日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

司法への落胆、軽蔑…またもやヘイト判決/東京無償化裁判控訴審判決

2018-10-31 10:00:00 | ï¼ˆç‘›ï¼‰ã®ãƒ–ログ


 東京朝鮮中高級学校の61人の生徒が国に対し、就学支援金制度の支給を求めた東京無償化裁判控訴審判決が10月30日、東京高裁第101号法廷で行われ、朝鮮高校への不指定処分が「違法とは言うことができない」として、昨年9月の一審判決と同様、原告の請求が棄却された。無償化裁判は他にも大阪、愛知、広島、福岡で行われているなか、高裁判断が示されるのは9月27日の大阪に続く2ヵ所目だ。90席の傍聴席を求めて889人が列をなした。

●争点かくし、国を勝たせる詭弁

 審理の過程で東京高裁は、文科省が朝高を不指定とした2つの理由(①規定ハの削除②規程13条の適合性)の関連性について、理論的に説明するよう促し、その過程で国は「2つの理由は論理的には成立しえないもの」と認めるに至った。しかし、裁判所はこのプロセスを完全に無視し、「本件省令改正をしなくても、本件規程13条に適合しなければ不指定処分をすることは可能である」と政治的外交的理由で規定ハをなくした経緯すら認定せず、無償化裁判の最大の争点である規定ハ削除の違法性についても、判断を避けた。東京地裁に続く不当判決だ。

 東京高裁はさらに、「行政処分の成立と効力の発生は別問題」という審理にも上がらなかった論理を展開。「関係証拠によれば、不指定処分は遅くとも省令改正の官報公告がされるまでには、すでに成立していたものと認められる」という詭弁を展開した。何を意味するかというと、規定ハをなくす前に、文科省内部では不指定処分が成立しているから、本件不指定処分告知時に根拠規定がなくなっていても違法ではない、とのことだ。

 13年2月20日に規定ハ削除が官報告示されたことは動かせない事実であるにも関わらず、同裁判所は、19日に行政処分が成立していたという暴論を展開した。

 国を擁護するに留まらず、新たな理屈を持ち出してまで、「朝鮮学校差別」を社会全体にまきちらす司法―。法廷の外では、同胞や日本市民の怒りが渦巻いていた。







●弁護団長「最高裁判例に違反する」


 判決言い渡し後に、原告側による記者会見が司法記者クラブで行われた。




喜田村洋一弁護団長は、東京高裁が「行政処分の成立と効力と発生は別問題」という判断を示したことについて、「明確に最高裁判例(1999年10月22日)に違反する」と指摘。「2013年2月20日に規定ハが削除されたにも関わらず、19日に不指定処分が成立している訳はない。行政処分は、相手側に到達した日に効力が発生するというのが最高裁の判例だ。高裁判決は最高裁判例に違反するということを改めて強調したい」と述べた。

また李春熙弁護士は、「最後の最後に逃げた判決だった。阿部裁判長の訴訟指揮をふまえると、裁判所は、一審判決が重要視した朝鮮学校の適正運営ではなく、省令を削除したことをしっかり認定するとしか考えられなかった。しかし裁判長は、規定ハの削除が内部的に成立していたから関係ない、不指定処分の真の理由は『規程13条』だとあっさりと認定した。国の矛盾について厳しく指摘したが、どこかでその決心が変わったのだろう。控訴審で議論したことの意味がない。地裁判決を踏襲しただけの判決だ」と非難した。

●原告の勇気、無駄にしない

 記者会見では、原告や保護者も裁判所への怒りと絶望を伝えた。

 原告の元生徒は、「とても悲しい悔しい判決でした。この裁判をきっかけに弁護士を目指しましたが、法律を学ぶ者としても絶望するばかり。本当は原告61人がここで悔しさを話してほしい。今日は後輩たちが裁判所に訪れたが、道の先に街宣車が停まっており、大きな声で『朝鮮人帰れ』と生徒や私たちに向かって叫んでいるのが聞こえていた。このようなことは、私が中高生の頃から変わらず、この裁判をすると決めたのも、裁判に勝利することで社会を変えたいと思ったから。絶対にあきらめません。私たちの主張が認められる日まであきらめません」と声を振り絞った。

 東京中高に2人の子どもを通わせる保護者は、「今日の裁判で、裁判官は、『法服を着た役人』だと実感しました。政府に忖度することなく、人権や教育の権利を正しく守ることが裁判官の責務のはず。やってはならない人が、こうも簡単にやってしまう。良心があるのか、生徒たちの目を見られるのか、自分の親や子に誇れる仕事をしているのか。裁判官の目の前に立って聞いてみたい」と怒りを鎮めながら言葉を発した。

 「子どもたちの『あたり前の権利』を学ぶ権利を保障するための闘いだということで、今日も絶対勝てると思って来た。しかし、やはりこの日本でなかなか難しいのかと。今日、やれることは、まだまだあると思っている。原告の勇気を無駄にすることなく、正義は勝つということを子どもたちに証明していくために闘っていく」




●1100人が報告集会へ

 夜7時からは、東京都内で報告集会が行われ1100人が会場を埋めた。弁護団の発言、東京朝高生や東京中高オモニ会のアピール、大阪、愛知、広島、九州、海を越えた韓国からの支援のメッセージが続いた。



 弁護団は8人が集結。生徒たちに悔しい思いをさせて申し訳ないと頭を下げる姿に、この裁判にかけた思いが伝わってきた。

 松原拓郎弁護士は、朝鮮大学校で教えた学生たちが各地の無償化裁判の弁護を担っていることを挙げ、「かのじょたちが悲しむ姿を見たくてやってきたのではない。さらに立ちあがり、社会のうねりになるようにしたい。これからも一緒に闘っていければと思う」と言葉を振り絞った。

