は孔子に対してどのような態度をとったのか(「枯れ木と同じ」と孔子が評した、など)。 場面 孔子が老子を訪ねたときのこと。 内容 老子は髪の毛を洗ったばかりで、長い髪を風に当てて干している最中でした。 老子は、半目をつぶり、表情も体も動かさず、まるで「枯れた木」のように静かに立っていました。 孔子の驚き 厳格な礼儀を重んじる孔子は、その姿を見て呆気に取られ、「先生はまるで、あらゆるものを超越した枯れ木のようだ」と素直に尋ねました。 老子の教え 老子は微笑み、その「枯れ木のような時間」の中で、世俗を超越した深い境地に入っていたことを語り、孔子に哲学的な教えを説いたとされます。 その後 孔子は帰宅後、弟子たちに「老子は竜のようだ」と語り、老子の深遠さに強く敬服したと言われています。 老子の「無為自然」の境地を、「髪を干すために枯れ木のように立つ」という日常的な、しかし奇妙な行動で表現している点が面白いです。