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新内閣発足
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今年もノーベル賞が発表され、ふたりの日本人が受賞した。日本の研究レベルの高さが示され、誇らしい。しかし、記事によると、足元では日本の研究力は国際的に低下している。研究力を高めていくには、博士課程人材の支援などの若手研究者の活躍を促す環境整備が欠かせない。 肩書だけだった日本の博士アメリカで働いていると、日本の博士号(PhD)は良くも悪くもかなりユニークだと感じる。20年以上も前、日本にいる頃、僕のように企業で働く研究職の場合、博士の実質的意味はとても曖昧だった。博士号を取ったところで、昇進する訳でも、給料が上がる訳でもない。名刺に「博士」と付け加えられて、何となく箔が付く程度のものだった。 学歴社会、アメリカでの博士一方、アメリカでは、PhDの意味は日本よりずっと重い。自分のいる製薬業界での限られた経験だが、PhDは研究職の標準資格だ。PhDなしでキャリアアップしていくのはかなり難しい。実
「ITエンジニアを辞めました」──そんな投稿を目にする機会が増えています。あるときはXでの報告、あるときは顧客の採用担当から、そしてまたあるときは人材系事業の中の人から話を聞くようになりました。今、IT業界で何が起きているのかを整理してみます。 辞める人が増えている背景共通しているのは、2019〜2021年頃にプログラミングスクールを経てITエンジニアになった人たちです。しかし、いざ入社してみると現実は想像以上に厳しいものでした。 不況が変えた未経験・微経験採用近年、受託開発会社、事業会社、スタートアップを中心とした不況感の高まりにより、未経験・微経験層の求人が大幅に減少しています。 景気が後退局面にある中で、企業は「教育コストをかけて育てる層」よりも「即戦力として成果を出せる層」を優先するようになりました。これにより、スクール卒のエンジニア志望者が転職活動で行き詰まり、キャリアチェンジを
営業職の1人目採用激ムズ問題筆者はこれまで 4 回転職したのですが、何れの職場も「少数のベンチャー企業」という共通点があります。筆者が修羅場ドランカーで、大炎上で燃え盛る職場を好んで選んできたのです。 どの職場も採用には積極的で、いわゆる「1人目採用」(その職種で初めて採用すること)を多く見てきました。筆者自身も 2 社目は「初めてのエンジニア職」、3 社目は「初めてのマーケティング職」でした。 ところで「1人目の採用でもっとも苦戦した職種はどこですか?」と聞かれると、間違いなく「営業職です」と回答します。 「1人目採用」には、次に入社する 2 人目を見据えて、整っていない環境を急いで改善することが求められます。一方で、職種に紐づく結果も残さないといけない。その両方で成功するなんて、並大抵のスキルじゃ無理です。 とくに営業職の 1 人目は大変です。資料改善とかトークスクリプト作成とかビジネ
僕は22年前、希望を抱いてアメリカに来た。 アメリカには、他人に流されずに、自分の夢を追い求め、自分の人生を生きる自由がある。失敗を恐れず、挑戦できる。「言いたいことを言う」「やりたいことをやる」権利が認められている。アメリカ人のDNAには、そういった自由が刻み込まれている。それを信じて、僕はアメリカで生きることを選んだ。 世界の民主主義のリーダーであり、独裁者を出さないためのチェック機能がしっかり構築された国、アメリカ。そんな理想像を、甘ちゃんの僕は勝手に抱いていた。だが、その妄想はあっけなく崩れた。 名門大学の学長たちも、世界的に名高い法律事務所も、グローバルにビジネスを展開してきた経営者たちも、突如黙りこくってしまっている。権力と富を持つ者ほど、失うものが大きい。自由を捨てて保身に走っていると非難するのは簡単だが、自分だって同じだ。非難合戦をしたって何も生まない。 だから、非難するよ
「無言の帰宅」が伝わらないつい最近、SNS上で「無言の帰宅」という比較的広く知られた慣用句を知らない人がいる、と話題になりました。注目を集めるためのネタじゃなくて、どうやらマジっぽいんですよね。そうか、知らんのか…。 「無言の帰宅」の意味が分からない大人が大量にいるので、国は英語の前に国語を強化すべきだと思う。 pic.twitter.com/3rOap0I0ym — 中本アキノブ@eBayを使って越境EC (@AkinobuNakamoto) September 24, 2025 ラノベ1800冊読んでるけど知りませんとか、そんなの普通に死んだって書けよとか、SNSらしく「そんな人もいるんだ!」と様々な登場人物が出てきた事件でした。断罪したいわけでは無いので、その是非は置いておきます。 それより、この『無言の帰宅』事件を通して、言葉の意味が正しく伝わらないことって日常に溢れているんだ、と
