『劇場版モノノ怪 唐傘』をみました。以下、感想。 江戸時代、幕府の天子に仕える大奥の女中として、いままさにその中に入らんとするアサとカメ。男子禁制のそのなかで、まず大切なものを捨てよと命じられ、また生臭い水を飲むしきたりにまゆをひそめながら、新入りとして、数日後に控えた大餅曳のためにあわただしく過ごす。そのとき、もののけの気配をかぎ取った薬売りもまた、大奥の前に姿をあらわす。 2006年に放映された『怪 〜ayakashi〜』、およびその翌年放映された『モノノ怪』の劇場版。15年以上の時を経ての続編で、制作過程でのトラブルはときたまSNS上をにぎわし、キャラクターデザインを務めた橋本敬史は降板、薬売り役は櫻井孝宏から神谷浩史へと交代した。 しかしながら、監督の中村健治の手腕だろうか、画面の印象は『モノノ怪』の正統進化系ともいうべきユニークさを保っている。和紙の上に描画したような撮影効果、激