四方を海に囲まれた日本は、塩造りに最適? いいえ、土地が狭く雨が多い 日本は、実は塩造りには不向きな土地なのです。 長い歴史の中で大変な苦労を重ね、創意工夫をしてきた先人たちの努力と 知恵が、世界でも評価される安全で質の高い現在の塩造りにつながっています。 塩は、「海水」のほか、地殻変動によって陸上に取り残された海水が長い年月をかけて固まった「岩塩」、海水が岩塩に変化する前にできる「濃い塩の湖」、などから取り出します。 世界で生産されている塩のうち最も多く使われているのは岩塩で、塩全体の約6割を占めています。しかし、日本には岩塩や塩湖などがないため、昔から海水だけが塩造りの原料でした。そして、日本はその風土の事情から、海水から塩を造っているほかの国々にはない、塩造りの苦労を重ねてきました。 海水から取り出す塩(海塩)は、世界ではそのほとんどが「天日塩」という製法で造られています。これは、海