日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

目指せ、快適なお部屋づくり

2015-08-31 09:00:00 | ï¼ˆéº—)のブログ
今の部屋の配置に飽きてきたため、数週間前から部屋の模様替えをしようと計画を立てていた。
家具や床はしっかり図って、それに沿って簡単な設計図を作成。どこにどの家具を持っていけばいいかと、色々考えた結果、自分が考えるベストな完成予想図が3パターン出来上がった。
昨日はこれを元に部屋の模様替えをしたが、やはり一人で大掛かりなことをやると大変だった。

まずはいらないものから無くそうと、数年前に話題となった断捨離を開始。
集中力がないので、断捨離は模様替えを行う一週間前から行い、徐々に徐々に物を減らしていくという作戦をとった。

いざ仕分け作業を行うと、出るわ出るわ…どこにこんな物があるんだというほど、いらない物がわんさか出てくる。

ある程度ゴミが出たら、次は本棚の配置替えと整理をしようと漫画本を一旦全部中から出し、読んでいない本は捨てるという作業を行った。
久しぶりに読む本をついつい読みふけってしまう現象が起きてしまったが、結果、漫画本は約50冊以上も捨てる結果となった。こんなに持ってたっけと困惑するほど。

昨日の昼過ぎから開始して、結局なんとか形になったのは夜の8時過ぎだった。
45ℓのゴミ袋4個も出して思った事は、日頃からあまり着ないものや使わなくなったものはこまめにチェックして捨てていかなくては物はどんどん溜まって部屋が狭くなるという事だった。

ちょっと考えればわかる事なのに、そこを怠けていると今回のような大掃除状態になるのだなと痛感。
すっきり綺麗になった部屋を見て心もすっきりとした気持ちになったのであった。(麗)


宗教の勧誘が来た

2015-08-28 09:00:00 | ï¼ˆç†ï¼‰ã®ãƒ–ログ
 ことの発端は数週間前。会社から帰宅してくつろいでいると、突然インターホンが鳴った。時刻は21時の少し前。荷物が届く予定もないし、この時間に訪ねてくる知人など私にはいない。ドアは開けず警戒しながら応えると、扉向こうの相手は開口一番「中国の侵略から日本を守ることが~…」云々。ゾッとして曖昧に対応しているうちに、その団体の新聞が入っているという茶封筒がドアポケットから滑り込んできた。あまりに気持ち悪くて、その人が帰ったことを確認した直後につい窓から茶封筒ごと投げ捨ててしまった。

 先日。仕事を終えてアパートに着くと、自宅ドアの前に二人の男性が立っていた。一人は謎のマークがついた帽子を被った中年の小太り。もう一人は眼鏡をかけた、やけに身体の細い人だった。かなりの後傾体制で話を聞いたところ、「以前お渡しした新聞のご感想をお聞きしたいと思いまして」とのこと。最初は驚いたが、だんだんと腹が立ってきたのは言うまでもない。田舎者一人暮らしの帰宅時を狙って待ち伏せとは何事か。

 しかし「窓から捨てた」と言うのはまずいと思ったから、「たまにいとこに部屋を貸している。自分は知らない」と嘘をつく。じゃあそれはそれとして…と、また「中国の~…」が始まった。途中、「あなたも日本人だからわかると思いますけど」と言われた時はよっぽど「自分朝鮮人っす」と言いたかったが、どこか挙動不審に説明を続ける小太り男性の狂気じみた姿が恐ろしくて口を挟めなかった。いま考えるとそれがとても悔しい。

 結局、かれらが伝えたかったのは「我々の宗教は個人だけでなく世界をも救済する。さあ、あなたも」という内容。5秒で言えることを15分位かけてぐだぐだと説明された。15分あれば掃除機をかけることができたのに。貴重なお掃除の時間を返してほしい。

