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前回に引き続き「自己紹介」の重要性をお話しします。 前回は主に「起業動機(あなたはなぜ起業するのですか)」について的確な説明が必要であることをお話ししましたが、今回は「事業テーマ」についてです。 あなたが取り組む事業テーマをどれだけ的確に説明できるかが、起業自体の成功に大きな影響を及ぼします。さっそく事例を交えて解説します。 事業テーマをどのようにひとに伝えるかを明らかにする前に、次の問題を考えてみて下さい。 【問題】 ここにバットとボールがあります。 ふたつ合わせて¥1,100でした。 バットはボールよりも¥1,000高いとなると ボールの値段はいくらでしょうか ちょっと時間をかけて考えてみて下さい。 どうですか?分かりましたか? 世界中で行われているこの問題を解いてもらうという実験では、大多数の被験者が「¥100」だと答えるという結果が出ています。 ※英語圏ではもちろん$ですが htt
先週はデビュー・サポートのイントロダクションとして、起業にもスイミング・スクールのような進級項目が必要で、特に起業初心者には、本格的な泳ぎの前に、水に慣れるための基礎的な練習が必要だと言う話しをしました。「けのび」という、壁を蹴って水の中でカラダを一直線に伸ばして進む泳ぎは、もちろん競技スイミングで大会を目指すひとなら誰でもできます。けのびが出来るか出来ないかは、そもそもスイミングの世界で戦っていけるかどうかを見極める最初の一歩です。 これと同様に、起業の世界でも、起業して成功できているひとにとっては当たり前すぎるけど、起業できないひとにはとてもハードルが高いということが数多く存在します。 その代表格が、今回紹介する「自己紹介」です。 自己紹介ほど、ベンチャーを目指すひとにとって大切なスキルはありません。 なにしろ、なもないベンチャーとは、世間では「怪しすぎる存在」だからです! これから商
いまさらですが、2018年もどうぞよろしくお願いします! 昨年2017年は、人生で初めて「紙の出版」という経験をさせて頂きまして、お陰様で「ビジネス書著者」として新年を迎えることができました(笑) 出版の機会を頂戴した技術評論社の傳さんならびに、ご購入頂きましたみなさまに改めて感謝申し上げます。 「ビジネスモデル症候群」は、今まで誰も気づかなかったこと、書かなかったことを書き切った感満載で、正直、「長い文章を書く仕事」はしばらくいいや、と感じていました。ブログのような短編ではなく、224ページにおよぶ文章を、読者の方が淀みなく読み切れるように書くというのは予想以上に大変な作業で、文章の難易度としては最高峰だと思っていた研究論文を書くことより、遙かに大変な作業でした。 「自分がどんなことを伝えたいかより、読み終わった後にどんな気持ちになっていて欲しいか」 この観点は書籍を書く上で最も大切な視
以前、ある起業家支援をされている方とお会いした際に 「日本にもっと起業家予備群をたくさん創らないといけないですね」 という話しで盛り上がったのですが、途中から少し話しがかみ合いません。 なぜだろう?と思って話しを進めていくと、そもそも「起業家予備群」の定義が違いました。 その方の考える「起業家予備群」とは つまり、単に自分で事業を営むことを望んでいる「労働者」の事を指しているのに対して、私が考えいてた「起業家予備群」とは つまり、下請け・請負・サプライヤなども含め、事業を選ばなければいつでも安定的に経営を継続できるんだけど、決してそれには飽き足らず、いつでも虎視眈々とイノベーションを目指している「経営者」のことだと考えていました。 この状態の起業家予備群こそ「ローンチパッド」に乗せるべき対象です。前者の起業家予備群をローンチパッドに乗せても確実に不発弾化します。この正しい起業家予備群が大量
書籍「リーン・スタートアップ」のサブタイトルには「ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす」とあります。 多くの方はリーン・スタートアップを新規事業立ち上げのプロセスだと理解していますが、リーン・スタートアップの本質は、起業時に生じるムダを排除するための、包括的な「革新的な経営」のことを指しています。単純な事業設計プロセスではなく、創業という特殊なフェーズから資源と時間の無駄使いを取り除くための一連の取り組みなのです。 今日は、これまでに試みてきた様々な取り組みの中から、実現力が高く、2016年現在で最もリーンだと思える起業プロセスを紹介します。これから起業を目指す方はぜひご一読下さい。 今日はさっそく結論から。 2016年現在、私が見いだした最もリーンな起業プロセスとは、 「創業1年目には決して大きな勝負はせず、2年目以降の勝負に備えた準備だと割り切って創業すること」です。 多く