 師岡康子弁護士は、「今日こそ、皆さんに喜んでもらいたかったが、残念で申し訳ない。判決を聞きながら裁判所に対する怒りと軽蔑を感じた。やってきたこととまったく違うこと書いていて、恥ずかしくないのか。国を許せないという気持ちだ」と思いを述べた。

金舜植弁護士は、悔し涙をにじませながらも、決心を伝えた。

「何度も学生に絶望を味わわせて本当に申し訳ない。最高裁ではっきりさせたい。4.24教育闘争が示す通り、希望と勇気をもって、進んでいく。勝つまで闘えば負けはない」





 朝鮮学校の子どもたちを誇る言葉も続いた。

 尹誠進・大阪朝鮮高級学校校長は、9月27日に下された大阪高裁判決に触れ、「本質的に日本の司法、政治の力に勝てなかった。民族教育をつぶすという国の姿勢は過去も現在も変わらない。しかし大阪高裁で負けたとき、生徒たちは10日後に控えた運動会を成功させ、今まで闘ってくれたアボジ、オモニ、同胞、日本市民に力と勇気を与えたいと奮起していた。涙が出ました」と教え子たちを誇った。

 集会を締めくくった長谷川和男・「高校無償化からの朝鮮学校排除に反対する連絡会」代表は、「私たちが勝つために何をなすべきか。住む地域、それぞれの活動の場で多くの仲間を誘い、この運動を広げていくため、世論を変えるために全力を尽くしましょう。来年2月、規程ハを削除した安倍政権に対して全国から怒りの行動を結集させ、成功させよう」と呼びかけた。

 長谷川代表の「最高裁で勝利するぞ!」のシュプレヒコールに続き、8年間の闘いを象徴する「声を集まれ 歌となれ」の大合唱に鳴り響いた。

 国を相手に裁判を闘う厳しさ、しんどさを感じながらも、訪れた人たちは、「明日」からの闘いを自問自答していた。

 裁判、報告集会に参加された皆様、本当におつかれさまでした! がんばりましょう!(瑛)


地味ハロウィン

2018-10-30 10:00:43 | ï¼ˆéº—)のブログ
最近何かと話題のハロウィン。

この時期になると、楽しみにしていることがある。

それは地味ハロウィン。
仮装して渋谷を練り歩いたり騒いだりする派手なイベントとは対極的な、それぞれがテーマを持って「日常」を切り取った地味な仮装をする。
イベントはSNSで初めて知ったのだが、とにかくマニアックで趣向を凝らした、「こんな人いるいる…!」というような仮装をした人が集まる。イベントは同じ渋谷でひっそりと行われていて、3年前に始まったのだそう。

よくこんなこと思いつけるなぁと思わずフフッと笑ってしまう。
なんだかほっこりとするとても平和的なイベントで個人的に好感が持てる。


どういった地味な仮装をしているのかは、一度検索していただけるとわかるはず…!(麗)

ハロウィンパーティへようこそ!

2018-10-29 10:00:00 | ï¼ˆç†ï¼‰ã®ãƒ–ログ

 先週から北海道出張に来ています。昨日は札幌市中央区にある北海道ウリトンポセンターで、ミレ会が主催するハロウィンパーティがありました。



 会場へ着くと、お姫さまやアニメのキャラクター、お化け、動物、ガイコツ、魔法使いなど、可愛らしく仮装した子どもたちがたくさん! 



 オンマたちだけでなく、アッパたちの姿もたくさん見られたのが印象的でした。数年ぶりに再会した人も多かったようで、大人たちもお喋りに花を咲かせて楽しんでいました。子どもたちがリトミックで緊張をほぐしたあとはお昼ご飯の時間です。



 子ども用のご飯は北海道朝鮮初中高級学校の低学年に子どもを送っているオンマたちが、大人用のご飯は女性同盟のオモニたちが作ったもの。豊富なパーティ料理が並び、大好評でした。



 参加者たちが楽しんでいる間、駐車場ではなにやらアボジたちがいそいそと作業に励んでいました。聞くと、子どもたちのために炭火で焼き芋とバームクーヘンを作っているとのこと。果たしてうまくいくのでしょうか…。



 会場では引き続き、ゲームや劇が行われていました。さらに、ちょうど北海道に巡回公演に来ていた金剛山歌劇団の団員もスペシャルゲストとして登場! 特別にチャンゴの演奏を披露してくれました。



 ここで、アボジたちが完成したバームクーヘンを持ってやってきました。



 切ってみると、とっても綺麗にできており、誰よりもアボジたち自身が興奮・大喜びしていました(笑)。



 最後にお菓子をもらい、記念撮影をして解散。笑い声あふれる賑やかなイベントになりました。



 ミレ会は20年ほど前からあった子育てサークルで、当初は悩みを相談したりホッと一息ついたりと、オンマたちの憩いの場として続けられてきたそうです。
 数年前から子どもたちをメインにしたイベントを積極的に開催するようになり、ハロウィンパーティは今年で3回目。年々、参加者が増えており、今年はなんと95人が集まりました! 



