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今年の「#文学」
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ジュディス・ヘリン(井上浩一監訳) ビザンツ 驚くべき中世帝国 白水社 2010年 469+xxviii頁 はじめに もうひとつのビザンツ史 第1部 ビザンツ帝国の基礎 第1章 コンスタンティヌスの町 第2章 コンスタンティノープル キリスト教世界最大の都市 第3章 東ローマ帝国 第4章 ギリシア正教 第5章 聖ソフィア教会 第6章 ラヴェンナ・モザイク 第7章 ローマ法 第2部 古代から中世への移行 第8章 イスラームへの防波堤 第9章 イコン 新しいキリスト教芸術のかたち 第10章 聖像破壊運動と聖像崇敬 第11章 読み書きのできる社会、はっきり表現する社会 第12章 「スラヴ人の使徒」聖キュリロスと聖メトディオス 第3部 中世国家となるビザンツ帝国 第13章 「ギリシアの火」 第14章 ビザンツの経済 第15章 宦官 第16章 宮廷 第17章 皇帝の子供たち 「緋産室の生まれ」 第1
野町啓 学術都市アレクサンドリア 講談社学術文庫 2010年 250頁 はじめに 序章 謎の古代都市アレクサンドリア 第1章 ムーセイオンと大図書館 第2章 メセナとしてのプトレマイオス朝 第3章 大図書館をめぐる学者文人たち 第4章 花開くペリパトス派の学風 第5章 哲学都市アレクサンドリア ユダヤ人フィロンとその周辺 文献案内をかねたあとがき 紀元前4~前1世紀の関連年表 解説(秦剛平) * * * * * * * * * * かつて講談社現代新書からでていたものの復刊。いくつかの修正をしているようなので、今後は文庫版を参照することになる。文庫版が出る前の新書版は結構な値段で古書市場に出回っていたので、文庫版の出版はとてもありがたい。文献案内も、学術的体裁を崩さず、一般読者にも配慮したものとなっている。 古代アレクサンドリアといえばかの図書館ばかりが著名である。もちろん図書館があったか
ユリイカ1989年5月(特集:エーコ ベストセラー『薔薇の名前』はいかにして生まれたか) 『薔薇の名前』 - プロローグ 『薔薇の名前』1(U・エーコ/河島英昭訳) - 第一日、第一課 『薔薇の名前』2(U・エーコ/河島英昭訳) - 第三日、終課の後 『薔薇の名前』3(U・エーコ/河島英昭訳) - 『薔薇の名前』 ダイジェスト(谷口勇) 『薔薇の名前』をめぐって - 「バスカヴィルのウィリアム」考(村上陽一郎) - 『薔薇の名前』の修道院(今野國雄) - 『薔薇の名前』の仕掛け(河島英昭) 『薔薇の名前』の背景 - インタビュー 殺人者、修道院長、そして寄稿学者(U・エーコ/細川哲士訳) - インタビューの注にかえて(細川哲士) - 第二のベストセラー『フーコーの振り子』 - 『フーコーの振り子』 ダイジェスト(望月紀子) - 振り子は揺れる、二つの懐疑の間を(竹山博英) - 開かれた作品
森本芳樹氏オーラルヒストリー:〔付録〕森本芳樹氏履歴、業績目録 『九州歴史科学』37号(2009年)1-57頁 こちらでも記したように、1934年生まれの森本芳樹は、世界に名を知られる西洋中世史学者のひとり。日本の西洋中世史家としては珍しく、一般向け啓蒙書には手を染めず、膨大な数の専門論文のみで勝負してきた研究者である。フランス語論文は以下の著作にまとめられた。 Yoshiki Morimoto, Etudes sur l'économie rurale du haut Moyen Age. Historiographie, régime domanial, polyptyques carolingiens, preface de Pierre Toubert, Paris: De Bocard 2008. 学者の生涯は面白い。それは自分の道と重なる部分がいくつもあるからだと思うが、そうで
ケネス・フィダー(福岡洋一訳) 幻想の古代史(上)(下) 楽工社 2009年 343+342頁 まえがき クイック・スタートガイド 第1章 科学と疑似科学 第2章 認識論 何かを知っているとはどういうことか 第3章 考古学における捏造の構造 第4章 ドーソンのドーン・マン ピルトダウン事件 第5章 アメリカを発見したのは誰か 第6章 マウンドビルダーをめぐる神話 第7章 ロスト 失われた大陸(以下下巻) 第8章 先史時代のE.T. 「古代の宇宙飛行士」幻想 第9章 謎に包まれたエジプト 第10章 グッド・バイブレーションズ 超能力者とダウザー 第11章 古い宗教とニューエイジのビジョン 第12章 本当の過去、真の謎 参考文献・邦訳文献 索引 Kenneth L. Fider Frauds, myths, and mysteries. Science and pseudoscience in
イブン・ジュバイル(藤本勝次/池田修監訳) イブン・ジュバイルの旅行記 講談社学術文庫 2009年 509頁まえがき 凡例 ヒジュラ暦・西暦対照表 イブン・ジュバイルの旅程 1.グラナダ~エジプト 2.メッカ巡礼 3.聖都メッカ 4.メディナ~バグダード 5.マウシル~アレッポ 6.ダマスクス 7.アッカ 8.シチリア~アンダルス 学術文庫版あとがき * * * * * * * * * * 原著は1992年刊。前から欲しかったのだが、一向に古本屋にならばず。そんなところに文庫版の復刊。ある中世シチリア研究の第一人者が、「僕が学生の頃は翻訳がなくて苦労してねえ」といっていたのを思い出した。 なぜ読みたかったのかというと、8章にシチリアの事が触れられているからである。ジュバイルが滞在したのはノルマン・シチリア朝のグリエルモの時代である。思ったほど具体的な情報は出ていなかったが、ジュバイルからは
野口洋二 中世ヨーロッパの教会と民衆の世界 ブルカルドゥスの贖罪規定をつうじて 早稲田大学出版部 2009年 179頁 はじめに 第1章 新しい贖罪規定の出現とその展開 第2章 ブルカルドゥスの『教令集』と贖罪規定「矯正者・医者」 第3章 贖罪の方法・期間および代償方法 第4章 中世における民衆の世界 むすび 注 試訳:ブルカルドゥス『教令集』第19巻「償いについて」第1-5章 あとがき * * * * * * * * * * 小著だが重要。何が重要かというと、「試訳」部分。民衆史研究では必ず引用されるウォルムスのブルカルドゥスによる『教令集』のうち、贖罪規定部分の訳が掲載されているからである。 贖罪規定書とは、罪を犯した人間に対し、その罪の償い方を定めた聖職者用ハンドブックである。とても具体的な内容をもっているので、グレーヴィチもシュミットもつかっている。彼らの研究を翻案した阿部謹也によ
Medieval Europe 作者: Chris Wickham出版社/メーカー: Yale University Press発売日: 2016/11/29メディア: ハードカバー オックスフォード大学チチェーレ講座を退いたウィッカムの新著。Framing the Middle Agesが400年から800年、Inheritance of Romeが400年から1000年までを扱っていたのに対し、こちらは、400年から1500年という1000年に及ぶ中世全体。それを257ページの本文でまとめている。ウィッカムの言葉によれば、Inheritanceで初期中世はより詳細にあつかったので、本書ではそれ以降の時代に全体の6割を当てるそうな。時代幅はどんどん長くなるのに、ページ数はそれに反比例して短くなる。 ウィッカムは初期中世の専門家と思われがちですが、もともと12世紀トスカナの専門家。来日時の
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