「広告」で稼ぐというが、今のネット広告の現状はかなり厳しい。
広告費は企業にとってカットしやすい経費ので、不況の影響をモロにうける。
広告媒体にとって重要なのは、M1、F1などどういった層に受けているのか。これが広告出稿のカギ。
詳細はJコミじゃないとわからないが、Jコミのユーザー層は、多分、男性中心でネットのヘビユーザーだろう。
残念ながら、そういう層への広告はクライアントも小さく、媒体の競争も厳しく、掲載費が落ちる傾向。
同じようなターゲット層のITmediaが社員をリストラしていることからも、その厳しさがわかるだろ。
Jコミが集めようとしている「絶版本」とは、そもそも何なのかという話。
(1)人気がなくビジネスにならないため、著作権や出版権が著者に戻った本
この(2)に関していえば、Jコミでも許諾が取れない可能性が高いため、
Jコミが集めようとしているのは、(1)ということになる。
通常、広告モデルを行うなら、どれだけ人気コンテンツを集められるかに、その成否がかかっているともいえる。
しかし、Jコミは逆。不人気コンテンツを集めて広告ビジネスをしようとしている。ココがそもそもおかしい。
ユーザーが勝手に作り出すコンテンツに広告をのせて儲ける。ネット企業なら誰しも夢みるCGM。
Jコミは、「絶版本」をユーザーにUPしてもらおうと考えているらしいが、それを行うユーザーのメリットは何?
ニコ動やpixivのようにコミュニティ化に成功しているのであれば、その場にコンテンツが集まる可能性もあるが、
漫画家が利益を得るために、持っていれば、その希少性から高価になる可能性のある、
絶版本を裁断してスキャンしてネットにアップするユーザーがどれくらいいるのだろうか。
最近のネットユーザーは、自分の利益や他人の利益といったことに非常に敏感。
この電子書籍がより普及してきたら、Jコミのような存在は、そもそも必要ないのではないかということ。
前述した絶版本の定義における(1)は書店に本を置けないことから起きる問題だ。
しかし、電子書籍が普及してくると、スペースは無限だから、こういった絶版本はなくなっていくだろう。
さらに今、絶版本になっている書籍も出版社側から電子書籍として再出版という話も出てくるだろう。
そうなったとき、Jコミが力を入れる「絶版本の保存」など意味がなく
そもそも、Jコミの社長である、赤松氏にとってこのJコミとは何なのか?という話。
もし、ビジネスでやっているのであるならば、「テストで失敗したら辞めます」なんて言っていたら間違いなくダメ。
広告代理店にとって、これは間違いなくビジネスで、必死に営業をかけて広告を取ってきているのだろうし、
広告を出稿するクライアントだって、安くない金をかけて広告費をだしているのだから。
こういう何かしらの意志を持ってはじめる事業の場合、関連する人たちの間での認識のずれによって
ほころびが現れ、どんどんダメになっていく可能性が高かったりする。
(1)人気がなくビジネスにならないため、著作権や出版権が著者に戻った本 通常、広告モデルを行うなら、どれだけ人気コンテンツを集められるかに、その成否がかかっているとも...
この5つなら、多分大丈夫だと思います。来年の3月頃に、検証願います。 http://twitter.com/KenAkamatsu/status/8788822531776512