2010-11-25

iOS 4.2.1 リリース

iOS の最新バージョン 4.2.1 が 2010-11-23 にリリースされた。対象機種は iPhone/iPod Touch/iPad。iPhone と iPod Touch は 4.1 が今まで使えていたけれど、iPad ユーザーにとっては初めてのバージョン 4 になる。

iPad ユーザーにとっては、iOS 4 の新機能のすべてが新しい。特にマルチタスキングとフォルダーは素晴らしいの一言の尽きる。iPhone 4 を触りながら iPad にも... と願っていた日々は過去に去った。Welcome! iOS 4 for iPad!!

iPhone ユーザーにとって新しいのは、Air Play と Air Print 機能の二つ (もちろん iPad でも使える)。Air Play 機能は Mac を経由せずに iPhone/iPad 内の音楽・動画を別デバイスで再生する機能。別デバイスの本命は、やはり最近発売された Apple TV。あと、AirMac Express も対応とのこと。

Air Print 機能は対応プリンターから直接印刷ができるというもの。今のところ、HP のプリンターしか対応していないらしいが... ぼくはプリンターそのものを持っていないので。ううん。コンビニのプリンターが Air Print 対応してくれると嬉しいかも。

ブラウザーの進化

iOS がアップデートしないと一緒にアップデートされないアプリがある。ウェブ・ブラウザーの Safari。iOS 4.2.1 の Safari では以下の機能が新規追加されたとのこと。

  • 加速度 & ジャイロ・センサーのサポート (DeviceOrientation API)
  • WebSockets API のサポート
  • HTML5 Form のサポート
  • XHR-2 の部分的なサポート
  • 印刷機能のサポート
  • 新しい JavaScript のデータ・タイプのサポート
  • 新しい DOM イベントのサポート
  • SVG 及び Canvas の拡張サポート

モバイルにおける Webkit ブラウザー (iPhone の Safari も、Android のブラウザーも WebKit ベース) の優位性は高まるばかり。これらの新機能を使いこなしたウェブ・ページが早く現れると、もっと楽しくなるんでせうね。

長野のオーディオ・ショップ「ロイヤルオーディオ」に行ってきた

週末は長野に行ってた。松本で 30 分程時間が余ったので、Google Maps で「オーディオ」を検索したら「ロイヤルオーディオ」という店がヒットした。一番近場ということもあって、少しお店を覗いてきた。

ロイヤルオーディオの店長が、2011 年度のオーディオ銘機賞審査員になる程の人ということは、店の前に来て初めて知った。そうと知ったからといって、尻込みするわけにも行かず入店。

Audio Accessory (オーディオ アクセサリー) 2011年 01月号 [雑誌]

お店の雰囲気

一見さんお断りなお店かと思ったけれど、そんなことは全くなかった。少し昔の電機屋さんみたいな感じ。店長らしき人は常連さん or 営業の人と話し込んでた。軽く一階を見回す。アクセサリー、アンプ、CD プレーヤー、そしてスピーカーが並ぶ。ウェブ・ページの写真と変わらない。

10 分程うろついた後、試聴室に行きたいと申し出た。2 階が試聴室になっていることは、iPad で調査済。店員さんは、「2 階はハイエンドなものが置いてありますよ」と言いながらも気前良く一見客のぼくを 2 階に上げてくれた。

ロイヤルオーディオ 試聴室

パッと見で、パイオニア、ウィーン・アコースティック、フォステックス、タオックのスピーカーが並んでいるのが見えた。どのスピーカーを鳴らしているのかな? やっぱり、一番値段の高い パイオニアの S-1EX かな? その割に解像度低いし、低音も出てないな。。。良くて 20〜30 万円位いのスピーカー程度にしか聞こえない。

分からないので店員さんに聞いてみた。すると、目の前の小型スピーカーを鳴らしているとのこと。フォステックスのパワード・スピーカー。プロ・ユース用かな? 実売 10 万円を切るとのこと。周りのスピーカーに比べて値段は随分おちるし、スピーカーとしての力も劣るけど、コスト・パフォーマンスは高い。びっくり。

結局、残りの時間は Fostex のスピーカーを聞かせてもらった。おまけにスピーカーのパンフレットまでもらっちゃった。東京のオーディオ・ショップには入るだけでも威圧感を与える店が多いというのに、ロイヤルオーディオは全くそういうことがなかった。丁寧な応対で、いい感じに会話を振ってくれて、良い店だと感じた。

au で IS01 を買った人の悲劇

au の IS01 を買って、ご立腹のご様子。

(画面が切れる場合は、YouTube の元サイトでご覧下さい)

ぼくの周りにも、電波の関係で au しか選択肢のない人間がおりますが。。。 au はスマートフォンに対して本当に本気なんでしょうかね? IS03 の運命や如何に?

2010-11-19

強風に強い傘 Senz mini -- 2 年間の進化

強風に強い折り畳み傘「Senz mini」。ぼくはこの傘を 2008-05-29Amazon で注文した。二年半の使用後に壊れたけれど、とても気に入ったので二本目を ee-shopping で再購入した。

メンズはPLUSにおまかせ★1575円以上お買い上げで送料無料!!センズ アンブレラ(Senz Umbrell...

Senz mini

価格:4,980円(税込、送料込)

二年半の年月を経て、Senz mini には改良・変更が加えられていた。本エントリーでは、改良・変更点についてまとめてみる。

値段が下がった

2008 年 5 月にぼくが Amazon で買った時、価格は 6,825 円 (送料込) だった。今、Amazon の価格は 5,250 円 (送料込)。更に、ぼくが買った ee-shopping では 4,980 円 (送料込・おそらく現在の最安値)。

この二年で 1,800 円以上安くなった。それでも高いかもしれないけれど、敷居が低くなったと確実に言える。

マジックテープ部の強化

前のエントリーで、傘を丸めるための紐のマジックテープ部分が弱いと書いた。

傘を留めるマジックテープの質が低い。何度か使っていると、粘着力 (?) が全くなくなって取れてしまった。

clmemo@aka: 強風に強い傘 Senz mini を二年半使ってみて より引用

2 年前と今の Senz mini を比べてみる。黒色が 2008 年版でグレイが 2010 年版。

Senz mini 2010 vs 2008

マジックテープ部分が大きくなっている。「マジックテープ部分が取れてしまう」という苦情に対処したものと思われる。この改善は嬉しい。粘着力も上がった。もしかしたら、またマジックテープの粘着力は弱くなるかもしれない。でも、2 年前よりも長持ちすることは確実と思われる。

金具部分の改善

金具部分を 2 年前と比べてみる。

Senz mini 2010 vs 2008

右側が 2008 年版、左側が 2010 年版。2008 年版の留め具部分に注目。武骨な造りが見える。一方、2010 年版はどうか? 留め具が金色に光っている。留め具部分の強化を図ったと思われる。2 年前より壊れにくくなっているんじゃないかな?

なお、金具部分とは関係ないけれど、傘を開く「ボタン」も見て欲しい。2010 年版は 2008 年版に比べてボタンがほんの少し大きくなり、「SENZ」というロゴが入っておしゃれになった。

加工技術改善?

2 年前に買ったぼくのモデルには「バリ」があった。

柄に穴があってそこにポッチリが出ることで傘が勝手に伸びないようになっている。ぼくの Senz Mini はバリがちゃんと取れていなかったため、ポッチリが穴にはまらず時々傘がストンと長くなってしまった。

clmemo@aka: 強風に強い傘 Senz mini を二年半使ってみて より引用

今回の品物にその様なバリはなかった。なお、ぼくが今回購入した ee-shopping の送り状には、「弊社取り扱い商品はすべて自社の買付けスタッフが海外の直営店にて買い付けし、厳重な検品を経て輸入した新品未使用品となります」とあった。そこで、ee-shopping に、この 2 年間で「バリ」のある商品があったか尋ねてみたが、現在情報がないとのこと。

従って予想にすぎないのでだけど、他の部分でも改良が加わっていることから「バリ」が出来ない・もしくは検品チェックの体制は高くなっているんじゃないかと思う。

説明書

2 年前 Senz mini を買った時は、傘のたたみ方という一枚の紙が入っていた。けれど、今回はその紙が見当たらなかった。購入した店が違うからなのか、もうこういう紙を入れることを止めてしまったのかは不明。一応、写真は撮ってあるので、たたみ方を知りたい方は過去エントリーをどうぞ。

なお、代わりに英語の説明書が付いていた。もしかしたら、2 年前にも付いていたかもしれない (記憶が曖昧)。せっかくなのでここに訳しておく。

SENZ storm unbrella は風の中で最も良いポジションを常に探し出します。傘の短い側を風と面するようにすると効果的です。雨を良く防ぐためには、弱い力で傘を持つようにします。(Senz で) 風と遊ぶことは、たやすく、快適なだけではありません。それは楽しいことなのです!

