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ライカMマウント対応のVoigtländer NOKTON 40mm F1.2 Aspherical VMが登場です。距離計連動システムを搭載している40mmのレンズとしては、もっとも明るい開放F1.2の大口径。両面非球面レンズを2枚採用し、F1.2開放から積極的に使っていける性能を目指した一本。大きいだけでなく美しく豊潤なボケ味を堪能できます。また、F1.2という大口径ながら全長43.3mm、重量315gと非常にコンパクト。ただコンパクトなだけでなく、全長を短くまとめたことでレンジファインダーのケラレの軽減も実現しています。フォクトレンダーのレンズの最大の魅力ともいえる総金属製のヘリコイドユニットはもちろん本レンズでも健在。心地よいフォーカシングが可能な高品質グリース採用、高精度で加工、調整されていますから絶妙なピント調整ができます。NOKTONの「40mm」といえば「classic」を
撮影旅行というと、綿密な計画を立てて、大きなカメラバッグにお気に入りの機材をいくつも入れて…というものをイメージしますが、夢見ても現実にはなかなかそんな旅には出られないものです。そこで、今すぐ実現できるシンプルな日帰り旅をしてみたいと思います。機材もカメラ1台・レンズ1本という最小限にしてみましょう。しかもカメラは「LEICA M Monochrom」。鬼の24回払いもようやく半分が過ぎた私物でございます。フォトヨドバシとしましてはボディもレンズも現行品をご紹介したいところですが、このコラムではもうちょっとゆるい感じにしたいなと、あえてオールドレンズに縛ってみます。カメラバッグも持たず、カメラは肩から提げていきます。移動は主に鉄道で…となりますと、ちょうど「青春18きっぷ」の夏期利用期間(7月20日〜9月10日)が始まったばかりです。せっかくですからそれを利用してみましょう。まだ梅雨の明け
ひさかたぶりのライカデビュー日記でございます。もちろん日々ライカはぶら下げ、それこそネクタイのように毎日身につけておりました。ところが昨年はPY編集部の東京撮影担当として西へ東へ奔走していたせいか、あたためておいたネタもとうに期限切れという次第で、ズルズルと更新できずにきてしまいました。さて新年となりまして気持ちも新たに何か書かねばなるまいと空を見上げていたとき、お、そういえばライカデビューをしてからもう丸3年になるんだというわけで、「石の上にも三年」ということばもあるものですから、何か答えのようなものでも出たのかなぁと考えてみました。 ( 写真・文:Z II ) 数限りなくあるレンズたち。 レンズとの出会いもまたライカの楽しみの一つで、50年以上前に生まれたレンズから今まさに工場で生まれたレンズまで、ライカ用レンズは世界中に、無限にとは言わないまでも無数にあります。その中から縁あって自分
Carl Zeiss Distagon T* 1.4/35 ZM の2回目のレポートをお送りします。1回目のレポートをご覧になった方も多いでしょうから、多くは語りません。Leica Mマウント用のZEISSレンズの中でも特によく写る一本。言葉にするとありきたりになってしまいますが、開放からキレキレにシャープな像を結びます。もちろんZEISSの美しいボケでも魅せてくれます。像を結んだ前後のなだらかなボケには見入ってしまうほど。そして距離に関係なく、近接から遠景まで被写体を立体的に表現する様も見事です。ZEISSらしい発色や、ヌケの良さ、高いコントラストながらどこまでも粘り強いトーン等々。。。褒めきれませんし、やはり言葉にすると陳腐になってしまいます。カメラとの解像力の相性なのか条件が悪いと少々暴れん坊な面も秘めていますが、そこがまたこのレンズの面白いところでもあるのです。せっかくのF1.4で
1999年にLマウントから始まった現在のフォクトレンダーブランドのレンズ。その後Mマウント化に合わせてリニューアルが進み、近年はそのラインナップもほぼ出揃った感がありました。そこへ新たに投入されたのが"Vintage Line"というライン。第一弾はNokton 50mm F1.5 Aspherical VMでした。レンズの設計はLマウント時代にラインナップされていた同名のレンズをベースに、1950年代の稀少なNokton 50mm F1.5の意匠を施されたレンズとして登場しました。そして、Vintage Lineの第二弾として登場したのが、今回のUltron 35mm F1.7 Aspherical VMとなります。こちらも50mm F1.5と同様、過去に発売されていたLマウント版に同スペックのレンズがありましたが、こちらはデジタル対応の新設計。構成図を見比べてみると凹レンズの前玉や非球