 その日は、「あいにくですが実家の祖母が別の宗教に入っておりまして、これは一族の問題ですので私ひとりの意見ではどうすることもできません」という嘘を迫真の演技で何度か繰り返して、ようやく引き取ってもらった。今回の件で、危険信号を察知してとっさに嘘をつく能力が自分に備わっているらしいことに気づけたのは、ちょっとした収穫だった。(理)


漫画本の紹介、「コウノドリ」

2015-08-27 09:00:00 | ï¼ˆæ„›ï¼‰ã®ãƒ–ログ
最近めっきり涼しくなって、昨日は肌寒いくらいでしたね。
来週にはもう9月、読書の秋のはじまりですね!
ということで、今日は漫画本の紹介をしたいと思います。

今日紹介する漫画は「コウノドリ」(作者:鈴木ノユウ)です。
現在某週刊誌で連載中の漫画です。主人公は産科医であり、天才ピアニストでもあるという設定で、出産、妊娠にまつわる産科医療の現場が人間味あふれる形で描かれています。
こちらの漫画、「この漫画がすごい!」という噂を耳にし、10月にはこの漫画を原作にしたドラマも始まるということで、興味深々でした。
読んでみると、丹念に取材をして描かれているようで、妊娠・出産をするうえでとてもためになるし、涙はでてくるしで、近年読んだなかでもかなり秀逸な漫画で大人でも充分楽しめる内容でした!

この漫画では、様々な妊娠・出産の様子が描かれています。
未受診妊婦、喫煙妊婦、切迫流産、等々。
この漫画の紹介文にはこう書かれています。
「出産は病気ではない。だから通常の出産に保険はきかない。産科医療は怪我や病気を治す訳ではない。なので通常の出産に産科医は必要ない。だが、何かが起こりうるから産科医は必要なのだ——。」

確かに自分の出産のことを思い返してみると、産科医さんがそばにいて、適切に処置してくれなかったら無事に産めなかったのではないかなといまでも思います。
主人公が3巻でいう言葉
「出産は病気じゃないから 皆安全だと思い込んでるけど ボクらは毎日奇跡のすぐそばにいるから」
本当に生命が誕生するということは奇跡なのだと、改めて思います。
私達はその奇跡であることの延長線上にいまもいるのだと、日常生活をしていると忘れがちになりますが、この漫画はそんな想いを改めて思い起こさせてくれます。

興味のある方はぜひ読んでみてください。できれば男性にも読んでほしい漫画ですね!
妊娠・出産に関する固定観念を変えてくれる漫画だと思います。(愛)



コリアンビジネススクール(コリビジ)

2015-08-26 09:00:00 | ï¼ˆï¼³ï¼‰ã®ãƒ–ログ

青商会が主催している「コリアンビジネススクール(コリビジ)関東」を取材(8月23日)したので、今日はコリビジについて簡単な紹介を。

コリビジは同胞社会や日本社会、そして世界で活躍できる起業家、経営者を育成するために運営されている、在日を対象としたビジネススクールだ。第1期コリビジ関東が開校されたのは2013年。現在行われている第3期コリビジ関東は、約4ヶ月に渡り全8回のセミナーが企画されており、今回第6回目が終了した。

セミナーの内容は多様だ。企業理念や経営戦略などといった基礎を学び、グループワークを通じて決められたテーマに沿って企画・発表も行う。最終的には、受講生自身が考えるビジネスプランについて、各自が事業計画書を作成しプレゼンテーションを行い、点数を通して評価を行う。人前でプレゼンテーションを行う際に、自身の精神状態をコントロールできるようにするための訓練も盛り込まれている。また、すでに事業を展開する同胞を講師として招いて行われたアントレプレナーシップ(起業家精神)セミナーで、受講生たちは実際の経験談に熱心に耳を傾け、その後質疑応答も行われた。

受講生たちは、起業を目指している人、すでに起業した人、事業を継承しようとする人、高いビジネススキルを習得しようをする人など20人ほどが集まる。中には現役の朝大生もいる。将来設計も様々だ。