2010年に当ブログを開設して「リーンスタートアップ」を紹介し、その後5年間にわたり実際に数多くの起業家や企業における新規事業開発を支援してきましたが、新規事業や起業を成功させるにはとにかく良いビジネスモデルを(仮説検証をしながら)設計できることが条件だと盲目的に認識している状態とは、「ビジネスモデル症候群」という「思い込みの病」を患っている状態だと感じるようになりました。 理由はとても単純。私が携わってきた事業開発や起業シーンにおいて良いビジネスモデルの設計と実現を真摯に追い求めるひとほど、現実的には良い結果を得られていないという現実が数多く発生したからです。そしてそのような状態に陥らせるよう、私自身が実に多くの方をミスリードしてきてしまったのです。一般的には事業成功確率と正比例の関係にあると信じられているビジネスモデルの設計・構築が、どのように事業開発や起業に悪影響を及ぼすかについて、
HOME » Blog » Lean Startupとは » ビジネスモデルを設計するほど、成功から遠ざかる人々:検証「ビジネスモデル症候群」の症状と拡散の実態 「ビジネスモデル」が起業家を成功から遠ざけている、と言ったらば驚きだろうか 新たに事業を興す場面や教育機関における起業家育成において、「ビジネスモデル」の設計を指導し作成させれば、その目的、つまり新たな事業が立ち上がり、起業家を育成できるという幻想が世界規模で蔓延している。 ベンチャーの創業者は身近な顧客の要求を満たすことなく、スライドウェアを立ち上げてビジネスモデルの設計に精を出す。規模の大小を問わず企業経営者は、事業投資の判断材料に何の根拠もないビジネスモデルの設計を従業員に要求する。投資家はアントレプレナーの評価基準に、将来のポテンシャルよりも現在のビジネスモデル設計スキルを優先する。教育の現場では「キャンバス」と呼ばれるツ
善は急げ⇔急がば回れ 善は急げ⇔急いては事をし損じる 君子危うきに近寄らず⇔虎穴に入らずんば虎児を得ず 蛙の子は蛙⇔鳶が鷹を生む 二度あることは三度ある⇔三度目の正直 立つ鳥跡を濁さず⇔旅の恥はかき捨て 一石二鳥⇔二兎を追う者は一兎をも得ず 三人寄れば文殊の知恵⇔船頭多くして船山に上る さて、これらは言い回しや意味が相反することわざです。 みなさんは、それぞれどちらのことわざを信じますか? このように、時としてアドバイスには「善し」とすることに真逆のことが存在する事例が数多く存在します。スタートアップの間でも、有名な “Done is better than perfect” や”Stay hungry, stay foolish” など、著名人の多くの名言があるわけですが、こうした言葉の多くは、真逆のアドバイスが存在したりします。みなさんも周りのひとから相反するアドバイスを受けたり、イベ
大学の起業家育成プログラムやStartup Weekendのようなイベントに参加すると、起業を志す多くの方から「やりたいことがなかなか見つからない」という相談をよく受けます。 漠然と起業をしたいとは思っているのだけど、リスクを取ってでもチャレンジしたいことがなかなか見つからないというのです。様々なイベントに参加していて勉強もしているけど、いつまで経っても実際には起業しないというひと、みなさんの周りにもひとりはいませんか? やりたいことが次々と見つかるひとがいるのに対して、本人の起業熱が薄いわけでもないひとがどうしてこうなってしまうのでしょうか。こうした状態に陥っている多くのひとと話しをしていると、彼らの発言にはある共通した特徴があることに気づきましたので、今日はそれを紹介しようと思います。もし自分もやりたいことが見つかってないと思ったらぜひ読んでみてください。本当にやりたいことが見つかるよ