Instructions

  • 傘の長い側を下にして、傘を開いて下さい
  • 強風下では、傘をゆっくり、短い側を風に面するようにして開きます
  • 傘を強く握ると、傘は風に合わせて「最良のポジション」を見つけることができなくなります
  • Senz は傘です。ステッキではありません
  • 開いて乾かしておくと、次の嵐が来ても安心です
  • 傘を日光浴させるのも良いでしょう。ただし、何度もやると色落ちしちゃいます
  • 汚れてしまったら、布の部分を水で綺麗にして下さい

「I love sunbathing」を「日光浴」と訳した (「I」は傘自身)。これが、「日傘としても使える」という意味かどうかは、ぼくの判断を越えた。英語に詳しい人。Help!

以前のエントリーかもら言い続けていることだけど、Senz は「強く握る傘」ではない。強く握ると、逆に骨組みを壊すことになる。軽く握って、風に任せてゆらゆらさせるのが正しい持ち方。

あとがき

2 年の間に Senz mini は進化していた。発売当初の不具合を、一つ一つ直す姿勢を感じる。2 年位い使い続けて壊してしまった人にも、新しく買ってみようかという人にも、おススメな折り畳み傘と言える。

最後に、ぼくの不躾けなメールに返事を下さった ee-shopping に感謝申し上げる。

関連エントリー

2010-11-17

iTunes Store で Beatles 楽曲の販売がスタート

iTunes Store が遂に「The Beatles」の全スタジオ・アルバムを発売する。この全アルバムには、パスト・マスターズ、赤盤・青盤も含まれる。今日の 0:00 に発表されると Apple Store に予告されていたビッグ・ニュースとは、このことだった。

発売されるのは、2009 年リマスター・バージョン。256 kbps の AAC。今のところステレオ盤のみ。アルバム・ジャケットには LP 発売時のジャケットが使われる。ところでモノラル盤は発売されないのかな?

価格設定は、アルバム一枚 2,000 円 ($12.99)。ニ枚組アルバムは 3,000 円 ($19.99)。単曲は 200 円 ($1.29)。全曲ボックス・セットが 23,000 円 ($149)。

全曲ボックス・セットの内容は、全スタジオ・アルバム + パスト・マスターズ (ここまでは CD ボックスと同じ) + 1964 年の Washington Coliseum ライブのビデオ。このライブはビートルズのアメリカ初ライブとのこと。CD ボックスは Amazon で 29,088 円だから、お得感は高い。

ザ・ビートルズ・ボックス
ザ・ビートルズ

B002FVPL9M
EMIミュージックジャパン 2009-09-09
Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ref

2010-11-16

WiMAX が新料金サービス UQ Flat 年間パスポートを発表

UQ WiMAX が新しい料金サービス UQ Flat 年間パスポートを発表した。1 年間の縛り付きで、月額 3,880 円 (契約登録料として 2,835 円)。値段も手頃になり、WiMAX いいな、と思う今日この頃。

UQ WiMAX については、過去記事も参照されたし。

UQ Flat との比較

UQ WiMAX には定額サービスとして既に「UQ Flat 完全定額プラン」がある。年間パスポートとの違いをまとめてみた。

年間パスポート完全定額
値段3,880 円/月4,480 円/月
登録料2,835 円2,835 円
縛り期間12 か月1 か月
違約金5,250 円2,100 円
更新一年ごとの自動更新

なお 2010-11-30 までに申し込むと、「UQ Flat 完全定額プラン」は 4,280 円にキャンペーン割引される。

WiMAX 端末特価キャンペーン

2011-01-10 23:00 までに上記サービスに申し込みをすると、WiMAX 端末が特価になる。対象は Wi-Fi 端末 2 機種とデータカード 4 機種。

ぼくの興味は Wi-Fi 端末にあるので、そちらのみ紹介する。

URoad-7000SS
URoad-7000SS

一機種目は シンセイコーポレーションの URoad-7000SS。定価 19,800 円。完全定額に申し込むと 9,850 円。年間パスポートに申し込むと 4,800 円。

Wi-Fi は 802.11b/g/n に対応。バッテリー持ち時間は 3.5 時間。

NEC AtermWM3300R PA-WM3300R(AT)
NEC AtermWM3300R PA-WM3300R(AT)

二機種目は NEC アクセステクニカの AtermWM3300R。定価 19,800 円。定全定額に申し込むと 9,850 円。年間パスポートに申し込むと 4,800 円。

Wi-Fi は 802.11b/g に対応。Wi-Fi に加えて USB 接続が可能。バッテリー持ち時間は 2.5 時間。

あとがき

WiMAX は、実家が対象地域に入ったら是非契約したいサービス。おそらく一度使い出したら、外に MacBook を持ち出す時なんかにも利用すると思うので、ほぼ毎月使う機会があると思う。そう考えると、年間パスポートという料金体系は嬉しい。完全定額プランと比べて月 600 円違うわけだから、年で 7,200 円の得になる。この差は大きい。

一方、端末特価に関しては慎重にならざるを得ない。ポイントはバッテリー時間で、Uload7000 系は 3.5 時間。一方、21,137 円と高額ながら 2010-11-31 発売予定の Aterm WM3500R (Amazon でも予約受付中) はバッテリー時間が最大 8 時間。

最近 iPad を持って強く思うのは、モバイル機器のバッテリー時間の重要性。10 時間持つという iPad は、大低のイベントで一日中使いまくれるので、バッテリーを気にしたことがない。一方、iPhone は iPad に比べるとバッテリーが持たないので、注意が必要で神経を使う。おまけに、注意しててもバッテリーが切れることは、どうしてもある。同じことは WiMAX 端末でも考えないといけない。バッテリーの持ちの良いモバイル機器がこれから続々と出ることを考えると、3.5 時間・2.5 時間というバッテリー時間は短かすぎる。ここで早計に走るのは危険かもしれない。ただし、半年後には 10 時間・12 時間と持つ機種が安く出て来ると予測して、それまでの繋ぎとして買うといのならアリかも。

iPhone/iPad 用手袋 EVOLG

iTouch Gloves に続いて Touch Lab さん経由で知ったガジェット。この「EVOLG」という手袋も、iTouch Gloves と同じく iPhone や iPad の様な静電容量式のタッチパネルを「手袋を着けたまま」操作できる優れ物。

本家サイトの説明書を見ると、特殊繊維を織り込むことで静電容量式タッチパネルに対応しているとのこと。その特殊繊維は親指と人指し指に使われているらしい。中指とかも使う時あるんだけど、それは対応していないのかな?

