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今年の「かわいい」
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ホーム > ニュース総合 > 特集・コラム > 数土直志の「月刊アニメビジネス」 > 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】KADOKAWAとソニー、海外ビジネスに補完関係はあるか? ■ソニーとKADOKAWA、海外エンタメ事業はどうなる? 11月20日にソニーグループがKADOKAWAと買収に向けた協議をしているとのニュースが伝わり、エンタメ業界を揺るがした。出版から映画・アニメ、ゲームまで幅広いジャンルにまたがる大手エンタメ企業のKADOKAWAが、映画・音楽・ゲーム・アニメ分野の世界企業であるソニーとひとつになれば、国内のエンタメ業界のパワーバランスも変えかねない。 とりわけアニメ分野では影響は大きい。ソニーグループのアニプレックス、KADOKAWAのアニメ・映像事業は、ともに国内で有数の規模を誇るからだ。協議の行方は不透明だが、それでも大きな話題になることからも衝撃の大きさが分かる。
ホーム > ニュース総合 > 特集・コラム > 氷川竜介の「アニメに歴史あり」 > 【氷川竜介の「アニメに歴史あり」】第54回 国境と半世紀の時を越え、人を動かす情熱のアニメ 今回は映画「ボルテスV(ファイブ)レガシー」(以下「レガシー」)の公開を契機に、原点であるテレビアニメ「超電磁マシーン ボルテスV」(1977)(以下「ボルテスV」)について歴史的意義を語り、そこに込められた情熱を探ってみたい。 まず映画の成り立ちを確認する。原典となった日本の「ボルテスV」はロボットアニメブームの産物であった。5機の戦闘マシーンが変形合体して巨大ロボットとなり、怪獣的な敵ロボットと戦って異星人の侵略から地球を守る、という仕立ては、その当時の典型と言っていい。 同作は諸外国にも輸出され、特にフィリピンでは知らない者はないほど有名となったばかりか、1986年2月に起きた革命にも影響をあたえたとされている
ホーム > ニュース総合 > 特集・コラム > 数土直志の「月刊アニメビジネス」 > 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】00年代初めと似てきたアニメ業界、不況は繰り返されるのか ■過去にもあったアニメビジネスブーム 日本アニメの活況が続いている。日本動画協会がまとめる「アニメ産業レポート2023」によれば、2022年の世界市場は2兆9277億円と史上最高だ。20年前、2002年の1兆968億円と比べれば3倍近くにもなる。 今後発表される2023年の金額も、円安などの後押しもあり過去最高を更新してくる気配が濃厚だ。市場成長に限ればアニメ業界には楽観した雰囲気があふれ、新たにアニメ事業に進出する企業が引きも切らない。アニメビジネスブームの様相だ。 しかしアニメビジネスブームは、今回が初めてでない。日本のアニメ産業は1950、60年代に本格的に立ちあがった。大衆的な人気に支えられ一本調子に成長
アニメ映画の多くは、「たとえ話」として機能する。「アニメをつくる行為」自体が、現実世界を構成する諸要素を分解して「誇張と省略」の作法によって再構築することだから、情報を巧みにコントロールすることで、現実の認知を再定義できるからだ。 8月30日公開のアニメ映画「きみの色」は、そういうタイプの作品である。山田尚子監督初となる完全オリジナルの長編で、挑戦的でありながら口当たりは優しい。ひとつの青春を疑似体験した感覚が、客電が点灯した後も残り続け、劇場を出たとき外界が再定義されたように瑞々しく見えるし、脳内にいつまでもテーマソング「水金地火木土天アーメン」が響きわたり、心の中に定着した体験性は清涼感とともに残っていく。 脚本は吉田玲子、音楽は牛尾憲輔と、「映画 聲の形」(16)、「リズと青い鳥」(18)、「平家物語」(21)から続くメンバーが、阿吽の呼吸で支えた点も、映画の芸術性や説得力を高めてい