リーン・コンサルティングのご依頼を様々な企業様より頂戴するのですが、実は最も多い課題は、そもそも自分たちの新規事業開発プロセスのいったい何処が悪いのかが分からない!ということです。 「リーンスタートアップへの取組みで、何を改善しましょうか?」と問いかけても、そもそも原因分析も出来ていないので明確な回答が返ってくることはなく、結局、事業案の仮説検証を回すことでなんとか改善できないかと試みます。 またこうした原因分析が出来ていない場合に良くある間違いは、とにかく良い事業案の作成を目指すことだけに集中してしまうことです。エリック・リースの「リーンスタートアップ」の第三部「スピードアップ」の第9章では、そもそもの仕事のやり方を「バッチサイズ」と表現し、トヨタ生産方式を参考にした業務プロセスを導入すべきだと触れているのですが、原因分析が正しく出来ていないと、このような重要な部分の改善に取り組むことな
2012年に自分の頭の整理を目的に作成した”Lean Diagram“とそのマニュアルが、昨年後半ぐらいからジワジワとDL数、販売数ともに継続していて、なんで今頃になって?という疑問から、自分でも久しぶりにマニュアルを読み返してみました。 自分で言うのも何ですが、3年前に作成したものとしてはなかなか的を得ているなーと思ったので(笑)、今回は”Lean Diagram”を開発したきっかけや、その概要をご紹介しようかと思います。様々あるキャンバスを新規事業開発に利用している方にはぜひ読んで頂きたいです! 2012年当時、様々なキャンバスを書きながらビジネスモデルを設計するという手法が少しずつ広がっていく中、アッシュ・マウリャやブラント・クーパーなどが提唱する「スタートアップが最初に目指すべきマイルストン」である「プロブレム・ソリューション:フィット(課題と解決策が一致している状態)」を、どうや
ずらりと並んだ新規事業やベンチャー成功に関する書籍。新規事業開発や起業に関わる方であれば一度は手に取ったことがある書籍も含まれていることでしょう。著者の経歴を見ると、中小企業診断士やコンサルタントを職業とする方から、学術機関の研究者、投資家、そして起業家などが並びます。 私はプロセスコンサルタントの立場から、新規事業を成功に導くプロセスの研究を長く続ける過程でこうした書籍を数多く熟読してきたのですが、常にあるひとつの質問を掲げながら、こうした書籍を読んでいます。その質問とは・・・ 「そもそも新規事業の成功の定義ってなんだろう・・・そしてこの書籍ではどのように定義しているのだろう・・・」です。 みなさん、こうした書籍を選ぶ際に、その本が設定している成功の定義と自分たちが設定している目標が一致していることを確認していますか?これらの書籍はいわば「手引き書」な訳ですが、手引きである以上、目標が一
リーンスタートアップの基本的な考え方である「ニーズが不確かなサービスは初期段階では小さく始め、確からしさの検証を重ねて大きく育てる」は、クラウド環境の浸透やスマートフォンアプリ開発のハードル低下とともに、実に分かりやすく始めるのもカンタンです。 しかし、この分かりやすさと始めやすさとは裏腹に、リーンを実際に運用してみると「どのように育てたら良いのか分からない・・・」という困惑をよく見かけます。課題の改善を繰り返しても良い結果につながらないなど、前へ進んでいる実感を得られない状態に陥り、フィードバックループが回らなくなるのです。 今日は継続的な改善における典型的な失敗事例をご紹介して、リーンの効果が劇的に向上するあるポイントをお伝えします。 多くの方がその間違いに気づかないポイントなのですが、いったん分かってしまうと実に簡単なことなので、ぜひご一読ください。 では、すでにローンチ済みのサービ
前回の投稿では、企業におけるリーンスタートアップの導入には、新規事業設計責任者とリーンスタートアッププロセス設計責任者の分割が効果的であるとお伝えしました。両者は目的と手段の関係にあるので、担当も一緒にしてしまいがちですが、その効果測定はまったく異なる基準であるため、できる限り明確に責任を分離した方が運用は容易になるのです。詳細は前回記事をぜひご覧ください。 さて今回は「新規事業の成功確率」は定量的に測定できるのか?というテーマでお話ししたいと思います。なぜなら、エリック・リースは書籍の中でこう言っているからです。 「アントレプレナーシップとはマネジメントだ」 “Entrepreneurship is a kind of management” 私の理解では、マネジメントされている状態とは、その理論にそって取られた行動はやがて意図した結果にたどり着くことを指します。とにかく小さく始めてみよ