エンジニアバブル期には、求人票を出せば応募が集まり、人材紹介やスカウト媒体も活況を呈していました。 しかしバブルが崩壊した現在、状況は一変しています。求人票を出しても応募が集まらず、人材紹介は高コスト化し、スカウト媒体の反応も非常に悪い企業が多いです。 背景にあるのは、従来型の「ポジションマッチ」採用の限界です。求人票と職務経歴書を突き合わせてマッチングする仕組みでは、急速に変化する人材ニーズに対応できなくなっています。 本稿では「ポジションマッチ」と「ポジションメイク」という視点から、エンジニアバブル後の採用戦略を考えていきます。 ポジションマッチの限界従来型の採用チャネルと、厳選採用の悪い相性従来の採用は、求人票に対してマッチする人材を探す「ポジションマッチ型」が主流でした。 人材紹介やスカウト媒体はその代表例で、職務経歴書やプロフィールを自社の求人票と突き合わせて「条件に合った候補者
エンジニアバブル期には、求人票を出せば応募が集まり、人材紹介やスカウト媒体も活況を呈していました。 しかしエンジニアバブル後の現在、状況は一変しています。 業種別の求人ではコンサルティングが前年同月比で3.1ポイント低下、IT・通信は1.8ポイント低下した。いずれも高倍率の業種だが、未経験者の採用に落ち着きが出てきたこともあり過熱感が和らいだ。 中途求人倍率2.42倍8月 横ばい、過熱感薄らぐ 数年前と比べて転職に難航する候補者の方は多く、20-70社ほどエントリーしているような方も居られます。 採用企業からすると、全く採用できていないのかと言うと事情が異なるのがリファラル採用です。 求人票がなくても採用に至っている話もあるほどで、メガベンチャーでも「他の採用チャネルでは決まっていないが、リファラル経由については決まっている」というところもあります。 エンジニアバブル後におけるリファラル採
バキバキに心が折れた日報告会で、クライアントから「もう帰っていいよ」と言われた経験はありますか? 私はあります!(得意気に言うことでは無いですが) 笑いながら怒る竹中直人さんのような、めっちゃ笑顔なのに発言に怒気を込めて「もう帰っていいよ」と言われました。 そう、あれは今から10年ほど前の2016年ごろ。某社で毎月行われていた施策報告会に広告代理店、製作会社、ツールベンダーが参加していました。ある月、1テーマとして「データ分析による施策の効果検証」が主催者である某社から求められ、筆者はツールベンダーの報告者として参加しました。 パワポで作ったスライドは、150枚超えだったと記憶しています。印刷した紙を配り、スライドも投影しながら説明していると、責任者クラスの偉い人から何度もツッコミを貰いました。 筆者「…というわけで、AとBを比較すると、Aが大きいと分かりました。そして次に…」 偉い人「ち
フリーランスから正社員への希望者が多く、決定しないので余剰傾向にある――こうした動きを企業・人材紹介から聞く機会が増えています。 かつては「自社の給与制度では収まりきらないプロフェッショナル」を迎え入れるための契約形態だったフリーランス。2010年代にフリーランスエージェントが台頭すると、特別な人材だけでなく「普通」のエンジニアも独立するようになりました。さらに2020年代にはプログラミングスクールが乱立し、正社員転職に苦戦した人が「フリーランス」という肩書を選ぶケースも一般的になりました。 こうした流れを経て、今では多くのフリーランスが再び正社員を希望しています。なぜフリーランスは正社員転職を希望し、そして難航するのか。その背景には、候補者本人の要因に加え、市場や業界全体の大きな変化が横たわっているのです。 まとめて複数個所から話が入ってきたけど、 フリーランスからの正社員化が増加傾向。
「何屋さん」なのか分からない問題有明や幕張で開催されるマーケティング/セールス系の展示会に行くと、毎回思うことがあります。「何屋さんかよう分からん!」と頭を抱える会社のブースが多くないですか。 「何屋」とは、サービスのカテゴリであり、業界であり、具体的な機能の内容であり、要は何を売っているかを表しています。野菜なら八百屋だし、自動車を扱うなら車屋だし、専門知識やノウハウを提供して成長を支援するならコンサル屋です。 「何屋という表現は、相手を軽んじているからダメ」と思われる方もおられますし、逆に何屋であることを誇りに思われる方もおられます。トヨタ自動車の佐藤恒治社長は「車屋トヨタ」と表現されていて、「誇り」と捉えておられるのかな、と感じています。 話を戻します。何屋さんなのか分からなかった例として、先日参加した展示会を例に取り上げます。(ちょっとだけデフォルメしてます) ブースで最も大きく目
