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情報システム学会は、社会への提言などを発信して行きます。 情報システムは、情報社会の進展にとって益々重要な存在となっています。 社会への提言は、当学会の設立理念に沿い情報システムが真に人間中心の情報社会を実現するために、現実に社会で生じている情報システムの問題、今後、予想される情報システムの問題と情報システム政策等について検討結果を学会理事会承認の下、学会の見解として表明しより良い社会を実現する一助とするものです。 要約版 PDF 本文 PDF 参考文献 PDF 軌道修正が求められるマイナンバー制度 情報システム学会は2013年7月、マイナンバー制度の目的とその導入に賛同する提言を公表した。そのなかで、必要なシステムの設計・開発を開始する際には、実現したいことの明確化と、業務プロセスの見直しなど広い意味での制度面の改革が不可欠であることを指摘した。2016年1月のマイナンバー導入から8
オブジェクト指向を哲学として考えるようになったきっかけは、あのヨースタイン・ゴルデル著『ソフィーの世界』[1]です。本書を読まれた方は、オブジェクト指向の知識があれば、ほぼ全員「プラトンのイデア論とオブジェクト指向の考え方はとても似ている」という感想をいだかれた筈です。 筆者はかつて自身のHPにそのことを書いたところ、高校生からメールをいただいたことがあります。’90年代終わりの頃だったと思います。 「独学でオブジェクト指向言語の勉強をしています。この書籍を読んだとき自分も同じことを感じた。同じ考えの人を発見できて嬉しかったです」 この高校生より筆者の方が嬉しかった、それも独学の高校生です。 「自分の周りにこのような話をできる人はいません。イデア論とオブジェクト指向の関係のような話はソフトウェアを仕事にしている人達の間では常識なのでしょうか?」 常識なのかと問われても、残念ながら筆者の周り
情報システム学会 第 7 回全国大会・研究発表大会 [] []-1 要旨 ソフトウェア開発の最上位の要求分析フェーズでは,自然言語記述で要件(仕様)を記述し,これを,概念レベ ルのクラス図に書き換えてモデルの精微化を図る.しかし,クラス図の書き方については,具体的な指針・方法論 を教えるテキストは多くない.本稿では,認知文法の基本的な考え方を準用して,このような曖昧な教育方針にな っている背後に,日本語と英語の「言語差」が存在することを主張する.具体的には,クラス図は,英語の第 1 文 型~第 5 文型にそのまま対応している.従って,動詞中心であり,「格」を自由に助詞によって指定できる日本語 を,そのままクラス図にあてはめるのは,容易ではない.クラス図を描く前に,日本語による仕様書記述中に含ま れる因果関係や主語となり得る名詞を探す「クリティカルリーディング」が必要と思われる. 1. はじ
最近、大規模システムの開発が難しいとはどういうことなのだろうか、ということを少し考え直しています。中小規模のシステム開発と違って、大規模システムでは、意思決定に時間がかかり、コミュニケーションロスが大きく、生産性が著しく悪化する、ということを常日頃体感しています。じゃあ、その構造はどうなっているのか、と自問自答してみると、15年余り前の1990年代後半に電気学会の情報システム技術委員会における巨大システム調査専門委員会(高橋勝委員長)において、「複雑さ」に焦点を当てて、大規模システムの難しさの構造を明らかにした研究結果と、その当時、私自身が参画していた大規模プロジェクトのプロマネをされていた岡村正司さんの著作に立ち返って考えていることに気づきます。 前者については、芳賀正憲氏のメルマガ『連載 情報システムの本質に迫る 第11回 複雑さ、コミュニケーション、能力開発 あるいは プロジェクト管