“Lean Startup Japan”ブログの更新は実に7ヶ月ぶりになります^^; ご愛読頂いておりましたみなさま、大変申し訳ありません! 昨年ぐらいから更新頻度が減ってしまっていたのですが、今年は久しぶりに投稿欲に燃えております(笑)というのも、みなさまにお伝えしたいことがようやく整理でき、書きたいことが圧倒的に増えたのです! 2015年を迎えた現在、リーンスタートアップ自体の存在や考え方はすでに広く普及した反面、新たにリーンに取り組んでもなかなか効果が実感できなかったり、頓挫する事例も見聞きするようになりました。 2012年の日本語版書籍出版や関連記事の増加に伴い、実は、リーンスタートアップによってもたらされた成功事例よりも、導入に失敗するケースや効果を実感できずに暗礁に乗り上げるケースの方が格段に増えているように感じます。せっかくリーンの必要性に気づいたにも関わらず、むしろムダな時
リーンスタートアップの考えに従って事業設計を「開始」することは、ステークホルダーの合意があればすぐにでも始められます。 ですが、それを成功するまで「継続」するとなると、とてもハードルが上がります。実際、多くのチームが仮説検証に取り組んでは、ほんの数ヶ月でアイディア重視に走ったり、プロダクト開発に着手してしまったりします。 これはいったいなぜなのでしょうか。 何度インタビューを行っても、ニーズを確信するに至らないからですか? やっぱり、とにかくまずはサービスを作って、グロースハックをガンバってユーザ数を増やしていた方が、成功に近づいているように感じるからですか? わかります! これってつまり、事業開発をするチームには、たとえ仮説が「反証」され続ける状態であったとしても「前へ進んでる実感」が必要だと言うことなのです。 この「評価基準」を適切にセットすることなく仮説検証を始めてしまうと、自分たち
仕事で多くのブレインストーミングに参加しますが、本当にブレインがストーミングしたところを見ることは非常にレアです(笑) 「アイディアの否定はしない」「Yes, andでひとのアイディアに乗っかる」「適度な人数・時間」など最低限のルールは準拠しているのですが、出てくるアイディアは予想された範囲内で、ぜんぜん「発散」しきれません。こうした状況はきっとみなさんの職場でも起こっているのではないでしょうか。 ルールは守っているにも関わらず、まったく発散できない理由はなんでしょうか。 ファシリテーターが上手にアイスブレイクできないから? そもそも参加者のクリエイティビティが少ない? 原因は様々挙げられますが、実はほとんどのケースで起きているのは、主催者がどのようなアイディアを期待しているかが見抜かれていることが原因です。参加者はブレストのテーマから主催者の意図を察知して、なんとか良い答えを出してあげよ
フィードバック・ループを回しながら、高速に製品・サービスの価値を高めていくためには、良質なフィードバックが必要です。 そして、良質なフィードバックを得るには、フィードバック・ループそのものの質を向上させる必要があります。 フィードバックの「質(クオリティ)」は、以下の公式で決まります。 フィードバックの質=仮説の質×実験の質×被験者の質×判断の質 仮説の質:仮説の適切さ、実験に適したサイズ、抽象性の排除、など 実験の質:手段選択の適切さ、シンプル、被験者に悟られない、実験タイミングや期間、複数の仮説を含まない、など 被験者の質:ターゲット選択の適切さ、実験タイミング、など 判断の質:メトリクスの正しさ、KPIの正しさ、仮説との関係、など すべて「乗算」であることに注意して下さい。ひとつでも「0(ゼロ)」が含まれれば、 フィードバックの価値も「0」になります。 良質なフィードバックが得られな
あなたが作ろうとしているお薬はとても強力なパワーを持っています それを飲めばたちまち元気になり、多くのひとを幸せにすることができます そう、それは分かってるんです でも問題は、ひとびとはその薬の必要性を理解していないことです 自分がそのお薬を必要としていることどころか、そのお薬の存在にまったく気づきません なんでかって? それは、自分が「病気」であることに気づいていないからです 自分のお薬を売りたければ、誰もが自覚できる「病気」を作って自覚させる必要があるのです 毎朝「なんとなく」だるいと思っているひとには 「睡眠障害」という病気を作って提供してあげて下さい マーケットは自分が病気であることに気づけば すぐに財布からお金を取り出して治療を始めます スタートアップの仕事はイケてる薬を作ることではありません 多くの人が「自分のことだ」と自覚できる病気を作り出すことです お薬の効能や成分表はもう
