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今年の「かわいい」
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私は年末のNHK紅白歌合戦を見ないことに決めた。 旧ジャニーズのメンバーが出ないからではない。出演交渉の過程でNHKが今もなおジャニーズの“支配下”にあることが明らかになったからである。 会長の稲葉延雄は10月16日の会見で、ジャニー喜多川による性加害の被害者たちへの補償交渉や再発防止の取り組みを評価し、紅白を含めた出演交渉を開始すると発表した。 だが、ジャニーズ側は補償交渉の詳細についてはつまびらかにしていないし、藤島ジュリー景子が退いたといっても、いまだに隠然たる力を持っているともいわれている。それなのに会長自らが紅白に出てくださいと“哀願”したのだ。今年の流行語を使っていえば「ふてほど(不適切にもほどがある)」ではないか。 だが、このトップのラブコールを断ち切ったのが、その4日後に放送されたNHKスペシャル「ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像」だった。そこでは紅白を担当して最高7組
往生際が悪すぎる。参院政治倫理審査会に参院側の旧安倍派の裏金議員27人が出席の意向を示したが、大半の23人が非公開を希望している。非公開なら議事録も公開されない。国民への説明責任に疑問符が付くが、石破首相は6日の参院予算委員会で「無意味とは思わない」と非公開を容認。「いやいや、意味ないし!」と突っ込みたくなる。 政倫審出席を「我も我も」と希望する理由は、分かりやすい。先の衆院選では党員資格や党役職の停止処分などを受けた裏金議員12人が非公認。政倫審で説明していない裏金議員は「比例重複なし」を科せられ、計28人が落選の憂き目に遭った。 石破は3日の参院代表質問で、来夏の参院選の公認判断について「衆院選と違う対応を行うことは考えていない」と答弁。同じ基準が適用されれば、とりわけ来年改選の裏金議員にとって政倫審出席が「免罪符」となる。来年改選の裏金議員のうち、1年間の党役職停止となった橋本聖子元
大みそかに放送される「第75回紅白歌合戦」をめぐって、最終的にNHKに対し三くだり半を突き付ける形になったSTARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ=スタート社)が今になって頭を抱えているという。今後しばらくは音楽番組だけでなくドラマや情報番組、バラエティー番組にいたるまで、NHKのコンテンツに出演できる可能性を自ら潰してしまったからだ。 今回、スタート社がNHK紅白の出演を辞退した理由は2つある。民放キー局関係者の話。 「一つは紅白出場歌手発表直前に、NHKスペシャルで、故ジャニー喜多川氏の性加害問題をダメ押しで検証したこと。もう一つは出演オファーされたグループがSnow Manだけだったことです。社内協議した結果、スケジュール調整とメンバーの意向ということを表向きの理由として断ったともっぱらです」 スタート社の出場固辞に対し、驚きと怒りをあらわにしたのがNHKの紅白担当者や
韓国・尹政権の戒厳令騒ぎは半日にして終結したが、おそらく政権は崩壊、日本との蜜月もこれまでだろう。トランプ政権が発足すれば、日米韓の連携も漂流、そこに独、仏を筆頭に欧州の混乱が加わる未曾有の事態に政権維持すら精いっぱいの外交オンチ首相の命運。 ◇ ◇ ◇ … この記事は有料会員限定です。 日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。 (残り3,103文字/全文3,243文字) ログインして読む 【ログインしていただくと記事中の広告が非表示になります】