撮れない日々。 しばらくぶりの更新となりましたライカデビュー日記。え、知らない? そんなことはないですよね。 お待たせしてしまって本当に申し訳なかったのですが・・・何といいますか、撮れないのです。うまく写らないのです。写真自体はもう何年もやってきておりましたが、なんかこう、撮っても撮ってもつまらない写真ばかりで、悩む日々が続きました。もしかしたら写真を始めた人ならいつかは直面することではないでしょうか。いっそ、そんな思いを書いてみようとペンを取りました。 (写真・文:Z II) 撮った本人が見るのと他人が見るのでは印象も違うのかもしれませんが、私にとっては見慣れた風景で、なんとなく撮ってしまったカットだなあと思います。意識して切り取ったのではなく、賑やかな喧騒にただシャッターを押してしまったような写真。何を写したかったのかよくわかりません。 道傍で靴を磨く親父さんの仕事ぶりや道具の数々に心
Distagon T* 1.4/35ZMは、まるでBiogon T* 2/35ZMの開放F値をそのまま1.4に大口径化したような印象さえ受けます。レンズ構成自体はまったく別のもので、むしろライカ SUMMILUX-M 1:1.4/35mm ASPH.(Ⅱ型)に近い前群は凹面から始まるレンズ構成です。テストでの印象はともかく「総じて優秀」。開放から繊細かつ極めて尖鋭な像を結び、画面の隅々までその性能が発揮されます。またボケ味も大変滑らかです。Bigon T* 2/35ZMも同様ですが、歪曲収差が殆ど感じられません。ZMシリーズ全般に言えることですが、なにか一つ突出した印象はなく、全てが高次元でまとまっているのです。それは言い換えると「特長がない」とも言えます。ZMシリーズの主なレンズは、今回のようにライカMやM Monochromのような高密度センサーのボディがまだ登場していない頃でした。今
さて、続くかどうか怪しい「面白い写真講座」の第2回目。「いまいち構図がまとまらない」「画が訴えかけてこない」なんて人に、一定の「決まり事」さえ守っておけば、ある程度写真がまとまるという「コツ」みたいなものをまとめてみたいと思います。この「コツ」とは一体なんでしょう? 早い話、大半の人々が「うんうん」と頷ける、最大公約数的な決まり事みたいなものですね。もちろん写真なんてものは自分が撮りたいように撮ればそれでよいのですが、まあしかし、自分の意図するところをできる限り多くの人に分かって欲しいものです。ならば「わかりやすさ」みたいなものは大事です。「わかりやすさ」というよりは 「気持ちよさ」と置き換えた方がよいかもしれませんね。ともかく、そんな「コツ」を並べられるだけ並べてみたいと思います。 (文/編集部K) まず、シャッターを切りたいと思った瞬間に「画面を縦横3分割する!」と意識してみてください
いままで特に気にしたことがなかったのに、ふと目に飛び込んできた。何かを引き替えにするかのような値段。それがかえって気を引く。重いカメラシステム、それ故の作法から少し逃れようとしたのかもしれない。カメラやレンズを買うことで世界が拡がった気がして、もっと知りたいもっと試したいと、片っ端から手を染めたその先にひょいと現れた。・・・様々な理由で目に止まったライカ、レンジファインダー。距離計連動カムがコロを押して、三角測量と同じ原理で被写体までの距離を測り、ピントを合わせるらしい。ボディを見渡しても何も特別な機能は見あたらない。ファインダーを覗いても、なにやらブライトフレームとやらの内側が写り込むそうだが、その精度はかなりアバウト。要するにアナクロ以外何物でもない。なのに熱病的に支持する人達が居るわけで、「アナクロなんて言う前に、プリミティブさに価値があるのか!?」なんて角度を変えて見てしまった方に