あなたがもし予算5000万円、期間1年の新規事業プロジェクトを始めるのなら、 5000万円を使い切る計画を立てて実行(ギャンブル)に移すのではなく、 まず最初の1ヶ月は予算の1/100 50万円でできる実験を10回やりましょう。 きっといくつもの思い込みに気づくとともに、 必要な総予算は2500万円ぐらい、構築に必要な期間は半年ぐらいになります。
ある企業の新規事業におけるリーンスタートアップのコンサル事例をちょっとだけ紹介します。 テーマは「課題仮説インタビューからの脱却」です。 リーンスタートアップの実践を目指す多くの方が、キャンバスに描き出したターゲットユーザの抱える課題仮説をインタビューによって検証するという作業を行っているかと思います。 率直に伺いますが、そのインタビューはうまくいってますか? 実際のところ、多くの方が仮説検証のインタビューは難しいと感じているのが本音ではないでしょうか。私のクライアントもまったく同じ状況でした。 課題仮説検証のインタビューによって効果的にフィードバックを得るには、多くのスキルセットが必要です。仮説設定(特にサイズと言語化)の適切さ、インタビューシナリオ、インタビュー先(ターゲットユーザ)の選定、インタビュー環境作り、インタビュー時のラポール、バイアスの回避などなど…。 これらがすべて上手く
「良いビジネス・アイディアはどこから生まれるのか…」 アントレプレナーにとっての永遠の課題であり、そして永久に定型の答えが出ない問いでもあります。 しかし、その逆に「アイディアがどこで失敗しているのか」はそれなりに分析できます ひとが「ビジネス・アイディア」と呼ぶ対象は、単なる思いつきの段階から、精巧に設計されたビジネスモデル、プレゼンテーションまで幅がありますが、最終的にはマーケットから見た時に価値あるプロポジションになっていなければいけません。 せっかくビジネスモデルが優れていようがプロポジションが適切でなければ良いビジネスには成長しないのです。 とても良い 着眼点をでビジネスの種を捕らえていても、プロポジションができないためにビジネスとして成功しない……… これは典型的なアントレプレナーのつまずきです。 良い種を見つけたとしても必ずしも成功が約束されないのは、このようにアントレプレナ
リーン・スタートアップ導入のコンサルをお受けする際、一番最初にクライアントにお話するのは、「いますぐ『新規事業開発プロジェクト』を停止して下さい」とお願いすることです。 「新規事業開発プロジェクトを実施するからこそ、リーン・スタートアップのコンサルを依頼しているのだよ…」とのクライアントの戸惑いはいつものことですが、こうお願いする理由は実に単純です。新規事業を創造するということは「開発」でもなく「プロジェクト」でもないのです。 ちょっと説明しましょう。 新規事業を作る理由は、企業によっても、アントレプレナー個人によっても様々です。しかし理由がなんであれ、そしてそれが誰であれ、作ろうとしているのは新たなビジネスモデルやイノベーションであり、単なる新製品などではありません。となると、新規事業とは絶対に「開発」できるものではなく、ひたすら実験を通じて「発見」するものなのだということがわかります。
リーンスタートアップの基本といえば「フィードバック・ループ」による仮説検証ですが、よく見るフィードバック・ループはリーンスタートアップの概念の理解には役立つのですが、実際にどのように進めるか?にはあまり役立ちません。 特に「Product」があることで、やはりアイディアからまずは製品を作ってみるのがフィードバック・ループだと思う方が多いのです。 なので、実際の現場でフィードバック・ループを回す際の本当の順番をそのままループに落としてみました。 概念理解と行動が一致する「新フィードバック・ループ」を参考にしてみて下さい。 こちらがいつものフィードバック・ループ こちらが行動に直結する「新フィードバック・ループ」 単純な違いですが、まずループから「Product」を除外しました。 そして、仮説⇒メトリクス⇒MVP⇒測定という正しい順序をループに反映しました。 リーンスタートアップ実践の参考にし