 このほか月に1回、北海道ウリトンポセンターで「ミレノリト」という交流スペースを設けています。いつでも自由に来ることができ、利用料は無料。オンマ同士、子育ての話をしたり子どもたちを自由に遊ばせることができ、いつも平均7人ほどが訪れてゆったり過ごしているそう。
 また、冬にもミレ会が主催するクリスマスパーティがあるとのこと。子どもの対象年齢はいずれも0歳~小学校低学年まで。札幌市内からの参加者が多いですが、もちろん市外からも歓迎しています。

 「同じルーツを持つ子どもたちが幅広く集まって楽しめる場を作りたい」と責任者のオンマたち。興味のある方はセンターまで(Tel/011-241-2584)。「子育てサークル」や「ミレ会」と問い合わせて下さい。ハロウィンパーティの内容はイオ12月号でも紹介します。(理)

10月30日は、東京無償化裁判控訴審判決!

2018-10-26 10:00:00 | ï¼ˆç‘›ï¼‰ã®ãƒ–ログ


 10月30日に東京高裁で控訴審判決が出される東京無償化裁判をめぐって25日、東京・霞ヶ関の司法記者クラブで原告である東京朝鮮中高級学校生徒の弁護団による記者会見が行われた。

 本裁判は2014年2月17日、東京中高高級部の元生徒(現在は卒業生)61人が国に対して各自への10万円の支払を求めた国家賠償請求訴訟。17年9月13日の一審判決は原告敗訴の結果に終わっている。

 東京地裁判決は、朝鮮高校はずしを目的とした「規定ハ削除」の違法性については、「政治的外交的理由だと裏付けるものとはいえない」とし、不指定処分が適法である以上、規定ハ削除の違法性は「判断する必要なし」として、本裁判の最大の論点である「規定ハ削除の違法性」については判断しなかった。

 しかし、今年3月20日から始まった東京高裁の審理過程では、国が東京朝鮮学園を不指定とした、2つの理由について裁判所から疑問が呈され、裁判長は国側が朝高を不指定とした2つの理由が論理的に成立しない可能性を指摘。「規程13条に適合すると認めるに至らない」という理由だけを判断した東京地裁判決に疑念が表明された。

おさらいすると、国が東京朝鮮学園を不指定にした2つの理由とは、
 ①規定ハを削除した
 ②規程13条に適合すると認められるに至らない
というものだ。

 記者会見で、喜田村洋一団長は、国が述べる2つの理由が論理的に両立しえず、理由としてもありえない、ということを実定法に基づいて説明した。要旨を整理する。

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 国が朝高を不指定にした理由は、
 
  ①規定ハの削除したと、いう「規則の問題」と

  ②規程13条に適合すると認められるに至らない、という「規程の問題」だ。

 法律は国会、政令は内閣、規則、規程は文部大臣が決めるものだ。

 重要なものほど上の機関が決め、その下にどんどん落としこんでいく。

 下位法は、上位法に委任された範囲内で決められる。上位法に反する下位法は無効だ。

 規定ハを削除した以上、下位法である規程13条は成立しえない。

 監獄法や薬事法で、規程が上位法に違反しているという最高裁の判断がある。

 上位法がなくなれば、下位法は自動的になくなる。

 2013年2月20日の官報に規定ハの削除が載った。法令が適用されるのは、官報に告示された日で、公布と同時に効力が発生する。規定ハについては、20日付けで効力を失ったことになる。それと同時に規則に伴う規程もなくなったことになる。

 東京朝鮮中高級学校側に不指定の通知が郵送で着くのは、早くて21日。行政処分は、相手方に届いたときに効力が発生する。

 しかし、20日付けで規定ハが削除されたので、21日の時点で法律は存在していない。

 つまり、東京地裁が朝鮮高校側の請求を棄却した理由とした、②は成立しえないのだ。これは行政法の基本に立った主張だ。法律、政令、規則、規程という、日本の法律体系の上下関係を基準にして考えれば、原判決が維持されることはありえない。

 ②の判断を採用するということは、行政法の考え方をすべてひっくり返すことで、法体系が崩れる。

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 高校無償化裁判をめぐっては、地裁レベルで広島、東京、愛知が敗訴、高裁では大阪で一審を覆す原告敗訴の結果になっているが、すべて国の主張を丸呑みしたヘイト判決で、「規程13条」の考え方を採用している。

 喜田村団長の主張は、各地の裁判で国を勝たせている②の理由が、そもそも理由にならないと論破したもの。国の不指定理由や不当判決の根拠を崩す判断が示される可能性がある――東京高裁の判決が注目されるゆえんだ。

 記者会見では、李春熙弁護士が発言。他地方の裁判では、朝鮮学校と総聯との関係が問題にされているが、東京高裁が審理の過程で、13年2月20日の不指定処分以降の証拠は「必要性なし」「関連性なし」として、国側が提出した、朝鮮総聯の活動が「反社会的である」とする証拠の多数を却下したことも紹介した。

 そもそも朝鮮学校と朝鮮総聯との関係は、本件の争点とは、まったく関係がない。

 最大の争点は、国が拉致問題を口実に朝鮮高校を外すために「規定ハ」を外したことが違法かどうか、だ。この論点を隠すために国が出してきた「論理」が、「規程13条」を利用した朝鮮学校叩きだった。

 「規定ハ削除」の違法性を「違法」と判断したのは、17年7月の大阪地裁判決だ。大阪地裁は、規定ハの削除は、「拉致問題を口実にした政治的理由によるもので、違法」「指定しないのは、裁量権の逸脱乱用」として原告の大阪朝鮮学園が勝訴。しかし、今年9月27日の大阪高裁ではこれがひっくり返された。

 司法すら国の差別を上塗り、ヘイトを撒き散らしている現状。

 そもそも文科省が、無償化法を法律の趣旨に添って適用していれば、原告を二度苦しめる裁判など起こす必要もなかった。

 東京高裁は「法の番人」としての、役割を果たせるのか―。

 判決は10月30日(火)16時から東京地裁101号法廷。抽選は15時半まで。(瑛)

