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tanimiyan.hatenablog.jp
先月今の5人のlyrical schoolについて、その表現の独自性や意義について存分に語った。 全3回で20,000字書き起こししてたくさん語ってもう満足したかなと思っていたが、基本的には客観的な視点で書いた文章なので「結局自分がこの5人のリリスクをどう好きだったのか」みたいな話はほとんど書いてないことに気づいた。なので、ごくごく個人的な気持ちを文章に起こしておきたい。まあ自分の文章なのでこれまでと似た感じにはなるかもしれないけど。 何かが産まれそうな感覚 自分はいわゆる「旧体制」からのリリスクのファンであった。まあ現場にもそこそこ行ってて、メンバーからの認知もあってくらいの状態ではあった(ただ、キングレコードへの移籍後はあまり行ってなかった)。なので今の5人のリリスクのお披露目にももちろん行った。しかしまだ自分的にピンときてなくてそこからは1ヶ月に1度くらい行くみたいなゆるいペースだっ
先日アップした記事に続き、7月24日の日比谷野外大音楽堂でのライブを最後に現体制を終了するlyrical schoolの活動と表現を振り返り、彼女達の独自性や活動の意義について考えていく。前回は主にリリックの面に分析を加え、彼女達の表現は他者の手によるものではあるもののそこに様々に本人達のパーソナリティが反映された結果リアリティを持った「アイドルのラップ」として機能しており、そこに彼女達の独自性と魅力があるということを説明してきた。では果たしてそのラップを支えるトラック・サウンドの面ではどうだったのかということが今回のメインテーマだ。ある程度結論を先に言うとリリスクの楽曲のトラック・サウンドは所謂「現行ヒップホップ」を追いかけシーンの写し鏡のような存在にまで変貌した。その変化は2020年代に「アイドルのヒップホップ」を表現するために必要なことだったと考える。 ショーケース的なトラック・サウ
4月12日にlyrical schoolが現体制の活動終了を発表した。今の5人のリリスクでの活動を7月24日の日比谷公園野外大音楽堂でのライブにて終了し、メンバー4人(hinako・hime・yuu・risano)が卒業、その後は新メンバーを募集した上でminanを中心とした新しいリリスクを始めることになる。今の5人のリリスクについては自分は2017年の7月からがっつり追い始めて5年間ずっと見てきたのでとても寂しいと感じる発表であったが、今年に入ってからの諸々の動きやアルバムの曲リストなどで察してるところはあったのでどこかで納得しているところもあった。そしてその直後にリリースされた現体制最後の最高傑作アルバム「L.S.」を存分に味わいアルバムを受けての全国ツアーを一緒に駆け抜けてるうちに半分以上の公演が過ぎ去ってしまったことに気づいた。もうすぐこの5人との時間が終わってしまう。このままでい
Twitterをやっているとフォローしている皆さんがオススメの曲やアルバムのリンクを投稿してくれるので気になったらちょいちょいチェックして聴いてみる、というのは自分のみならず多くの人がやっていることなのではないかと思う。しかしながら自分はApple MusicユーザーなのでSpotifyのリンクが貼られていると一旦見た上でApple Music上で検索したりしなくてはいけないので結構手数を踏まねばならず、結果放置してしまうことも多く面倒に感じていた。なんとかならないものか調べていたら、Google Chromeの拡張機能でこんなのを見つけた。 Twitter上の音楽ストリーミングサービスのリンクを相互変換(Spotify・Apple Music・Amazon Musicに対応)するというサービス。そうそうこんなやつ!しかしPCでしかできないのでTwitter見るのはスマホが主、という自分的
先日のソングトップ10に続き、アルバム単位でのベスト20をまとめてみました。実は先にこっちの方ができていた説。アルバム聴きする旧世代の人間なので、ベストソングよりベストアルバムの方がサクサク選べるんだよね。 過去のものはこちら。 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 自分的にどういうアルバムを選ぶかについては選考基準的なものがあるので書いておきますね。ちなみにこれは毎年の使い回しです。 個々の楽曲:当たり前だけど収録曲が良いと思うかは超大事。ちなみに歌詞やメロディにあまり関心を置いておらず(もちろん強烈なインパクトがあれば覚えるけど)どちらかというとアレンジ・ビート・あと言葉を音にはめた時の気持ち良さみたいな方を重視。 構成の妙:つまるところ曲順。個々の良くても、明らかにかみ合わせの悪い並び順になっていたりし