ソフトウェア構築における生産性や信頼性を一挙に高める「銀の弾はない」で有名なフレデリック・ブルックスさんが、『人月の神話』以来、実に35年ぶりの新作『デザインのためのデザイン』を出されています。 昨年12月、『デザインのためのデザイン』に合わせて、長らく絶版だった『人月の神話』も、従来の縦組みから横組みにして再刊されたことで、合わせて2冊を手に取ることができるようになりました。 旧版の『人月の神話』の愛読者でもあったのですが、今回『デザインのためのデザイン』を手に取る上での最大の関心事は、『人月の神話』が書かれた時から35年の間に、システム構築において何が変わったのか?、そして、いま何が課題なのか?、ということでした。 35年前を想像してみて、一番異なっているのは、システム構築に必要となる環境です。思いつくものを少し上げてみると・・ パソコン、メール、グループウェア、インターネット、ウェブ
日本のプロ野球、アメリカのメジャーリーグとも、ポストシーズンを終え、すっかりストーブリーグに入りました。今年の野球に関する話題の中で一番印象に残っているのは、メジャーリーグにおいて10年連続年間200本安打の記録を達成したシアトル・マリナーズのイチロー選手です。 イチロー選手については、日本で7年間連続首位打者、・ゴールデングラブ賞の記録を残した後、アメリカのメジャーリーグでも活躍し、1年目に新人王・MVP・首位打者・盗塁王となり、2004年には262安打を放ち、ジョージ・シスラーのもつ年間257安打を84年ぶりに更新しています。最近の記録は、80年前や100年前の大リーグ草創期のものばかりになってきています。 今さらながらの感があって恐縮なのですが、最近、イチロー選手のインタビュー記事や語録をまとめて読んでみて、改めてイチロー選手の凄さを再認識したので、今回は、イチロー選手の言葉を通して
前回、前々回に続き、「やる気」にこだわっているのですが、その理由は、内発的動機付けがベースとなる「モチベーション3.0」の世界の出現によって、ルーティンワークよりも、工夫や創造性が必要とされる業務が増えていることにあります。そして、その傾向は、コスト削減の圧力の中で、プロジェクトにおいても、定型的な業務やローレベルのスキル、即応性の求められないタスクは、オフショアやニアショア(国内の遠隔地開発拠点)へ切り出し、代替することが求められています。そうすると、残るのは、非定型的な業務、ハイレベルのスキルが要求されるタスク、顧客との折衝や議論に即応が求められるタスク等が残ります。 たとえば、プロジェクトの組成に先立つ事前検討や要件検討、基本構想工程であり、そこにおける業務や基盤、アーキテクチャの将来モデルの模索、初物プロダクトのフィージビリティ・スタディや開発方法論そのものの選択の検討などです。そ
前回は、知識には表面的な形式知とその奥にある暗黙知があり、ソクラテスが追求している知識とはどうやら暗黙知らしいというお話でした。
一昨年来のトラブル・プロジェクトをようやく収束させたこともあり、次のプロジェクトの提案活動や、案件立ち上げに業務をシフトし始めています。なにはともあれ、今回の反省を一言でいうと、プロジェクト受注以前の体制組成時に、スコープの見極め、対象業務・システム内容の把握が十分にできない状態で、プロジェクトを推進してしまったことです。 業務知識が不足し、対象業務領域の経験が不十分であったため、何が問題かの把握そのものが遅れ、リカバリー範囲が拡大してしまいました。 一番良いのは、業務・システム知識など、必要なスキルをもっている要員で体制を構築してスタートすることです。必要なスキルをもった要員が最初から十分に揃ってスタートできるプロジェクトの方がまれであることを考えると、次は、この不足の状況をプロマネやライン長が理解した上で、さまざまな手を打つことです。 プロジェクトの推進と並行して、社内外から必要要員の
はじめに 巷の技術者向け書籍を読んで何か物足りない、薄っぺらな感じがするものが多い。哲学が感じ取れない。単なるノウハウもの、こうすればできるという実践書ならそれで用が足りる。それで良しとしてしまい何の疑問も問題意識も生じない。一方、海外の工学書からは読んでいて単なる技術以上の奥深さ、哲学が感じられる。翻訳に値する名著のみが日本に持ち込まれていることもあろう。これは表面的な技術力の差だけではない。名著には技術以前に哲学があり、思想がある。我々が学びとるのは単に実践的なテクニックのみで良いのだろうか?日本の工学書がどれだけ海外に翻訳されているのだろうか?これは単純に技術の問題だけではないのではないだろうか。 工学には科学の裏付けがあり、科学には哲学の裏付けがある。本来そうあるべきであろう。しかしながら理工系の大学でどこまで哲学を学べるのであろう。哲学より就職先企業に受け入れられる実践教育が先行