LEICA M9 , LEICA SUMMICRON-M f2/50mm , Photo by K 立体感もさることながら、近くは近く、遠くは遠くに目に映る。光景を2次元化する写真においての「レンズ力」とは、ある種このような能力を指すのではないかと思う。 LEICA MP , KODAK 400TX , LEICA SUMMICRON-M f2/50mm , Photo by M,ISHIZUKA このコントラストの高いフイルムで、きちんと立体を認識できるのである。 ライカと言えば「エルマー」に「ズミクロン」。これに異論を唱える人は少ないはず。初代ズミクロンの解像力は語り草だ。豊富な階調に、素晴らしい立体感、スムーズなボケ味と、必要十分なシャープさ。ラインナップの殆どが非球面化される中、このレンズは未だに球面レンズで構成される。ライカとしても必要性がないとの判断だろう。非球面を採用したレン
レンジファインダーカメラを使う人にスナップ写真が好まれるのは、先達の写真家の影響だろうか。一眼レフなどと比べてボディやレンズが小さくできることや、ピントが合っていなくてもよく見えるファインダー、フレームの外側も視野に入ることなど、「構造上スナップに向いている」ということも間違いない。そんなレンジファインダーの良いところをスポイルしないコンパクトさと、見た物を余すことなく写せる21mmという画角。このレンズをつけたらカメラばかりか心も軽くなって、パチパチと気楽なシャッターが増えるはず。「重くない」レンズなのである。R-D1やM8など、少しセンサーサイズが小さいカメラでも非常に使いでのあるレンズだ。もちろん広角でこそ隅々までしっかり写る「フイルム」をおすすめしたいのだが、M8では丁度フルサイズの28mm/R-D1では30mm相当と、大変に使いやすい画角なのである。大きさ・性能・価格とも非常にバ
啓蟄(ケイチツ)とは、寒さで土の中に縮こまっていた虫が3月上旬頃に春の暖かさを感じて、もそもそと外に這い出してくることを言うらしい。シアトルも最近漸くその頃合いになってきた。ダウンタウンは多くの人たちが行き交い、住宅地には州花のシャクナゲが家々の玄関口を淡いピンク色で飾り始めた。 さて自分はといえば気温が上がるにつれ筋肉がほぐれて体も軽く感じるし、それよりも気持ちがふくれてじっとしておれない。草木のように体が成長するということはないにしても、この中で何かがポップコーンのようにはじけているようで落ち着かない。これが虫と同じく啓蟄の感なのだろうか。 この気が高まる時に自分の生活で新しくスタートした一つにモノクロ写真がある。切っ掛けは先日の東京滞在中にLeica M Monochromというカメラが手の中にポロンと落ちてきたことだが、モノクロ専用機なので今までのようにとにかくRAWで撮っておいて
M型ライカのアイデンティティは、ともかくシステム全体でコンパクトであること、レンジファインダーを搭載すること。そしてユーザにとって、サイズが変わらないこと、M型らしい意匠を失わないことが重要なのだと思います。LEDでブライトフレームをファインダーブロックに浮かび上がらせることで、採光窓は無くなり、右手親指でホールドができるダイヤルの新設など、ルックスにも変化は見てとれますが、それでもやはりM型ライカらしいルックス。CCDからCMOSに置き換わったことで得られるメリットはライブビューと動画撮影機能の実現でしょう。ライブビューは、これまでフレーミングの難しかった超広角レンズの使用を容易にし、レンジファインダーの基線長の関係から測距精度に不安のあった超望遠のフォーカシングを助け、ノクティルックスのような超大口径レンズの厳密なフォーカシングを実現してくれます。動画撮影に至っては、フルサイズセンサー
さすがに21mmということもありボケ量もソコソコなのだが、寄ると思ったより大きなボケが得られる。あくまで個人的な意見だが、上のカットのように寄っての撮影よりは、1m-3m程度からの距離にて開放で撮ると面白いように思う。 人それぞれ感じ方はあると思うが、21mmは撮影者が眼前の光景と一体化できる画角をもたらす。そしてf1.4で実現するボケ表現は、見るものに対して視線を導きやすい。・・・といっても、他の焦点距離によるボケ表現とは少々訳が違う。引いてのボケ表現は撮影者から被写体への距離を見るものに感じさせ、寄ってのボケ表現はもう少し長い焦点距離のものに背景を取り込んだ表現となる。前者の方がより傾向としては強いのだが、両者に共通するのは撮影者の素の距離感が写り込みやすいということだろう。ディスタンス・ニアイコール・スタンスといったところか。これまでf1.4/21mmといったスペックのレンズは存在し