ずいぶん前の話になるんだけど、ベストセラーになっている「ファクトフルネス」を読んだ。 FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 作者: ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド 出版社/メーカー: 日経BP社 発売日: 2019/01/01 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 「ファクトフルネス」は医師・公衆衛生学者でかつ「ギャップマインダー財団」のディレクターだったハンス・ロスリングが財団に携わっている息子夫妻と共に書き上げた本だ(「だった」と書いているのはこの本の上梓を待たずに亡くなったからだ)。「マインドフルネス」のもじりみたいな概念だけど要は「事実で満たされた状態」ってことで、事実やデータを元に世界を読み解く習慣のことを指す。本書では「分断本能」「単純化本能」「犯人探し本能
またリリスクの話かよ!と思われるかもしれないけど、前回のブログを書いてから2ヶ月で彼女達のライブがまたすごい方向に進んできていると思うのでその点について今日は書きたい。あの記事を書いて以降、都内のライブハウスであった対バン(アウェー含む)にはほぼ全部行ったんだけど、どれもすごく盛り上がってるしとにかく楽しい。しかも毎回毎回成長・進化していて独特のグルーヴ感が出てきていると思うんだけど、ただ「楽しいよ!」とかそういうのではあまり伝わらなそうな気がしたので、深掘りして考えてみたい。 ●リリスク=ウータン・クラン!?予測不可能なライブの楽しさ 今のところYouTubeに上がっている最新のライブ映像は9月10日のアイドル甲子園出演時のものなので、これを素材にして話をしたい。全部見ると25分くらいあるから最初の3曲(10分)でもいい。 まず、ラップしながら踊る曲とそうでない曲が分かれて来ている。具体
色々かまけてて(そんなに色々ではない)書くのが遅くなってしまった。分量多いし月1回とかにしたほうがいいのかもなあとか思いつつあります。 ものんくる「世界はここにしかないって上手に言って」 菊地成孔プロデュースの若手ジャズバンド(といっても二人だけど)の新作。前作以上に歌ものとしての純度が増している感じがしてて、しかもよれたリズムやヴォコーダーの使用などグラスパー以降の今のジャズの流れともアジャストしている秀作。ジャンルの狭間というか境界線上にあるような作品なので、あまりそういうの気にせずに聞いた方がいいと思う。おすすめ。 indigo la End「Crying End Roll」 いろいろありながらもやっぱり川谷絵音って優秀なソングライターだなあと思わずにはいられない一品。メロディラインが美しい。あとは「End Roll I」「End Roll II」を筆頭にドラムが歌ってる感じがしてめ
このブログを読んでたり僕のTwitterアカウントをフォローしてる人にとっては周知の事実だけど僕はlyrical school、通称リリスクの大ファンだ。ところが今年の2月を持ってオリジナルメンバーの3人が卒業して、春から新メンバー加入の上新体制として始動。卒業メンバーの中に推しがいたこともあり、しばらくはまあたまに行くかなくらいの感じでいたのだけど先月のニューシングルリリースイベントやらTIFやらを見てるうちに「これはなんかすごいことになっているのでは……!?」という気持ちになってきたのでそこについて記しておきたい。 一番最初に言いたいことを言っておく。新体制のリリスクをぜひ見てほしい。というか悪いこと言わないから見ておいた方がいいと思う。 ●より「ヒップホップアイドル」へ 新体制になって何が変わったかを理解するには現物を見るのが一番だ。というわけで早速動画投下。 つい最近のTOKYO
ここ最近特にロック雑誌の「分野外のミュージシャン」に対する言及がツッコミを受けることが増えているように感じる(主にRO社が大半だけどMUSICAとかでもたまにある)。それ自体は浜崎あゆみがROCKIN'ON JAPANに載った時からある話でそんなに目新しい話ではないんだけど、SNSで雑誌へのツッコミがアップされることが最近増えた増えた(最近だとwith8月号の夏フェスコーデのページが炎上してた)とか、ここ10年くらいブレイクしたアイドルに「アイドルを超えた」というコピーが冠されるのが普通になってしまったこともあり随分と増えている。 そんな中近年特大級のホームランとして注目されているのが欅坂46の1stアルバム「真っ白なものは汚したくなる」のrockin'on.comにおけるレビューだ。 今週の一枚 欅坂46 『真っ白なものは汚したくなる』 (2017/07/18) 邦楽ニュース|音楽情報サ
一夫多妻制アイドル清竜人25の「ラスト♡コンサート」が6月17日に幕張メッセイベントホールで行われ、3年間続いた活動は終わった。披露宴というコンセプトで(じゃあ今までは何だったのかという話はメンバーも気づいていたけどひとまず置いておいて)ひたすら幸福な空間が4時間にわたり繰り広げられた。先行販売とかでもうちょっと良い席取れば良かったなと思えるくらいにかなり満足のいくステージだった。 その日のライブ自体にはいろいろとレポートが上がっているので今更僕の方でディティールにこだわった記事を書くつもりはない(なにせ3階席だったし)。では何を書きたいのかというと、不思議なグループだった清竜人25とは何だったのかという疑問について突き詰めて考えることをしてみたいのだ。 まずはこの曲を見てほしい。 デビュー曲「Will♡You♡Marry♡Me?」。この曲が清竜人25そのものだ。この後の活動はあくまでこの
