こんばんは
9月25日は「世界海事デー(World Maritime Day)」とされ、国際海事機関(IMO)が定めた国際的な記念日です。
毎年異なるテーマのもと、海運業界の重要性や課題に対する理解を深めることを目的としています。2025年のテーマは
「Our Ocean, Our Obligation, Our Opportunity
(私たちの海、私たちの責任、私たちの可能性)」
というものです。
このテーマは、海が地球の気候調整、食料供給、雇用創出、そして世界貿易の80%以上を担っていることを踏まえ、海洋環境の保護と持続可能な利用の重要性を強調しています。
この日には、IMO本部をはじめ世界各国でさまざまな取り組みが行われます。たとえば、港湾施設の一般公開、船舶の見学ツアー、海洋環境保護に関するシンポジウム、海事教育機関による講演会や展示などが開催され、一般市民や学生が海運の現場に触れる機会が提供されます。
IMOでは本部ビルを青くライトアップし、海洋保護の象徴として発信。
また、加盟国にもランドマークのライトアップを呼びかけています。
さらに、IMO事務局長が学校を訪問し、子どもたちに海の大切さを伝える動画メッセージを公開するなど、教育的な取り組みも強化されています。
日本でも、国土交通省や海上保安庁、海事関連企業が協力し、海の安全や環境保護、海運の役割について広報活動を行います。
近年は特に、脱炭素化や海洋プラスチック問題への対応が注目されており、船舶の燃料転換や新技術の導入に関する展示や講演が増えています。
また、2025年はUAE(アラブ首長国連邦)で並行イベントが予定されており、SDGs(持続可能な開発目標)との連携も強く意識されています。
海事分野における国際協力や技術革新、教育の重要性が改めて問われる年となるでしょう。
このように「世界海事デー」は、単なる記念日ではなく、海と人との関わりを再認識し、未来の海事産業をどう築いていくかを考える大切な機会となっています。