2025年9月現在、転職市場では「AIを用いた開発経験」を過剰に求める求人が目立っています。しかし実際にはマッチングが進まず、条件に合う人材はほとんど出てきていません。 背景には「生成AIでプログラマが代替されるのでは」という過剰な期待があります。けれども実態を見れば、生成AIを使ってアウトプットを増やせるプログラマはごく一部に限られます。本稿ではその条件や市場への影響を整理していきます。 今回対象としているのは、プロダクト開発に従事するプログラマです。業務改善を担うDXエンジニアや、業務プロセスを設計する業務コンサルタントは性質が異なります。 彼らの成果は「コードをどれだけ量産するか」ではなく、「既存業務をどう効率化するか」「人とAIをどう組み合わせるか」です。そのため、生成AIを使って開発アウトプットを加速するプログラマとは評価の土俵が違いますので今回は対象外となります。 転職市場にA
どうも、すべての経済活動を、デジタル化したい福島です。 本日LayerX社のシリーズBの調達を発表しました。今回のラウンドの調達金額は150億円で、すべてエクイティでの調達となります。今回のリード投資家のTCV様は日本初の出資になります。 TCV様はNetflixやSpotify、ByteDance、Revolut、Toastなど世界を代表する成長企業に出資してきたグロース・エクイティ投資家です。日本のスタートアップへの投資は本件が初となります。 また今回のラウンドの投資家は、TCV様に加えて、三菱UFJ銀行様および三菱UFJイノベーション・パートナーズ様、Coreline Ventures様、ジャフコ グループ(JAFCO)様、Keyrock Capital Management様、JPインベストメント様になります。三菱UFJ銀行様は前回ラウンドはCVCからの出資いただき、本ラウンドでは
はじめに。このnoteは全文が約12,000字と長いです。移動中とか、お昼休憩中とか、ゆっくり出来る時間に読まれるのをお勧めします。 何が出来たら理解したと言えるのか?マーケティングの世界で飛び交う「顧客理解」「消費者理解」。何が出来たら、顧客や消費者を理解したと言えるんでしょうか? 非常に難しいテーマで、夜しか眠れません。 ちなみに、筆者がこれらの言葉を初めて知ったのは、森岡毅さんの2作目である『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』(2016年)です。 マーケティングは消費者理解に始まって消費者理解に終わります。消費者を量的に理解すること(数値データを用いて広く全体像を理解するのに役立つ)と、消費者を質的に理解すること(質的調査などを通して消費者の深層心理に迫ること)の両方が重要です。 優れた成果を出す人と、まあまあの人と、冴えない人の「上・中・下」に無理やりマーケターを分類すると
「ブリリアントジャーク(Brilliant Jerk)という言葉があります。Netflixの文化から広まった概念で、優秀ではあるものの性格に難があり、周囲を疲弊させる人材を指します。Netflixのカルチャーメモには、次のような記述があります。このように、成果を出してもチームを壊す存在は“ブリリアントジャーク”と呼ばれ、今では経営や人事の間で広く警戒されるようになりました。 No matter how brilliant someone may be, there’s no place in our Dream Team for people who don’t treat their colleagues with decency and respect. When you have talented people who work well together — trusting ea