随分嫌らしいレンズをリリースしてくるものだ。本家が21mm F1.4に対し、半段暗い本レンズ。価格は5-6倍近く違う。ご覧の皆さんの興味は「ズミルックスとどれぐらい違うのか」といったところだろう。ハッキリ申し上げて描写特性は全く違う。良い悪いということで言えば、本レンズは良いレンズだ。開放からピントピークはシャープであり、素晴らしいの一言。上の方の作例では、銀杏とビルのカット以外は全て絞り開放。そして、絞り込めばバッキバキにシャープ。ボケ味も悪くない。なにせ、21mmでF1.8という絞りが選択できるのだから、これだけで値打ちがある。広角ポートレート、夜の街撮り、距離計は70cmより近接側は連動しないが、50cm程度まで寄れるので広角マクロ的な使い方もできる。この1本に対する投資で、随分バリエーションにも幅が出るのではないか。ズミルックスと比較するなど不毛なこと。ともかく手に入れて、徹底的に
RICOH GXRはレンズとセンサーを一体化したユニットを交換できるという特徴的なシステムだが、センサー剥き出しのMマウントユニットを用意してしまった結果、ライカをはじめとするMマウントレンズを最も手軽に・最もコンパクトに使えるボディができあがってしまった。これがGXR MOUNT A12である。 レンジファインダー機ではないので、撮影スタイルは少し変わってくる。レンジファインダーならではのピント合わせやルーズなフレーミングではなく、背面液晶を見ながらきちんと画面全体を意識した撮影に。逆に言えば、レンジファインダーにはできないやり方で画を作れるということでもある。例えばレンズのボケ具合を見ながらピントを合わせていくこと。これ自体、M型ライカを使っている人からすればちょっとした感動があるのだ。 その画についても侮ることはできない。ローパスレスの画は極めてシャープで、リアリティ溢れる描写。Lマ
確かに高価だ。写真を撮らず棚に飾るユーザも居る。そしてライカを単なるブランド品と揶揄する人も居る。べつにライカを実用で傷だらけにして使い込んでいるユーザが恰好いいと言うのではない。 ・・・結構誤解されているカメラだと思うのだ。 カメラの基本性能(特性)を簡単に記すと、まずこれだけ小さなボディにフルサイズのイメージセンサーを積むことが大きな特長としてあげられる。この時点で唯一無二である。レンジファインダーの極端に短いフランジバックでこれだけ大きなセンサーを積むのは至難の業である。またセンサーはローパスレスである。(このカメラの性格上)実用上支障のない程度にモアレや偽色を低減できるのならば ローパスは無いに限る。像のシャープさがまるで違うのだ。そして無数といってよい交換レンズ群の存在。オールドから、どんなシステムを見渡してもこれほど積極的に性能の出しやすい単焦点レンズが新しい設計で充実している
彼女との出会いは写真展でした。レンジファインダーカメラ好きが集まって開いたグループ展。凛とした姿で会場に現れた女性が、透きとおった目で一点一点写真を眺めている。放課後の部室のように日々くだらない話に花を咲かせていた私たちは、にわかに言葉を失うと、ただ彼女の目線の先を追ってしまったものです。 彼女の名は高野志穂(たかの しほ)。職業は役者。NHKの連続テレビ小説「さくら」に主演していたと言えば、ご存知の方も多いのではないでしょうか。そんな彼女の肩にかかっていたのは、使い込んだブラックペイントのライカ。きちんと写真を撮っている、そういう姿をしたカメラでした。 そもそもライカというカメラは、写真好きでなければなかなか手にしないものです。若い人が手にしていること自体めずらしく、それが女性であれば尚更。「どうしてライカを使っているのだろう」「どんな写真を撮るのだろう」「どんな人なのだろう」。きっかけ
「レンジファインダーな人達」と銘打ち、レンジファインダーカメラを愛し、写真を愛する皆さんを紹介しようという企画が持ち上がった。編集長曰く、「カメラやレンズの話だけでなく、レンジファインダーカメラを愛する人の、その人となりや、写真に対してのスタンスそしてアプローチなど、もう少し濃い記事を」とのこと。果たしてまわりに記事に相応しい人物が居るのか。唸らされる写真、人柄、哲学。レンズとホッピー握って、物欲と買ってしまったことに対する言い訳を小1時間並べ立てるお茶目な人はたくさん居るものの、困った、まるで思いつかない。1人だけ心当たりがあるのはあるのだが・・・と、恐る恐るメールを1通。「私なんかが役に立つのであれば」とご快諾をいただき、このたび編集員Kが皆様に素敵なレンジファインダーの使い手をお一人ご紹介したいと思います。 今回ご紹介するのは米国在住のScott Tsumuraさん。お仕事の関係で4