2013年最初のブログは「MVP」について再考してみようかと思います。リーンスタートアップを実践している方であればお馴染みのこの言葉、理念を理解するのは簡単ですが、実に奥が深いのです。 というのも、年末に家の大掃除をしていた時のことなのですが、家中に散乱する「紙もの」を何とかしようと、思い切って断捨離でもしようかと考えていました。しかし、ゴミ袋に放り込む前にもう一度だけ中身を確認しておこうと見返すたびに「いつかは必要になるかも…」との思いは増し、結局、書類の束を目の前にしてなんと2時間近くもムダに過ごしていたのです。うちにはスキャナ付きの複合機(プリンタ・FAX・スキャナ+コピー)があるにも関わらずです(笑) そこで、考えるよりとにかく全部デジタル化してしまえ!と思い、ひたすらスキャンを始めました。しかし、作業が1時間を超えたあたりで、また作業の手を止めてしまう雑念が頭をよぎります。 「複
様々な方からのビジネスモデル・プレゼンテーションを聞いていると、 「そこのところもう少し詳しく聞きたいですっ!」 と前のめりになることよりも 「ん?なんでそれが問題なの?」とか 「『ターゲット層に価値ある情報を届ける』って言ってるけど、ターゲット層って誰?価値ある情報ってなに?」 という疑問が頻繁に頭をよぎります。 今年は数多くのスタートアップや企業の新規事業開発担当チームと共に、リーンスタートアップの実践について深掘りをしてきました。 リーンスタートアップを実践する目的はチームにより様々ですが、共通して課題になるのはやはりリーンスタートアップの最初の一歩はどう踏み出せばいいのか?ということです。フィードバック・ループの最初のひと転がりをどのように始めていくべきなのかが最大の懸念でした。 「リーン・スタートアップ」の書籍を読んでも、何から始めればいいのかは明確に記載されていません。 しかし
リーンスタートアップという言葉自体は、すでに多くの方に認知いただいている状態になりました。やはりエリック・リースのリーン・スタートアップ日本語出版はとても大きな転機だったと思います。しかしその一方、実際にリーンスタートアップを実践しているというスタートアップと日本で出会うことはまだ少ないのが正直な感想です。仕事柄、数多くのファウンダーの方々や企業内の新規事業開発担当者様のお話しを聞かせて頂く機会が多いのですが、本格的に実践中だという話しを伺うことは実に稀です。 様々な方とのお話しを通じて、最近、リーンスタートアップが実践されない理由にはパターンがあることに気がつきました。表現の違いはありますが、多くの方がおっしゃる「実践していない理由」は比較的同じ「誤解」から生じているように思います。そこで今回はそのパターンをご紹介するとともに、少しでもリーンスタートアップや新規事業開発に対する誤解を解消
リーンスタートアップの最大の欠点は、リーンスタートアップを知り、書籍を読んでも、実際に何をやればいいのか分からないことです(笑) リーンスタートアップは「戦略論」なので、「100万ユーザを獲得するまではユーザに課金すべきではない」などといった「戦術」の記載も、顧客開発モデルのようなプロセスもなにもないからです。 そこで、どのような立場のアントレプレナーにとっても一発で「何をすべきか?」が理解できる説明を考えていたのですが、もしかしたらというアイディアを思いつきましたのでご紹介します。 それは 『仮説ドリブン・スタートアップ』Hypothesis-Driven Startup 『実験ドリブン・スタートアップ』Experiment-Driven Startup 『結果ドリブン・スタートアップ』Result-Driven Startup という言葉です。 ぜひともみなさんには 「リーンスタートア
春の出版に向けて本を書いているのですが、今日はボツになった「はじめに」をご紹介します(笑) 思いっきりハジけて書いたので普段の私のキャラクターとまったく違います。。。 ですが、リーンスタートアップの本質を伝えるにはイイ感じの文章になったと思うので、オクラ入りはもったいないなーと思って投稿することにしました。 ちょっと過激な文章ですが、リーンスタートアップのスピード感を楽しんで頂ければと思います。 きみはまだ、起業の成功は「アイディア」の素晴らしさによって決まると信じているのかい? だとしたらキミも例外なくスタートアップの99.9%が所属するルーザーズ・クラブの仲間入りだ! プレゼン資料や事業計画書とやらをせっせとパワポに打ち込むことが、実は成功から遠ざかってるなんてことに気づく頃には、すでにキミのスタートアップはとっくに消え失せてる! ん?投資家へのプレゼンは大事だろうって? もちろん!
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