■直近には「らんま1/2」「魔法騎士レイアース」「地獄先生ぬ~べ~」 最近、かつて人気だったアニメ作品の大型リメイク化が話題を呼んでいる。この7月だけでも「らんま1/2」「魔法騎士レイアース」「地獄先生ぬ~べ~」など、一時代を築いた作品の再アニメ化が相次いで発表されたのが理由だ。 ただ、かつて人気だった作品の再アニメ化は昔から繰り返されており、決して珍しいものでない。テレビシリーズだけで過去に6回もつくられている「ゲゲゲの鬼太郎」のような例もある。過去の人気にあやかった新シリーズ化は、アニメ製作者の常套手段だ。 【2023年から24年7月にかけてリリース・発表された主要なリメイク作品】 ・「るろうに剣心」(1998) ・「うる星やつら」(1986) ・「UFOロボグレンダイザー」(1977)※新作タイトルは「グレンダイザーU」 ・「らんま1/2」(1999) ・「北斗の拳」(1988) ・
6月8日から兵庫県立美術館で「描く人、安彦良和」展がスタートした。漫画家、小説家、監督、アニメーター、イラストレーターなど多彩な活動をした安彦良和の足跡を追う回顧展である。会期は9月1日まで、その後は9月21日から島根県立石見美術館をはじめ、巡回も予定されている。 2006年にも八王子市夢美術館で300点規模の「安彦良和展」が行われたことがある。漫画の原画展なども複数あったが、今回はまったく違う。展示総数はなんと1400点以上におよび、格段に規模が違うのだ。初出となる画稿も大変に多く、実現に至らなかった企画書など文書類もあって、開発段階の筆致、創作の源泉に迫れるのもひとつの特徴だ。 自宅の物置きに長年しまい込まれていた数々の資料を学芸員たちが発掘し、下書きやラフなど徹底的に精査した成果であると聞いた。展示しきれないほどの量が発見され、その中から選りすぐりのものを並べたという点で、まさに空前
公開中の「劇場版ブルーロック EPISODE 凪」(アニメーション制作:エイトビット) (C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会 イメージを拡大 エンタメの大手企業がアニメスタジオを系列化する動きが加速している。この4月にバンダイナムコフィルムワークスは人気アニメ「ブルーロック」などを制作するエイトビットを完全子会社化、5月には新興のつむぎ秋田アニメLabと業務提携を結んだ。同じ5月には映画会社最大手の東宝が、「映像研には手を出すな!」や「犬王」などで知られるサイエンスSARUの子会社化を発表している。 こうした動きは今にはじまったことでない。ここ数年、知名度のあるアニメスタジオが大手企業傘下になる子会社化や出資受け入れ、あるいは提携のニュースはもはや覚えきれないほどだ。 相次ぐM&A(企業の合併・買収)の背景には、映画会社、放送局、ゲーム会社、IT企業
今期のテレビアニメでは「ガールズバンドクライ」が最高だ。ここまでアニメで熱くなったのは数年ぶり。寝ても覚めても「ガルクラ」のことを考える勢いでどハマリ中です。余裕があったら作品の聖地・川崎に毎日通いたいくらい。さすがにそれは無理なので、しばしば吉野家で牛丼を食べております。ぎゅう。 シリーズディレクター(事実上の監督)は酒井和男さん、シリーズ構成は花田十輝さん。「ラブライブ!サンシャイン!!」の監督・シリーズ構成コンビによる東映アニメーション発のバンドものオリジナルアニメ。語りたいポイントは山程ある。キャラがいい。ストーリーがいい。主題歌と劇中歌がいい。劇伴もいい。キャストもいい。思春期の激情と反骨精神、喜びと哀しみが詰まってる。たまらない。ロックだ。でも、今日語りたいのはそこじゃない。映像の魅力なのだ。 今作はいわゆるフル3DCG作品。メインのキャラクターは基本3DCGで描かれ、部分的に
来る5月17日から3日間、名古屋で貴重なセレクションのアニメ映画祭が開催される。詳細は、すでにアニメハックで記事化されている。 ●80年代の劇場アニメが名古屋に集結「どまんなかアニメ映画祭」開催決定 https://anime.eiga.com/news/121007/ 【上映作品】(詳細はリンク先参照)。 「機動戦士ガンダムI」「機動戦士ガンダムII 哀・戦士編」「★機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編」「★超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」「幻魔大戦」「ルパン三世 カリオストロの城」「★王立宇宙軍 オネアミスの翼」「AKIRA」「★ヴイナス戦記」「機動警察パトレイバー2 the Movie」 多くは関係者のトーク付きで、氷川は★マークのインタビュアーを担当、パンフレットにも寄稿をしている。作品選定は「どまんなかアニメ映画祭」総合プロデューサーの近藤良英によるものだ。1980
