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↓これの続き cut-elimination.hatenablog.com 河野真太郎『増補 戦う姫、働く少女』 増補 戦う姫、働く少女 (ちくま文庫) 作者:河野真太郎 筑摩書房 Amazon 前回はアナ雪論がアナ雪論になっていないと述べたが、今回は補足として一箇所引用する。 こちら。 まず確認できることは、『アナ雪』のユートピア的な衝動は、そのまま「労働の消滅した世界」への衝動であるということだ。エルサの魔法の力は、アレンデール王国を永久の冬の中にとじこめてしまうのだから、氷の採取という肉体労働は文字通りに不要になってしまう。さらには、クリストフの物語上の位置を考えると、この労働の消滅は、福祉国家を支えた生産労働の消滅と等しい。(44ページ) まあ意味のわからん文章である。「ユートピア的な衝動」というのはここで初めて出てきた表現だと思う。前に定義があるわけではなく、意味がとれない。「的
↓これの続き cut-elimination.hatenablog.com 河野真太郎『増補 戦う姫、働く少女』 増補 戦う姫、働く少女 (ちくま文庫 こ-58-1) 作者:河野 真太郎 筑摩書房 Amazon いきなりあとがきから見ていくのだが、こんなことが書いてあった。 二〇一四年四月、当時はディズニーの最新作『アナと雪の女王』が大ヒットし、まさに社会現象となっていた。わたしは(告白すると)作品そのものを見ないままに、『アナ雪』を、女の子にエンパワーメントをもたらすフェミニズム映画であるというようなインターネット上の評価を目にし、かなり直感的に、ディズニーが支配的なイデオロギーから逸脱したものをそうそう作るわけもなく、この作品は、本書で論じた通りのポストフェミニズム的な作品ではないかなどといい加減なことを(引用者注:Twitterに)書いた。(265ページ) これには驚いた。見ずに批判
総説 左派カウンターカルチャー 古き良き左派文化論の生き残りとしての反資本主義・新自由主義論壇 ツイフェミと化したフェミニスト アベ政治を許さない系文化人 れいわ新選組など 安倍晋三語録 外山恒一 右派カウンターカルチャー 弱者男性論壇 表現の自由戦士 古き良きネトウヨから反緊縮ネトウヨへ 反アカデミズム ゲンロン界隈 『土偶を読む』 橋下徹など維新ポピュリスト ネットメディア系 ひろゆき、成田悠輔など ガーシー、コレコレ、ガレソ 立花孝志 オラオラ系YouTuber 加藤純一などの配信者 私人逮捕系 ネットのアングラ文化 淫夢 恒心教 最後に 総説 先日、弱者男性論客として有名な「小山」先生がこんなツイートをしていた。 実際今どきの高学歴男子ってこういうチンポ騎士ばっかですよね。盲目的に権威に阿り党派に順応して独自性あるカウンターカルチャーを築けるような個性は持ってない。「変人でも天才で
またいろいろ本を読んだので紹介しまっせ。 氷川竜介『日本アニメの革新』 ジョセフ・ヒース&アンドルー・ポター、栗原百代訳『反逆の神話』 井奥陽子『近代美学入門』 氷川竜介『日本アニメの革新』 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 (角川新書) 作者:氷川 竜介 KADOKAWA Amazon 日本を代表するアニメ(と特撮)研究家・評論家の氷川竜介先生のアニメ史解説本。 アニメ史の新書としては津堅信之『日本アニメ史』も良い。 日本アニメ史-手塚治虫、宮崎駿、庵野秀明、新海誠らの100年 (中公新書 2694) 作者:津堅 信之 中央公論新社 Amazon cut-elimination.hatenablog.com 同書と比べて氷川先生の本書は、メインで取り上げる作品を絞り、歴史のストーリーに重きを置いている。なので読み物として読みやすい。また作画や撮影機材など技術面の解説も