人間とAIは何が一緒で、どう違うのか?AIの考え方や得意な事を知れば「仕事が奪われる」なんて思わない(はず) 筆者はマーケティングについて解説する機会が多いですが、作家としてエンジニアとして、AI領域もキャッチアップし続けています。情報を集め始めてから、かれこれ8年が経とうとしています。 数カ月前に「これはAIには出来ない」と評価されたタスクがいつの間にか実現するなど、とにかく進化が速い領域です。キャッチアップし続けないと、頓珍漢な発言をして(あの人、いつの話してるんだろう…?)とバカにされて「何も分かっていない人」という烙印が押されかねません。 進化の速いAIは、少し齧った程度の知識では話せません。語るなら、なによりも誠実さや真摯さが求められると筆者は考えています。 例えば、AIを取り上げて「〇年以内に仕事が無くなる」と恐怖訴求で注目を集めるのはとても簡単です。2013年に英オックスフォ
doda転職求人倍率を見ると、6ヶ月連続で求人倍率が低下した後、低迷している状態です。各社の求人公開状況を見ると、営業職は継続して募集されています。ITエンジニアに近いところでは売上に直結するプリセールスや、チャーンレート低下などが期待されるFDE(フィールドデータエンジニア)といった職種もまた継続されています。一方で、純粋な開発エンジニア職については往時のような大量採用は一部のクライアントワークに限られるようになってきました。 doda転職求人倍率の推移 2025年7月https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/ 27新卒では初任給を引き上げた企業が多数ありましたが、その分、採用人数を削減しているところも多いのが現状です。有名企業でも採用停止や採用人数を1/3程度に絞るといった動きが見られます。 特に影響が感じられることがM&Aの増加です。特に事業会社にお
「代理店に頼らず、全部自社でやる」「コスト削減が目的」…そんなイメージが先行していないでしょうか。しかし、その認識はもはや過去のものとなりつつあります。 2023年に米国広告主協会(ANA)が発表した衝撃的なレポート「In-House Agencies No Longer A Trend—They’re Here To Stay」は、会員企業の82%がインハウスエージェンシーを保有しているという事実を突きつけました。この数字は、インハウス化が単なる一過性のトレンドではなく、業界構造を変えるほどの大きな地殻変動であることを示しています。 そして2025年の今、この潮流はさらに進化を遂げています。もはや「内製化か、外部委託か」という単純な二元論では語れません。 この進化の最前線を走るビール大手Anheuser-Busch InBev社のインハウスエージェンシー「draftLine」の事例を深掘
会議はとても大事で、無くてはならない存在「JTC (Japanese Traditional Company=伝統的な日本企業)は会議ばかりだ!」「スタートアップに速度感で負けている!」とよく言われます。 「JTCでは、どの会議を廃止するか会議している」なんて落語のオチみたいな話を聞いたこともあります。ほんまかいな。 どうやら世間では、「会議」はとても忌み嫌われているようです。しかし、2007年から一貫してスタートアップで仕事をしている筆者は、会議は重要なツールだと考えています。スタートアップにこそ、会議は欠かせないとすら思っています。 なぜなら、会議は「認識の一致」が取れる重要な場だからです。 スタートアップにとって、手数の多さがとても重要な意味を持ちます。とにかくサイコロを同時に大量に振って「大当たり」を出さねばなりません。その際、サイコロを振る人間が増えるほど「認識の一致」が欠かせま
「AIが生成したから正しい」——そんな一言が飛び出したコードレビューが、はてな匿名ダイアリーに投稿されました。 レビュアーが「Math.minを使えば1行で書けます」と指摘したのに対し、レビュイーが「AIがこのように生成しました」と返答。さらに、「AIが生成するコードはAIにとって読みやすい良いコードではないか」と主張しましたというお話です。このやり取りはXで多数の議論を産みました。多くが「根拠のないAI盲信」「無責任」と批判。可読性や保守性を重視する声も見られました。 この事例は、AIを「言い訳」に使う危険性を示しています。無意識に楽な選択を正当化するヒトらしい傾向が、プログラマの価値基準を揺さぶっています。 楽な選択に流れるヒトと、プログラマの価値の再定義人は無意識に楽な選択を正当化します。例えば、AI生成コードをレビューなしで本番環境に上げるチームでは、スピードが優先され、コードの可
