サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
インタビュー
leeswords.com
───日本代表はベルギー戦で敗れ、2018年のW杯はベスト16で敗退しました。勝てた試合のように見えましたが。 どの試合も勝てるし、そして負けるし。質問の意図がはっきりしませんが、「2得点を先制しながら、それを生かせなかった試合」と言えば、あの試合で起こったことがより明確になると思います。 日本代表の現実的な目標はステージアップ、ベスト8だったでしょう。 西野監督の仕事がどうであったかを検証することが必要です。 90分での勝利、延長戦での勝利、延長の末PK戦での勝利。この3つの何を狙ってどんな手を打ったのか。何がうまくいき、何がうまくいかなかったのか。 ───ベルギー戦直後に神奈川新聞に寄稿していましたね。「一夜にして英雄になった監督の無策ぶりがあらわになった」「ディフェンスの選手を入れて最終ラインを一人余らせ、中盤も厚くするべきだった」と。 監督は、1試合を戦う上で4つの試合をすると私は
───W杯が始まり1週間以上が経ち、すでにさまざまなことが起こりました。優勝候補のアルゼンチンがクロアチアに3-0で敗れるというショッキングな結果も出ています。 アルゼンチンの話をすると、基本的にアルゼンチンはパスゲームができない。ブラジルはパスゲームをしてくるチームですけれども。 メッシが所属しているバルセロナはパスゲームをしながら、要所でメッシがドリブルで切り刻むというスタイル。しかしアルゼンチン代表はボールを奪ったらドリブルから入る選手が多い。そういう違いはある。 それ以上に今回のW杯で象徴的なのはVAR、ビデオ・アシスタント・レフェリーです。 あれはファールやごまかしはダメですよというFIFAからの明確なメッセージですよね。 ───たしかに映像で示されると納得感が生まれ、ファールが減るように思えます。 ファールを見逃すと何が起こるかというと、技術が上達しないんですよ。サッカーの今後
───前回の記事はそこそこの反響がありました。4万PV弱、つまり3万数千人に見ていただいたと。 それは多いの? 少ないの? ───多いですね。4年間休止していたブログにしては健闘したほうでは。 なにかコメントしている人はいましたか? ───SNSでは「おもしろい」「考えさせられる」といった類のコメントが多かったですね。否定的なコメントもそれなりにありました。まあ、内容が内容なので当然ですが。 私、そういうのは慣れてますから。 ───はい。ただ「おもしろい」とコメントする人も含めて、読者の半分以上は李さんのアンチ、ないし李さんに否定的な立ち位置だと思いますよ。「正論だけど、言い方がね…」みたいな。 正論と思うならどうして受け入れないのでしょうか。 ───もう少し李さんのイメージが良くならないと推せないですよ(笑)。 ……。 【スイス戦について】 ───そんな中、5月31日の日本代表メンバー発
【日本代表について】 ───このブログを最後に更新したのが2014年。実に4年ぶりの更新となります。その間、いろいろなことがありました。日本代表もザッケローニ、アギーレ、ハリルホジッチから西野朗氏と、3回の監督交代がありました。まずはハリル解任と聞いて、どう思われましたか。 驚きましたよね。こんな簡単に代わってしまうのかと。 技術委員長という人が睨みを利かせながら、いつでも取って代わるぞという態勢でいた……。これは緊張感があっていいことかもしれないけど、ハリル監督からすると敵か味方かわからない人がそばにいるのは気持ち悪かったのではないかと思います。 ───多くのサッカーファンがあきれると同時に、負けてもともとだからもうどうでもいいんじゃない?という冷笑派も増えています。 日本代表がサッカーの人気を支えているし、ましてやW杯となると国民の関心事ですから、今回の決定はどうも腑に落ちない。サッカ
───ブラジルW杯で日本は敗退してしまいました。ご覧になってどうでしたか? どうもこうもないですよね。見た通りじゃないですか? ───そこをなんとか。日本戦の前後にはYOMIURI ONLINEにも寄稿されていましたね。 日本戦に関して言えば、読売新聞に書いた通りですよ。 (関連リンク:コートジボワール戦展望、コートジボワール戦分析、ギリシャ戦展望、ギリシャ戦分析、コロンビア戦展望、コロンビア戦分析、日本代表総括) ───YOMIURI ONLINEに寄稿した記事はネットでも話題を呼んでいました。SNSで数多くシェアされていましたし、2ちゃんねるにスレッドが立っているのも見ました。 どんな反応があったのかな? ───賛否両論……ですかね。共感が3割、反論が3割、あとの4割は李さんの国籍を揶揄したりとか、意味のないノイズといった印象です。 私は反論や批判には慣れてますから。耳障りのいいことも
1996年いっぱいで桐蔭学園サッカー部監督を辞任した李国秀が、1999年にヴェルディ総監督に就任するまでの活動内容ついて語ります。 ───李さんは1996年に桐蔭学園の監督を辞任した後、様々な高校で臨時コーチを務めます。 桐蔭学園を辞めた時は、次の仕事を決めて辞めたわけではなかったので、自由に活動することができました。 ───1997年9月には清水商業の臨時コーチに就任しました。この時の清水商業は小野伸二選手が3年生でしたね。 そうでしたね。ただ、小野君はあまり触らなかったんですよ。この時期の私の指導がどうだったかについては、1999年にヴェルディ総監督時代に高校3年生でチームに入っていた平本一樹君に訊いてもらったほうがいいかもしれません。 中田浩二の掛け声に「正直、ゾッとした」 ───なるほど。1997年12月には帝京高校の特別コーチに就任します。この時の帝京高校は中田浩二選手が3年生で