購入はEVOLG 本家サイトからもできるし、Amazon で EVOLG を検索してもいい。値段は、安いもので 2,940 円。高いものは 3,780 円する。

2010-11-15

Github の README ファイルを wiki 書式で書く

github にプロジェクトを登録したら、README ファイルを用意しておくと良い。すると、github はそのプロジェクトのトップページに、その「README」ファイルの中身を表示する。初めてそのプロジェクト・ページにアクセスした人は、README ファイルを開かずに概要を知ることができる。プロジェクトを公開する側も、使おうと考えている側にとってもメリットは大きい。

一般に README ファイルはテキスト・ファイルで用意してやれば良い。

しかし、中には README ファイルも HTML の様に「綺麗」に表示されることを望む人も居ることと思う。URL があれば、それがリンクになることを望むことと思う。ヘッダーは大きな文字で表示される方が嬉しかろう。

そんな人のために、github は wiki の書式を README に入れる仕組みを用意している。

README に wiki 書式を持ち込む

wiki の書式は一つだけではない。MarkdownTextile などが外部ライブラリー化された wiki 書式としては有名。Perl のドキュメント・フォーマット pod も一種の wiki 書式と考えて良いかもしれない。

例えば Textile 書式で README ファイルを書きたいとしよう。その場合、次のやうにする:

  1. README を Textile 書式で書く
  2. README ファイルを README.textile にリネームする
  3. github に push する

README ファイルに「書式の拡張子」を付けてやるだけ。

現在、github がサポートしている書式は以下の通り。README に付けるべき拡張子を示す:

あとがき

先日 GitHub に公開した html-fold に Textile 書式の README.textile を追加してみた。

よければ参考にして欲しい。

ちなみに、Textile を選んだのは、ぼくが愛用している Redmine の Wiki 書式が Textile を採用しているから。

ref

2010-11-14

Emacs の ispell 辞書を英語用にする

Ubuntu Linux で Emacs を使っているんだけど、ispell コマンドが日本語辞書モードで動く不具合に悩まされた。ispell というのはスペル・チェッカーね。英単語のスペルが正しいかチェックしたいのに、辞書が「日本語」を指しているらしく、おまけに日本語のスペル辞書なんて入っていないのでエラーになって困った。この不具合を直したので、一応メモしとく。

ispell-change-dictionary

辞書の変更は、ispell-change-dictionary コマンドを使う。

M-x ispell-change-dictionary

辞書候補が現れるので「en」と入力して RET。これで英語のスペル辞書が選択された。

あとは目的の英単語の行にカーソルを持って行って M-$ とするだけ。正しければ「correct」とミニバッファーに表示されるし、ミス・スペルなら正しいスペルの候補一覧が現れる。

「英語」以外のスペル辞書を入れていれば、ispell-change-dictionary でフランス語・ドイツ語・ロシア語等々に切り替えも可能。

トールボーイ・スピーカー PMC FB1i-Signature を聞いてきた

イギリスのスピーカー・メーカー PMC から 10 周年記念モデルとしてスピーカーが発売される。その試聴会があったので、昨日、行って音を聞いてきた。といっても、行ったら試聴会がちょうど終わったところだったので、誰も観客の居ない試聴室の中、販売員の方と一対一でじっくりと音を聞かせてもらった。

システム構成

今回聞かせてもらったのは、PMC FB1i-Signature。限定発売で、価格は税込 477,750 円。50 万円台のスピーカーと考えれば良いでせう。FB1i-Signuture はトールボーイ・スピーカー PMC FB1i をベースにブラッシュアップをかけた記念モデルとなる。

FB1i-Signature and TB2i-Signature

写真右が FB1i-Signature。ちなみに左はブックシェルフ・タイプの TB2i-Signature (257,250 円)。

システム構成は以下の通り:

  • CD プレーヤー: Esoteric K-03
  • プリ・アンプ: Luxmann C-600f
  • パワー・アンプ: Luxmann M-600A
  • スピーカー: PCM FB1i-Signature

レビュー

3 枚のアルバムから一曲ずつ聞かせてもらった。

Timeless

一曲目は FAKiE の Timeless (See my review) から「Fastasy」。FAKiE はギターとボーカルの二人組ユニット。ボーカルは力強く、聞いていて楽しい。ギターの音色は味つけがなく、響きも多すぎ少なすぎずで良かった。ボーカルとギターのユニゾンが見事に混ざった楽しい演奏を聞くことができた。全体的にスピード感のある再生で、好感が持てた。

モーツァルト : アイネ・クライネ・ナハトムジーク&3つのディヴェルティメント

二曲目はトン・コープマン指揮アムステルダム・バロック管弦楽団の演奏でモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。響きが多めなこの CD だけど、過剰になりすぎないヴァイオリンを聞けた。低弦 (チェロやコントラバス) の旋律がしっかりと聞こえたのが好感触。ティンパニーの低音はやや遅く聞こえて、高域とのバランスを欠く様に感じたが、この件については後述する。

スピーカーは、少し後方にオーケストラが並ぶ様に定位する「音場 (おんじょう)」型と、定位よりも一つ一つの音の勢いを大切にする「音像」型に大きく分けられる (音場型と音像型の説明は適当なので、詳しく知りたければググッて下さい)。FB1i-Signature は音像タイプのスピーカー。音の定位はそれほど明確には描き出さない。ただし、説明員云く、スピーカーの内振り角度を調整することで定位感は上がるとのこと。今回の試聴でも、定位が悪いとは感じなかった。むしろ、音が左右の音像定位だけでなく「上下」の音像定位が見られて良かった。

上下の音像定位について補足説明しておく。この CD はおそらく教会か高さのあるコンサート・ホールで録音されたもので、そういう場所で演奏すれば当然音が上の方へ昇っていく。ヴァイオリンの響きが上へ昇りフ〜ッと消えてゆく様は、聞いていてとても心を打つ。FB1i-Signature では、その音が上に向かってゆく様を聞き取れた。これはスピーカーが良いおかげもあるけれど、CD プレーヤー Esoteric K-03 の力も大きいかもしれない。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」/ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」

三曲目はフリードリヒ・グルダ (ピアノ)、ホルスト・シュタイン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるベートーヴェンのピアノ協奏曲第 5 番「皇帝」第一楽章を聞いた。グルダのピアノが少し軽めに聞こえた。もう少し線の太いピアノをグルダは弾いていた様に思うけれど、もしかしたらこの時のグルダは線が細めな演奏をしていたのかもしれない。ピアノの音の判断は今一つちゃんとできなかった。

管弦楽団は、先のアイネ・クライネ・ナハトムジークより規模が大きくなっているが、その大きさに破綻することもなく、悠々と鳴っていた。ここでも、低弦の音階が聞こえるほど明快な低音の出方に、素晴らしいと思った。

歓談を交えて

最後に販売員の方がカーペンターズの CD をかけて下さった。サ行の音が耳につくスピーカーがある中、PMC のスピーカーはそういうことがない、と説明。かけた曲は特にサ行の音が入っている曲とのこと。確かにサ行の音のきつさを感じず、音楽を楽しく聞けた。

オリジナルの PMC FB1i と違いについても聞いてみた。FB1i-Signature は FB1i に比べて、中域に力を持たせ、よりソフトな音作りになっているとのこと。また FB1i に追加の工夫を凝らしているのに、定価の上昇を極力抑えたことも強調されておられた。

最後に低域の遅れについた尋ねた。アイネ・クライネ・ナハトムジークでティンパニーの音が遅く感じたというアレ。ぼくはこの「遅さ」の原因は、FB1i-Signature の作りにあるんじゃなくて、エージング不足にあるんじゃないかと思った。それでエージング時間を聞いてみたというわけ。で、FB1i-Signature は比較的エージングに時間のかかるスピーカーだけど、今回の実機は 20 時間程のエージングしかしていないとの答えをもらった。

こんな話をしているうちにカーペンターズの CD は三曲目に突入していた。一曲目では低域が弱く遅く感じたけれど、三曲目に達する頃にはそういう感じがかなり無くなっていた。それだけでなく、カレンの歌声もニュアンスが良く出るようになり、周りのバンドの音もより觧明に聞こえる様になっていた。今回、ぼくが聞いた FB1i-Signature の音は、まだまだ実力を発揮していなかったことを思い知った。

帰る前に、スピーカーの裏側に回ってみた。バイワイヤリング端子にシングルのスピーカー・ケーブルを突っ込んで、付属のジャンパーを使っていた。これだと、どんなに良いスピーカー・ケーブルを使っても高低域のバランスが「最良」にはならないよねぇ。せっかくのバイワイヤリング端子なんだから、バイワイヤーのスピーカー・ケーブルを使ってあげなくちゃ。。。そんなわけで、更に強く FB1i-Signature の「可能性」を覗いた気がした。