筆者はこれまで、エンジニア、データサイエンティスト、リサーチャー、マーケターとジョブチェンジを繰り返して働いてきました(画像の通り)。 ジョブがコロコロ変わるので、オカンや嫁から「あんたほんまフラフラしてからに!」と叱られます。確かに一貫性が無いキャリアに見えますが「顧客体験を良くする」ために必要な仕事は何かを考えて、筆者なりにその場その場で最善を選んできたつもりです。知らんけど。 ジョブを変えるたび「新しい仕事に挑戦するのは怖くないですか?」「今までの知見や経験が無駄になるでしょう?」と心配・忠告してくれる方もおられます。声を掛けてくれるのは、ありがたい話です。 もっとも、当の本人はポジティブ(何も心配していない)です。なぜなら、エンジニアとしてデータサイエンスのリスキリングに挑戦した際に「こうすればリスキリングは失敗しない」という肌感を掴んでいるからです。 今回のnoteでは、リスキリ
「生成AIによる業務効率化を背景にした人員最適化」として報じられた内容は経営上の合理性が感じられます。ビッグテックでもAI導入を理由にした人員削減は続いており、トレンドのようにも見えます。 この一連の騒動は、単なる一社の施策ではなく、スタートアップ採用が“投資”であり、“リスク”でもあるという構造をあらためて可視化した出来事でした。 今回は、あの報道を出発点に、スタートアップで働くということの“裏側”と、その構造的なリスクについて整理してみたいと思います。 「生成AIレイオフ」の裏にある構造的な資本論理「採用=投資」だった時代の終焉2020〜2021年のコロナ禍で、VC資金が市場に溢れかえった時期には、「正社員採用人数こそが企業の価値を高める投資」であるという共通認識が広がりました。 しかし、それは将来価値に期待していた投資行為に過ぎず、売上が出せなければリストラは避けられません。2025
勉強は学生までのはずだった筆者が高校生の頃、何もしなくても社会人になれると甘く考えて、席に座って「授業を聞いているフリ」だけの日々を過ごしていました。授業中の大半は、寝るか隠れて本を読んでいました。 大学を卒業し社会に出れば勉強することは無いだろうし、試験前の一夜漬けで何とか凌いできました。おかげで、英語と国語の偏差値は38~43を行ったり来たり。「大学進学も難しい絶望的な学力(担任談)」でした。 ところが社会に出たところ、成人式を2回迎えた41歳になった今でも勉強する日々です。仕事(データ分析、マーケティング)のための勉強、次回書籍ネタのための勉強。思っていたのと全然違う…。 年齢を重ねるほど、勉強の必要性を痛感します。もっと勉強しときゃ良かった!と後悔していますが、過去は変わりません。仕方が無い。頑張るしかありません。 泣きながら勉強するワタクシなぜ勉強が必要なのか。筆者の考える理由は
かつて「自由で合理的な新しい働き方」とされたフルリモートワーク。 しかし2025年現在、人材紹介・スカウト媒体・フリーランスエージェントの現場では、“フルリモート希望”の人材が余る傾向にあります。弊社にも人材会社や企業側から候補者に対する期待値調整についてのご相談を数多く頂きます。その構造とリアルを、人材業界の裏側も含めた現場の視点で整理してみます。 フルリモート案件が減っている理由かつては競争優位性として“フルリモート可”を掲げていた企業も、現在はその姿勢を見直す傾向が強まっています。 背景には、「採用や契約に失敗できない」事情があります。景気の不透明感と人件費の高騰を受け、今の企業は“失敗を許容できる余裕”がなくなっています。特にフルリモートではオンボーディングや評価・信頼形成が難しく、採用単価や給与が高止まりしている現在では結果的に“ミスマッチのリスク”を伴うことから慎重にならざるを
「9月2日」に歴史談話を出すことの懸念「日本が降伏文書に調印した9月2日に表明するとの見方が浮上している。政府関係者が1日、明らかにした。」 共同通信社「首相、15日に大戦検証示さない方向で調整」https://www.47news.jp/12952517.html?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=api「9月2日」というのは、日本国民に幅広い理解を得るには難しい日付であろうと思います。この日に歴史談話を出すことによる、歴史認識問題の複雑化を懸念しています。 佐藤卓己先生のご著書『八月一五日の神話』(ちくま学芸文庫)によれば、天皇のご聖断の「8月14日」でもなく、連合国が決定した「9月2日」でもなく、天皇と国民が結びつく玉音放送が発せられた「8月15日」が終戦記念日となった特別な事情があります。 石破茂総理はこれまで繰り返