講演会『北と南、海外の歴史研究交流の経験と展望について』

2018-10-25 10:00:00 | (相)のブログ
 

 さる9月22日に『関東大震災時の朝鮮人大虐殺と植民地支配責任』をテーマにシンポジウムを開催した朝鮮大学校朝鮮問題研究センター(KUCKS)が、きたる11月1日に同大学校記念館講堂で講演会を開催する。
 テーマは『北と南、海外の歴史研究交流の経験と展望について』。
 講演会では韓国から鄭泰憲・高麗大学文科大学学長が招かれ、「南北歴史学会における研究交流の経験と展望について―南北歴史学者協議会の活動経験から―」と題した講演を行う。鄭氏は韓国近現代史専攻で、韓国史研究会会長、歴史問題研究所所長、南北歴史学者協議会副委員長、国際高麗学会ソウル支会会長を歴任した。
 そして、主催者である朝鮮問題研究センターの康成銀センター長が「統一的な歴史認識を共有するために海外同胞が果たせる役割について」をテーマに講演する。

 今年に入って北南関係が劇的に進展する中、両者の間の協力・交流事業がさまざまな分野で動き出している。経済協力、離散家族再会などの人道問題、芸術・スポーツ交流などが注目を浴びているが、個人的に注目しているのは学術交流だ。その中でも歴史研究(とくに近現代史)は学術交流にとどまらない非常に大きな意義を持つ分野だと個人的に思っている。70年にわたる分断状態の中で歴史認識の共有はいかにして可能なのか―。この問題は、北南関係がさらに進展し、将来の統一国家建設へと向かうプロセスの中で必ずクリアされるべき重要な課題として提起されるはずだと考えている。
 今回開催される講演会は、上記のような問題意識にさまざまな示唆を与えてくれる場になるのではないかと期待している。(相)

日時:2018年11月1日(木)
午後3:00~6:00 (午後2:30 開場)
場所:朝鮮大学校記念館講堂(4階)
参加費:1,000円(学生、大学院生無料/事前申込要)
使用言語:朝鮮語 ※通訳あり
申込方法:①住所 ②氏名 ③所属を必ず記載のうえ、メールかFAXで申し込み。(10月27日必着)
件名または宛先に「講演会参加」と記入。定員を超えた場合のみ返信。
問い合わせ:朝鮮問題研究センター(KUCKS)
〒187-8560 東京都小平市小川町1-700
TEL:(042)346-0414  FAX:(042)346-0405
E-mail:[email protected]




タバコは「百害あって一利なし」

2018-10-24 09:58:05 | ï¼ˆK)のブログ


 いろいろと気になる出来事はあるが、特に書くこともできないので、今日は喫煙・禁煙について少し書いてみたい。このブログで(相)さんが喫煙や禁煙について、何度か書いているので、私もそれにならってみた。

 1カ月以上前になると思うが、ネットで次のような朝日新聞の記事を見つけた。「たばこが社会に及ぼす2015年度の総損失額が、約2兆500億円に上るとの推計を、厚生労働省研究班がまとめた。がんの治療費など喫煙者の医療費が最も多く、全体の半分以上を占めた」というもの。さらに続けて「病気がもとで必要になった介護費用や、たばこが原因で起きる住宅や山林の火災による損失も加えた。最も多かったのは喫煙者の医療費で約1兆3594億円。内訳は、がんが5477億円、歯の治療費が1016億円を占めた。受動喫煙による医療費は、3295億円に上った」と指摘している。
 昔に読んだ「現代たばこ戦争」(伊佐山芳郎著、岩波新書)という本にはタバコ製造の過程でタバコの葉を乾燥させるため、多くの森林が毎年消滅していると書かれていて驚いたことがある。1キロの葉を乾かすのに薪が10キロ必要だと言われている。
 無造作に捨てられるタバコの吸殻により、環境破壊も起こる。
 タバコは「百害あって一利なし」だ。


 私も過去に喫煙習慣があった。25歳の時から吸い始め(朝鮮に長期間滞在した時に喫煙の習慣ができたので朝鮮産のけっこうキツいタバコから吸い始めた)、結婚を機に禁煙をはじめた。正直に告白すると、禁煙後も何度かタバコを口にし自己嫌悪に陥ることがあった。それでも紆余曲折を経て、1本もタバコを吸わなくなって十数年が経つ。
 喫煙者に対する社会的な圧力が強くなっていく中で思っていたのは、「タバコは庶民のささやかな楽しみの一つなのだから、それほど目くじらを立てないで、他人に迷惑をかけない喫煙、分煙をきちんとすればよいのではないか」ということ。
 タバコを完全にやめた後、やはり考え方も変わってきて、社会的な啓蒙活動をすすめて新しい喫煙者を作らないようにし、将来的にタバコを根絶できればいいと今は思っている。

 これを書くために今のタバコの値段を調べると、10月1日から値上げをしていて、ひと箱500円ほどする。いつの間にこんなに高くなっていたのかと驚いた。(相)さんにならって、タバコを吸わなくなったことで、どれくらいのお金が浮いたのか計算してみると、105万円ほどになる。
 個々人の金銭、健康の損失ももちろんだが、最初にあげたように、社会的な損失が莫大だ。最近では街中にタバコの自動販売機をほとんど見なくなった。コンビニなどでもタバコを購入する時には年齢確認を行っているという。東京都では6月に、従業員を雇っている飲食店を原則禁煙とする受動喫煙防止条例案が可決された。愛煙家には住みにくい世の中になっているが、喫煙を制限していこうという取り組みは良いことだと、完全に禁煙した者の立場では思っている。
 いま喫煙している人たちは、いまから禁煙をはじめたらどうだろう。経験を言うと、禁煙はそれほど難しくない。禁煙して浮いたお金を有意義に使えばどうだろう。
 タバコは「百害あって一利なし」だ(k)。

LINE@「北区トンポネット」開設!