取材を通して感じたことは、講師や運営委員たちと、受講生たちの距離が近いことだ。受講生は自身のビジネスプランを設計する過程で浮かび上がる疑問点を、講師に積極的に質問し、講師も一人ひとりの考えを聞きながら、対等な目線でアドバイスをするようすが印象的だ。運営委員会のメンバーのなかにはコリビジ卒業生もいる。コリビジに対する熱い思いが、受講生たちが少しでもたくさん学べるように尽力する姿勢に現れていた。

関心がある方は、是非第4期へご参加を!(S)


映画「蒼色のシンフォニー」

2015-08-25 09:00:00 | ï¼ˆç‘›ï¼‰ã®ãƒ–ログ

 朴英二監督の最新作「蒼色のシンフォニー」がいよいよ上映間近だ。8月9日に関係者の試写会があり、一足先に映画を見てきた。





 映画の主人公は、今春、茨城朝鮮初中高級学校を卒業した11人の高校生たち。

 修学旅行で訪れた平壌が舞台で、現地の床屋でカットを楽しみ、同年代の生徒と交流するなど、行く先々で、よくうたい、笑う、開放感あふれる姿が印象的だ。

しかし、朝鮮での日々は楽しいものだけではない。朝鮮戦争時の民間人虐殺を知り、板門店で軍事境界線を見ると、とたんに、日本で自身が置かれた境遇が重なる生徒も。「自分は誰か、どこから来たのか」を探る旅なのだ。

 平壌市民との交流も映画の見所だ。アコーディオンを手にさらりと洋楽を歌う若い女性、久しぶりだねと、親戚の子を慈しむように声をかけるホテルの販売員…。かれらにとって、朝高生は一般の旅行客ではないようだ。それは、日本での在日朝鮮人の境遇を知るからこそ、だろう。注がれる眼差しは、無償化から朝鮮高校を外し続ける日本政府とは対照的で、朝鮮での日々は、今の日本でかれらが背負う「荷の重さ」を逆説的に浮かび上がらせる。

 映画ではかれらの卒業式の場面も流れる。12年間、親元を離れて寄宿舎生活を送った男子生徒は母親を前に「教員になる」と決意を語った。東北の朝鮮学校で、中級部3年間をクラスメートなしで過ごした女生徒の母親の意志も深い。映画は、圧倒的な差別のなかで、子どもたちへの誇りを胸に「解放区」を作り上げた大人たちの軌跡の物語でもある。

 朝鮮学校を撮り続けて10年。朴英二監督が映画を志した茨城発のドキュメンタリー映画は、メディアには流れない朝高生の素顔を伝えたいとの思いに満ち溢れていた。同時に、日本ではタブーにされている、在日朝鮮人と祖国の関係にも迫る。



 予告編は以下
 https://www.youtube.com/watch?feature=youtu.be&v=K6SPyh9Ztlg&app=desktop

 映画の製作を後押ししたのは茨城県青商会元会長の李忠烈さんはじめ、元青商会の有志たち。金剛山歌劇団やフリーの音楽家たちの力添えも大きく、映画を作りあげたチームワークにも脱帽した。

 公開は12月の予定!(瑛)