「日本人」の境界線今回の参院選で、参政党が「外国人受け入れ」問題を争点化して大きく票を伸ばしました。これについての論評が多くあり、それに加わる専門的な知見は私にはありませんが、色々と気になることがあります。 「外国人」とは具体的に、誰を指すのか、実はわれわれがふだん考える以上に、問題は単純ではないかも知れません。また「日本人ファースト」の「日本人」も、あたりまえのようであって、実はあたりまえではない。この点については、私が大学院のときにナショナリズムの授業を履修した吉野耕作教授の著作、『文化ナショナリズムの社会学』に詳しく書かれています。 「日本人」というときに、それが、nationality(国籍), citizenship(市民権), ethnicity(民族), race(人種) など、さまざまなカテゴリーが存在します。法的な概念としてのcitizenshipと、社会的な概念であるn
筆者はこれまでのキャリアで、マーケティング部門の立ち上げや再構築(リストラクチャリング)など、1→10フェーズのベンチャー企業における部門や事業のスクラップ&ビルドに何度も関わってきました。 当然ながら、成功もあれば失敗もあります。大っぴらに言う話でもありませんが、大声で罵声を浴びたり、呪詛を喰らったりした経験もあります。矢面に立つのも辛い(というか精神が削がれるの)ですが、それでもやらなきゃならんのが「(再)立ち上げ」です。 部門の立ち上げは築城のようなもので、どこに、何を、どの順番に構築していくかが問われます。地盤が弱ければ、あっという間に崩壊します。しかし急がねば、事業展開の足手まといになります。事業の0→1フェーズと、マーケティングの0→1フェーズは、必ずしも一致しないからです。 本noteでは、筆者の経験から見えてきた「部門が立ち上がって最初の6カ月のうちにこれだけはやっとけ」と
2024年の出生数と出生率が過去最低に落ち込んだ。政府は児童手当の拡充など「異次元の少子化対策」に取り組むが、2年目を迎えても目に見える効果につながっていない。晩産化とずれがあるとの見方がある。 出生数が減少し続け、少子化が進行しているのですが、25年参院選では特に争点にならず、もっぱら「賃上げ」「物価高」「外国人対策」が話題のようです。ま、少子化対策が選挙の争点になった試しはありません。 どれくらい出生数が減っているか、直近30年間の推移をグラフ化しました。仮に1995年を基準にすると、2001年から減少傾向にありましたが、2016年からは如実に減少幅が広がっています。 出生数と合計特殊出生率(参照はこちら)分かりきった事実があります。いったん出生数のまま全員が大人になるとして、2001年生まれは現在24歳で約117万人います。2024年生まれが24歳になるのは23年後で、約69万人いま
お金というものは本来何かを得るための手段であるはずなのに、お金を所有すること、所有しているお金を減らさないことだけに執着し、お金の所有そのものが目的化してしまう人は少なくない。 預金通帳でも所有している資産価値でもいいんだが、毎日のようにそのデジタルの数字をながめて「よしよし、まだ十分にある」などとニンマリしてしまうのは、まあわからないでもないが、その所有している金をどう使うのかという点はすっかり忘れ去られている。 かつてまあまあ成功していた高齢者ほどその傾向がある。 お金をもって棺桶に入ったところで意味はないんだが、人間というものは年を取るとこうなってしまうものなのだろう。 生きているうちに使わず、さりとて誰にも相続させることもなく亡くなり、国庫に入るお金が2023年度は1015億5027万円もあったらしい。
「タクシーは金持ちの乗り物」貧乏性が染み付いた私と「タクシー乗って時間を買うの!」お金の使い方が上手い妻さま このころ、李氏は3つの目標を立てる。そこに彼の壮絶な人生の一端が見て取れる。 「第一に人に殴られないように生きる」「第二に金を稼いで貧乏から抜け出す」「第三に縛られずに自由に生きる」 暴力社会への嫌悪と貧困からの脱却。過酷な幼少期を送った李氏の心に、この思いは深く刻まれた。 「貧乏性」から抜け出せなかった筆者筆者は、お金の使い方がずっと下手でした。なぜなら、長らく「貧乏性」から抜け出せず、「価格の安さこそが正義」という尺度でしか、お金を使えなかったのです。 「貧乏性」になったキッカケは、それこそ貧しさからでした。 というのも、幼少期、筆者の家族は父親の暴力から緊急避難し、数年ほど母子生活支援施設で暮らしていたのです。今でこそ「DV」という単語が市民権を得ましたが、当時は「旦那の躾か
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