やっぱり違法な選挙活動だったということなのか。 3日の参院本会議で、立憲民主党の辻元清美参院議員が、先月の兵庫県知事選に無所属で立候補したN国党の立花孝志党首を念頭に質問した。立花党首は選挙期間中「当選を目指さない」として斎藤元彦知事を応援する、異例の選挙活動を展開していた。 辻元氏が「(他候補の応援が許されれば)誰かを当選、または落選させる狙いで複数人が立候補する選挙運動が可能になってしまう」と指摘すると、村上誠一郎総務相は「一般論」と断ったうえで、こう答弁した。 「候補者が他の候補者の選挙運動を行う場合には、その態様によっては公選法上の数量制限などに違反する恐れがある」 公選法では候補者1人あたりの選挙カーや、配布ビラの数などが定められている。数量制限がある。なのに、立花候補が斎藤候補を当選させるために活動すると、単純計算で発信力が2倍になってしまい、公選法に抵触するのではないかという
NHK大河ドラマ「光る君へ」は、なんとか世帯視聴率で過去最低は免れそうだが、良くも悪くも、まるで話題にならないまま12月15日放送で終わる。大石静の脚本、女性主役のドラマを得意とする内田ゆきプロデューサーが制作統括ということで、大いに期待されながらコケた。 「大河としては、初めての平安時代のメロドラマということもありますが、とにかく全体像が分かりにくいんです。戦国ものなら信長、秀吉、家康という絶対的ヒーローがいて、そこを中心に敵味方や家臣らの人間が描かれ、ストーリー展開も戦の勝ち負けとはっきりしています。しかし、『光る君へ』は左大臣や蔵人などの官位制、天皇の権力、当時の婚姻習慣などの予備知識がないと理解しにくいんです。早い話、藤原道長(柄本佑)がどのくらい偉い人なのかもよく分かりません。だから紫式部のまひろ(吉高由里子)が、道長へのラブレターでもあった源氏物語を書き続けたモチベーションが伝
伝説の“”呼び屋でプロデューサーの康芳夫氏が12月2日午前4時45分、入院先の群馬県高崎市内の病院で老衰のため死去した。87歳。葬儀は近親者のみで行う(喪主は長男の誠さん)。後日、お別れの会を開く予定。 破天荒という言葉が相応しい生涯だった。1937年、東京生まれ。私立海城高校を経て東大卒業後、世界的プロモーターとして活躍。トム・ジョーンズ来日公演、国際ネッシー探検隊(石原慎太郎総隊長)、チンパンジーと人間の「中間種」という触れ込みのオリバー君招聘、アントニオ猪木対モハメド・アリ、ロス五輪独占放送契約(未遂)など奇想天外な企画の数々で世間をアッと驚かせた。出版では戦後最大の奇書「家畜人ヤプー」をプロデュース。実業家ならぬ「虚業家」を自称した。 ■「人生は退屈しのぎにすぎない」 また晩年は俳優としても活動。2014年公開の映画「渇き。」(中島哲也監督)では小松菜奈の愛人役の広域暴力団組長役で
これは、石破内閣にとって致命傷になる恐れがあるのではないか。「終わったこと」と思われていたカジノ汚職が、アメリカ発で再燃する可能性が出てきたからだ。 日本のIR事業(カジノ)をめぐる汚職事件に関連し、日本の国会議員にワイロを渡したとして、中国のオンライン賭博業者「500ドットコム」(現ビットマイニング)の元CEO潘正明被告を「海外腐敗行為防止法違反」で起訴したと、米司法省が発表した。 「500ドットコム」は、ニューヨーク証券取引所に上場しているため、米司法省が捜査していた。「500ドットコム」が1000万ドルの罰金の支払いに同意し、起訴内容が11月18日に公表された。起訴したのは6月18日だ。起訴状によると、潘被告は2017年8月ごろ、日本の国会議員1人に200万円を渡し、さらに翌9月には複数の国会議員らに総額約2650万円の現金を提供したという。 国会議員の名前は伏せられているが、東京地