このブログの名物記事といえば音楽マーケットの数値読み解きだ。今年もこの季節がやってきたぞ。 一般社団法人 日本レコード協会|各種統計 毎年1月にCD売上、2月に配信売上の通年分が日本レコード協会から出てくるのでそれぞれを元に色々語ってるんだけど今年は2月にまとめてやることとした。理由は自分が1月に忙しかったこと以外にもいくつかあるのでまずそこについて説明しておきたい。 CD売上の深堀ができなくなった 前からオリコンのトップ100の数値を重ね合わせて傾向とか読んでいたのだけどそれができなくなった。なぜかということについては下記を参照いただきたい。 【重要】2016年3月16日以降の「オリコンランキング」に関する記事掲載について 要はオリコンのWebサイトに載っている以上の情報は載せてくれるな、ということだ。そして今年は年間ランキングに売上指数が載らなくなり結果各種サイトにも載らない、というこ
2017年のJリーグが今年ももうすぐ始まろうとしている。世界的な動画ストリーミングサービスの高まりを受けてJリーグもイギリスのパフォームグループと放映権に関する大型契約を交わしたためリーグ戦は配信サービス「DAZN」を中心として放送されることとなった、ということが大きな変化。それによって強化分配金や賞金が大幅に増えるのも特徴で、初年度の今年はそれを見据えて各チームが積極的な補強を行いしのぎを削っている。 ところで、選手バスから降りてスタジアムに向かう選手たちはヘッドホンをしていることが結構多いように見受けられる。彼等はどんな音楽を聴いているんだろうか。日本代表のキャプテンである長谷部誠がMr.Childrenの大ファンであるというのはファンの間では知られた話であるが、他の選手はどうなんだろう。 ということで調べてみた。 取り出したるはエル・ゴラッソの選手名鑑2017年版。 ここでのJ1チー
1〜3月の続きです。善は急げ!(無意味に1週間ほど寝かせたけど) 宇多田ヒカル「SCIENCE FICTION」 花澤香菜「追憶と指先」 Lucy Roce「Tkis Ain't The Way You Go Out」 lyrical school「DAY 2」 Kamasi Washington「Fearless Movement」 橋本絵莉子「街よ街よ」 Dolphin Hyperspace「What Is My Porpoise?」 椎名林檎「放生会」 さよならポニーテール「星の旅路」 YUKI「SLITS」 Hiatus Kaiyote「Love Heart Cheat Code」 折坂悠太「呪文」 Korpiklaani「Rankarumpu」 気がつけばもう今年も半分終わってますが年末に見返すために書いておきます。いやもう随分忘れてるんですが。 ZAZEN BOYS「らんど」
あけましておめでとうございます。今年は去年よりはブログ書きたいと思いますのでよろしくお願いします。さて、今年も最初のエントリは昨年末に行ったCOUNTDOWN JAPANの話から。最初に行ったのは08/09の初日でそこから毎年行っているのでもう9回目になるのか。年越しも8年連続。 今年も昨年に続き行ったのは30・31の後2日。見たのは下記の通り。 30日:岡崎体育→Lovefilm→サニーデイ・サービス→雨のパレード→フジファブリック→きのこ帝国→never young beach→Suchmos→Gotch & The Good New Times→サカナクション 31日:チャットモンチー→Gacharic Spin→plenty→Base Ball Bear→CAPSULE→植田真梨恵→SHE'S→ねごと→RADWIMPS→THE YELLOW MONKEY 特に良かったのはサニーデイ
楽曲ベスト10に続きアルバム単位でのベスト20をまとめてみました。毎回思うけど曲の方が母数多いのに選出少ないのはなんでなんだぜ。知らないんだぜ。 過去のものはこちら。多くなってきたので何が1位かは省略するから、各自の目で確かめてくださいね。 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 アルバムの場合はシングルに加えて追加の選考基準があるのでそれも書いておきますね。 構成の妙:つまるところ曲順。明らかにかみ合わせの悪い曲を並べたりしてるとつらい気持ちになります。 成長性・進化:アルバムというのはシングル以上にそのミュージシャンの一定期間における活動のまとめというような色彩を持つと思うわけ。だから、やっぱり前より良くなってほしいしマンネリ感や成長が見て取れない感じを見ると「惜しいな」と思っちゃう。 時代性:「この2016年に鳴るべき音か」とかいうけどハイパー主観に満
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