日本時間6月20日早朝に行われたコンフェデレーションズ杯イタリア戦について、元ヴェルディ総監督・李国秀の批評をお届けします。 イタリアはすごく出来の悪いゲームをしたが、それでも「戦いの緻密さ」がイタリアにはあり、日本にはなかった。 ずっと感じていたことだが、日本の一番の問題はリーダーがいないことだ。前半残り5分ほどで1点を取られたのが象徴的。ブラジル戦も含めて、立ち上がりや終了間際に点を取られているのは、チームとして「やるべきこと」「やってはいけないこと」を誰も指摘していないからだ。 やるべきこととは、例えば「相手の前で球際を戦え」「自陣では危険なエリアから早くボールを遠ざける」ということ。たったそれだけだが、それが一流との差だ。日本はまだ「二流の上」でしかなかった。 中2日の試合で体の動かないイタリアは、前半1失点はやむを得ないと思っていたのではないか。2失点してやっとスイッチが入るとい
───6月4日に行われたW杯アジア最終予選オーストラリア戦は1-1の引き分けとなりW杯出場権を手にしたわけですが、戦前はどのような試合になると予想していましたか? そのような予想はしません。私が読売新聞でサッカー評論の仕事を続けているのは、サッカーの素敵な部分を広く伝えていく、そしてサッカーの値打ちを上げていくことに意義を感じているからで、試合に勝った負けたで一喜一憂するような捉え方はしていないのですよ。立場的にも勝っても負けてもどうということはないですし。 ───試合は記者席からご覧になっていたのですか? はい。W杯出場権をほぼ手にした中でホームの試合ですから、どちらかというとのんびり見てましたよ。 ───先発メンバーからなにか感じるものはありましたか? ほぼ予想通りではないですか? 岡崎と清武、どちらを使うのかなというところが気になったくらいで。 種をまいた岡田監督に再評価を ───前
1993年、桐蔭学園ドイツ遠征時の集合写真。盛田剛平(後列左端)、森岡隆三(後列左から4人目)、山田卓也(後列左から5人目)、加賀見健介(後列左から7人目)、三上和良(後列右から6人目)、橋本研一(後列右から4人目)、廣長優志(後列右から3人目)、米山篤志(前列左から2人目)ら、後にJリーガーとなる選手がズラリ。 ───長谷部茂利さん、戸倉健一郎さんがヴェルディ川崎に入団した1994年には、桐蔭学園から高卒でJリーグのチームに加入する教え子が出てきました。廣長優志さんがヴェルディ川崎に、森岡隆三さんと橋本研一さんは鹿島アントラーズに入団しています。 私は基本的に、ひとつのチームに教え子を一人で行かせるのは嫌なんです。だから、鹿島アントラーズにも森岡隆三君と橋本研一君の二人で行かせました。 ───福永泰さんは一人で浦和レッズに行きましたね。 彼は最初、ジェフに行こうとしていたのですが断られた
───W杯は終わってしまいました。決勝戦はご覧になっていましたか? 観ていましたよ。神奈川新聞に寄稿する仕事がありましたし。 勝利至上主義的な価値観からは勝ったフランスを称えるべきなのかもしれませんが、それだけではないだろうというのが私の見方で。 ───神奈川新聞にはクロアチアの方が見習うべきプレーは多かったと書いてい...
全日空1部昇格記念試合、古河電工との試合後。ゲストプレイヤーのケビン・キーガンと。 ───前回に引き続き、全日空時代のエピソードをお伺いします。 振り返ると……1980年代前半、横浜トライスター時代に早稲田大学と練習試合をやったのですが、元五輪代表監督の関塚隆君とか、城福浩君たちがいた頃で、今でも「あのとき李さん上手かったねえ」なんて言われることはありますよ。 あ、ちなみに私が言わせたわけではないですよ(笑)。 選手、監督、GMすべてを経験した20代 ───李さんが基礎を作った全日空はやがて横浜フリューゲルスというチームになっていくわけですが、何か思い出されるエピソードはありますか? 当時、全日空は練習場を持っていないジプシーで、全日空の役員の人から「羽田にこんな土地があるけど」という話が来て、私が賛同すれば自前の練習場を持てるはずだったのですが、どうにも狭いというか中途半端な土地でした。
李国秀の目 「単調な攻撃 守備にはおごり」 ヨルダン戦の日本で気になることが二つあった。 一つは、ピッチに出たら、自分の価値を上げるようなプレーをするのがサッカーだという意識が薄い選手がいたこと。清武(ニュルンベルグ)と酒井高(シュツットガルト)のことだ。先発機会を得た彼らは、監督の指示を忠実にこなすことに神経が行きすぎていたように見えた。特に清武は、ドイツでの躍動感がなく、凝り固まったプレーだった。 結果として、負傷離脱していた本田(CSKAモスクワ)の存在の大きさが浮き彫りになった。勝てなかった最大の原因は、テンポが変わらないゲームとなってしまったこと。流れをスローにできる選手の不在で、クイックな香川(マンチェスター・ユナイテッド)が生きなかった。緩急がなく、単調な攻撃では、ヨルダンも守りやすかったのではないだろうか。 もう一つは、失点の仕方だ。W杯予選のような厳しい試合ではありえない
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Lee’s Words 李国秀オフィシャルブログ』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く