退役海軍特殊部隊員(ネイビーシール)であり、米軍で陸海空の特殊訓練を修了した、たった1人の人物がデイビッド・ゴギンズ氏。講演者としても引っ張りだこで、全米の大企業の社員やプロスポーツチームのメンバー、数十万人の学生に、自らの人生の物語を語っている。 全米で500万部を突破し、世界24カ国で翻訳された本の著者でもある彼は「ほとんどの人は全力の40%しか出さずあきらめてしまう」と言う。邦訳版『CAN'T HURT ME(キャント・ハート・ミー) 削られない心、前進する精神』(サンマーク出版)より一部抜粋、再構成してお届けする。 ◇ ◇ ◇ 俺はとりつかれやすく、前のめりに突っ走るタイプだ。「やりすぎだ」と叩かれることもある。でも、俺は最近のアメリカ社会にはびこる考え方には、どうしても納得できない。流れに身を任せるだの、タイパだのコスパだのって考え方だ。 手抜きや効率化なんか、クソ食らえだ。
県民だけでなく日本中が“終わらない知事選”の行方に注目している。 17日に投開票された兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦知事(47)に浮上した公職選挙法違反疑惑。同県内の広告会社「merchu(メルチュ)」の代表、折田楓氏(32)がブログで斎藤氏の選挙戦を巡るSNS戦略を投稿。自信たっぷりに「広報全般を任された」「仕事」などと書き込んだことが発端となり、TVや新聞、ネットで連日、大騒動の展開となっている。 公選法の規定では、選挙運動で報酬を支払うことのできる対象は事務員や車上運動員、手話通訳者らに限定されていて、県選挙管理委員会も今回のケースについて、「一般論として、報酬が支払われていたら公選法違反に当たる場合がある」と説明している。 紀藤正樹弁護士(64)は自身のX(旧ツイッター)で、《法の厳正な捜査が必要で前代未聞の選挙に曖昧さは許されません》などと投稿。一方、斎藤氏は「公選法に抵触
生稲氏はANNの取材にも「いえいえ、私は議員就任後は靖国には参拝していません」とキッパリ答えているが、どうも怪しい。2022年の参院選で初当選。旧安倍派「5人衆」の萩生田光一経産相(当時)の全面支援を受け、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の関連施設を回っていたのは記憶に新しい。それから1カ月後の終戦の日、生稲氏は当時、萩生田氏らと総勢20人超で靖国参拝したと各メディアで報じられていた。 裏金幹部といい、旧安倍派の面々は記憶力に疑問符が付く議員ばかり。要人が外交問題の火種になるのもシャレにならない。28日召集の臨時国会で問いただす必要がある。 ◇ ◇ ◇ 1980年代に一世を風靡した「おニャン子クラブ」元メンバーで、2022年夏の参院選で初当選したばかりの1期生。生稲氏といえば、あの“パクリ疑惑”だ。●関連記事『【もっと読む】元おニャン子生稲晃子氏が石破内閣の外務政務官に…米ロ中相
自民党議員の「記憶」がまたも波紋を起こしている。世界文化遺産に登録された新潟県の「佐渡島の金山」をめぐり、現地で行われた24日の追悼式を韓国側がボイコット。日本政府代表として出席した生稲晃子外務政務官が、靖国神社に参拝した過去を問題視したという。ところが、生稲氏は「参拝していない」の一点張り。どうなってんの? 佐渡の金山登録をめぐっては、戦時中に朝鮮半島出身者が強制労働させられたとして韓国政府が猛反対。日本政府が朝鮮人労働者に関する展示と、追悼式を毎年開催することで合意した経緯がある。同日の追悼式は初の手打ちセレモニーとも言える行事で、朴喆熙駐日大使や遺族らが出席予定だった。 「韓国側から政務官以上を出すよう求められた外務省は、22日に生稲政務官の出席を発表。間もなく韓国メディアが靖国参拝について報道し、国内世論の反発を懸念した韓国側は不参加に追い込まれた格好です。もっとも、生稲氏は外務省
