日本鋼管の索道とは? わかりやすく解説

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日本鋼管の索道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 05:29 UTC 版)

洞川電気索道」の記事における「日本鋼管の索道」の解説

かつて天川村中城観音峯山中腹には大峯鉱山呼ばれる鉱山があった。『大阪鉱務署管内鉱区一覧』では大正7年版(1918年)から記載があり磁鉄鉱などの鉱物資源が採れた。日本鋼管が、この鉱石運び出すために観音峯山から南葛古瀬(今の御所市古瀬吉野口駅付近)へと通ず延長23.8kmの専用索道通称大峯索道おおみねさくどう)を1917年大正6年)に開設し翌年7月から運転を開始した。この索道動力は、途中阿知賀大阪ガス100馬力発動機取り付け長瀬まで運転し長瀬50馬力変えて運転したという。 鉱石運搬1921年大正10年)まで続いたが、早々に専用索道から貨物用索道転換された。『架空鉄索台帳』によると1919年大正8年8月8日免許申請があり翌1920年大正9年1月24日認可されている。洞川駅(鉱山口)、虻峠駅(天川村洞川)、阿知賀駅(下市町)、吉野口駅の4駅があったが、臨時黒木辻(笠木東方)や深谷天川村川合)に駅を設けて貨物積み込みを行うこともあった。洞川電気索道競合したはずだが扱う荷物を洞電側と協議するなどして共存図られていたようである。 経由地以下の通り 観音峯山洞川口-笠木桂原長瀬広橋岩森阿知賀南葛古瀬吉野口駅付近) また貨物索道となってからは大阪荷箱株式会社(この会社弥山川奥地伐採し索道天川村沢谷搬出し、製板して荷箱材料製造していた)の索道接続した天川村発行天川村ガイドブック』などには、天川村沢谷から虻峠伸びる索道搬器の「吉ノ口行」の文字読み取れる古写真掲載されており、この索道撮影したのであることがわかる。 貨物用索道転用され延命した大峯索道ではあったが、1929年昭和4年)頃まで使われたものの翌年には休止昭和10年前後撤収された。 観音峯山南側ハイキング道脇に鉱山施設遺構があるが、そこから約50m西の地点に事務所跡・索道駅跡推定されるコンクリート基礎群が残っている。また旧笠木峠道の脇(北緯3416分11.0秒 東経135度50分31.1秒 / 北緯34.269722度 東経135.841972度 / 34.269722; 135.841972 (索道黒木辻駅跡))にコンクリート塊が残る平場があり黒木辻駅跡と推定されるが、洞川電気索道遺構である可能性もある。阿知賀駅跡近年再開発掘り返されており姿を留めていない吉野口駅跡は鉄道駅北西にある畑(北緯3425分23.0秒 東経135度44分59.9秒 / 北緯34.423056度 東経135.749972度 / 34.423056; 135.749972 (索道吉野口駅跡))に基礎一つ残っている。かつてはJR線から索道駅への引き込み線もあったという。 輸送収入実績年度貨物総量トン賃金(円)距離(哩)1923 552,800 6,600 8.7 1924 530,000 31,800 8.7 1925 797,000 7,970 8.7 1926 9,460 14,559 31,0 1927 1928 - - - 1929 - - - 1930 休業中 奈良統計書各年度版1927年版欠本国立国会図書館デジタルコレクション

※この「日本鋼管の索道」の解説は、「洞川電気索道」の解説の一部です。
「日本鋼管の索道」を含む「洞川電気索道」の記事については、「洞川電気索道」の概要を参照ください。

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