久しぶりに一緒にご飯食べることになって、バイト終わりに急いで着替えて髪を巻いて家を出た。
待ち合わせの駅まであと数駅、めちゃくちゃドキドキした。
好きな女がいる。
ずっと好きで、諦めきれなくて、ここまで来た。
泣かなかったの偉いと思う。カミングアウトされてすぐトイレ行かれて、やばい泣いちゃうと思ったけど頑張って耐えた。
話を聞いた。ゆっくりゆっくり胸を抉られてくような感覚だった。
前の彼女の話とか、まだ5ヶ月だしどうなるかわかんないとか、今日ご飯行くことは彼女に言ってないとか、言うから、
私も腹を括ってしまって、
私もずっと好きだったって言った。
多分驚いてた。
私はあなたのことを諦められないから、あなたは私が恋心を抱いていることを諦めてくれと話した。
「わかった」って言われた。わかったってなんだよ。
帰り道で一緒に太鼓の達人をやった。その流れでプリクラ撮りたいって言った。
すごい久しぶりにプリクラ撮る〜って言ってた。彼女いるのに告られた女とプリクラ撮るなよ。
彼女がいるって聞いて、すごい痛かったけど、でも諦めきれなかった。
私は頭がおかしいから、じゃあ何年後かには付き合えるかもと思った。
(実際、私は10年後も好きだよって言った)
あいつが女と付き合えるかもわからなかったし、好意は迷惑になるんじゃないかと思ってずっと隠してきた。
でも腹を括ってしまった。
今私に出来るのはそれしかないと思った。
「家帰って燃やしな」って言いながらプリクラの半分を渡した。
キスプリの落書きはあの人がした。「びっくり」と書かれた。どういう感情だよ。
ちなみに私が書いたのは「はじまったゾおわんねーゾ令和」である。告った後に書く台詞ではない。
素面でようここまでやってのけたわ。
プリクラに不慣れなあいつはよりにもよってキスプリをいちばん大きく印刷してしまって、バカップル感がすごいと呟いていた。
そういう所だぞ。
6年間色々なことを考えてきた。それでも感情が勝つならもう仕方ないのだ。
大丈夫、私はちゃんと可愛いし、努力できるし、いい女だし、地獄に落ちる覚悟は出来てる。
ご飯行くって決まって、1週間悩んで新しい服を買ったことも、駅まで送ってくれなくて、深夜の渋谷の道でいろんな男に声掛けられながら、泣きながら帰ったことも、
全部全部知られなくていい。
私は強い。負けないし、頑張るし、絶対に諦めない。
報われますように。
うんち
同人誌小説としては 概ねよい
幻想郷ですねぇ 東方果増田