とう‐けい【統計】
統計
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統計(とうけい、英: statistic)は、社会の状態を数値によって精確に知りたいという要求に応えるため、実測したデータを元に計算した数値、あるいはそれを多数ひとまとめにしたものである。通常、関心の対象となる人々や事物の全数もしくはその一部について個別に情報を集め、計算をおこない、その結果を印刷物または機械可読な電子ファイルなどのかたちで公表する。この結果がじゅうぶんな信頼を得ている場合、それ自体で対象の状態を精確に反映したものとみなされる。たとえば、ある地域の人口統計の示す人口の数値が年々上昇しているということが、すなわちその地域において人口が本当に増加しているということだと解釈されるのである。
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統計(推計)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 14:54 UTC 版)
「ソビエト連邦における農業集団化」の記事における「統計(推計)」の解説
強制収容所での死亡は飢饉を直接の原因としたものでなく、同様に、集団化を原因とした犠牲と飢饉による犠牲も異なるが、それぞれを厳格に分けることには困難が伴い、また犠牲者数には諸説ある。1930年代の集団化、飢饉、大テロルの犠牲者の総数の推計については、時期、死因、範囲などの違いで数字は大きく異なり、集団化による犠牲の統計的把握は困難である。 イギリスの歴史学者ロバート・コンクエストによる1930年代のソ連の農業政策における犠牲者数の推計は以下の表1.2にある通りである。 表1.1930-37年の犠牲者数農民の死亡者1100万人 強制収容所での死亡者350万人 合計1450万人 表2.表1の内訳富農撲滅運動による死者数650万人 農業集団化によるカザフ人の死者数100万人 1932-33年の飢餓の死亡者数ウクライナ:500万人,北カフカース:100万人,その他の地域:100万人 合計1450万人 塩川伸明の1997年のまとめによれば、1930年代の集団化、飢饉、大テロルのスターリン体制の犠牲者の総数については、1980年代以降、論争があり、犠牲を大きく見積る見方では、1930年代の犠牲者総数は1600万-2200万人、うち集団化の犠牲500万、飢饉による死亡500万-750万、大粛清による死者500万-1000万人、戦後の犠牲も含めれば2500万人以上ともされた。(表3) これに対して、1926-1939年の犠牲者総数は480万-550万人、うち1932-34年飢饉で300万-400万人、1930年代大粛清の犠牲100万-200万人とする見解も公表された。1926年と1939年の人口調査比較によって、この間の不自然な人口消滅が約550万人とする説があるが、これには国外流出なども含まれる。(表4) 表3.1930年代のスターリン体制の犠牲者数(大)1930年代の犠牲者総数1600万-2200万人(戦後も含めれば2500万人) 農業集団化の犠牲500万 飢饉による死亡500万-750万 大粛清による死者500万-1000万人 表4.1930年代のスターリン体制の犠牲者数(小)1926-1939年の犠牲者480万-550万人(国外流出なども含む) 1932-34年の飢饉300万-400万人 大粛清の犠牲100万-200万人 ソ連崩壊以降の資料公開 ペレストロイカ・ソ連崩壊以降の原資料の公開で、1937年の人口について、これまでのソ連の公式発表で1億6400万人、一部の欧米研究者の推計の1億5600万人の中間の、1億6200万人であったことがわかり、1939年の人口も欧米の推計ほどではなかったことがわかった。これで再計算すると、1926-1939年の過剰死亡者総数は790万人、ウクライナの1932-34年飢饉の被害は200万-300万人(出生率低下をふくめた人口喪失では350万-400万人)、その他の地域の犠牲は400万-600万人とされる。 ただし、カザフスタンについては中国への流出と死亡が区別困難であり、また飢饉のなかで死んだため登録されなかった乳幼児が200万いたともされる。 過剰死亡の総数から飢饉をひき、集団化による犠牲50万-100万をひくと、粛清による犠牲は150-300万人となる。 刑事弾圧については、1930-1953年の間で裁かれたのは約406万人、うち銃殺刑は80万人という数字が公表された。 被拘禁者については、1939年で約132万人、コロニー(政治犯は少ない短期の刑)36万、監獄での未決囚35万、「特別居住区」に約94万(うち大半がクラークとして追放されたもの)で、総計296万人。なお、「特別居住区」は第二次世界大戦中から戦後にかけて急膨張した。 1980年代以降公開された原資料での犠牲者数1926-1939年の過剰死亡者790万人 ウクライナ飢饉(1932-34)200万-300万人(出生率低下をふくめた人口喪失では350万-400万人) その他の地域の飢饉400万-600万人 集団化による犠牲50万-100万 粛清による犠牲150-300万人。銃殺刑は80万人(1930-1953)
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統計
「統計」の例文・使い方・用例・文例
- 君が言っていることは統計とは違っている
- その数字は統計的にあり得ない
- 統計図表を用いてデータを表示する
- 私たちは統計学の授業で共変数について学んだ。
- この統計は社会人口統計学的な要因を用いると書き換えられる。
- 生物統計学はその現象を説明する助けとなりうる。
- その人口統計学者は将来の人口減少について警告した。
- 販売統計分析
- 芳しくない雇用統計に反応し、今朝の株式市場はどか下げした。
- ある労働統計によると、行為参加人員は年々減少している。
- 市場セグメンテーションでは、市場は通常、地理的変数、人口統計学的変数、心理的変数、行動変数によってグループ分けされる。
- この地域の人口統計から興味深い傾向を読み取ることができる。
- 日本の消費者物価指数(CPI)は毎月統計局より発表される。
- マーケティング調査会社から、お客さまに関する統計的なデータを提供してもらっている。
- 統計を入念に調べる
- 統計的にも臨床的にも有意だ。
- 統計によると男性は女性よりも犯罪を犯しやすいと聞いた。
- 私はその統計用データを取得する。
- 私は統計学を専攻しています。
- アクセス解析の統計を取ります。
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