2018-10-23 10:00:00 | ï¼ˆå…¨ï¼‰ã®ãƒ–ログ
現在、私は北区に住まいがあるため、総聯東京都北支部に所属しております。

この度、その北支部がLINE@「北区トンポネット」を開設しました!
LINEで北区トンポ(同胞)のお得な最新情報―イベント・セミナー案内、冠婚葬祭、各団体の活動情報、ウリハッキョニュースなどが配信されます。
イメージとしましては、LINEによくある公式アカウントです。

LINEの「友だち追加」から「@tql4299l」を「ID検索」して追加を押していただくと登録完了です!
もしくは下のQRコードからも追加することができます。



東京第3初級学校新校舎建設に関する情報も配信されています。この機会にぜひご登録ください!(全)

総聯北支部 公式 Facebookページです。https://www.facebook.com/chongryon.tokyo.kita/

濃い3日間

2018-10-22 10:00:00 | ï¼ˆéº—)のブログ
約4年ぶりに家族が東京に遊びに来てくれた。
金曜から日曜までの滞在だった。

東京タワー、代々木公園、築地に行き、家族水入らず(兄をのぞく)で楽しむことができた。

1日目の夜に合流し晩御飯を一緒に食べた。
お酒の力も相まって、両親の馴れ初めや当時の職場でのエピソードなどを話してくれた。
初めて聞いた話もいくつかあった。

その時の嬉しそうな父の表情が忘れられない。


とても濃い3日間だった。
またいつか来てくれるだろうか。そう願いたい。(麗)

「劇団態変」東京公演迫る。11月2~4日は座・高円寺へ!

2018-10-19 10:00:00 | ï¼ˆç†ï¼‰ã®ãƒ–ログ
 月刊イオで、2015年と16年に連載していた巻末エッセイ「金滿里のこれは態変だ!」。
 身体障碍者の唯一無二の身体表現を引き出す「劇団態変」主宰であり、自身も重度ポリオ障碍者としてさまざまな表現を試みてきた金滿里さんが、障碍のこと、社会のこと、差別のこと、表現のことなど、たくさんの言葉を綴って下さった。
 16年10月号のエッセイでは「施設障碍者は二度殺された!」というタイトルで相模原の障碍者施設殺傷事件に触れ、強い怒りを記している。

 「神奈川県の収容施設で、障碍者46名殺傷、その内19名もが虐殺された、この国の戦後史で最悪の事件が起きた。それにもかかわらず、この事件へのこの国に居る人々の反応が余りにも、無反応に近く酷すぎる」(「これは態変だ!」本文より)

 表現者の性なのだろうか、この事件に触発されて、金さんは一本の舞台作品を書き上げた。冒頭のチラシにもある『ニライカナイ ―命の分水嶺』だ。
 必要とされつつも社会の中心からは見えないようにされている「施設」という問題と、沖縄に息づく自然をテーマに、自身の幼少期の施設体験も基にしながら描いた力作だという。大阪の初演で好評を得た同作品が、11月上旬に東京で上演される。



 私は去年、金さんのソロ公演で初めて障碍者の身体表現というものを見た。取材も兼ねて観覧し、追いつかない言葉でなんとかかんとか記事を書いたことを覚えている。今回はさらに「劇団」での表現とあって、どのような舞台になるのか期待が高まる。

 公演スケジュールは以下。お時間ある方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。(理)

劇団態変第68回公演『ニライカナイ ―命の分水嶺』

日時:11月2日(金) 14:00★☆/19:00★
      3日(土) 14:00★/19:00
      4日(日) 14:00
   ※受付開始は開演1時間前、開場は開演30分前より
   ★の回は終演後に金滿里さんとゲストによるアフタートーク
   ☆の回は託児サービスあり

開場:座・高円寺1(JR高円寺駅北口より徒歩約5分) 

チケット:一般4000円/障碍者(手帳をお持ちの方)3600円/学生(大学、専門学生以下)・シルバー(70歳以上)3000円

問合せ:Tel/06-6320-0344、web予約フォーム/http://www.asahi-net.or.jp/~tj2m-snjy/form/ticket2.html

イオ11月号が完成!

2018-10-18 10:00:00 | ï¼ˆç‘›ï¼‰ã®ãƒ–ログ



 イオ11月号が完成しました。

 表紙に登場いただいたのは、大阪朝鮮高級学校オモニ会の洪貞淑会長、副会長の朴京任、高己蓮さんです。

 高校無償化制度から朝鮮高校が排除されて8年目。

 大阪は無償化排除と同時に大阪府、市の補助金も大幅に削減され、民族教育の現場は、厳しい闘いを強いられてきました。しかし、その厳しさを跳ね除ける「逞しさ」で子どもたちを守っているのが、オモニたちです。

 9月27日に下された大阪無償化裁判控訴審判決で大阪高裁は、朝鮮学園側が全面勝訴となった一審判決を取り消しましたが、この8年間、闘いの中心にはいつもオモニたちがいました。