2010-11-12

強風に強い傘 Senz mini を二年半使ってみて

強風に強いというふれこみの傘「Senz Unbrellas」。その Senz Unbrellas シリーズの中で折り畳み傘の「Senz Mini」を 2008-05-29 に注文した。以来、2 年半使い続けて遂に骨組みが壊れた。2 年半使っての感想は「○」。なので新しいのを注文し直した。本エントリーでは、2 年半使った Senz Mini にレビューを書く。

センズアンブレラミニ ブラック

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SENZ
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Senz Mini

Senz Unbrellas シリーズは流体力学から計算された「非対称・流線形」の「形」で強風をいなす。簡単な説明や紹介ビデオは過去エントリーを参照のこと。

レビュー

Senz Mini を風の強い日に持って歩く。軽く包む程度の強さで傘の柄を握ってやる。すると、強い風の向きに Senz Mini は自然と向きを変える。風が横に回り込むと、Senz Mini も風を追うように手の中で回る。だから、Senz Mini は強く握っちゃいけない。他の傘とは、風への対策が全く違う。台風が来て、風が強くなっても Senz Mini は比較的楽に風を流してしまう。Senz Mini で、どんなに風が強くても両手で傘を握った記憶がほとんどない。

突風に弱いとあるが、2 年半で出会った突風には全部対処してくれた。突風といっても、よほどの強さでない限り壊れない。ドキッとしたのは、前から風が来ているのに急に後ろから突風が来た時。傘が逆お椀型になってしまうんじゃないかと思った。それ以外で、強風・突風に対処できないと思ったことはない。

傘の加工技術はそれほど高くない。柄に穴があってそこにポッチリが出ることで傘が勝手に伸びないようになっている。ぼくの Senz Mini はバリがちゃんと取れていなかったため、ポッチリが穴にはまらず時々傘がストンと長くなってしまった。これは穴に同じ大きさ位いの径のドライバーを挿し込んだらバリが取れて問題なく使えるやうになった。また、傘はカチリとちゃんと音がするまで上に押し上げないと固定されないものだけど、Senz Mini は比較的強めに押し上げないとカチリと言わない。最後に傘を留めるマジックテープの質が低い。何度か使っていると、粘着力 (?) が全くなくなって取れてしまった。これは傘の修繕屋じゃなくて服の直しのお店で直してもらった (よくデパートとかに入ってるよね)。そのお店はマジックテープの在庫がないというので、100 円ショップでマジックテープを買って、「古い取れかけのマジックテープを外して、こちらのマジックテープを改めて付け直してもらえますか?」と頼んだ。値段は憶えていないけど、500 円位いでやってくれたと思う。

Senz Mini の骨組みは弱い。けれど、軽く握ってあげれば風で骨組みが壊れることはない (と思う)。逆に強く握ったら、風向きに合わせて動こうとする力と風の力の 2 つの力の前に、すぐに骨組みは崩壊するんじゃないかな。試してないから分からないけど。

Senz Mini の骨組みは弱さは、傘を畳む時に問題になる。傘の骨が重なるように畳むと、その骨がゆがむ。ゆがむとちゃんと広かなくなったりする。ぼくの場合、急いで電車に乗る時に傘を変な形で巻き上げた。それで骨組みの関節部分が膨らむ様にゆがんだ。膨らんだ分、その骨の先はピンと広かなくなった。ペンチで膨らみを潰してやったら広く分には問題なくなったけど、潰しすぎてて今度はちゃんと畳めなくなった。そうやって脆くなった部分が、ある日ポキリと折れた。

Senz mini Broken Senz mini

写真は Senz Mini を裏側から撮ったものと、骨組みの折れた部分。

二本目を買う動機

購入時のエントリーにも書いたけれど、ぼくは強風で傘を壊しまくっていた。そのページたるや年 6 本。いくら安物の傘とはいえ、出費がかさむ。Senz Mini なら 6,825 円したので、二年ちょっと壊れなければ元が取れる計算だった。結果、Senz Mini は 2 年半近くもった。そして嬉しいことに Senz Mini は二年前より値段が下がってる。Amazon 価格は 5,250 円。これならお財布的に問題ない。

でも、Senz Mini を買い直そうとした動機は金銭的なものだけじゃない。強風の時、片手で軽く持てる手軽さと、手の中で風向きに合わせて動く Senz Mini の動きが楽しくてしょうがなくなった。「雨、雨、降れ降れ母さんが」じゃないけれど、「雨+強風」というシチュエーションが寧ろ楽しい。だから二本目を買う気になった。

関連エントリー

Haloscan is dead

久しぶりにトラックバックを打とうと思ったら、当ブログで採用しているトラックバック・サービス Haloscan がサービス終了していた。調べてみると、2009 年の 12 月末 (もしくは 2010 年頭) にサービスが終了になった模様。その頃は、忙しかったからチェックを怠っていたんだねぇ... サービス終了から 11 か月も経って、その事実に気付くのもどうかと思うけれど。

Haloscan 経由で受け取ったトラックバックは全て失ってしまった。トラックバックして下さった方々には、とても申し訳ない。もう、外のサービスにトラックバック・サービスを使うのは止めようと思う。こんな風にサービス終了のあおりでトラックバックを全て失なうのはもうこりごり。トラックバックの代わりは Blogger のバックリンク機能にお願いしようと思う。

Blogger の「バックリンク」機能は、自動トラックバックとも言えるもので、このブログへリンクするだけで勝手に「トラックバック・ピングを送ったやうに逆リンク」が生成される。ただ、精度がいま一つなのが難点。時々、取りこぼしがある。バックリンクが生成されない場合は、気軽にコメント頂きたい。Blogger のコメント欄内では a 要素でリンクが作れる。

Haloscan はどこへ?

Haloscan は 2008 年 7 月、JS-Kit に買収された。2010 年頭に Haloscan が終了した後は、JS-Kit がトラックバック機能を提供している。ただし年間 $10 とのこと。

Trackback Ping を打ちたい場合は?

Trackback を受けれるようにすると、もらった Trackback 全部をそのサービスに「握られて」しまう。だけど、Trackback ping を打つ分にはそのような心配がない。というわけで、Trackback ping を打つだけのサービスを少し調べてみた。シンプルなサービスだと、JavaScript で Trackback を送ってくれるサービスがある。

当座は、これでしのげばいいかな?

2010-11-10

我流ながら Doing List を二年間試して得た Tips 集

2008 年 3 月、ブログ Lifehacking.jp にて「Doing List」なるライフハックが紹介された。

この記事を読んでから、約 2 年間我流ながら Doing List をつけ続けた (途中、Doing List をお休みしていた時期あり)。本エントリーでは、2 年かけて蓄積した「我流 Doing List」の Tips をまとめる。

Original Doing List

Doing List。日本語に訳すと「今、何をしているのかリスト」。このライフハックの衝撃は、元の記事が一番良く伝えている。少し長いが引用してみる:

その作業にはまったく無駄がなく、黄色いリーガルパッドに書かれたリストの一番上から一つずつ確実に作業を行っていきます。時折指を止め、考え込んだかと思うと、すぐに作業を再開するのでした。

面白かったのは次の一瞬でした。12年前の記憶を呼び起こしながらファイルを探していると、探していたのとは別のファイルのディレクトリを発見したのです。

彼はちょっと顔を曇らせると「こんなところにあったのか…」とつぶやき、「でも今やっていることから離れるのはいやだな」と言ってリーガルパッドの方に、ディレクトリの情報をささっとリストの最後に付け加え、それまでやっていた作業を続行したのでした。

ゆっくりと動きながら高速でこなす、一流の研究者の Doing リスト | Lifehacking.jp より引用

よく「作業は直列化しよう」と聞く。並行作業をやっているやうに見えても、実際の作業は直列で行なえるよう準備しておく、次にやることが分かっているので効率が上がる、と紹介されたりもする。

