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sigekun.hatenablog.jp
『天気の子』を見た。15年以上前から新海作品を見続けている監督と同世代のファンとしては、見ないという選択肢はない。かつどんな作品であっても受け入れる覚悟で見る訓練を受けている。前作の大ヒットでおそらく予算やリソースについて苦労することはないだろうから、存分に監督の描きたいものを描いたのであれば、それだけで自分事のようにうれしい。 IMAXで見る新海作品は素晴らしかった。絶対見るならIMAXをオススメする。IMAXで見るべき。見ろ。映像への没入感がすごい。スクリーンが天地方向に長いので、天気の描写の美しさを感じるのにとても向いていると思う。あっという間の2時間だった。 だが、残念ながら僕にとって『天気の子』は、主人公や登場人物に全く感情移入することなく、ゆえに主観的でなく客観的にしか見ることができず、自分ごと化できない作品だった。物語を全く感情移入なしで見て、感動したり思い入れを持つことは難
新海誠監督作品を2002年の『ほしのこえ』から見続けている人間として、『君の名は。』は本来なら封切直後に見に行くべきものだったが、『秒速5センチメートル』以降の作品によるトラウマによって見るのが怖かったのと多忙とで、劇中で瀧くんが奥寺先輩とデートしていたとされる2016年10月2日にようやく見ることができた。 同じく『秒速5センチメートル』ショックを受けた友人たちから「今度は安心して見られる」という重要な情報と、ネットから否応なしに入ってくる「男女入れ替わりがモチーフである」という情報、そして興収100億円突破、つまり世の中的に作品として大成功をおさめたという情報以外の事前情報はなるべくシャットアウトして素直に見たのだが、これがとてもおもしろかった。 新海監督作品は前作の『言の葉の庭』で興収2億円弱、『秒速5センチメートル』で興収1億円程度でしかなく、それが日本のアニメ映画としてジブリ以外
なぜ絵文字が生まれたのか? 「絵文字はなぜ生まれたか − メラビアンの法則」では絵文字によって端的なテキスト情報に感情情報を付加することでテキストコミュニケーションを円滑にしようとしたことを、「絵文字はなぜ生まれたか − PocketNet」では限られた情報量の中で絵文字を使うことで分かりやすく情報を伝えようとしたことを書いてきたが、絵文字を開発するにあたっては、これら2つの絵文字の役割についてそれぞれお手本となるものが存在した。感情情報の付加については「マンガ」、情報の分かりやすい伝達については「ピクトグラム」である。今回は絵文字が日本文化をバックボーンにして日本で生まれるべく生まれたことについて書きたいと思う。 「漫符」というものをご存じだろうか?漫符とはマンガ特有の記号的表現のことで、具体的には汗を表した水滴型のマークを顔に描くことで「焦り」や「困惑」などを表現したり、湯気を表した曲
iモードの開発をはじめて3か月経った97年7月、夏野剛さんがチームに加わる。夏野さんと初めて会ったのは広尾のイタリアンレストラン「イル・ブッテロ」でだった。最初から最後までまくしたてるように自分のアイデアを話し続ける夏野さんは、真理さんとはまた違った意味で今まで出会ったことのないタイプの人で、ただただ圧倒された。新入社員に毛の生えた僕ですらそうだったのだから、ドコモのほとんどの社員の人は夏野さんにカルチャーショックを受けたに違いない。夏野さんは今のような毒舌キャラではまだなく、眼鏡をかけた細面で柔和な人だが話し出すと止まらない、という感じだった。 夏野さんはハイパーネットというインターネット広告会社の副社長をしていた。インターネットに接続するにはプロバイダ契約が必要だが、ハイパーネットはユーザー属性を把握しユーザーにあったターゲティング広告をブラウザに表示することで無料でインターネットを使
先日nanapiの海外向けメディアである「IGNITION」に表題のインタビュー記事が掲載された。このブログでもたびたび書いているように一昨年から昨年にかけて海外で絵文字の利用が爆発的に広がって、日本では今頃と感じるだろうが、海外で絵文字はまだホットな話題だからだ。 海外向けメディアということで全文英語の記事なので、以下に日本の方向けとして日本語訳を記載しておく。 なぜ、そしてどのように絵文字はつくられたのか。 栗田穣崇へのインタビュー emoji 名詞 (複数形 emojiまたはemojis) 小さなデジタルイメージまたはアイコンでデジタルコミュニケーションにおいて感情や考えを表現するもの。 笑った顔の絵文字を使うとメッセージが楽しくなる。 由来 1990年代の日本で生まれた。e=絵+moji=文字、文という意味 (オンラインオックスフォード辞典より) 20世紀の終わりに日本で生まれた絵