江口某こと江口聡先生が、ゼミの学生にプレイリストを作って交換するというのをやらせているらしい。 yonosuke.net おもしろそうである。これアニメでもできないかと思ったが、アニメだと長いし見る手段が限られているので難しい。 しかしテレビアニメのOPやEDでやるとおもしろいんじゃないかと思いついた。YouTubeに転がってるし。というわけでまず私なりにベスト10を作った。タイトルは「忘れがたいアニメOP/EDベスト10」とかで。 『新世紀エヴァンゲリオン』OP 『カウボーイビバップ』OP 『攻殻機動隊Stand Alone Complex 2nd GIG』OP 4『エルフェンリート』OP 5『母をたずねて三千里』OP 6『機動戦士Zガンダム』OP1 7『化物語』OP4 8『囮物語』OP 9『惡の華』ED 10『かぐや様は告らせたい』3話ED 『新世紀エヴァンゲリオン』OP いまだにカラ
その1はこちら 【アニメ哲学その1】アニメの本質は絵か? 動きか?(あるいは声か?)玉川真吾『PUPARIA』など - 曇りなき眼で見定めブログ アニメを通して社会とか文化を考える言説は多いが、アニメそのものについて考えるものは驚くほど少ない。これほどアニメ文化・アニメ産業が隆盛を極める日本だが、実は日本人の多くが好きなのは「アニメ」そのものではないのではないかと私は睨んでいる。どちらかというとアイドル声優とかアニソンとかグッズ集めとかコスプレとか二次創作とか、アニメ周辺の文化が好きなのではないか、と。だからこそ私はアニメそれ自体について考えたいんすわ。 現象学とは 『現代現象学』の音楽論を見てみよう 「音楽作品の存在論」の要約 アニメーションの現象学 アニメーション作品は何でないか アニメーション作品の特徴 アニメーション作品の同一性条件 アニメーション作品の存在依存 作者は誰か アニメ
↓これの続き。ずいぶん久しぶりだ…。 cut-elimination.hatenablog.com けど漸くちゃんと読み終えた。 宇野常寛『母性のディストピア Ⅱ発動篇』(ハヤカワ文庫JA)。 母性のディストピア Ⅱ発動篇 (ハヤカワ文庫JA) 作者:宇野 常寛 早川書房 Amazon 最終第6部と巻末付録を取り上げます。 今回も過度な図式化が豊富 ポケモンGo アスカやカヨコは流石に母ではないだろう 吉本隆明の大昔の本を真に受けるな! 結局 富野監督との対談が噛み合っていない 考えること 本書の問題点 ヒヒョウくんへ 今回も過度な図式化が豊富 2016年にアニメや特撮の傑作・ヒット作が多く出た事をなんかの啓示みたいに思っていそうだ。「2016年問題」とか言って図式化している。 日常系を「終わりなき日常」とかいっていっしょくたにするのもやめてほしい。 『この世界の片隅に』を『パトレイバー2
宇野常寛『母性のディストピアⅠ 接触篇』ハヤカワ文庫JA。 母性のディストピア I 接触篇 (ハヤカワ文庫JA) 作者:宇野 常寛 早川書房 Amazon 「アニメ批評」批判シリーズ。 cut-elimination.hatenablog.com 近年のやたら政治がかったアニメ批評の元凶は宇野常寛なのでは? と思い、宇野先生の『母性のディストピア』というアニメ論を読みはじめた。で、予想通りあまり良くない本である。まだ第1部までしか読んでいなくてアニメ論も出てきていないが。これから少しずつ読んでメモを残していく。 「アニメ」か「アニメーション」か アニメの話をしたってべつによかろう 過度に図式的1:「政治と文学」の意味がよく分らない 過度に図式的2:「父」と「母」 過度に図式的3:戦後史 肝心の「母性のディストピア」の定義が理解できなかった… 熱くなりすぎ まとめ 「アニメ」か「アニメーショ
またもや杉田俊介批判。今回は杉田先生の『天気の子』論を取り上げる。 gendai.media 疑問点を逐一取り上げていたら↓みたいにタタリ神になってしまうので、論点を絞る。 cut-elimination.hatenablog.com 具体的には、杉田先生が『天気の子』とそのセカイ系的側面を「新自由主義」「ネオリベ的」と評していた点を取り上げる。何故かというと、いま「くちなし」さんという人の「「「新自由主義」批判」批判」ブログ記事が話題なので便乗するため。 kozakashiku.hatenablog.com くちなしさんは私より若いっぽくて私より後にはてなブログを始めたっぽいのに私より遥かに質の高い記事を書いてバズっているので尊敬している。ちなみに杉田先生もこのくちなしさんの記事を読んだらしく、こんなツイートをしていた。 この冷笑的で権威的で煙に巻く感じ、なんか懐かしいな… https:
買ったやつ 映画『羅小黒戦記』吹替版公開の頃なのでもう2年半も前の記事だけれど、てらまっとという人が『羅小黒戦記』はプロパガンダじゃないかとか書いていた。 teramat.hatenablog.com 私もこの頃に『羅小黒戦記』を観てハマったので感想を調べる中でこの記事のタイトルくらいは見かけていたが、読んでいなかった。政治とかテツガクと絡めたアニメ批評に興味がないので。しかし杉田俊介氏のあまりに酷い宮崎駿論を読んだ事などを経て、興味ないとか言っている場合でなく、むしろ積極的に悪しきものとして批判する必要があるように思いはじめた。なのでてらまっと氏の批評もちゃんと読んで批判します。 杉田俊介批判はこちら↓ cut-elimination.hatenablog.com 小野寺系氏も似たような感じで批判した↓ cut-elimination.hatenablog.com てらまっと氏の記事の要
↓これの続き! cut-elimination.hatenablog.com 成田悠輔『22世紀の民主主義』SB新書。 22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる (SB新書) 作者:成田 悠輔 SBクリエイティブ Amazon 最終第4章につっこみを入れていきます。 どうも前2章は乗り越えられるべきものであまり意味がなかったようだ。批判して損した。というかやはり本書はもっと構成を考えるべきではなかったか。もっと深く論じるべきトピックがたくさんあるのに紙の無駄みたいな部分が多い。 アルゴリズムってなんやねん データをどう集めるのか、課題をどう発見するのか 信頼とセキュリティの問題 政治家がネコになる 結論 付録 アルゴリズムってなんやねん 4章ではアルゴリズムという言葉が何度も何度も出てくるのだが、アルゴリズムという語の意味は序章で「編集注」として説明されているのみだ
ネチネチ成田悠輔先生を批判するシリーズ第4弾! 22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる (SB新書) 作者:成田 悠輔 SBクリエイティブ Amazon 過去記事は↓のリンクから辿って欲しいけどとりあえず私はメディアで軽薄に振る舞う学者が嫌いだということだけ覚えておいて! 「成田悠輔」というブログ内カテゴリも作っておいた。 cut-elimination.hatenablog.com で、漸く著書のほうを読んでいる。とりあえず序章と1章を読んだのでメモを。とにかく、上手くもない譬喩表現が鼻につくし文体とか語彙が若作りしていていけすかない。その割に内容も学問的でなく面白くない。よって読むのが苦痛である。ここでいう「学問的でない」というのは、学問的な研究が反映されていないという意味ではなく、それをただ並べるだけで論理展開に乏しい、というほどの意味である。なんなら1章で
↓前にこんな記事を書いた。 cut-elimination.hatenablog.com 杉田俊介という人のTwitterでのアニメ論が意味が分らなかったので批判した。しかし本人も「雑」と認めているものを揚げ足取りしては悪かったなあと思い、ちゃんとまとまった著書を読んでみた。それがこれ↓。宮崎駿と『もののけ姫』、近藤喜文と『耳をすませば』、庵野秀明と『シン・エヴァンゲリオン』、新海誠と『天気の子』、細田守と『バケモノの子』『未来のミライ』を順に論じている。 ジャパニメーションの成熟と喪失 作者:杉田俊介 大月書店 Amazon で、やはり良くない本だと思ったので批判的な読書メモを書いておく。ただし、ツイートのような意味不明さはなかった。しっかりと明確にダメな本だった。 (電子書籍で読んだので引用にページ数を付けられませんでした。) (あんまり批判が細かすぎると杉田先生から「発達障害」とか「