 ※冒頭の写真はフェイスブック「蒼色のシンフォニー」から

朝鮮半島で一触即発の軍事的緊張

2015-08-24 09:00:00 | (相)のブログ
 朝鮮半島で軍事的緊張が高まっている。
 今月4日、軍事境界線に沿って設けられた非武装地帯の南側で地雷が爆発、韓国軍の兵士2人が負傷する事件が発生。南側は、これを北側によるものだと断定し、拡声機で北側の体制を非難する放送を11年ぶりに再開した。北側は事件への関与を否定し、この措置に激しく反発。朝鮮人民軍前線司令部は15日、南側が軍事境界線付近で再開した放送による心理戦の中止を要求し、「応じなければ、心理戦の手段を焦土化するための軍事行動を全面的に開始する」と警告した。
 韓国国防省は20日、北側からロケット弾による砲撃があったとして、報復として数十発の砲弾を撃ち込んだと発表。しかし、朝鮮人民軍最高司令部は同日、緊急報道を発表し、北側から砲撃があったとする南側の発表を否定した。そして、朝鮮人民軍総参謀部が「(韓国軍が)48時間以内22日午後5時(日本時間同5時半)に拡声器による宣伝放送を中止しない場合、強力な軍事行動に突入する」と軍事ホットラインで韓国側に通知した。
 20日夜には金正恩第1書記が中央軍事委員会を緊急招集し、「21日午後5時(日本時間で午後5時30分)を期し、休戦ライン付近の前線部隊は完全武装した戦時状態に移行し、前線には準戦時状態を宣布する」という内容の最高司令官命令を下した。朝鮮外務省も同日、「全面戦争も辞さない」とコメントした。
 北側が南側による宣伝放送の中止を要求し、応じなければ軍事行動に出ると警告していた期限である22日、北南双方は軍事境界線上にある板門店の韓国側施設で高官会談を開いた。北側は黄炳瑞・朝鮮人民軍総政治局長と金養建・朝鮮労働党統一戦線部長が、南側は金寛鎮・国家安保室長、洪容杓統一相がそれぞれ出席。双方の現体制下では最もハイレベルの会談となった。
 日本時間の18時半に始まった会談は翌23日午前4時過ぎにいったん終了。同日午後3時半に再開し、このエントリを書いている24日未明の時点でもまだ続いている。協議は難航が予想されており、どのような結果が出るか予断を許さない。
 朝鮮半島が日本の植民地支配から解放されて70年、6・15共同宣言発表から15年。節目の今年に北南関係で何か進展があるのではないかと期待されたが、双方の対立はいまだ続いているという厳しい現実を突きつけられている。付け加えて言うならば、朝鮮半島情勢の緊張の要因として、17日から始まり現在も行われている米韓合同軍事演習の存在を忘れてはならないだろう。(相)



 

「美味しそう」な誌面作りを

2015-08-21 09:00:00 | ï¼ˆéº—)のブログ
イオ9月号が完成しました。もう読者の皆さんの手元に届いたでしょうか?

特集デザインを組みながら、なんだか冷麺が無性に食べたくなり市販のものを買ってしましたが、やはり自分で作るのとお店で出されるものとは大きく違いますね…。

そして冷麺と言えば、2012å¹´12月号の連載・おみせNabīに紹介された、蒲田の冷麺専門店「平壌冷麺食道園」。
一度、ここのお店の冷麺を編集部で食べに行ったのですが、制作中はその時の冷麺の味が恋しくなったのでした…。

今回の特集を組むにあたって、麺事情を調べるために(理)さんと(S)さんと共に、新大久保にも何回か足を運びました。
冷麺はもちろん、色んな種類のインスタント麺が並んでいて、パッケージデザインも様々で見ているだけでも楽しかったです。
調査のはずが、美味しそうな匂いに誘われてキムパプやスーパーのお惣菜についつい目が…。
韓国人男性二人がキムパプなどを見て「食べたいなぁ…」と呟いていましたが、心の中で「右に同じく」と同意し、結局キムパプを買ってしまいました。食べ物の魅力は恐ろしい…。

誌面に目を通して「美味しそうだな~」と思っていただけたら嬉しいです。(麗)

隣町にもイオ

2015-08-20 09:00:00 | ï¼ˆç†ï¼‰ã®ãƒ–ログ
 約半年振りの北海道。猛暑が続く東京から逃げるようにして帰ってきた地元はやっぱり涼しくて、とても快適な期間だった。アボジはしきりに「あっついなあ、お前も扇風機かけろ」と言ってきたが、全く必要なかった。夜、窓を開けて寝ると若干肌寒いくらいだ。

 普段なかなか取材に来る機会がないため、「読者へ会いに」の取材もしてきた。なんと、私の地元の隣町に暮らす方。たぶんその町でイオを読んでいるのはその方だけ。その町には本屋がなく、わざわざ毎月こっちの町の本屋で取り寄せてもらったものを受け取りに来ているそうだ。