ライカアカデミー主催のワークショップ会場は、NYCブロードウエイ沿いの29番通りにあるACE Hotelの会議室で開かれた。さすがライカが設定した場所はアーティストやデザイナーのたまり場でもあるという、歴史を漂わせた、しかし実に瀟洒な作りの四つ星ホテルだった。セミナーに参加したのは計15名(内女子1名)で遠くはスイス、ニュージーランドからも来ていた。そして日本人らしき若い男性が一人、日本ベースでボストンやNYCにも仕事で滞在することが多いというIさんが初対面で開口一番「ヨドバシのスコットさんですね。」、びっくりしたが緊張しているなかで日本語で話ができる相手がいてうれしい一幕だった。始まりは自己紹介と各自写真に対する思い入れや、どんなジャンルの写真が撮りたいのか、何故そう思うのか、どんな目的でこのセミナーに参加したのか等、講師のプロ3人から質問を受けながらの応答で先ず最初の冷や汗。申込み時に
ライカがM8を送り出す2年前、2004年に初代のR-D1が市場に送り込まれた。世界初のレンジファインダー式デジタルカメラだ。R-D1sというマイナーチェンジ版のモデルを挟み、現行モデルに至るが、基本的な仕様は大きく変わっていない。R-D1/R-D1sと現行のR-D1xGの大きな違いは、背面の液晶である。前モデル2代は液晶をくるりとひっくり返すと、まるでフイルムカメラのような佇まいとなった。現行型は液晶画面がリファインされ固定式となった。 R-D1が登場するやいなや、世のレンズグルメの人々はR-D1を手に入れ、ニコニコ顔で手持ちのレンズをマウントする。リリース直後はボディが極端な入手難に。それまでフイルムでしか使えなかった膨大な数のL/Mマウントレンズが、撮ったらすぐ結果を見ることができるデジタルに取り付けられる。これは非常に危険である。周りの"キャリア"な人々は、目に見えてズブズブと泥沼に
EPSON R-D1s , Carl Zeiss C Sonnar T* 1.5/50 ZM , Photo by T,TAKAHASHI 背景までの距離によって少し後ろが二線傾向のボケ味に。他のZMシリーズと随分趣の違う描写傾向である。 ツァイス・ZMシリーズの中でも「C」と付くものは基本的にクラシックレンズのリバイバル版である。その例に漏れずこのレンズは有名なSonnar 5cm F1.5のエレメントをそのまま継承している。絞り開放では現代のレンズでは珍しい甘いハロに覆われ実にクラシックで雰囲気のある描写。周辺光量はやや落ち込むとともに、ボケ味は前後共に比較的素直、中間距離でやや二線気味、開放では周辺のボケがやや荒れる。1段絞り込むと随分スッキリした描写に変わる。・・・つまりクラシックレンズの性格そのままだが、いわゆる本当のオールドほど気難しくはない。現代的な描写から一歩脱線したい、し
LEICA M8 , Voigtländer NOKTON Classic 35mm F1.4 , Photo by M,ISHIZUKA オールドレンズ愛好家がこのレンズの構成図を見れば、40mmに続いてラインナップされたこの35mmクラシックの意味を悟って、ニヤリとするに違いない。ライカファンが35mmのレンズについて語る時、必ず話題にのぼる伝説的なレンズ、「8枚玉ズミクロン」に似ているのである。様々な神話に彩られながら、求めてもなかなか手に入れづらい8枚玉。このレンズは、神格化された名レンズへのオマージュと言って間違いはないだろう。現代レンズのようなコントラスト/シャープネスでは得難い、落ち着いた描写である。決して派手に強調されることなく、被写体が実感を伴って写ってくる。ハッとさせられる描写というよりも、じわじわと胸に染み入ってくるような描写。数値では測れない、なんとも「いい塩梅」の
EPSON R-D1s , Voigtländer COLOR SKOPAR 25mm F4P , Photo by K R-D1SのこのJPGモードによるコントラストの付き方は病み付きになりそう。冬のピンと張り詰めた空気の中に差し込む光がよく再現されている。 Voigtländer R4M , Voigtländer COLOR SKOPAR 25mm F4P , Photo by K 直線が直線で写る気持ちよさ。これが当たり前になると、たとえ廉価であったとしても歪曲のきついズームレンズなどは使いづらくなる。便利さと引き替えとなのだが・・・。 LEICA M9 , Voigtländer COLOR SKOPAR 25mm F4P , Photo by K 少し絞り込んでの撮影、素晴らしいシャープさ。かなり露出を切り詰めた関係もあるが、このレンズのコントラストはかなり高い。路地にはいると
