意識不明のまま出産…長崎の女性の数奇な半生 「奇跡の母」として一躍時の人、60年後の今は? 2024/08/05 [11:30] 公開 交通事故で意識不明に陥った長崎市内の女性が、眠ったまま赤ちゃんを産んだ-。60年前の長崎新聞に、こんな記事を見つけた。献身的に妻を看護した夫や前代未聞の出産を成し遂げた医療従事者の実話は、たちまち全国に広がり、書籍化、映画化までされた。“奇跡の母”として、一躍時の人となった女性。その数奇な半生を追った。 ■飲酒運転で 記事は1964年4月12日、「半年も意識不明のまま出産 世界でも初めて?」の見出しで掲載。同市のキャバレーのホステスだったケイコさん(当時25)=仮名=は前年10月、同僚女性と客の計6人でドライブに出かけ、事故に遭った。運転手の男性は周囲の制止を聞かず、飲酒運転でスピードを出した挙げ句、カーブを曲がりきれずにサクラの木に激突。ケイコさんは頭を