 その方の母親の姓は星山。朝鮮人の通名に多いものだという。かれ自身もその話を幼い頃に母親から聞いたとのこと。以来、少しずつ歴史の本を読んだり、在日朝鮮人と関連のある映画を探したりして民族意識について考えてきたと話していた。最近は朝鮮語も勉強しているんです、とちょっぴり披露してくれた。

 私の町よりも小さな、隣町にもイオが届いていること、大切に読んでくれている人がいることを改めて知って単純に、すごいなぁ、と思った。

 さらに話を進めていくと、どうやら私の町には昔、朝鮮会館があったことが判明した。小さいながらもコミュニティの基点を持っていたらしい。自分の町の在日朝鮮人史というものに初めて興味が湧いた。



…前回宣言した通り「~である調」を使ってみましたが、なんだかやっぱりまだしっくりきません。もう少し続けてみて、自由に使い分けられるようになりたいです…。(理)


月刊イオ9月号完成!

2015-08-19 09:00:00 | ï¼ˆæ„›ï¼‰ã®ãƒ–ログ
月刊イオ2015年9月号が出来上がりました!

表紙はプロレスラーのリ・チェギョンさんです。北海道朝鮮初中高級学校出身でリングネームは「ジェイク・リー」。いま注目の選手です!

9月号の特集は「朝鮮麺料理の世界」、朝鮮半島での麺のルーツと歴史、平壌の最新「麺事情」のほか、家庭で簡単に作れる麺レシピを紹介しています。
様々な麺料理が登場し、見た目にも楽しい美味しい頁になっていると思います。

特別企画は「もうひとつの世界遺産を歩く」。
特別企画のリードを引用:
 日本の歴史修正・歪曲の動きが止まらない。アジア諸国を侵略した過去の国家犯罪が厳然としてあるにもかかわらず、教科書から記述を消し、それらを伝え反省しようという碑や説明板などを撤去する動きが相次いでいる。
 今回の「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録を巡る動きも同じ脈絡にある。朝鮮人強制労働などの事実を覆い隠したまま登録しようという日本政府の動きに世界から非難が相次いだ。
 今回、世界遺産に登録された施設を巡り日本の国家犯罪を明らかにするとともに、周辺に点在する慰霊碑などを紹介する。
9月には大型連休がまたあるので、イオ9月号を片手に訪れてみてはいかがでしょうか。


他、「青商会20周年ツアー」の準備過程や「商工連合会結成70周年 同胞ビジネスフォーラム」の紹介、「金曜行動」の記事など読みどころ満載です。

イオ9月号を購入希望の方はHPの定期購読申込みの頁からでもご購入いただけます。
http://www.io-web.net/subscribe/

もしくはお取扱い書店でどうぞ!(愛)

■書店からのご注文
◇内山書店
 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-15 内山ビル3階
 電話:03-3294-0671
 FAX:03-3294-0417




モヤモヤ「戦後70年」

2015-08-18 09:00:00 | ï¼ˆï¼³ï¼‰ã®ãƒ–ログ
テレビをつければ、日本の「戦後70年」にまつわる特集や「安倍談話」…。8月15日を跨いでの夏休み期間は、それらを見ながら頭の中にモヤモヤを募らせているうちに、あっという間に過ぎてしまった。実家住まいなので里帰りというものもなく、どこか旅行に行ったりもしなかったので、夏休みの記憶はほぼこれ一色だ。

8月15日が近づくとテレビで「終戦の日」特集が組まれるのは毎年のことだが、やはり「戦後70年」となると一段と力が入っている。なかでも、「若者」を主人公に戦争について考えるといった企画が目立つ。「過去の戦争から学び、未来の平和を考えよう」という思いは、若い世代も含め一定の範囲で共有されようとしているように感じる。

