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nihongomemo.hatenablog.jp
前回扱った、みんなの日本語初級Ⅰの15課+17課の問題の続きだが、今回は教科書の問題ではない。 変換練習ができるようになった学生に、このような問題を出すと、なかなかできない。 【問】あなたの国のことを教えてください。 ( )なければなりません。 ( )なくてもいいです。 ( )てもいいです。 ( )てはいけません。 て形・ない形の変換ができたとしても、たとえば「わたしの国では、男と男が結婚しなくてもいいです」のような誤用が出てくる(実体験)。この文を見たとき、「えっ、あなたの国では同性結婚がふつうだけど、例外も認められてるの?」というのが日本語母語話者の自然な反応だろう。ただ、冷静に考えてみると(あくまでも論理的には、だが)同性結婚が認められている国で同性結婚を「しなくてもいい」というのは間違い
2015 年 2 月 4 日(水)、厚生労働省から「外国人介護人材受け入れの在り 方に関する検討会中間まとめ」が発表された。 外国人介護人材受入れの在り方に関する検討会審議会資料 |厚生労働省 PDFはこちら↓ http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000073122.pdf これはあくまでも「外国人介護人材受入れの在り方に関する検討会 中間まとめ」であって、結論というわけではないのだが、公益社団法人日本語教育学会の反応は早く、2月6日に声明が出された。 http://www.nkg.or.jp/oshirase/2015/kaichoseimei.pdf 会長声明「技能実習生としての外国人介護人材受入れについて」 公益社団法人日本語教育
この数日に実際に来たメールより。一通目はフランス人卒業生。 メール遅く返信して本当にすみません。 とにかく先生はすごく助けてくれたので本当にありがとうございました。 二通目はベトナム人学生。 ごめんなさい ちょっと遅いです 宿題は遅く送ります! まったく接点のない二人から「遅く送信する」「遅く送る」という表現が立て続けに来たので面白く感じた。これは母語の干渉というより、日本語の特性ということになろう。 あと、先生が尽力したことに対して「助けてくれた」という表現を使うのも、母語を問わずよく見られる表現である。 遅く返信する/遅く送ります 日本語母語話者であれば「返信が遅れて」または「返信が遅くなって」申し訳ありません、と言うところだ。もちろん、文法構造的には「宿題を遅く送ります」「メールを遅く返信する」も間違ってはいない。ただ、「遅くVする」と「Nが遅れる/Nが遅くなる」には意味・ニュアンス
伝聞+「そう。」 という形の言い切りがコラム記事などで急増しているように思われる。 数学的に一番早いトランプの切り方と回数 : ギズモード・ジャパン 机にバラけて混ぜ混ぜする原始的方法ながらに1分執念で続ければ教授のテストをクリアするぐらいには混ざるのだそう。 2015年4月4日の「皆既月食」は桜と一緒に楽しめるかも! | TABIZINE 国立天文台によると2015年4月4日の皆既月食は、皆既食だけでなく部分色のはじめから終わりまでを日本全国で見ることができるのだそう。 (いずれも下線部強調は引用者) ここは本来「混ざるのだそうだ。」「見ることができるのだそうです。」のように、語末に断定の言葉が来なければならない。 ネギマフラーで喉をいたわる - デイリーポータルZ:@nifty 何でもネギには抗菌・殺菌作用のある成分が含まれていて、喉の炎症を抑える効果があるのだそうです。 「○○そうだ
開設から間もなく、アクセスもほぼゼロだったこのブログに、昨日、いきなり一万を超えるアクセスがあってびっくりした。前回のメモがはてなブックマークで注目されてしまったようだ。 LINE乗っ取り犯の「整理日本語言.txt」に見る「母語の干渉」 - 違いのわかる日本語――日本語教師の日本語メモ さて、今回は少し前に話題になっていた「校正ツール」に関連して、「イ形容詞+です」問題を扱ってみたい。 ブロガー必見の文章校正ツール『Enno』が思った以上に便利だった! - 数学は中二で卒業しました このEnnoという校正ツールが「必見」かどうか、などは別にして、私が興味を持ったのは、そのチェック内容の例である。画像を上記ブログから引用させていただく。 文章が「(過去または現在の)形容詞+です」で終わると、子どもに話しかけるときのような、あるいは小学生の読書感想文のようなつたない感じになることがよくあります
首相夫人が宇佐神宮に参拝し、セミナーに参加したが、観光はしていない(し、三密を避けていたからセーフ)という首相答弁は、日本語的には成立しない。 安倍晋三首相の妻・昭恵氏が新型コロナウイルス対応の改正特措法が施行された翌日の3月15日に大分県の神社を参拝していたことについて、安倍晋三首相は衆院厚生労働委員会で「参拝以外は特に観光などは行っていない。参拝時に限って、あえてマスクを外したということだった」と説明した。 首相は昭恵氏の参拝について「団体のツアーに参加したものではない。参拝のみ団体と合流した」と強調した。「事前に本人より聞いていた。『3密とならないようしっかり気をつけてもらいたい』と申し上げた」と説明した。 本稿では、「参拝」および「セミナー参加」が「観光」に含まれるか否かを日本語の意味的に考察する。 「観光」「参拝」「セミナー参加」の意味を忖度・斟酌する どうやら、安倍首相は「観光
LINEのアカウントを乗っ取り、その知人に金券カードを買わせるという詐欺行為が頻発している。その乗っ取り行為を行っている犯人は中国語圏出身者であるというが、その「台本」が誤って送られてきたという記事があった。 まさかの誤爆!LINE乗っ取り犯が“台本”を送信、その全文を公開 - 週アスPLUS その文字起こしをした方もいる。 週刊アスキーが報じたLINE乗っ取り台本「整理日本語言(1).txt」の文字起こしと分類をしてみた。 - piyolog 日本語教師としては、この不自然な日本語訳に、日々接している中国人留学生の誤用と共通するものを見る。(※もちろん、私の接している中国人留学生たちを犯人扱いする気は毛頭ないどころか、このような悪事とは無関係であると信ずる。たまたまLINE乗っ取り犯と彼らの母語が一致しただけのことであって、「これだから中国人は……」というような悪しき一般化を行ってはなら
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