 来る30日に東京も控訴審判決が下されます。勝利を信じ、大阪のパワーを読者の皆さんにお届けしたいと思います。

 特集は、「板門店の春、平壌の秋に」。

 今年3回目となる北南首脳会談が9月18~20日にかけて平壌で行われ、北南関係の発展をさらに加速させるうえで重要な里程標となる「9月平壌共同宣言」が発表されました。

 金正恩委員長と文在寅大統領は、2泊3日のほぼすべての公式日程を共に過ごしながらさらに親交を深め、わが民族同士、平和繁栄の新しい時代を共に切り拓いていく姿を全世界にアピールしました。

 本特集では、写真と両首脳の発言で3日間を振りかえります。また、宣言の意義について金志永・朝鮮新報編集局長が解説を寄せ、メーデースタジアムで15万人の観衆を湧かせた両首脳の演説を朝鮮新報の金淑美記者がレポートしてくれました。また、今後の朝米関係の展望について浅井基文さんが論考を寄せてくれました。今後の経済、民間交流についても現状をまとめています。

 特別企画は、冒頭で紹介した大阪無償化裁判控訴審判決です。

 大阪朝鮮学園が大阪朝鮮高級学校を高校授業料無償化・就学支援金支給制度の対象としないのは違法だとして、国を相手に不指定処分の取り消しおよび指定の義務づけを求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は9月27日、昨年7月の1審判決を取り消す原告逆転敗訴の判決を下しました。司法が矜持を捨て去った不当判決への怒り、「不当な支配」で押し切った「結論ありき」の差別的判決について、解説を載せました。

 他にも、

 折り紙でチマチョゴリを作り、ギネス記録を打ち立てた茨城朝鮮初中高級学校のオモニたち、

クオリティ高い舞台で4000人の観衆を魅了した「ウリ民族フォーラム20181 in 兵庫」、

 群馬の「記憶、反省そして友好」の追悼碑をめぐる裁判についての朴順梨さんの寄稿、

 フィンランドの介護現場を訪れたシン・チャンスさんのエッセイなど、単独記事も充実しています。

 月刊イオ11月号、ぜひご覧ください。

 月刊イオは以下の定期購読フォームにてどなたでも注文することができます。
 http://www.io-web.net/subscribe/

 1冊からのご注文も承っています。定期購読ではなく1号のみの注文の場合は、「その他伝達事項」の欄にその旨と希望号数を記入して下さい。(瑛)

映画『沈黙-立ち上がる慰安婦』の上映に応援を

2018-10-17 10:00:00 | (相)のブログ
 10月16日に神奈川県茅ヶ崎市の市民文化会館で行われた映画『沈黙-立ち上がる慰安婦』の上映会に対して、後援した茅ヶ崎市や市教育委員会へ映画の上映中止を求めるクレームが殺到しているという。
 本作は、在日朝鮮人2世の朴壽南監督によるドキュメンタリー映画(2017年公開)。日本政府による謝罪と国家補償を求めてたたかってきた元日本軍「慰安婦」たちの姿を記録した作品だ。
 この作品を攻撃し、映画の上映を中止させようとする電話が市や市教育委員会に多く寄せられたのだが、主なクレーム元は、日本軍による性奴隷制被害を否定する歴史修正主義の極右団体だという。ネット上では、団体の関係者やそこにつながる右派人脈が市への「抗議」を呼びかけているようすが確認できる。上映前日の15日には自民党の市議団が上映に対する抗議の申し入れを行っている。
 SNSなどで確認する限り、昨日の上映会はとくに大きなトラブルもなく行われたようだが、今後も各地での映画上映に対する不当な攻撃が続くことが予想される。史実を直視せず、それを隠したり修正したりしようとする動きは内外の批判をまぬがれないだろう。私たちにできることは、映画の上映を企画したり後援したりしている団体がこれらの卑劣な圧力に負けないよう激励すること、そして一人でも多くの人々がこの作品を観ることだろう。
 未見の方々の参考に、本誌2017年11月号に執筆した映画評を再掲する(文中の年齢、肩書などは執筆当時のもの)。

 半世紀の沈黙を破る被害者の闘いの記録

 『沈黙-立ち上がる慰安婦』

 本作は、2014年、韓国・忠清北道で暮らす元日本軍「慰安婦」の李玉先さん(90)のもとを監督の朴壽南さん(82)が訪ねる場面から始まる。17歳で満州に連行された李さんは、半世紀の沈黙を破り、1994年5月、日本政府の公式の謝罪と国家補償を求めて「被害者の会」の仲間とともに来日。首相に直訴しようと、国会前に座り込んだ。李さんらはその後も、95年に発足した「女性のためのアジア平和国民基金」に反対し、再三にわたって来日する。在日朝鮮人2世の朴監督は、孤立無援の中で出発したハルモニたちのたたかいに寄り添い、彼女たちの恨(ハン)を映像として記録していく―。
 本作は、『もうひとつのヒロシマ-アリランのうた』(86年)をはじめとする一連の作品で日本の植民地支配による朝鮮人犠牲者に光を当て続けてきた朴監督が、30年近い歳月をかけて追ってきた日本軍「慰安婦」被害者たちの名誉と尊厳の回復を求めるたたかいをまとめたもの。80年代末~90年代初めの沖縄、95年前後の日本、そして2014年の韓国―作品の中で3つの時間軸と空間が重なり合う。
沖縄のパートでは、朝鮮女性として初めて日本軍「慰安婦」としての被害を明かした裵奉奇さんのインタビュー映像も映し出される。作中では、韓国で日本軍「慰安婦」被害者たちが相次いで名乗り出て問題がクローズアップされる90年代の政治、社会状況とハルモニたちのたたかいの背景が提示される。また、加害者側の元軍人や日本人市民、高校生とハルモニたちとの交流、そして支援団体との衝突や被害者の会内部での葛藤、苦悩も描かれる。
本作に登場した日本軍「慰安婦」被害者たちの多くはこの世を去った。2015年12月28日、日韓両政府は日本軍「慰安婦」問題の決着に合意したが、当事者不在の合意として批判を浴びている。
ハルモニたちの名誉と尊厳の回復とは何か、今を生きる私たちに何が問われているのか―。被害者の証言に耳を傾け、歴史を直視することからしか本当の解決は生まれない。彼女たちのたたかいの記録がそのことを伝えている。
(相)