東京国際映画祭でプログラミングアドバイザーをやっていた時期(2014年から19年)、アニメ作家のレトロスペクティブ(回顧)企画を担当した。作家にフォーカスし、フィルモグラフィ上の重要作品を集中上映し、トークやティーチインを加えて全体を組み立てる手法だ。 映画祭だから、そこでは「アニメを映画にすること」を意識した。アニメーションの原初的な運動性、その驚きと喜びに耽溺することなく、実写映画と同じ地平が目指せないものか。トーキング・アニマルが歌って踊るチャイルディッシュな仕立てからどう脱し、映画的リアリティを獲得するか。観客の心に新たな体験を刻み込めるのか。その試行と錬磨で日本のアニメは進化してきた。その筆者の考え方を海外へ発信したいという想いもあった。 16年からは細田守、原恵一、湯浅政明と作家の特集上映を続けたが、「アニメ作家」と呼ぶべき存在が、思っていたより少ないことも結果的に見えてきた。
――「ルプなな」の制作をスタジオKAIで引き受けられることになった経緯からおうかがいできますか。 上間:オーバーラップさんから「骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中」のお話をいただいいたときに、一緒にご提案いただきました。力をいれたい作品だから、ぜひやってほしいと。 ――「骸骨騎士様」は2022年に放送ずみの作品ですから、かなり前からお話があったのですね。原作の第一印象はいかがでしたか。 上間:イラストを見ただけのファーストインプレッションとしては「とうとう自分に女性向けのお話がきてしまった……。はたして務まるのだろうか?」と。 ――これまで担当された作品で、女性向けは珍しかったのでしょうか。 上間:あったかもしれませんが、今回は一見して美男美女の恋愛ものに見えますしね。ここまで女性向けに見えやすい作品はなかったと思います。自分もそういった文法について勉強はしてきたつもりですが、だからといっ
シリーズ形式でお届けしている、テレビアニメ「ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する」のリレーインタビュー。第2回では、演出家の中村亮介さん(「灰と幻想のグリムガル」「あいうら」「ねらわれた学園」監督など)にオープニングとエンディングについて話を聞いた。(取材・構成:揚田カツオ) 意識したのはキャラクターへの愛おしさ ――最初にうかがいたいのですが、本作のオープニング、エンディングをつくるにあたって、中村さんは原作の先の展開を聞いているのでしょうか。 中村:設定面の秘密を、いくつか聞いています。それをふまえて制作しています。 ――なるほど。いろいろと気になる点が多いオープニング、エンディングなのですが……まずは原作を読まれた感想からうかがっていければと思います。 中村:実は原作は、かなり前に読んでいました。3巻が出た頃だったかな。この作品に文芸や脚本としてかかわって
――なるほど、「昭和」感ですか。 尾崎 それで実際に倉田さん、黒田さんと会って話してみたら、まさに狙い通りだったなと。打ち合わせのとき、言葉が少なくて済むんですよね。「あの時代の、あの感覚の、あれで」と、簡単に説明したら、もうニュアンスが通じる(笑)。 ――共通感覚があるわけですね。 尾崎 そうなんです。今の時代ならではのまったく新しいアプローチでアニメ化するよりも、どちらの作品もこの世代ならではのオタク話で攻めたらいいんじゃないか、と考えた結果のスタッフィングでした。 倉田英之(以下、倉田) 2作品ともオタクの好きなものが山盛りですからね。っていうか、「BASTARD!!」なんて、日本のアニメにおける「ファンタジー」というジャンルの、原点にかなり近い作品だと思うわけです。 黒田 そうですね。僕、「ダーククリスタル」って映画が好きで。 尾崎 ああ、はいはい。名作ですよね。 黒田 あれで今で
第47回で「アリスとテレスのまぼろし工場」を取りあげたとき述べたように、今年のアニメ映画のタイトルを並べると「なぜこんなにも“物語とは何なのか?”が問われているのだろうか?」という疑問がわく。12月15日公開の「屋根裏のラジャー」(監督・百瀬義行)もそのひとつである。 主人公ラジャーは、少女アマンダが想像で生みだしたイマジナリと呼ばれる少年だ。他人には見えないラジャーが、アマンダと切り離された後、彼女の危機を救うために奮闘する冒険もので、イマジナリを喰らうことで生きながらえる男ミスター・バンティングがヴィランとして登場し、その対立が全編を支えている。 作中では書店、図書館と「物語の宝庫」とイマジナリが強く結びつけられている。物語の触発する想像力とは現実をどのように活性化し、変革しうるものなのか、想像の存在に独立性をあたえることで問いかけてくる。「空想の産物を食い物にしているミスター・バンテ