しかし一方で、どうしてもモヤモヤから解放されない。

その過去が「日本人にとっての戦争」にしか聞こえてこない。沖縄戦、広島・長崎での原爆投下、東京大空襲…。すべて「戦争」によるものだ。これらの体験者を直接訪ね生身の話を聞くことは、戦争を知る上で欠かせない。しかし、本当に「過去」を知ろうとするのなら、これだけにとどまっていいのかと考えてしまう。

「植民地支配」はどう説明するのか。自国の利益のために他国の統治権を奪い、そこに住む人々の人間性を奪い、虐殺し、自国の戦争に植民地の人々を駆り立てる。過去を直視すると、「植民地支配」の存在が出てこないはずがない。他の国もやっていたなどは問題ではない。本当に過去を知ろうとするのなら、「植民地支配」の被害者ももっと取り上げるべきだ。

なにか大きな物が抜け落ちている気がする。「戦後70年」、日本で「過去」や「戦争」と向き合おうという雰囲気が高まるほどに、どうしてもこういった疑問が拭えない。(S)

安英学選手のこと

2015-08-11 09:00:00 | ï¼ˆç‘›ï¼‰ã®ãƒ–ログ

今年のイオは、30代の在日コリアンを筆者に多数登用しました。

その中の一人が朝鮮民主主義人民共和国の国家代表としてワールドカップにも出場した安英学選手です。

現在、安選手は横浜FCに所属、ジュスタサッカースクールの代表も務め、後進の育成にも力を入れています。

連載は1年を通して12回。安選手がサッカー選手として歩んできた10数年、また熟年期を迎えた選手生活をどのような思いで過ごしているのを描きたいと思っています。

安英学選手や、鄭大世選手の登場で、同胞サッカー界では、「国家代表になる」という目標が語られるようになりました。これは、本当に嬉しいことです。連載では、その歩みを描きつつ、選手たちが華やかさの陰でどんな努力を続け、5年後、10年後、さらには自分の長い人生をどう見据え、日々努力を続けているのかを、伝えられればと、と感じています。



先日、安選手を会いに、千住大橋のジュニスタサッカースクールの練習場に行ってきました。ドイツの育成クラブ「ユーゲント フッスバル シューレ・ケルン」のコーチと子どもたちが来日し、在日コリアンや日本の子どもたちとインターナショナルトレーニングをしていたのです。



ドイツはワールドカップの優勝経験もある世界王者の国ですが、現地でコーチをしていた梁秀誠さん(ジュニスタサッカースクールコーチ)が尽力し、今回のトレーニングが実現しました。

来日した育成クラブはFCケルンやレバークーゼンなどのブンデス・リーガアカデミーへ人材を輩出している「育成の実力者」。

練習試合での勝負所の強さやサッカーへのプライドが、日本の子どもたちに刺激になった、と安選手は手ごたえを話していました。

子どもたちのコーチングについては、梁コーチのブログに含蓄ある言葉が散りばめられているので、ぜひ読んでみてください。
http://www.junistar.net/soccerschool/archives/1074/

この夏に実現した国際交流は、「サッカーを通じて人と人をつなげたい」という安選手の思いが実ったイベントでもありました。



苦しいリハビリを乗り越えた安選手、一日も早くピッチに立つ姿が見たい!

がんばれ、安英学!(瑛)

 ※日刊イオは夏休みのため17日までお休みします。

「戦後70年」を前に

2015-08-10 09:53:23 | (相)のブログ
 安倍晋三首相が8月14日に閣議決定するとされる「戦後70年談話」をめぐってさまざまな報道が飛び交っている。
 8日の日経新聞電子版は、安倍氏が7日に自民、公明両党幹部に示した談話の原案には、戦後50年の「村山談話」や戦後60年の「小泉談話」に盛り込まれたアジア諸国への「お詫び」の文言が入っていないと報じた。しかし今朝のNHK電子版の報道によると、原案には「お詫び」や「侵略」など「村山談話」でキーワードとして位置づけられたすべての文言が明記されているという。
 一方、首相の「戦後70年談話」の発表に向けて、首相の私的諮問機関「21世紀構想懇談会」が報告書を提出した。先の大戦中の日本の行為を「侵略」「植民地支配」と記す一方、「お詫び」を盛り込む必要性には触れなかった。
 報告書をざっと一読してみたが、問題点は少なからずある。そのうちの一つが、中国と韓国に対して「寛容の心」を求めるくだりだ。
 同報告書は以下のように指摘している。