Doing List は正に作業を直列化するツールと言える。

Doing List の具体的な書き方は、エントリー「今、そこにある未来:脳内バイパスを作る Doing リストの実践例」に詳しい。このエントリーを書いた筆者は 3 つのポイントを挙げているので、引用する:

  1. 「今やっていること」がアンカーされていて、かならずリストから行動が生じている。リストに書かれていない事はしてはならない。
  2. 途中で割り込みが生じた。タスクの前提条件をクリアできていないので別タスクを行なう必要が生じた。単に達成不能だった。この3つの場合は、割り込みタスクか「次になにをするか」をリストに加えて次に進む。止まらない、次に進み続ける。
  3. リストの下までいったら、残っているのは割り込みタスクと、次のアジェンダのみですので、それを元にして次の Doing リストを作って上からこなしてゆく

オリジナルの記事ではリストを作るために「情報カード」を使って、「今やってること」と「いつでもできること」をタスク分けしたりしている。

我流 Doing List

オリジナルの Doing List では、「リストの下まで行ったら、残存タスクから新しい Doing List」を作るようだが、ぼくは一日に一つのリストだけで作業を行なった。

まず、一日の始めに今日やることを書き出す。サンプルとして 11/9 の Doing List をお見せする。ただし本来は仕事の中で使っていたけれど、それを見せるのは会社員的にやばいので、「日常」を例に作った Doing List で我慢して頂きたい。

My Doing List 11/9

(クリックすると、もっと大きな写真が見られます)

これは 11/9 のお昼の時点での Doing List。

  1. タスクを書き出す
  2. 上からタスクを実行
  3. すぐに出来ないタスクは飛ばして次のタスクへ
  4. 途中で「新タスク」が発生したら、リストの一番下に追記する
  5. リストの最後まで到達したら、リストの最初に戻って、同じ作業を繰り返す

タスクが順不同になりがちだけど、一応リストをひとなめすると、全部のタスクが終了するのであまり気にしない。

11/9 終了時点、もしくは 11/10 の朝の時点での Doing List は次のやうになった。

Doing List 11/9 (END)

いくつか未遂タスクが残ってる。これは 10/9 日中に終わらなかったということ。

10/10 日は、まず 10/9 の Doing List を参考にしながら 10/10 の Doing List を作成していく。

Doing List 11/10

この時、タスクの順序入れ替えなども行なう。未遂タスクのうち 10/10 の Doing List に移したものには、10/9 の Doing List にその印を残しておく。ここでは「緑」のチェックを入れている。我流では「緑」のチェックは「延期」を表す。

前日の Doing List と、その日のスケジュール等から 10/10 の Doing List が完成する。

あとは、昨日と同じく上からタスクをこなしていく。新規タスクはリストの末尾に追加。リストの最後まで行ったら、もう一度リストの最初に戻ってやり直し。やることは毎日変わらない。

我流 Doing List Tips

日付を入れる

Doing List の頁端に「日付」を入れる。

後で Doing List を見直すとき、日付けが入っていないと凄く不便。必ず入れるようにしたい。

サンプルでは、手書きで日付を書き入れているけど、会社では日付スタンプを使って日付を入力していた。スタンプを使うと、日付が奇麗に入る。そして、何よりスタンプする瞬間が楽しくてしょうがない。ここは是非、日付スタンプを使って欲しい。下の日付スタンプは一例。

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ちなみに、Doing List のために日付スタンプを使うと、自然と毎日日付スタンプの日付が、その日の日付になる。いざ日付スタンプを捺してみたら、前回使った時の日付だった、という失敗は誰にでもあると思う。Doing List に日付スタンプを常用していると、そのミスがなくなる。ちょっとしたメリット。

方眼紙を使う

方眼紙タイプのノートを使う。目的は、最初の三コマを正確に空けること。

  • ノートの四コマ目からタスクを書き始める
  • ノートの二コマ目に「タスク終了」のチェックを入れる

一コマ目と三コマ目の使い方は関連タスクの節で説明する。それと方眼紙を使う利点はサブタスクの節でも紹介する。

ノートは方眼紙なら何でも良いけれど、ぼくは Moleskine の Squared Notebook を愛用している。

Moleskine Squared Notebook Large モレスキン 「伝説のノート」活用術~記録・発想・個性を刺激する75の使い方

罫線の色が濃すぎず薄すぎず、見えやすく邪魔にならないのが良い。また、裏写りしにくいのもポイント。ちょっとした会議メモを糊で貼り付けても、次のページにあまり影響を与えないのも良い。紙質が良いからかな? あと、ノートにポケットが付いているのも便利。ぼくは名刺を数枚入れている。急な会議で社外の人と名刺交換することになった時用の保険 (何回に一回は名刺入れを忘れてしまうから...)。もちろん、メモ書きや薄手の資料を入れておくのにも使える。

ノートとしては高価だけど価値ある一冊だと思う。頑丈で、使っていてカッコイイのも好き。一冊使い終えるたびに、宝物が一つ増えた気分になる。

4 色ボールペンを活用する

本文は黒色で書く。残りの色はチェック欄 (二コマ目) で活用する:

  • : タスクが終了した
  • : タスクを延期する (もしくは延期した)
  • : タスクを行なわない (もしくは不要になった)・タスクに失敗した

正常終了したタスクには「青」チェックを付けていく。

タスクが延期になった場合は「緑」チェックを付ける。例えば、今日予定されていた会議が明日に延期された場合には「緑」チェックを入れ、「緑字」で「会議は明日に延期」等のコメントを入れておく。また、「前日の Doing List を見て今日の Doing List を作る」という話をしたが、その時に付けるチェックもこの「緑」チェックを使う。後で見返した時、「このタスクはこの日のうちに終わらなかったのだ」と明示する。

タスクを行なう必要がなくなった場合は「赤」チェックを付ける。11/9 の例だと、「昼寝」というタスクは結局行なわないことにしたので「赤」チェックが入っている。また、「GNU Arch のアーカイブを探す」というタスクにおいて、まず「PC 内を探し」、見つからなかったら「CD-R 内を探す」ようリストを組んだ。ところが PC 内にアーカイブが見つかったので、CD-R 内を探すタスクは不要になった。そこで「CD-R 内を探す」というタスクには「赤」チェックを入れ、タスクに赤線で打ち消し線を入れた。打ち消し線を入れるかどうかは、気分次第。大低は「赤」チェックだけで済ませている。

それから失敗したタスクについても「赤」チェックを付けるようにしている。ぼくの場合、「○○を探す」なんてタスクは失敗してしまうことが多い。

この他、タスクに対してコメントを付ける時は「緑」色で文字を書くようにしている。「CD-R 内を探す」タスクを再び例に出すと、このタスクに「赤」チェックを入れた後、「緑字」で「PC 内を探す」のタスクの後ろに「見つけた」と一言コメントを入れて「CD-R 内を探す」タスクに矢印を伸ばした。これで、CD-R 内を探さないで済んだ理由が明確になる。

基本、コメントは「緑」で書くけれど、危険度の高いもの、注意を引きたいもの、失敗したタスクなどには「赤」でコメントすることもある。一例。「コンパイルする」というタスクに対して「エラーが出た」と赤字でコメントした。また「緑」字で書いたコメントが間違っていた場合も、赤字で緑字コメントに打ち消し線を書いて追加コメントした。

ボールペンについてはLamy 2000 (左) を愛用している。定価一万円するが Amazon なら半額ほどで買える。現実的な価格で考えるなら トンボの Reporter 4 (右) がお勧め。税抜き 350 円。

LAMY マルチボールペン ラミー2000 L401 (色:クロ 材質:レジン樹脂 )

略記号を作る

毎日同じやうなタスクを書いていると、時間が惜しい。自作の略記号を作っておくと便利。作った略記号はノートの 1 ページ目に記号と説明を書いておく。

参考に、ぼくが使ってる略記号を紹介する。

S: スケジュールの略。一日は常にこの記号から始まる。

M: メール・チェックの略。あくまで流し読みする程度。じっくり読む必要があるメールには「M: ○○の件」という風に新タスクを作る。また返事が必要なメールも「M: □□さんに返事」とする。誰かにメールを書く場合も「M: 青木さん、○○の件」と書く。メールを書く場合は宛先も書いとくと便利。