アニメ・声優・イベント情報サイト「アニメハック」では、年末企画として「声優」「ニュース」「各期のアニメ」「イベント」の4つのカテゴリーごとにランキングを発表します。 本記事では、アニメハックのイベントカレンダー(https://anime.eiga.com/event/)をもとに、今年1年間でイベント登壇回数が多かった声優トップ10をご紹介します! 女性声優は「ラブライブ!」関連シリーズのキャストが上位。男性声優は、人気アニメのイベント出演が多かった石川界人さんや岡本信彦さんがランクインしています。果たして、男女総合1位は――? ※イベント出演数ランキングは、イベントカレンダーに登録された情報をもとに編集部が独自に集計(2.5次元作品、ミュージカル作品は除外) ※2023年1月1日~23年12月31日の期間に開催されたイベントが対象 ※ランキングは23年12月18日集計。23年12月28日
「放課後のブレス」 (C)2023 Pokémon. (C)1995-2023 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc. イメージを拡大 姿を消した「劇場版 ポケモン」 ここ数年、国内の劇場アニメが好調だ。「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」から「君たちはどう生きるか」までヒット作が次々と世を賑わす。なかでも近年の大きなトレンドに定番作品の好調がある。毎年、あるいは数年ごとに新作公開するシリーズ作品である。「ワンピース」や「ドラゴンボール」「名探偵コナン」とテレビシリーズから展開するのが特徴だ。 この定番映画がここにきて、ますます興行数字を伸ばしている。1997年以来、毎年公開する「名探偵コナン」の最新作「黒鉄の魚影(サブマリン)」はシリーズ26作目で初の100億円の大台、それも138億円超えというメガヒット。昨年の「ONE PIECE FILM RED
ホーム > ニュース総合 > 特集・コラム > 数土直志の「月刊アニメビジネス」 > 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】アニメ・マンガの国立ミュージアムは実現するのか、しないのか? 大手新聞が報道した国のミュージアム整備 7月の日本経済新聞に気になる記事が掲載されていた。「漫画・アニメの国立美術館 文化庁など予算要求へ―訪日客増加にらむ―」というタイトルで、アニメ・マンガ業界で長年、懸念となってきたアニメーションやマンガのミュージアム(博物館)を国が検討する予算が、来年度(令和6/2024年度)の国家予算に盛り込まれるという。 記事では、「政府は6月にまとめた経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)で『メディア芸術ナショナルセンター構想の推進を図る』と盛り込んだ。基本構想は23年度中の策定をめざす。24年度以降に漫画の原画収集などを進める。集めた作品を展示するための施設の建設も視野に入
ホーム > ニュース総合 > 特集・コラム > 前Qの「いいアニメを見に行こう」 > 【前Qの「いいアニメを見にいこう」】第50回 「生きづらさ」に向き合う「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」 攻めたアニメだな。「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」の初見の感想は、そんなものだった。先行放送された1話から3話までを一気に見たわけだが、主人公である燈の主観ショットのみで構成された3話のトリッキーな演出だけで、そうした印象をもったわけではない(インパクトはあったが)。それ以前の問題として、素直にキャラクターを好きにならせようとしていない、わかりやすい感情移入を登場人物の誰にもさせないような作劇だと感じたからだ。意図せざるものとしてそうなっているわけではないだろう。スタッフ陣は手練れ揃いだ。むしろ周到に、そのように作られている。すなわち、この作品はなかなか愛