「広報全般を任せていただいていた」──。兵庫県西宮市の広報・PR会社「merchu」の折田楓代表が、兵庫県知事選における斎藤元彦陣営のSNS戦略を喜々としてカミングアウト。斎藤知事側は大炎上中の公職選挙法違反疑惑の否定に躍起だが、図らずもヤバい体質を露呈している。 ◇ ◇ ◇ 折田氏は20日付でネット投稿プラットフォーム「note」に公開した記事でこう記している。 「私が監修者として、運用戦略立案、アカウントの立ち上げ、プロフィール作成、コンテンツ企画、文章フォーマット設計、情報選定、校正・推敲フローの確立、ファクトチェック体制の強化、プライバシーへの配慮などを責任を持って行い、信頼できる少数精鋭のチームで協力しながら運用していました」 総務省のネット選挙ガイドラインには、業者に選挙運動用サイトなどに掲載する文案を主体的に企画立案させ、報酬を支払えば「買収となるおそれが高い」とある。
現在、NHKで「坂の上の雲」が再放送されている。15年前のドラマで、2009年11月から11年12月まで足掛け3年にわたって放送された。3部構成、全13話の超大作だ。司馬遼太郎の同名歴史小説を原作に、秋山真之と秋山好古の秋山兄弟と正岡子規という松山に生まれ、明治という時代を生きた3人の若者を軸に物語は進んでいく。 ドラマは、真之を本木雅弘、好古を阿部寛、そして正岡子規を香川照之が演じた。他に子規の妹・律を菅野美穂、好古の妻・多美を松たか子、真之の妻・季子を石原さとみ……と豪華な俳優陣が顔を揃えた。 東郷平八郎には渡哲也、大山巌が米倉斉加年、陸奥宗光が大杉漣、高橋是清が西田敏行と鬼籍に入ってしまった懐かしい顔ぶれも。 当時、見ていたので再放送はいいかなと思っていたが、1話見て我慢がならず、毎週楽しみに見ている。圧倒的スケールで描かれた壮大な物語にクギ付けだ。 そもそもNHKの大型プロジェクト
17日投開票の兵庫県知事選に出馬した「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏の行動を巡ってSNSで物議を醸している。 立花氏は当選を目指さない候補者として、斎藤元彦県知事の疑惑を晴らし、擁護派からは「メディアの嘘を暴いてくれた」と感謝され、反対派からは「当選をアシストした」と批判された。18日には、オンライン署名「Change.org」で、「兵庫県知事選に関連した立花孝志氏の行為に対して、公正な調査を求めます」と題したページが立てられた。22日現在で、3万6000人を超える署名が集まっている。 「選挙期間中の言動で立花氏と兵庫県議会の対立は悪化し、百条委員会の奥谷謙一委員長は選挙期間中に自宅兼事務所前で脅されたと主張。対して立花氏は真っ当な政治活動であるとし、奥谷氏を名誉棄損で訴えました。また、対抗馬だった元尼崎市長の稲村和美氏を応援した市長会のメンバーの選挙に対抗馬を置くとして、自ら来年1
混沌とした選挙戦の裏側で、不法行為が行われていたのか。パワハラ疑惑などで失職し、出直し選で再選を果たした斎藤元彦兵庫県知事(47)に公職選挙法違反疑惑が急浮上。SNSは大炎上だ。 問題が明るみに出たきっかけは、選挙で斎藤氏の広報戦略を引き受けたコンサル会社「merchu(メルチュ)」の折田楓代表が20日にnoteに投稿した記事。「兵庫県知事選挙における戦略的広報:『#さいとう元知事がんばれ』を『#さいとう元彦知事がんばれ』に」と題され、メルチュ側が斎藤氏に広報戦略を提案する様子が記されている。 例えば、「兵庫の躍動を止めない!」というコピーや「#さいとう元知事がんばれ」というハッシュタグを考案。ポスターやチラシ、選挙公報の仕様については「デザインチームと日夜追求しました」と書いている。さらに、立ち上げたXの「さいとう元彦応援アカウント」は選挙期間中に「『さいとう元彦(もとひこ)』とお書きい
「このような厳しい状況を迎えていることは私自身、痛恨の極みです。世界で13万人以上の従業員とその家族の生活を預かる身として責任を痛感している」 日産自動車の内田誠社長は、11月7日の9月中間決算発表の席でこう述べた。 売り上げは5兆9842億円と前年同期比1.3%減だが、営業利益は90.2%減の329億円、純利益では93.5%減の192億円と大幅減益だ。業績の悪化で世界の生産能力を20%削減、世界の従業員の9000人を削減する方針を示した。そして、経営責任を取り自身報酬の50%返上を明らかにした。決算発表を聞き、中堅社員がこう怒りをぶちまける。 「9000人削減は当然国内従業員の大リストラが始まるということ。社長の給与は6億5700万円、50%を返上しても3億円以上を受け取る。『会社の危機に3億円の給与をもらっている場合か、ふざけるな』とする声が社内に充満している」 業績低迷の原因は、稼ぎ