歴史学には全く無縁だった情報システムエンジニアが日本史最大の謎とされる「本能寺の変」の全貌を解明しました。解明された真相は従来の通説をことごとく覆すものです。その内容はプレジデント社より2009年3月に『本能寺の変 四二七年目の真実』と題して出版されていますが、本稿では歴史研究界が長年かかっても解明できなかったことをどうやって情報システムエンジニアがたった1年で解いたのかをご紹介します。 1.「本能寺の変」歴史捜査の経緯 私は工学部出身のエンジニアです。三菱電機(株)に入社したのは1972年。情報システムの構築を担当する部門に配属され、コンピュータの研修を3ヶ月受けて早速システム設計の実務を担当させられました。当時としては大規模な国鉄の貨物操車場の自動化システム「YACS」でした。 これが私のシステムエンジニア(以下SEと略記)としてのスタートでした。以来、一貫して情報システムにかかわる仕
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情報システム学会誌 Vol. 6, No. 1 JISSJ Vol. 6, No. 1 51 要求工学の動向と要求工学知識体系 REBOK 青山 幹雄,中谷 多哉子,斎藤 忍,鈴木 三紀夫,中崎 博明,藤田 和明,鈴木 律郎 要 旨 要求定義は情報システム開発の成否を握る最も重要な活動である.要求定義を組織的に行う技 術体系である要求工学の動向を紹介し,要求工学知識体系 REBOK(Requirements Engineering Body Of Knowledge)を紹介する.REBOK は要求工学を現場において修得,実践し,あわせて, 人材育成のガイドラインとして,わが国の現場の技術者と要求工学専門家が協力して策定した. ユーザとベンダが共通に利用でき,かつ,経営者,エンドユーザから専門家まで段階的に理解で きるように構成した.本稿では,REBOK の考え方と内容など,その全体像を紹介
情報システム学会メールマガジン読者の皆様、はじめましてよしおかと申します。 IT勉強会について、ぜひ知っていただきたいことがいくつかあります。 上記はIT勉強会カレンダーというもので、hanazukinさんと愉快な仲間達がボランティアで編集公開しているものです。ごらんになって分かるとおり、日本各地で、日々勉強会が開催されています。平日、休日問わず多い日には10件以上の勉強会が開催されています。 内容も、PerlやRubyのようなスクリプト言語の勉強会や、開発方法論の勉強会、あるいはLinuxカーネルの勉強会など多岐にわたります。毎月300を超える勉強会が開催されている姿は壮観なものがあります。
最近、大規模プロジェクトの体制を組成する際に、SIベンダーとしての自社内はもちろんのこと、顧客企業からも、プロジェクト・マネジメント・オフィス(以下、PMOと略)の主管及びメンバーの人出しの要請を受けることが多くなりました。 また、ここ数年急速に、プロジェクト側の立場からみても、プロジェクトの推進において、自社内のPMO組織との連携は、密接になっています。 プロジェクト提案時の受注審議から始まり、案件開始時の実行計画書及び品質保証計画書のレビュー、プロジェクト推進途上での報告会、カットオーバ前のリリース判定審議、そして、リリース後にプロジェクトの教訓を記録する完了報告会まで、ソフトウェア開発のライフサイクル全般にわたってフォローいただいています。 また、プロジェクト本体の活動とは別に、プロジェクトマネージャの育成や各種技術交流会等の主催、組織全体との整合を図るための各種プロジェクト標準の策
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