驚異的な朝鮮のマスゲーム、その作られ方

2018-10-16 09:46:33 | ï¼ˆK)のブログ


 9月7日の私のブログ(https://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/f384c9b7cd681c4c54a53d650daa7824)で、朝鮮民主主義人民共和国創建50周年の際に現地で取材した時の思い出を綴った。1998年9月3日にマスゲームのリハーサルを取材したということも書いた。朝鮮のマスゲームは世界的に有名で、緻密さや一糸乱れぬ動きのすごさなど、その質の高さは驚愕そのもの。マスゲームはどのように作られているのか。今回は朝鮮のマスゲームについて当時の取材の内容を簡単に紹介したい。
 いま行われている「輝く祖国」は、大マスゲームと芸術公演ということで、マスゲームと芸術公演を合体させたより総合的で豪華な公演となっていて、単純なマスゲームとは違う。なので、以下、紹介するマスゲームとは内容が違う部分があるだろう。また、20年前の取材なので、今はどうなっているかもわからない。さらに、20年前のマスゲームは金日成競技場で行われたが、今回はメーデースタジアムで行われている。金日成競技場は一般のスタジアムだが、メーデースタジアムは背景台がマスゲームをしやすいように、席が平面に近く配置されている。そういうことを頭に入れて読んでもらいたい。

 1998年9月3日、金日成競技場に取材に行き、マスゲームについていろいろと話を聞くことができた。
 マスゲームの出演者は大きく、いろんな場面を描き出す背景台(背景隊)とフィールドで演技する部隊の2つに分けられる。20年前の背景隊は全員で1万2000人、フィールドで体操をするのが3万8000人、合計5万人の子どもたち(日本でいう小中高校生)が出演していた。今回の「輝く祖国」では、背景隊の人数が1万7490人だと朝鮮新報は伝えている。
 20年前、背景隊を構成している巨大な長方形の、縦が何人で横が何人かと質問すると、それは秘密だと言って教えてくれなかった。金日成競技場は普通のスタジアムなので客席は当然のことながら湾曲しており下段と上段では座席数も異なる。単純に縦何列、横何列というふうになっているのではない。湾曲や座席数の違いなどを計算にいれて、なおかつ中央正面からみると平面な長方形の絵に見えるようにするための誰にも言えない秘訣があるのだという。下段、中段、上段、そして横と中央で、子どもが持っている一枚一枚の本(絵のひとかけら)の大きさも微妙に違っているらしい。それらをコンピュータですべて計算して作っていると言っていた。
 背景隊への指示は正面上の電光掲示板で数字を表示し(その数字のページを開く)、赤いランプを点滅させることによって準備をさせる。同時にマイクで「準備、1、2、3」と言うことにより「3」のときに一斉に本を広げるのである。そのときにマイクで「右から広げろ」「左から広げろ」と合図すると右から順次広げて行ったりする。マイクは背景隊の座席のあちこちに70ほど設置されており、子どもたちはマイクの声と電光掲示板の指示で統一した行動をおこすのだ。
 ケソン高等中学校の女の子に手に持っている本を見せてもらった。拡げると縦80センチ、横100センチほど、分厚さは10センチ以上あったと記憶する。本のページごとに付箋のようなものが付いていて、数字が書いてある。それを見て広げるのである。フィールドで演技する子どもたちは音楽に合わせて動作を起こす。
 本番では、始まる前に背景隊の子どもたちが学校ごとにデモンストレーションをするのだが、そのデモだけで観客は圧倒される。サッカーの場面、選手がシュートするとボールが飛んでいきキーパーの手をかいくぐってゴール。そんな場面を背景隊は描くのだ。それほど緻密で水準が高い。次の動画で実物の一部を見てもらいたい。
 時事通信社の大マスゲームと芸術公演「輝く祖国」の映像https://www.youtube.com/watch?v=DhurHN_znoo

 99年9月号の月刊イオに掲載した記事には次のように書いている。(トップ写真)
 「一人ひとりが背景版という大型の本のようなものを持っている。各ページに色が塗られていて、前方の電光掲示板の数字に合わせて開けることにより、図柄を浮き上がらせる。描き出す図柄は260カットにもなる。本番が近づくと緊張するのかと思いきや、そこは子どもたち、笑顔を見せて隣同士でふざけ合うなど結構リラックスしている。マスゲームは大きな国家行事の度におこなわれるが、出演するのは1回きりとのこと。子どもたちにとっても一生の思い出だ。本番はミスのない完璧なできで、祖国の建国50周年をみんなが祝った。」

 9月に平壌で行われた北南首脳会談はサプライズの連続だった。その際、文在寅大統領をはじめ韓国の代表団のメンバーがマスゲームを観覧した。どのような感想をもったのだろうか、気になる。そして私も久しぶりにマスゲームを観覧したい。(k)