例)

M: ○○の連絡事項
M: 青木さん、○○のバグ

Re: メールの返事を書くことを明示的に示したい時に使った。M との使い分けはケース・バイ・ケース。

C: Chat の略。メールを書く場合と同じく、相手と用件を書いておくと便利。チャットは「誰かと短い時間話す」ケースと「IM 等を使ってチャットする」ケースの二種類あるけれど、特に二つを使い分けていない。チャット・タスクに達した時に、相手が話せそうなら相手の席まで行くし、IM で済ませられる程度のことなら IM で終わらせてしまう。

例)

C: 伊藤さん ○○の会議の準備
C: 内田さん 体調

R: Read の略。仕様書や回覧された文書・資料を読む作業。

例)

R: ○○の仕様書
R: wiki for ○○

MTG: Meeting の略。略記号の前に「開始--終了」時間を書いておくと見やすい。時間は 24 時間表記で。時間と分の間のコロンを取っ払ってしまうと更に楽。

例)

1000-1100 MTG 全体会議
1400-1600 MTG コード・レビュー at 小会議室 4

T: Ticket の略。チケット駆動型開発をしている人向け。登録しなきゃいけないチケットを見つけた時に使う。

例)

T: ○○を△△するとエラーになる
T: ○○の機能を実装する

#123: 同じくチケット駆動型開発をしている人向け。# に続けてチケット番号を振る。チケット番号だけだと、後で見返した時に何のタスクなのか分からなくなるので、チケットの概略も続けて書くこと。

例)

#123: ○○を△△するとエラーになる
#256: ○○の機能を実装する

こんなところかな。

英語を使う

ぼくはこの Tips を 1/3 位いの割合でしか使っていない。それでも、英語でタスクを書き上げる利点を説きたい。その一番の理由は、Doing List が見易くなること。

次の二つの例を比べて欲しい。まず、日本語を使う場合

江川さんに電話
小川さんの書類を読む
○○の資料を読む
△△書類を書く
週報を書く

一方、英語を使った場合

Call 江川
Read 小川 paper
Read ○○
Write △△
Write weekly report

英語の方が動詞が揃うので、タスクのカテゴリー分けが見分けやすい。別に全部英語で書く必要はなくて、「江川」さんは「江川」さんのまんまでいい。ここで「Egawa」なんてすると、同音の人がいる場合に混乱のもとになるしね。要は英語の語順にすると見易くなるということ。

よく使う「動詞」は略記号に昇格させてあげるといい。

サブタスクはインデントする

一つのタスクが大きな場合は、タスクを分割しておくといい。つまりサブタスクの作成。サブタスクは、親タスクに対して 1 コマ分インデントすると見易い。サブタスクを全部終了したら、親タスクも終了チェックを入れる。

例)

洗濯
 洗濯機
 干す
 取り込む
 畳む
 片付ける

サブタスクを作るということは、仕事に取りかかる前に自分のやることを予めプランニングすることを意味する。いわゆる PDCA も回しやすくなる。いろんなアイデアを出しておいて、ダメなら「赤」チェックを入れて別のタスクに取りかかればいい。こっちをやって、あっちをやって、あれ頭の中がこんがらがったということがなくなる。つまり、自然と仕事が直列的に行なえるやうになってくる。オススメ。

なお、タスクの下に既に別のタスクが書かれていて、サブタスクを書くスペースがないこともある。こういう時は、そのタスクに「緑」(延期) チェックを入れて、同じタスクを Doing List の一番下に改めて書いた。

最初の数行は空けておく

ぼくは最初の 3〜5 行は空けて、小日記をつけるようにしていた。書くことは体調から、予定、文句等色々。

例)

体調悪くて、20:45 退社
携帯電話を探して 1.5 時間無駄にした
○○さん、明日から夏休み
Apple Fall 2010 Event のため徹夜
△△さんの歓迎会 19:00〜
今週、初めてふとんで寝た

とりとめもないことを書いている。でも、後で読み返すと、その時の調子とか雰囲気とか、Doing List だけじゃ伝わらないことが思い出せるので重宝している。

時計を描く

会議が多い日は、アナログ時計を描いて埋まっている時間を塗り潰す。自分の残り時間が「見える化」できて良い。写真は 11/9 の例。会議ではないけれど、どこに隙間時間があるのか把握できる。

Doing List - Analogue Clock

ノートを方眼紙にしているメリットがここにも現れている。4x4 = 16 コマ使うと比較的綺麗にアナログ時計が描ける。

1 日 1 ページ

Doing List に半ページしか使わなかったとしても、空スペースは捨てて次のページに移ること。そうすると、ページの頭に「日付」が出るので、後で見返す時に目的の日を探し易い。

仕事が良く進むと、1 日 1 ページで足りないことがある。そういう場合は素直に 2 ページ目を使う。仮に 2 ページ目に突入して、2〜3 行しかタスクを書かなかったとしても、翌日の Doing List はその次のページに書くこと。

仕事量が多い人は、毎日 2 ページ使うかもしれない。そして仕事の少ない日に 1 ページ分しか Doing List を書かないことが起きる。そういうケースは、1 ページ真っ白にしても毎日 2 ページのペースを守る方が、後で見易い。

仕事量が変動し易く、1 日 1 ページと 2 ページの日が同じ位いな人は... 毎日 2 ページ使うより、その日のタスク量に合わせれば良いかな。

関連タスクをつなげる方法

Doing List を書いていると、関連するタスクを作ることがある。よくあるのが、大きなタスクをサブタスクに分割したけれど、分割しきれていなかったケース。事前タスクや確認用タスクを後で思いつくことがある。

ここで、方眼紙の 1 コマ目と 3 コマ目を使う。

1 コマ目は関連タスクの親を表す記号 (a. など)。3 コマ目は親タスクに関連するタスク。例えばこんな風になる:

a.  ○○をする
    △△について調べる
    ◇◇のテスト・コードを書く
    コーディングする
   別のタスク その 1
   ‖
   別のタスク その X
  a. パフォーマンス・チェックをする
緊急な割り込みがあった場合は?

オリジナルの Doing List を実践していたのは大学教授ということもあり、自分の時間をかなり自由に使える。でも、仕事によっては「緊急」タスクが割り込む場合もあるでせう。肝を冷やすのが、サーバー管理者にとっての「Samba が動かない」「Apache が落ちてる」「Subversion にアクセスできない」系のクレーム。これは自分の仕事を止めてすぐにでも対処しないといけない。

こういう時は、無理に Doing List を守らない。まず、今までやっていたタスクを中断し、Doing List の一番下に新タスクを追加する。問題が難しそうならサブタスクを作る。そして、タスクに取りかかる。タスクを無事終了したら、元のタスクに戻って作業を再開する。

失敗談

2 年間やっていて失敗もある。2 つ紹介しやう。

タスク終了時に「チェック」マークではなく「終了時間」を書いていた時期があった。前のタスクから引き算をすれば、そのタスクに費した時間が分かるという寸法。このやり方には 3 つ問題があった。1 つ目はタスク終了のたびに、「時間」を調べなきゃいけないこと。スムーズさに欠けた。2 つ目は終了時間が曖昧もしくは不明なタスクの扱いに困ったこと。3 つ目は、Doing List のタスクは「必ず」上から順に「終了」するとは限らないこと。「緊急」タスクが入ることもあるし、重いタスクなので後回しにすることもある。そんな中でタスクの実行時間を計算するのは大変。シンプルにチェック・マークを入れるだけに留めた。

Doing List で仕事の流れをより良くするためにと、「このタスクはあのタスクの前にやる」という風な矢印を引いたことがあった。デジタルなら簡単に出来ることだけど、ノートだとこれが大変。余計に混乱を招いた。そんなことをしなくても、Doing List を上から普通になめるだけで十分だと分かったので、この「矢印」はやめた。同時に、デジタル・ツールで Doing List を作る必要も少ないな、と感じた。

あとがき

Doing List は、「今やっていること」を明確にし、仕事の効率を上げるツール。でも、それだけがメリットじゃない。後で見返せば、素晴らしい作業ログが出来上がっている。

また Doing List がアナログ・ツール (ノートに書くだけ) ということも強調したい。まず、ディスプレーを少しも専有しない。机の上に開いておけばいい (机の上でページが開くというのも Moleskine の良い所)。図が描けるのも良いし、必要ならメモを貼り付けることもできる。会議に持っていっても電源切れになることはない。紙は省電力を上回る 0 電力製品だから!!