斎藤元彦氏(47)が知事再選を果たした兵庫県知事選の最中、候補者の一人だった「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首(57)が県議会調査特別委員会(百条委員会)の奥谷謙一委員長(39)の自宅前で行った演説の様子がネットで拡散され、SNS上で《これはひどい》《恐ろしい》といった声が飛び交っている。 18日の会見で、奥谷氏は「私の自宅兼事務所なんですけれども、家の前で(立花氏が)街頭演説を始めた」と言い、続けて「『引きこもってないで家から出てこいよ』みたいなことを言ってたんですね。立花氏の認識として、事務所と登録していますけど、私の自宅であるという認識は彼にはあったということは、これは明白であります」と説明。恐怖を感じた母親が「避難」したことも明らかにした。 これに対し立花氏は19日、動画を公開。「奥谷については全く反省していないようなので裁判していきます」と提訴する考えを示した上で、「自宅前
まだまだ一波乱も二波乱も起きそうだ。 兵庫県知事選で再選した斎藤元彦氏(47)が19日に県庁を訪れ、当選証書が手渡された。自身のパワハラ疑惑を含む文書告発問題で県議会から不信任決議を突きつけられて失職した斎藤氏。出直し選で勝利し、再び県政のかじ取り役に戻ったとはいえ、これにて一件落着とはいかない。告発文書問題はまだ終わっていないからだ。 県議会の調査特別委員会(百条委)は18日、証人尋問を25日に開き、斎藤氏に3回目となる出頭を求めることを決めたのだが、この日、報道陣を驚かせたのは百条委メンバーの一人、竹内英明県議(50)が議員辞職願を提出し、許可されたと発表したことだ。 所属していた「ひょうご県民連合」などによると、知事選期間中、竹内氏に対する誹謗中傷がネット上で過熱したのが理由。斎藤氏を応援する目的で立候補した政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首(57)が、SNS上で竹内氏
「SNSのプラスの面を強く感じた」「県民一人一人の勝利だ」──。神戸市中央区の選挙事務所前に集まった1000人近い支持者を前に堂々の勝利宣言だ。兵庫県知事選は17日の投開票の結果、県議会の不信任決議を受け、自動失職した斎藤元彦前知事(47)がまさかの再選。前尼崎市長の稲村和美氏の圧勝とみられた下馬評を覆し、逆転した格好だ。パワハラやおねだりなど、さまざまな疑惑で県庁を追われた斎藤氏がなぜ逆風をはねのけ、支持を集めたのか。カオスな出直し選を制したキーワードは「同情論」と「陰謀論」だ。 ◇ ◇ ◇ 9月30日の失職直後から独りぼっちで駅前に立ち始めた斎藤氏に声をかけるのは当初、数人程度だったが、しょんぼりした様子がSNS上の支持者を通じて拡散。日を追うごとに「同情」を誘い、10月31日の告示後は聴衆の輪が広がり、16日に最後の演説会場となった神戸・三宮駅前には3000人が詰めかけた。 「こ
「女性は大学禁止。25歳以上は結婚禁止。女性は30歳以上になったら、子宮を摘出させる」 「SFやで~」と言い訳しながら、女性の出産を促すためにはこれくらいのことをしないと……。自身のユーチューブ番組でそう語ったのは、衆院選で3議席を獲得した「日本保守党」代表の百田尚樹である。 こやつの発言には以前から辟易していたが、これには体が震えるぐらいの怒りを覚えた。「女性蔑視」というレベルではない。同じ日本人として、この国で同じ空気を吸っているのが嫌になった。 だが、怒れる女性たちが同党の事務所に押し寄せ、「百田を出せ! 女性たちに謝れ!」と怒号を浴びせたという話は聞かない。望月衣塑子や中沢けい、江川紹子たちはXでつぶやいていないで、自らが率先して動くべきではないのか。 テレビのワイドショーでこの発言を取り上げ、コメンテーターたちが舌鋒鋭く百田を追及したところはあったのだろうか。百田ごときと軽んじて
