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前にも紹介したが、2005年4月にエジンバラで開催された石油減耗に関する会議の席でC.J. キャンベル氏は「石油時代の前半が今幕を下ろす。それは150年間続き、工業、輸送、貿易、農業、金融資本の急速な拡大を見せ、人口を六倍に増やすことを可能にした。金融資本は、石油にもとづくエネルギーによって焚きつけられた「明日の発展」を「今日の借金」の適当な担保と信じることで銀行によって創られたのだ。石油時代の後半は今黎明にある。石油と石油に依存するすべて(金融資本を含む)の衰えによって明示されるだろう。それは、現在の金融システムと関連する政治構造の崩壊を予告するものであり、いわば第二次世界恐慌である」と語った。(ASPO NEWSLETTER No 53, Contents No.534 ) そして今、私たちはまさに「政治構造の崩壊」が起こりつつある事態に遭遇している。 本稿は、Dmitry Orl
福島の原発事故のすぐ後に私は、『原発をとめねばならない』と題する記事を書いた。福島の事故から、地震や津波によらずとも石油減耗が進むや原発の維持管理が困難になり、日本中を放射能まみれにする原発事故が発生するであろうことを連想・予見したからである。 本稿は、Dmitry Orlov氏のブログCLUBORLOV 2012年4月24日付けの記事Fundraising in Extremisを訳したものだが、彼もまた原発事故の発生を予見して、辛辣なジョークを交えながら、私たちの置かれた苦境を指摘し、一縷の望みをかけている。 Chen Wenling Catch of the Day 昨日にも取り組み始めている必要がある重要な事業がいくつかある。というのは、それらの事業が人類の存続にとって鍵となるからだ。だが、不幸にも、マネーを投資する唯一の目的がさらなるマネーをつくり出すことだと命じる市場経済と国
石油は、主として藻類がオリジンであって、それが特別の地質環境下で地質的な長い時間かけて熟成し、濃集したものである。2006年に世界が石油ピーク(プラトー状態)を迎え、数年後には石油減耗のステージなると、現在の経済規模に対して加速的に石油不足になっていくこと間違いない。そこで藻類から人工環境下で、石油を超スピード促成させようとの研究が広がっているが、安い石油が得られるのであろうか。 ポトリオコッカス藻の光合成石油の非採算 最近まで、ポトリオコッカス藻の石油生成が研究され、経済性の評価がなされてきた。 ポトリオコッカス藻は光合成で石油生成されるが、培養速度が遅く生産コストが800円/㍑、 即ち、1バーレル当たりの生産コストが13万円近くかかる。これに事業的諸経費、クラッキング(精製)コスト等を加えると、おおむね30万円/バレル=3,000ドル/バレルであろう。結局、天然石油代替として事
原発を動かしているエネルギー は何か 原子力発電は、石油、石炭、天然ガス、電力のエネルギーが揃って初めて成立するビッグシステムである。通常、原発とは、ウラン235の崩壊熱による高温水蒸気がタービンを回して発電する、化石燃料の代替エネルギーのように思われているが、あるいは思わせようとしているが、これは誤りである。 天野治氏によると(日本原子力学会誌、Vol.48,No.10(2006))、100万kWの原子力発電所建設に要するエネルギー(単位:Tcal)は、合計967.4で、内訳は電力209.6、石炭625.5、石油132.4としている。これには建設資材の製造、プラント建設、輸送のすべてが含まれている。なお、電力の製造には、国によって異なるが、米国などでは安価な国内石炭火力が多用されている。 石油が使えなくなったら、他のエネルギーで代替できるかどうか 原発建設の主な資材の製造に必
10月7日に中国が、尖閣海域日本領海で中国漁船衝突事件を起こし、さらに尖閣諸島領有権を主張したことに関連して、尖閣諸島周辺海域の石油埋蔵量に強い関心が広がっている。 その内容は、「尖閣列島周辺海域には、世界第二位のイラク並みの1000億バレルを超す石油埋蔵量がある」との報道が殆どであり、これを正しいと思う国民が増えているようである。 しかし、この埋蔵量推定は1970年ころのものであり、その後の調査技術の進歩と詳細な調査の結果、1994年時点での日本政府の公表では、日中中間線より日本側海域での究極可採埋蔵量は32.6億バーレル(5.18億キロリットル)で、1970年時の30分の1である。 なぜ、こんなに違うのか、歴史的に追ってみよう。 1970年簡易調査法による埋蔵量評価 1968年、国連・アジア極東経済委員会(ECAFE)が東シナ海で海底調査を行い、1969年に出されたその報告「
エントロピーからの問題意識 最近、海水中のウランを採集するための、実用的に極めて有望な捕集材が開発された、との報道(日経ビジネス2010/12/14 など)が目に付く。 海水中のウランは、海水1kgあたり3.3×10-9kgにまで拡散されている物質で、エントロピーが非常に高い状態にある。これをエントロピーの低い状態に、人工的に濃集して資源化するには、大量のエネルギー、あるいはお金が必要なではないかと考えるのが普通である。 膨大なエネルギーとお金をかけて、海水ウランを資源化し、電気エネルギーを得ようとしても、EPRは低いのではないか。海水ウラン利用が文明を支えるエネルギーの一部を担えるのは、安くて、EPRが高い場合だけであり、石油ピークが進行し高騰する時代に、海水ウランにそれが可能であろうか。 そのような問題意識で、海水ウランの研究者でない素人であるが、日経ビジネス2010/12/14 の日
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