ホーム > ニュース総合 > 特集・コラム > 氷川竜介の「アニメに歴史あり」 > 【氷川竜介の「アニメに歴史あり」】第47回 「アリスとテレスのまぼろし工場」から考える「オリジナル」の本質 岡田麿里原作・脚本・監督の新作映画「アリスとテレスのまぼろし工場」が9月15日から公開される。MAPPA初の劇場オリジナル作品で、同監督の前作「さよならの朝に約束の花をかざろう」に続く個性的な作風である。中島みゆきが主題歌「心音(しんおん)」を提供したことも画期的で、プレスシートによると台本を読み、岡田麿里に惚れ込んで書き下ろした曲だとのこと。そんな作家同士の響き合いも含め、特殊な映画になった気がしている。 筆者は試写会で拝見したとき、なんとも不思議で持てあますような心境になった。ストーリーに密着した美麗な描写の数々はアニメでなければ不可能な情緒をたたえているし、どこがどう心に作用したか数えあげればキ
鳥山明氏が2000年に「週刊少年ジャンプ」で短期連載した漫画を劇場アニメ化した映画「SAND LAND(サンドランド)」。水が失われた砂漠の世界を舞台に、悪魔の王子ベルゼブブが魔物のシーフ、人間の保安官ラオとともに幻の泉を探す冒険ストーリーが描かれる。 3DCGと手描きの作画を融合させ、鳥山氏の絵がそのまま動くアニメーションを目指した同作のメイキングを横嶋俊久監督に聞いた。(取材・構成:五所光太郎/アニメハック編集部) ――「SAND LAND」を監督することになった経緯を聞かせてください。 横嶋:サンライズ(※現・バンダイナムコフィルムワークス。現在のサンライズはブランド名)の谷口(理)さんから神風動画にパイロット版制作の依頼がきまして、僕が神風動画で「ドラゴンクエスト」シリーズのゲーム内ムービーのディレクションなどを担当していたこともあって白羽の矢がたったというのが最初です。 ――その
6月末に日本テレビが発表した2023年秋の新作アニメ「葬送のフリーレン」の放送情報がアニメ関係者に驚きを与えた。9月29日午後9時から「金曜ロードショー」で初回を放送するというものだ。2時間枠なので、冒頭数話分をまとめたかたちになりそうだ。 「金曜ロードショー」は日本テレビ系の看板番組で、前身の「水曜ロードショー」も含めると、1972年から50年以上の歴史を誇る。もともとは話題の洋画・邦画を放送する番組で、テレビアニメシリーズをこうしたかたちで放送するのは初だ。 近年「金曜ロードショー」は、スタジオジブリ作品などアニメ映画を多く放送する傾向にある。そうとはいえ、これからスタートするテレビシリーズの放送は大きな決断だ。 こうした放送には、日本テレビのビジネス的な思惑も当然あるだろう。ひとつは作品の盛り上げだ。「葬送のフリーレン」は「週刊少年サンデー」(小学館刊)連載で、すでに850万部を売る
ホーム > ニュース総合 > 特集・コラム > 氷川竜介の「アニメに歴史あり」 > 【氷川竜介の「アニメに歴史あり」】第46回 “残る映画”ってなんだろう?「シン・仮面ライダー」配信開始に寄せて 庵野秀明監督の映画「シン・仮面ライダー」が、Amazon Prime Videoにて7月21日から配信される。3月18日に公開開始、6月4日に主な劇場での上映を終了したばかりであるものの、配信ならではの価値が付加されるのでは、と期待している。 もちろん劇場映画だから、映画館の鑑賞が基本である。映像や音響も、暗闇の中で光と音に集中することを前提に作られている。しかしながら本作の場合、1971年のテレビシリーズが原点であり、怪人単位でエピソードを積んでいる構造があるから、分割視聴も可能となっている(実際にクモオーグ編を切り出してテレビ放送、先行配信もされた)。 落ち着いた家庭内の視聴環境も、優位に作動
ホーム > ニュース総合 > 今日マチ子が戦争を描いた漫画「cocoon」25年夏にNHKでアニメ化 元スタジオジブリの舘野仁美×ササユリが制作
ホーム > ニュース総合 > 特集・コラム > アニメハック編集部コラム > 「君たちはどう生きるか」分かっていることまとめ ジブリ単独出資、「シン・エヴァ」に内定していた作画監督 宮崎駿監督によるスタジオジブリの新作「君たちはどう生きるか」が、いよいよ今週金曜の7月14日から公開されます。 同作は公開日とタイトル、鳥のような絵が描かれたポスタービジュアルのみが発表。キャストやスタッフなどの情報は未公表で、映画館での特報や予告はおろか、テレビCMや新聞広告も公開前には出さないことをスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが明言しています。イベントや取材での鈴木プロデューサーの発言によって結果的に“宣伝をしない宣伝”になっている格好で、ここまで情報をださないまま公開に突入する大作映画は異例中の異例です。 そんな「君たちはどう生きるか」について、公開3日前の現時点で分かっていることをまとめました