潮の引いた厳島神社の鳥居。逆光だったこともあり、開放での周辺落ちを活用・モノクロ化・被写体のシルエット化しか頭になかった。しかしこのプライスでよくここまで写るレンズを作れるものだ。中心はシャープ、周辺だって若干甘さはあるものの十分にシャープだ。ここまで広角だと画的な話はさておき、撮ってるだけでとにかく楽しい。 真夏の尾道にて。女性が階段を下りていく。「白い日傘ならもっといいのになあ・・・」とつぶやきながら水平垂直だけ気をつけてささっとレリーズ。12mmともなるとパースは強烈、指や足下が簡単に写り込む。しかし、旅と写真ほど楽しいものはない。 12mm・画角121°・・・必要か否かはさておき、Mマウント・レンジファインダーカメラとこのレンズのコンパクトな組み合わせに、他のシステムでは逆立ちしたってかなわない。Ⅱ型となり、距離計に連動しMマウント化され、多少大型化してしまったが、それでも一眼レフ
従来よりも若干全長が短くなって登場したズミルックス。久しぶりに驚かされたレンズである。なにせ開放時のピント部分のシャープさはもとより、その凄まじい立体感に驚くのである。従来のレンズも実によく写った。だからリニューアルの必要など感じなかったのだが、あえて欠点を挙げるとするとバックへの距離に気を遣わないと後ろボケがやや荒れる傾向にあったが、新型でも同様の傾向である。しかし、従来型はここまでピント部分の像が立つことは無かったのである。買うには相当の覚悟が必要な金額であるが、無理してでも買えるのならば手放しでオススメしたいレンズである。
Mマウントで超広角をはじめる人にとって、SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Asphericalはすぐれた選択肢のひとつだった。コンパクトで良く写り、日中使うのであれば申し分のない明るさ。ホロゴンやルサールといったレンズになかなか巡り合えないM型ユーザが、例外なく飛びついた銘玉ではないかと思う。GXRで使うと22.5mm相当の画角だから、21mmや24mmのレンズを選択する感覚だろうか。少し絞るだけでほとんどパンフォーカスとなり、ピントを気にすることのない撮影ができる。このレンズをつけるだけで、GXRが極めてテンポのよいスナップシューターになるだろう。広角好きのGXRユーザなら避けては通れないこの1本、じっくりとお確かめいただきたい。
「初心者向けの記事が欲しい!」と、レンジファインダー初心者である編集長と編集員M。しかし、想像するにレンジファインダーカメラの使い手の皆様は、一般的主流のカメラを乗り越えてのユーザなわけで、相当の手練れか好き者!? 私・編集員Kのリアクションは「え〜」てな感じでした。しかし、レンジファインダーカメラ人口倍増計画を目論む我がサイトにおいて(目論むのは勝手でございます)、確かにそんな記事があってもいいかもと筆をとってみる次第です。が、ベタベタに「写真とはこうでなきゃイカン!」なんて偉そうなことを書けないですし書くつもりも毛頭ございません。レンジファインダーのゆる〜いファインダーの如く、小手先ちょちょいで何となく「わかった風」になれる、そんなちょっとイカサマ臭い、しかし「粋」な記事を目指してみたいと思います。 さて、第1回目は「小手先で写真を面白くする方法」という何ともふざけたタイトルですが、今
現行のULTRA WIDE-HELIAR 12mm F5.6 ASPHELICALは2世代目となる。初代は現行のものよりコンパクトで距離計に連動しないLマウントのレンズであったが、現行レンズに至ってMマウント化・距離計連動化された。初代はいわゆる「青玉」(描写が青い)で、2代目になって幾分その傾向が弱まった感がある。フルサイズで使えば12mmという途方もない画角だが、APS-Cにおいては18mm相当の画角に。都市光景をダイナミックに捉えたり、主に風景撮影では重宝する画角となる。いずれにしても、本家ライカレンズでも16mm、GXRでは最も広角となるのが本レンズであり、それだけでも手に入れる価値は十分にある。ここまでの画角を実現しながら、フルサイズでも周辺まで実によく写る。APS-CであるGXRの場合、文句無しだ。初代に比べれば大きくなったとはいえ、GXRボディとあわせても、18mm相当の画角
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