先日『キネマ旬報』のランキングを見た。 キネマ旬報 2023年2月下旬キネマ旬報ベスト・テン発表特別号 No.1915 キネマ旬報社 Amazon 私が推していた『THE FIRST SLAM DUNK』に11点しか入っておらず、私が軽く批判した『犬王』が11位に入っていて、まあ個人的には納得できない結果だった。あとめちゃくちゃ面白かった『RRR』の順位も低かった。 それはさておき、キネ旬に書くような評論家というのは、映像としての面白さとか斬新さとか出来の良さなんかよりも、現代社会を良き方向へと導くかどうかで映画を評価しているフシがあるなあと思った。「マイノリティの権利」みたいなものに言及している選評がやたらと多かったのである。マイノリティの地位向上というのは良い事だと思し、そういうテーマが感動を読んで良い作品になる事もあると思うが、映画一般がそれに一役買わねばならないとは思えない。誰か理
「〇〇の現象学」がシリーズ化しつつあります… プロ棋士は全員が、アマチュアでもある程度強い人は、脳内に将棋盤があるという。ぴよ将棋初段というしょうもない棋力の私はそんなものはないのでわからないのだが、どうもぼんやりと像が浮ぶのではなくリアルな実体として見えて、実物のように駒を動かせるらしい。以下の動画によればトレーニングによって身につくものだとか。 100%棋力アップ!脳内に将棋盤をインストールする方法。今日から貴方も藤井聡太 これについて現代現象学(という哲学の分野があるのです)の観点から考えてみたいと思っていて、そのために今回はまず棋士の方々の様々な証言をまとめておく。 また、将棋ファンの間でたびたび話題になる「藤井聡太の脳内には将棋盤がないのでは?」という説についても検証しまっせ。というかタイトルにもなっているとおり、この検証が本記事と脳内将棋盤の現象学構想のメインテーマです。 脳内
ホフディランの「スマイル」という曲の歌詞を考察したいのよ。 www.youtube.com まあ名曲である。最近は森七菜さんのカバーによってリバイバルしている。 www.youtube.com この曲の歌詞の「深刻ぶった女はキレイじゃないから」とか「すぐスマイルするべきだ 子供じゃないならね」といったフレーズがよくないのではないかということが言われている。例えば以下のnote記事。 note.com 書いた方は大学教授らしい。要約すると、ホフディランの歌詞の女性観は古典的であるとのこと。「女性だって深刻な場面はいくらでもあるのに」と。この方はリアルタイムでそれを感じていたらしいが、現代の価値観にはなお合っておらず、オロナミンCのCMで森七菜さんに歌わせるべきではない、と。なるほど、確かにそうだ。 また、このnoteでは出てこないが、ネット上では「モラハラ」という言葉とともに批判する意見が多
Javaの勉強をしております。 Javaはオブジェクト指向言語である。オブジェクト指向プログラミング(Object-Oriented Programming)はいま多くの開発現場で使われている主流のプログラミングスタイルだと思われるが、これは哲学的にも興味深いのではなかろうか。私は最近分析哲学の存在論の勉強もしているのだが、オブジェクト指向は哲学の存在論と親和性が高そうである。 というのは両者に触れたことのある人ならば普通に「まあそうかもね」となるんじゃないかと思う。実際コンピュータ科学でもオントロジー工学という分野があって、分析哲学の存在論と似たような手法でモノを分類して情報処理モデルを作るのであるが、これとオブジェクト指向はいろいろな要素を共有している。今回はオブジェクト指向プログラミングと哲学的存在論とオントロジー工学の関係を調べたり考えたりしたので書きたい。 そして! ややこしいこ
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