新しい出会いに感謝

2018-10-15 10:02:48 | ï¼ˆå…¨ï¼‰ã®ãƒ–ログ

 先日イオのOB、中学時代にサッカーを指導してくれた先生とYさんとご飯を食べに行きました。

 Yさんとは初対面だったのですが、会話のなかでYさんが姉と同級生ということが発覚しました。さらに、この日集まったメンバーはみな同じ大学、同じ学部を卒業しています。イオについて、中学校時代の思い出、学部についてなど、話の尽きない食事会でした。

 11月号の編集後記にも少し書きましたが、社会人になり、学生時代に比べ、新しい出会いが増えました。新たな出会いが増えるなかで驚くのは、みな、どこかでつながっているということ。

 知人の親友やきょうだいの友達であったり(今回の食事会の様に)、出身校、部活、学部が同じなど・・・。縁というものを不思議に思う今日この頃です。

 取材では新しい出会いがほとんどです。取材先で必ずすることと言えば、名刺交換。入社当初はネットで「名刺交換 方法」「名刺交換 失礼」などよく検索しました。

 一つのモノを買うのにすごく悩んでしまう私は、名刺入れもなかなか買うことができないでいました(先方には失礼なことですが)。そんな私に編集部の(愛)さんが名刺入れをプレゼントしてくれたことも。

 まだまだ駆け出しですが、名刺が徐々に増えると嬉しくなります。こんなにも新しい出会いがあったのか、また新たなつながりが増えたと。
 同時に、一回きりの出会いで終わるのではなく、つながりをさらに発展させることも今後の記者生活で大切なことだとも実感します。

 冒頭の食事会の話に戻ります。
 お店はカラオケがついていたので、最後は音痴な自分の歌で締めた楽しい食事会でした。(全)

2019年度に向け…

2018-10-12 10:00:00 | ï¼ˆéº—)のブログ
昨日、11月号の締切を無事に終えた。

締切当日、忙しさからか何なのか、まだ11月号の制作にも関わらず、
「この連載、『最終回・終わり』って入ってないんですが…」と、12月号の制作と勘違いして喋っていた。

自分でも何故そう思い込んでいたのか謎だが、いくらなんでもボケ過ぎではと思わず声に出して笑ってしまった。

2018年度のイオも残すところあと1号…! あっという間だ。

現在、編集部では来年度の連載に向け、企画会議を行っている。
すべての新連載が決まれば、新規レイアウトの作成が始まる。
作成期間中は、企画の趣旨に沿ってデザインを考える。

レイアウトの参考にと、本屋に足を運び、いろんな雑誌を物色する。
自分の引き出しに限界を感じたらいつもそうするようにしている。

このレイアウトいいね!と言われるような誌面を常に目指していきたい。


2019年度のイオはどのように変化するのか―。
簡単なことではないが、制作する立場としても、いち読者のとしても楽しみだ。(麗)

料理と風習

2018-10-11 10:00:00 | ï¼ˆç†ï¼‰ã®ãƒ–ログ
 イオ11月号「この街のオンマオリニサークル」では、埼玉県中部支部のアジャンアジャンフェ(よちよち会)を紹介する。9月末、取材のため埼玉朝鮮初中級学校(さいたま市大宮区)での集まりにお邪魔した。



 この日のイベントは、女性同盟の顧問による簡単コチュジャン作りだ。参加者が多く、始まる前から活気があった。

 コチュジャン自体は30分足らずで完成! 本来はもっと手間のかかる(発酵させながら作る)方法もあるそうだが、忙しいオンマたちが気軽に朝鮮料理に親しめるようにとオリジナルの短縮レシピを紹介していた。
 「簡単コチュジャン」と言えど、バシッと決まった味にオンマたちは大喜び。顧問が準備してくれていたハチノスにつけてじっくりと味わっていた。

 興味深かったのは、その場で飛び交うさまざまな言葉やエピソード。

「マヌル(にんにく)はバラしてお水に浸けるとつるんと皮がむける」
「にんにく、ゴマ、ごま油はチョソンサラム(朝鮮人)の3点セットね」
「昔は日本人が牛すじの良さを知らなかったけど、最近はだんだんと美味しさが分かってきて高くなっちゃったから残念」
「日本での内臓の食べ方は朝鮮人が広めたんですよ」

 うんうんと同意する声、へえ~と関心する声、そして「(発酵させて作るコチュジャンを仕込んでいた時は)醗酵の力が強くて、冷蔵庫の中で鍋の中のコチュジャンが爆発していて大変だった」という顧問の思い出話に笑いが広がる。
 あるオンマは、「顧問と喋ってたら美味しい思い出がいっぱい浮かんでくる…」と感慨深げにつぶやいていた。そのオンマのオモニも、伝統的な朝鮮料理を手間ひまかけて作る方だという。

 話を聞きながら、民族の文化や自身のアイデンティティに自覚的になる場面は生活の中でいろいろあるが、料理の話になるとそういったものが顕著に表れるんだなあとつくづく感じた。
 そういえば、親から朝鮮人であることを知らされずに育てられながらも、食卓にキムチがあったり、チヂミやスープなどの日本式でない料理から違和感に気づいたという話を聞くことが少なくない。知人や友人からそういう話を聞くたび、「なんでそこは気をゆるめる!」とつい笑ってしまう。それくらい、食文化は簡単には隠せないものなのかもしれない。

 話は戻って、アジャンアジャンフェの今イベントは大好評だったようだ。「こういうレシピや豆知識ってクックパッドじゃ分からないよね」という言葉に大きく頷いた。サークルの責任者によると、コチュジャン作りはオンマたちの要望で実現した企画だという。朝鮮料理を直接、2世の同胞から学べるこういう場は貴重で、またとてもニーズがあると思った。(理)