といっても、デジタル・ツールを全否定するわけじゃない。長期的な視点においては、デジタル・ツールで GTD したり Gantt Chart を作る方が良い。チケット駆動開発においても、Trac や Redmine を活用することをおすすめする。Doing List は GTD やチケットから「自分の手元」に降りてきたタスクを「自分でマネージメント」する道具だと思う。

Google 日本語入力 TechTalk 2010 まとめ at Togetter

半分自分用のブックマーク。2010-10-23 (土) に、Google が主催する「Google 日本語入力 TechTalk」が開催された。その時の Twitter のログが Togetter にまとめられている。

日本語入力 TechTalk については、まとめメモをブログのエントリーにしようと思っていたけれど、前半は公式マンガにまとめられているし、後半は話を追うのに精一杯だったのでまともにメモをとれていない。そもそも、コードレビューを全部メモするってのが無茶な試みだった。

その点 Twitter の呟きは要点がまとまっている。ポイントとなる用語だけしか出てないこともあるけれど、それは自分で調べればいい (恥ずかしいことに、自分のメモにはその用語すら書ききれてなかったりしたし)。あと、会場の雰囲気が伝わり易いのも Twitter のよい所だと思う。

というわけで、メモをブログにまとめることはやめて、Togetter のリンクを残すだけにした。

ちなみに、ぼくのプレゼン資料はエントリーにまとめてあるので、興味のある方はそちらもどうぞ。

2010-11-09

html-fold.el を Github に公開した

html-fold.el はぼくの作った EmacsLisp で、HTML の要素を隠す機能を提供する。例えば

<a href="http://www.google.co.jp/ig">Google</a>

のような長い HTML ソースコードを次のやうに短くまとめる。

[a:Google]

カーソルを概当部分に持っていくと、要素の中身が再び「開かれる」仕組み。単に「不要な部分」を見えなくしているだけなので、見えない部分も検索にひっかかる。

このソースコードを Github で公開した。

Git 使いの人なら次のコマンドで html-fold.el をダウンロードできる。

$ git clone git://github.com/ataka/html-fold.git

使い方

詳しい使い方は、過去エントリーに書いてあるので、そちらを参照して欲しい。

また、この小さなプログラムはるびきち氏の「Emacs テクニックバイブル」でも紹介して頂いた。251 頁に解説があるので、お持ちの方はこちらの文章も参考にして欲しい。

Emacsテクニックバイブル ~作業効率をカイゼンする200の技~
るびきち

4774143278
技術評論社 2010-08-03
Amazonで詳しく見る
by G-Tools

もっとちゃんとした説明ページについては、少々お待ち頂きたい。近く用意したいとは思っている。

Github に移した理由

ぼくは html-fold.el を含むいくつかのプログラムを、infoseek のウェブページ・ホスティング・サービスで公開していた。ところが、このサービスが 2010-10-31 で終了してしまった。

実はそのウェブページは友達と一緒に作り始めていて、所有者 (owner) はぼくじゃなくて友達だった。おそらく友達の所に、サービス終了の案内が行っていたと思われる。といっても、10 近く前から始めたものだから、お互い気にもとめなくなっていた。サービスが終了して、初めてあたふたしている、というわけ。

ところで、ぼくは最近プログラムを Git でバージョン管理するやうになってきたし、Git には github という素晴らしいホスティング・サービスがある。ウェブ・ページを公開してそこでプログラムを公開するより、github の方がずっと楽。そういうわけで移行することに決めた。

ちなみに、html-fold.el は元々 GNU Arch でバージョン管理していた。GNU Arch から Git への移行方法については前エントリーに書いたので気になる方はどうぞ。

html-fold.el 以外にも、救けなきゃいけないプログラムがいくつかあるので、ちとここ数日大変になるなぁ。

GNU Arch のリポジトリーを Git のリポジトリーに変換する

GNU Arch で開発していたプロジェクトを、今流行の Git で開発することに決めた。git には archimport というコマンドがあって、GNU Arch のリポジトリーを Git へインポートすることができる。本エントリーに git archimport を使う手順を記す。

サンプルにするのは、2005 年以来開発が止まっている html-fold.el というツール。

準備

久しぶりに GNU Arch を使うので、昔の環境がない。まずは環境設定から。

自分の id を設定する。

$ tla my-id "Masayuki Ataka <[email protected]>"

確認

$ tla my-id
Masayuki Ataka <[email protected]>

アーカイブの設定

GNU Arch のリポジトリーも tar.gz で固めて保存してあった (見つけるのが大変だった orz)。

リポジトリーを ~/repository/{archive}/ に展開する。

$ cd ~/repository
$ tar xzf ~/archives.tar.gz
$ ls \{archives\}
2003-elisp/  2004-doc/  2005-elisp/

GNU Arch は年ごとにアーカイブを新しくしていく方針だった。ぼくが使いたいのは 2005 の最新版。

ところで、本来は make-archive コマンドでアーカイブを作る時に、レポジトリー (アーカイブ) の場所が設定されるのだけど、今回はそれをしていない。tar で解凍したこれらのディレクトリーを、tla コマンドに「何処にレポジトリーがあるか?」を教えないといけない。そのためには register-archive コマンドを使う。

$ tla register-archive ~/repository/\{archives\}/2005-elisp
Registering archive: [email protected]

一応デフォールト・アーカイブを [email protected] に設定しておく。

$ tla my-default-archive [email protected]

確認。

$ tla my-default-archive
[email protected]

ちなみに archives コマンドを使うと今 tla に登録されてるアーカイブ一覧が見られる。

$ tla archives
[email protected]
    /home/masayuki/repository/{archives}/2005-elisp

一つのディレクトリーしか register-archive してないから、一つのアーカイブしか表示されない。想定通り。

html-fold プロジェクトの確認

html-fold プロジェクトを調べる。

GNU Arch では、プロジェクトは次の書式で表されることを思い出しておく。

category--branch--version

まず、[email protected] アーカイブに何のプロジェクトが入っているか確認。プロジェクト名は category として登録されている。

$ tla categories
blgrep
clmemo
html-fold
rd-hindex2

html-fold プロジェクトが見つかった (良かった〜)。ブランチを確認する。

$ tla branches html-fold
html-fold--mainline
html-fold--snapshots

mainline ブランチと snapshopts ブランチの 2 つを作っていたんだね。使いたいのはスナップショットじゃなくて、開発のメイン・ブランチであろう mainline。

一応、バージョンも確認。

$ tla versions html-fold--mainline                                                 [18:41:09]
html-fold--mainline--0.1

フム。バージョンは一つで 0.1 か。よし、よし。

git archimport

git archimport の使い方は次の通り。archive と branch が分かったら、git-archimport が使える。

$ git archimport <archive/branch>[:<git-branch>]

一つ試してみる。

$ cd ~/project
$ mkdir html-fold && html-fold
$ git archimport [email protected]/html-fold--mainline
...