 戦争を戦った国々においては、終戦後二つの選択肢が存在する。一つは、過去について相手を批判し続け憎悪し続ける道。そしてもう一つは、和解し将来における協力を重視する道である。日本と米国、豪州、欧州は、後者の道を選択した。血みどろの戦いを繰り広げた敵との間でなぜ日本とこれらの国々は和解を遂げ、協力の道を歩むことができたのか。日本との関係で一つ目の道を選択し、和解の道を歩まなかった国々との違いはどこにあるのか。その解は、加害者、被害者双方が忍耐を持って未来志向の関係を築こうと努力することにある。加害者が、真摯な態度で被害者に償うことは大前提であるが、被害者の側もこの加害者の気持ちを寛容な心を持って受け止めることが重要である。
 
 加害者が被害者に寛容を求めるというのは、端的に言って論外だろう。もし侵略や植民地支配を真に反省しているのであれば、果たしてこのような傲慢な物言いが出てくるだろうか。
 戦後70年の歩みについても、「先の大戦への痛切な反省に基づき、30年代から40年代前半の姿とは全く異なる国に生まれ変わった」などとしているが、手放しで評価できるとはとても思えない。
 そして、朝鮮半島の分断国家のもう一方である朝鮮民主主義人民共和国とは過去の清算や戦後処理が未解決だということについて言及がないのも問題ではないか。
 「70年談話」がどのような内容になるのか、発表されていない時点であれこれ言っても詮無いが、動きは今後も注視していきたい(相)


ハンメが作る「故郷の味」

2015-08-07 09:00:00 | ï¼ˆéº—)のブログ
イオ9月号の特集は「朝鮮麺料理の世界」。
私が朝鮮の麺で思い出すのが、亡くなったハンメがよく作ってくれたクッスです。
麺棒で生地を伸ばし、粉をまぶしてまた伸ばす。テーブルいっぱいまで広がっていく生地…。
無駄な動きは一切なく、するする~っと魔法のように作っていくハンメ。もう一種のイベントのようなもので、麺作りを見るのが楽しみでした。

茹でた麺はヤンニョムをかけて食べる。至ってシンプルなクッス。私はあの素朴な味がとても好きでした。日本のうどんとはまた違った、まさに「朝鮮の味」。

そして、ハンメが作ってくれた思い入れのある料理がもうひとつ。「ケランチム」という料理です。
このケランチム、昔から馴染みがあったにも関わらず、その料理名が初めてわかったのはある料理番組で、判明したのはハンメが亡くなったあとでした。
それまでは「ハンメがよく作ってた卵のやつ」と言ってました。今思い返してもひどいです。笑
朝鮮出版会館の食堂メニューにもケランチムがたまに登場していたのですが、一人暮らしの身としてはとてもありがたく、その懐かしい味に想いを馳せていました。

ハンメが作ってくれた料理の数々は、ハンメが生まれ育った「故郷の味」でもあります。
その事を特に重要視せず、ただ美味い美味いと食べていましたが、自分は1世が作る「故郷の味」を知っている人間のひとりなのだなと思うと、とても貴重な体験をしていたのだなと最近になって気付かされたのでした。
食文化もまた、受け継がれていく大切なものです。私のオモニがハンメの味を受け継いだ様に、いつかは私も1世たちが守り、発展して来た「朝鮮の味」を受け継ぐ日が来るのでしょう。少しばかり責任重大ではありますが…!