「灼眼のシャナ」「とある魔術の禁書目録」シリーズ、テレビアニメ「SHIROBAKO」など、アニメ作品のプロデュースを多数手がけるアニメプロデューサーの川瀬浩平氏が、昨年ワーナー ブラザース ジャパンを退社し、自身の会社カスケードワークス(https://www.cascade-works.com/)を設立した。 川瀬氏が独立した理由をうかがおうと今年1月に実施した取材は2時間を超えた。独立の理由を赤裸々に語るところから、最近の若手アニメプロデューサーの傾向、長期シリーズを続けるためにしてきた工夫、川瀬氏が携わる作品にクレジットされる「プロデュース」の意味、リニューアルして再出発したネットラジオ「のら犬さんのアニメギョーカイ時事放談」、最近のアニメ業界の変化について感じることなど話題は多岐にわたり、川瀬氏が自身の仕事の秘密を大盤振る舞いで明かしてくれた。(取材・構成:五所光太郎/アニメハック
ホーム > ニュース総合 > 特集・コラム > 数土直志の「月刊アニメビジネス」 > 【数土直志の「月刊アニメビジネス」】海外で「君の名は。」の興収を超えた「すずめの戸締まり」、新海誠のさらなる飛躍 ■新海監督作品で、海外最大ヒット 昨年11月11日に全国公開された「すずめの戸締まり」が、5月27日に終映となる。本作は東日本大震災を正面から取りあげたことで、新海誠の作風の変化を感じさせた。監督のキャリアのなかでも重要な転換点となった作品だ。 ビジネス面で注目されるのは、興行成績である。半年あまりの上映で国内興行収入は146.6億円(2023年5月14日現在、興行通信社調べ)で、新海誠監督作品で3作連続100億円超えを実現した。ただ前作「天気の子」の142億円は上回るが、06年の「君の名は。」の251億円からはだいぶ離れる。あらためて「君の名は。」は特別な映画だった印象が強く、新海誠のキャリ
5月5日午後9時から日本テレビ系「金曜ロードショー」にて、劇場アニメ「ルパン三世 カリオストロの城」が放送されます。 本作は、1979年に公開された「ルパン三世」劇場版第2作です。2021年には、「ルパン三世」アニメ化50周年を記念して4K映像+7.1chサラウンドの特別仕様で、短編「ルパンは今も燃えているか?」と2本立てで公開されました。 「カリオストロの城」は、初期のアニメ版「ルパン三世」の名作であると同時に、宮崎駿監督の劇場初監督作品としても知られ、本作のヒロインであるクラリス役を「風の谷のナウシカ」でナウシカ役を務めた島本須美さんが演じています。 「ルパン三世 カリオストロの城」のあらすじ、キャスト、知っておくと本作がより楽しめるトリビアをご紹介します。 【あらすじ】
3月18日から21日まで「第1回新潟国際アニメーション映画祭」に参加していた。押井守監督を審査委員長として世界中の長編映画を審査する点に新規性があり、初回でありながら作品と参加作家の豪華さで注目を集めたイベントだった。登壇中心の筆者は、数本しか上映を見られなかったが、知っている方に多く出会い、楽しい時間を過ごした。たいていの方とはコロナ禍をはさんで3年ぶりぐらいの再開なので、貴重でもあった。 帰路、新潟駅に向かうタクシーの中で、すこし驚くことがあった。年配のベテラン運転手と話しているうちに、筆者がアニメーション映画祭への参加だと分かると、こんな興味深い話をしてくれたのである。 「私もね、最近アニメ映画を見ましたよ。『BLUE GIANT』です。いやあ、すごかった。驚きましたよ。でもね、あの、なんて言うんですか。CGは良くないね」 SNSですでに話題になっていたのと同じオチがついて、思わずコ
今回はいつもと違い自身の経験について書いてみたい。3月17日から22日まで開催された「第1回新潟国際アニメーション映画祭」についてだ。僕はこの映画祭の上映作品の選定するプログラム・ディレクターを務めていたからだ。 プログラム・ディレクターの仕事を引き受けた経緯は別にあるのだが、ここでは映画祭の約50本の作品をどう選んだのか、どう位置づけていたかについて触れたい。いつもの文章を書く仕事とは異なった発見が多く、アニメーション文化における映画祭の機能を深く考える機会にもなった。 企画初期からあった「長編特化」と「審査委員長・押井守」 新潟国際アニメーション映画祭は新潟を世界のアニメーションのハブにすることを掲げて、今回スタートした。すでに世界に何百ものアニメーション映画祭があるなかで、新潟が掲げたのが“長編アニメーションに特化”のコンセプトである。 長編中心のアイデアは、映画祭開催が確定するかな
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