2014年12月3日は携帯電話向け着メロ(着信メロディ)サービス開始から15周年である。奇しくもプレイステーションの発売も20周年だが、いまだPS4として健在であるプレイステーションと比べると着メロはすでに過去のものとして忘れ去られてしまった感がある。だが着メロなくして今の日本のネットサービスは語ることはできない。着メロ15周年の日にあたり、着メロについて改めて振り返ってみたい。 着メロとは携帯電話の呼び出し音をカスタマイズする機能および、呼び出し音の配信サービスの総称である。古くは留守電の保留音やポケベルの呼び出し音などにそのルーツを求めることができる。世界で初めて着メロサービスを開始したのはPHS事業者のアステル*1で1997年のことだった。テレホンダイヤルに電話してプッシュ操作でいくつかある楽曲の中から選曲すると、単音の着信メロディのデータがダウンロードされる、というもので、配信楽曲
iモードというネーミングの話を書いたついでにiモードロゴについても触れておく。 ネーミングが決まれば商標を登録する必要がある。この頃はネットで商標登録されているかどうかを即座に調べられるような便利なものはないので、まずは知財経由で商標登録できるかどうかを確認しなければならなかった。せっかく考えたネーミングもどこかで使われていたら水の泡だ。運よく出願したい分類にかぶるようなものはなかったのだが*1、弁理士から「そもそも「i」という一般的なものに「モード」をつけて「iモード」と登録することそのものが難しいかもしれないので、ロゴも作って意匠登録も並行した方がよい」とのアドバイスがあり、商標登録の出願手続きをしながらロゴを制作することになった。*2 ロゴもネーミングと同じように当時(今も?)のドコモのセオリーである代理店のコンペという正攻法からはじめたが、真理さんと代理店にどうオリエンしても男性的
1997年4月に開発がはじまったiモードだが、ネーミングは難産となった。サービスのネーミングについてはまず社内でブレストをして、「モバイル」の「モバ」を使ってみてはどうか、というアイデアが出た。サービスそのものは「モバ」という接頭語に何でも置き換えられるという意味で「*(アスタリスク)」をつけ「モバ*(モバスター)」という名称にして、モバイルバンキングを「モバンク」、ゲームを「モバゲーム」*1といった具合に派生させていく、というもの。今改めて考えてみるとそんなに悪くないのだが、今と違って当時「モバイル」という単語は世の中にほとんど認知されていなかった。また「モバイル」も「スター」も単語として男性的、先進的で堅いイメージがある。女性やネットを使ったことのないユーザーにも受け入れられるような柔らかいネーミングに真理さんはしたいと思っていたため、とりあえず商標登録出願だけして*2引き続き考えるこ
はじめに ストレス解消と疲労回復にバツグンの効果があり、なんといっても合法的に気持ちよく幸せになれる、そんな素晴らしいサウナですが、サウナが苦手だったり敬遠している人も多いみたいです。確かにサウナで気持ちよくなるためにはコツがいる。スキル「サウナ入り方のコツ」を習得する必要があります。 サウナ施設がこれからもにぎわって、新しいサウナ施設が増えていくためにもサウナ人口が増えていくことは大切なことなので、少しでも多くの人にサウナの素晴らしさを知っていただくために、特に初心者に向けたサウナの入り方のコツをお伝えしていきたいと思います。 サウナの入り方にとって大切なこと サウナといえばよく使われるワードである「ととのう」。これはとりあえず忘れてください。サウナにうまく入ることができるようになればいずれ体験できるはずです。 体温には深部体温というものがあります。体の内部の温度のことです。サウナでは深
「How Fluently Do You Speak Emoji?(あなたは絵文字マスター?)」というタイトルで絵文字に関するクイズがTime誌のサイトに掲載されている。日本発の絵文字は外国人にとっては理解しづらいものが数多くあり、そのあたりのギャップをネタにしたクイズだ。Twitterでアメリカのワシントン州にお住いの方に教えていただいたのだが、絵文字開発者として挑戦しないわけにはいかず、やってみたところなかなかおもしろかったので解説付きで紹介しよう。 How Fluently Do You Speak Emoji? 答えを先に知りたくない方、とりあえずやってみたい方はまずは上記のサイトでクイズに挑戦してから記事を読んでいただければと思う。 1.What is the original meaning of this emoji? (この絵文字はもともと何を意味していますか?) High
近頃「絵文字」が流行ってるらしい、なんて書くと「スタンプ全盛の時代に何を今さら!?」と言われそうなぐらい日本ではちょっと廃れてきてる感のある絵文字だが、流行っているのは日本ではなく海外。「emoji」が流行ってるらしいと書く方が正確だろう。昨年オックスフォード辞典に絵文字が単語として登録されたこともあって、すでに「emoji」は世界に通用する日本語のひとつになっている。 『絵文字(emoji)』がオックスフォード辞典に登録される | ハフポスト 絵文字は2009年のUnicode6.0よりUnicodeに採用されたことでiPhone、Androidなど世界中のOSに標準搭載されるようになったのだが、スマートフォンの普及が進んだことで日本から遅れること10年、世界中に普及したようだ。アメリカでは2011年頃から絵文字が浸透し始めたようで、昨年には米ビルボードシングルチャートで1位になったケイ
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