“首相の予習”が話題となった。 石破首相は14日午後、APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に出席するため南米ペルーに出発した。その前日、首相官邸で石破首相がある一冊の本を持ち歩いていたところを報道各社のカメラが捉えた。明石書店が展開する地域学習の入門シリーズ「エリア・スタディーズ」の一冊、『ペルーを知るための66章』だ。 外遊直前に入門書を手にする石破首相には、SNS上で「読んでる本がこんなにあけすけな総理がいたか」「まさかの一夜漬け」といった声が寄せられた。 とはいえ、侮るなかれ。このシリーズは「各地域社会のエキスパートがガチでつくった入門書」として評価が高く、多くの図書館に配架されている。明石書店編集部の担当者に取材すると、「我々もこうした形で注目され驚いております」と、こう続ける。 「たしかに入門書ではありますが、専門的な内容でも平易な文章で書かれており、地域社会の重要な情報
17日に投開票日が迫る兵庫県知事選。当初は前尼崎市長の稲村和美氏が大きくリードと伝わっていたが、パワハラやおねだりなどさまざまな疑惑で逆風が吹いていた斎藤元彦前知事が激しく追い上げているという。どうやら「パワハラは捏造された」という陰謀論めいた主張が広がり、支持が盛り返しているようだ。先週の土曜日(9日)斎藤の選挙活動を丸一日追った本紙記者は、異様な光景を目撃した。 「今日は斎藤さんに謝りに来ました。聴衆のみんなも斎藤さんに『今まで誤解しててごめんね』って伝えていました」 こう話すのは、斎藤の街頭演説に来ていた70代の女性だ。この日の朝、JR兵庫駅前(神戸市)で行われた街頭演説には、250人ほどの聴衆が集まった。斎藤が「初心に返りもう一度頑張っていきたい」と話すと、「斎藤さんは悪くない!」などと声援が相次ぎ、大盛り上がりだ。最前列で一言一句に「ウンウン」とうなずいていた冒頭の女性は、真っ赤
11月10日、兵庫県高砂市の高砂市文化会館じょうとんばホールで、シンガーソングライター・そえんじ(42)とのコラボライブと講演を行ったのが、80年代の漫才ブームをけん引したコンビ「B&B」の島田洋七(74)。今回で総講演回数5000回目となった洋七は、講演回数日本一の記録を更新している。 「周りからはギネスブックもんだと言われますが、講演は吉本を辞めて食えないから始めただけで、記録なんてまったく考えていませんでした。コロナ禍で依頼が激減したりと苦しいときもありましたが、気づいたら5000回まで来たという感じです」 こう話す洋七はさらに、相方の島田洋八(74)と6年ぶりにコンビを復活させ、漫才を披露。74歳の2人は40分間しゃべり倒したという。漫才と言えば、年末に決勝が行われる「M-1グランプリ2024」に過去最多の1万330組がエントリーしている。2002年から5年、審査員を務めた洋七はM
何が起きているのか。17日に投開票日が迫る兵庫県知事選。当初は前尼崎市長の稲村和美候補が大きくリードと伝えられたが、終盤を迎え情勢は一変した。メディア各社の調査で、パワハラやおねだりなど、さまざまな疑惑で失職した斎藤元彦前知事が激しく追い上げているというのだ。 あれだけ負のイメージが広がっていたのに、なぜここまで息を吹き返しているのか。日刊ゲンダイ記者は現地に向かった。 斎藤氏の演説は毎回多くの聴衆が駆けつけ、「サイトウコール」が起こるなど異様な熱気に包まれている。 「『斎藤さんがパワハラをした事実はなく、メディアや県議がおとしめようとしている』といった、陰謀論めいた主張がネット上で急激に広がっています。それを積極的に拡散しているのが、無所属で出馬したN国党党首の立花孝志氏です。SNSや街宣を通じた彼の拡散力はあなどれず、斎藤氏の聴衆の数はここ2週間で2倍にも3倍にも膨らんでいます」(県政