話は戻り、9月号の特集ではカルグッスの作り方が掲載されます。
ケランチム同様、ハンメの手作りクッスのことを「ハンメがよく作ってたうどん」と呼んでいたのですが、今回の特集で「カルグッス」というちゃんとした名前があることが判明しました。もっと朝鮮料理と向き合いたいと思います…。

今回の特集を発案し、料理の写真撮影とデザインを担当しました。読者の皆様に「あ~麺食べたい!!」と思って貰えるようなデザインに仕上がっている、はずです!
なにはともあれ「朝鮮麺料理の世界」、お楽しみに…!(麗)


「~である調」はむずかしい

2015-08-06 09:00:00 | ï¼ˆç†ï¼‰ã®ãƒ–ログ
 (S)さんが早々に「~である調」になっていました。ブログの文体の話です。違和感がなくいつの間にか変わっていたので確認してみると、3回目の更新から「~ですます調」をやめていました。

 他の編集部員はどうなのかさらに確認してみると、(K)さんは2回目、(瑛)さん・(愛)さんはなんと最初から、(麗)さんは15回目の更新から、(相)さんは初回の3行目というタイミングで「~である調」になっていました。見たところ特にきっかけはなく、自然と「~である調」に移行したあとは、自由に「~ですます調」と使い分けて更新しています。

 実際にそこまで深く考えることでもないと思うので、私も今までに何度か「~である調」で書き始めようとしました。しかし少し書き進めているとなんだか不自然に感じてきて、結局一度も脱却できないまま本日に至っています。

 個人的な印象としては、「~である調」はより自分の内面のことを語りやすく、「~ですます調」は状況説明に向いているような気がするのですがどうなのでしょうか。「~である調」でしか書けない文章、「~ですます調」でしか書けない文章もそれぞれあるのでは、と思います。

 ブログも今日で99回目の更新を迎えました。きっかけ作りということで、100回目は一度「~である調」にチャレンジしてみたいです。(理)


料理撮影時のおすすめレンズ

2015-08-05 09:00:00 | ï¼ˆæ„›ï¼‰ã®ãƒ–ログ
今年は酷暑ですね。先日、家族で日中に公園に行ってきましたが、暑すぎて着いて5分くらいで私は帰りたくなりました。
自然と食欲も落ちてしまいます。
そんな時は麺料理!そう、9月号のイオの特集は「朝鮮の麺」特集です。
今回特集デザインの担当は私ではありませんが、人手が足りないこともあり、私も料理撮影に行ってきました♪
ということで、今回のブログは私が個人的におすすめする料理撮影する際のおすすめカメラレンズを紹介したいと思います。

料理撮影する際は、念のためにいつも3本ほどレンズを持っていきます。
今回も持っていて良かった~、助かった~と思ったレンズが、60mm単焦点マクロレンズです。


イオ編集部にも置いてあるレンズですが、実は個人的に持っているレンズの一つでもあります。
私が1眼レフカメラに興味を持ち勉強しようと思った時、朝大時代写真部に在籍していた写真好きである父が、私に買ってくれたのがこのレンズです。
60mm単焦点マクロレンズの利点は、
●接写ができる、●単焦点なので明るい、そしてズームができないので自分の足で動いて写真を撮るようになる=●写真がうまくなる、
ということで最初のレンズとしておすすめされました。

イオ編集部に入る前はフィルムカメラにこのレンズをつけて、近所を散歩したり、甥っ子を撮ったりしてただ楽しんでいました。
仕事でこのレンズを使うようになってからは、このレンズの良さにより気づくことができました。

今回の撮影も麺料理ということで最初は標準の明るいレンズを使っていましたがピントを合わせられる距離がきまっているのでなんとも撮りずらく、
60mmのマクロレンズに交換するとスムーズに撮りたい画が撮れました♪

意外に活躍するレンズの一つです♪
マクロレンズって改めていいな~と思いました。
今度もし、レンズを買い足せる機会が訪れたら(そんな日が来るかは別にして)、また違うマクロレンズを買いたいと思います(愛)