【クロモジとは】 ・関東地方以西の本州、四国(瀬戸内海側)及び九州の雑木林に見られるクスノキの仲間。ダークグリーンの樹皮にできる黒い斑点を文字に見立てて「黒文字」と名付けられた(諸説あり)。日本のほか中国にも分布する。 ・樹皮や葉にはテルペネオールやリモネンという芳香成分が含まれ、枝葉を折ると柑橘系に似た特有の香りがする。樹皮を残したクロモジの枝や材で作られた爪楊枝(切り箸)は高級品として茶席の和菓子などに添えられる。また材が白くて美しく、緻密かつ均質で加工しやすいことから細工物や雪国で使う「輪かんじき」などにも使われる。 ・葉は細長い楕円形で、多くの場合、先端が尖る。長さ5~10センチ、幅2~5センチほどで、枝から互い違いに生じる。成葉の表面は濃緑色で毛もないため、触れるとツルツルしている。名前の由来となる文字のような黒いものは藻類。 ・クロモジの開花は葉の展開とほぼ同じ3~4月。花びら