「浮かれた部分があった」──。躍進を遂げた衆院選直後、不倫相手の元グラドルと都内のワインバーで密会。7月下旬に地元・香川県高松市のシティーホテルで共に過ごした一夜も写真週刊誌「FLASH」にスッパ抜かれた。その人の名はもはや言うまでもなく、国民民主党の玉木代表である。 冒頭のように、謝罪会見では政界のキャスチングボートを握った「モテ期」到来に調子づいていたことを認めながら、元グラドルとの男女関係は「プライバシー」を理由に言葉を濁した玉木氏。実は今回の不倫劇、玉木氏個人の倫理観のみならず、率いる政党の「政治とカネ」の倫理問題も問われかねない。 国民民主は対象要件を満たし、毎年、政党交付金を受け取っている。今年の交付額は12億6300万円に上る。原資は全て国民の血税だ。使い道は特に制限されていないが、毎年、総務相に使途の報告書を提出する義務がある。それが「政党交付金使途等報告書」だ。9月末には
異様な雰囲気になってきた。 17日投開票の兵庫県知事選。パワハラ、おねだりなどの疑惑を受け失職した斎藤元彦前知事に加え、稲村和美前尼崎市長、日本維新の会を離党した清水貴之前参院議員ら計7人による争いになっている。驚くのは、疑惑を巡って、兵庫県議会の百条委員会で追及されている斎藤氏に対し、SNSで「頑張れ」の声が続出していることだ。 「一部で斎藤さんの実績を評価する報道が出たことで、先月31日の告示日前から『頑張れ』の声は上がっていた。さらに、NHKから国民を守る党から出馬した立花孝志氏が斎藤さんの応援演説を展開し、その動画を拡散。結果、斎藤さんのリアルの街宣に数百人が集まる人気ぶりです」(県政担当記者) 前回2021年知事選の際は自民党と維新の推薦を得た斎藤氏だったが、一連の問題を受け、今回は完全無所属。手弁当で選挙を戦わざるを得ない斎藤氏だが、立花氏の“助太刀”もあって知名度アップは上々
突然「モテ期」に突入した国民民主党の玉木雄一郎代表。10.27衆院選で4倍増の28議席に躍進し、与党過半数割れ政局のキーマンに躍り出た。20~30代の若年層を中心に玉木代表への期待が高まっているという。だが、この男には自公政権の延命に手を貸した“裏切りの歴史”がある。だまされちゃいけない。 ◇ ◇ ◇ 11月11日召集予定の特別国会での首相指名選挙をめぐり、政界では多数派工作の駆け引きが続く。自民党は31日、国民民主と幹事長会談。立憲民主党の野田佳彦代表は30日、日本維新の会の馬場伸幸代表、共産党の田村智子委員長と個別に党首会談を行った。 自民と立憲の双方からラブコールが送られている国民民主の玉木代表は、立憲からの党首会談の申し入れを拒否。ハナから、自民と政策ごとに連携する「部分(パーシャル)連合」一択なのだろう。衆院選で国民民主へ投じられたのは「自公政権にノー」の批判票なのに、野党第
5月に「週刊文春」などで、37歳年下のファンの女性と不倫が報じられたベテラン声優の古谷徹(71)だが、今月11日からスタートしたフジテレビ系アニメ「ドラゴンボールDAIMA」でヤムチャ役は降板。後任には声優の鈴木崚汰(25)が起用された。アニメの公式サイトは、《「ドラゴンボール」シリーズにおいて、永らくヤムチャ役を務められた古谷徹さんですが、担当声優の交代を行うこととなりました》と報告した。 古谷は2023年9月まで4年半の間、ファンの女性と不倫の関係にあり、口論になり手をあげたり、妊娠・中絶させたことが報じられ、本人はXを更新し報道された内容が事実と認め謝罪していた。 それを受け、古谷の所属事務所は「名探偵コナン」の安室透役、「ONE PIECE」のサボ役の降板を発表。古谷はこの2役の降板について、自身のXで《今の自分に唯一できる償いの形》と表現していた。 「不倫報道後、活動休止状態に追
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