確認。

$ ls -a
./  ../  .git/  html-fold.el
$ git branch
* [email protected],html-fold--mainline--0.1
  master

ふむ。GNU Arch のリポジトリーを Git に変換できたらしい。だけど、デフォールト・ブランチが master じゃなくて「[email protected],html-fold--mainline--0.1」なのは不便だねぇ。

ブランチ名をちゃんと指定して、再チャレンジ。

$ rm -rf .git html-fold.el
$ git archimport [email protected]/html-fold--mainline:master

確認。

$ git branch
* [email protected],html-fold--mainline--0.1
  master

ありゃ駄目だ。もしかして、git archimport の言う「ブランチ」は「カテゴリ--ブランチ--バージョン」な書式じゃないといけないのかな? バージョンは確か 0.1 だったはず。再トライ。

$ rm -rf .git html-fold.el
$ git archimport [email protected]/html-fold--mainline--0.1:master

確認

$ git branch
* master
$ git log
commit df7be8c81cc2310366190d971dc2713c736b5d55
Author: Masayuki Ataka <[email protected]>
Date:   Fri Jul 15 10:43:00 2005 +0000

    Update version to alpha3 2005-07-15

    git-archimport-id: [email protected]/html-fold--mainline--0.1--patch-6

commit 757478802c5828727100137752d7af160fa44366
Author: Masayuki Ataka <[email protected]>
Date:   Thu Jul 14 18:47:26 2005 +0000

    Fix problem that html-fold skip in does not work with emacs-w3m

    Add 'forward-char and 'backward-char into the comparision list to this-command
    in html-fold-post-command.

    html-fold see the function binded to [left] and [right] but functions binded to
    [left] and [right] in Emacs-w3m are w3m-view-this-url and
    w3m-view-previous-page, respectively.

    git-archimport-id: [email protected]/html-fold--mainline--0.1--patch-5

(続く)

お、見事に git のリポジトリーになった。良かった。良かった。

参考ページ

GNU Arch の使い方を随分忘れていた。下記ページを参考にした。

日本の Amazon も MP3 のダウンロード販売を開始

日本の Amazon.co.jp も MP3 のダウンロードを開始した。曲数は 1,000 万曲以上。DRM フリー。MP3 楽曲は全て 256 kbps でエンコードされている。基本、可変ビットレート。ただし、一部に固定ビットレートの楽曲もあり。

iTunes Store と同じく一曲ずつの試聴・購入が可能。

Amazon MP3 Downloader

専用ダウンロード・ソフトも提供している。Windows, Mac, Linux に対応しているとのこと。ぼくは Mac 版を試してみた。ダウンローダーを使わなくても楽曲のダウンロードは可能。

ダウンロード・ソフトの入手は、MP3 ダウンロード・ページの右上のタブから Amazon MP3ダウンローダーのインストールをクリックして行なう。

Amazon MP3 downloader のメリットは以下の通り:

  • アルバムの購入ができる (downloader なしでは一曲ずつ購入しないといけない)
  • ダウンロードした楽曲を楽曲管理アプリ (iTunes など) に自動登録する

アルバムをダウンロードしてみた

先日、お昼を食べたら耳に残るメロディーが流れたので iPhone の SoundHound で調べた。Dschinghis Khan の Moskau という曲。こいつを Amazon MP3 で買ってみた。

試聴してみたら、他の曲も好みだったのでアルバムで買うことにした。アルバムで買うと、1 曲ずつ購入するより 100 円安くなった。

スクリーン・ショットは Mac 版 Amazon MP3 downloader でダウンロードしているところ。

何故か iTunes への登録に失敗してしまった。でも、ダウンロードには成功しているので心配ない。Finder でどこにダウンロードされたか調べて、iTunes の方からインポートしてあげた。

ちょっとトラブルがあったけど、いい感じに使えている。アフィリエイト・リンクも普段同様使えるみたい。これは便利ね。

ちなみに、このエントリーはダウンロードしたばかりのアルバムを聞きながら書いた。

2010-11-07

オーディオ・オフ会 なお&トラさん邸訪問

先日、お宅訪問させて頂いたけろさんの計らいで、なお&トラさん邸にお邪魔する機会を得た。18 時半から 22 時まで、ほぼ 3 時間半に渡って (一番良い席で) 音楽を聞かせて頂いた。けろさん、なお&トラさんの他、なお&トラさんの師匠 (?) も加わっての 4 人でのオフ会と相成った。

なお&トラさんのオーディオ・システム

なお&トラさんはアナログ (LP) の再生が専門とのこと。CD プレーヤーもあったが、メインは LP ということで、今回の訪問でも LP を中心に聞いた。アナログ・システムの概要は以下の通り:

なお&トラちゃん邸 オーディオ・システム

(写真はクリックすると大きくなります)

  • LP プレーヤー: Linn LP12 (改: サブシーャーシをニュージーランドの CETECH 製に変更)
  • フォノイコライザー: 塚田フォノイコライザー (モノラル・フォノイコライザー)
  • パワー・アンプ: 塚田アンプ
  • スピーカー: 三菱 ダイヤトーン 2S-3003
  • スピーカー: Thiel CS5

まず注目すべきは、プリ・アンプがないこと。フォノイコライザー・アンプから直結でパワー・アンプに繋いでいる。従って、音量調整は出来ない。音質を優先させた結果とのこと。

使っているアンプは市販されていない「塚田アンプ」。また音が良いらしい。

スピーカーは、手前にあるのがダイヤトーン (右スピーカーの上に小さなオブジェが乗ってる)。奥にあるのが Thiel CS5。今回は、ダイヤトーンで聞かせてもらった。

試聴タイム

普段はメモを取りながら音楽を聞くんだけど、一曲目から素晴らしい音だったので、メモを取るのも忘れて聞き入ってしまった。以下に示すのは記憶を頼りに作った曲目リスト。これでもまだ抜けがある (まず最初にかかった曲名を憶えていない!)。

CD タイトルは Amazon へのリンクになっている。もちろん、かかったのは LP なので、同じ曲の CD 版という位置付けと考えて欲しい。ちなみに、「西田佐知子」の LP だけ分からなかったので、聞いた曲を収録しているベスト盤へのリンクとした。

非常にゆったりとしたオーディオ・システムだった。三時間半、聞き続けても疲れない。とても柔らかい音だった。

最初は低音が良く出て高音が小音量な「ピラミッド型」の音を出すのかと思ったけど、さにあらず。シンガーズ・アンリミテッド、ナット・キング・コール、西田佐知子を始めとしたボーカルものでも、声が前面に出てくる感じ。声のニュアンスも聞きとれた。低音から高音まで、非常にバランスが良い。

音像定位も明確で、ベルリオーズの「幻想交響曲」では前面にオーケストラの配置がモノクロームな感じに描かれる。第一ヴァイオリンが左側で、管楽器が右奥で、低弦が右前で鳴ってと、左右だけでなく奥行きのある音場で、しかもそれがブレない。音の鳴る位置の分かるシステムは多いけれど、位置のブレないシステムは少ない。

音の分解能 (解像度) も高く、ホテル・カリフォルニア (ライヴ) の観衆の拍手や口笛が一つ一つの音として聞こえる。また、「幻想交響曲」の第5楽章でピッツィカートがパラパラ鳴るところもヴァイオリン一台一台別の音として聞こえた。並のシステムだったら、音が固まって団子のやうになってしまうのに。

響きも適度に乗っていて心地良い。グリュミオーの無伴奏パルティータやシンガーズ・アンリミテッドの合唱で、音の余韻がス〜ッと部屋のどこかに消えて行く様は絶妙だった。

最後に音に「雑味」がない点を強調したい。出てくる音が素直。変な色や味付けが加わっていない。

雑味のないことが音の柔らかさに繋がり耳に優しい。音像定位がピタリとしていることで安心して聞ける。解像度が高いと、つい疲れる聞き方をしてしまうけど、「音の柔らかさ」と「音像定位の良さ」が長時間聞いていても疲れないシステムへと変貌させているとみた。

あとがき

少しセッティングをいじると CD も聞けるので、もし次回伺うことがあれば自分の CD を持って行きたい。あと、後ろにあった Thiel CS5 の音も聞ける日が来ることを楽しみにしています。

シンガーズ・アンリミテッド、ビートルズ、グリュミオー、グールドについては同じものを CD で持っているので、自宅のオーディオ・システムで聞き比べて、反省の材料にさせて頂く。スピーカー・セッティングをもっと練らなきゃなぁ。。。