ニッケイとは? わかりやすく解説

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にっ‐けい【日系】

読み方:にっけい

企業など日本資本経営されていること。また、日系人によって経営されていること。「—企業」「ホノルルの—紙」→外資系

日系人」の略。「ブラジルの—社会」「—アメリカ人


にっ‐けい【日計】

読み方:にっけい

その日分の計算また、1日総計


にっ‐けい〔ニク‐〕【肉刑】

読み方:にっけい

にくけい(肉刑)


にっ‐けい〔ニク‐〕【肉×桂】

読み方:にっけい

クスノキ科常緑高木長楕円形光沢がある。夏に淡黄色の花が咲き果実黒く熟す中国インドシナ原産で、日本には江戸時代中国から渡来暖地栽培される樹皮漢方桂皮桂枝ともいい薬用に、また香味料に使う。にっき。

クスノキ科クスノキ属のニッケイ・シナモン・カシアなどの総称特有の芳香がある。

肉桂の画像

にっ‐けい〔ニク‐〕【肉×髻】

読み方:にっけい

にくけい(肉髻)


肉桂

読み方:ニッケイ(nikkei), ニクツキ(nikutsuki), ニクケイ(nikukei)

クスノキ科常緑高木園芸植物薬用植物


ニッケイ

ニッケイ
科名 クスノキ科
別名: シンナモン
生薬名: ニッケイ(肉桂
漢字表記 肉桂
原産 中国南部
用途 暖地自生する常緑高木。根皮には、健胃整腸作用が、また風邪薬神経痛にも配合されます。お菓子にも利用され京都八橋は有名です。
学名: Cinnamomum sieboldii Meissn.
   

肉桂

読み方:ニッケイ(nikkei), ニクツキ(nikutsuki)

クスノキ科常緑高木園芸植物薬用植物

学名 Cinnamomum loureirii


ニッケイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/06 02:11 UTC 版)

ニッケイ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: クスノキ目 Laurales
: クスノキ科 Lauraceae
: ニッケイ属 Cinnamomum
: ニッケイ C. sieboldii
学名
Cinnamomum sieboldii Meisn.
シノニム

Cinnamomum okinawense Hatus.[1]
Cinnamomum loureirii auct. Jap. non Nees

ニッケイ(肉桂、Cinnamomum sieboldii)は、クスノキ科ニッケイ属の1種の常緑高木である。ニッキニッケとも呼ばれる。かつては、中国南部・台湾原産とされていたが、自生種の存在も確認されている。日本へは享保年間 (1716–1736) に中国から輸入され、盛んに栽培された[2]。内樹皮が香料として使用される近縁のセイロンニッケイ Cinnamomum verumシナモン)やシナニッケイ Cinnamomum cassia (カシア)とは異なり、樹皮には香りが弱いため利用価値はないものの、根皮には香りがあり、辛味が強いため香辛料として利用される[2]

日本に自生するニッケイ属樹木の学名には混乱がある[3][4]。かつては、ベトナム原産のCinnamomum loureiroi Nees英語版とされていたが、1980年代以降に琉球や日本に自生する種はCinnamomum sieboldii Meisn.とされるようになった。

原産

江戸時代中期に、中国から渡来した桂皮の有用性が国内で認識され、各地でニッケイの栽培が始まった。この栽培種は、東南アジア原産種Cinnamomum loureiroi Nees (1836)と同一とみなされていたが、沖縄本島北部・徳之島などに自生する野生種と同一であると判明したため、近年では日本固有種として扱われるようになっている[5]。これに伴い、学名をCinnamomum sieboldii Meisn. 又は Cinnamomum okinawaense Hatusima と表記する図鑑、書籍が増えている。

歴史

江戸時代

江戸時代には、海外産の桂皮と同様に、国産ニッケイが医薬品として使われており、和漢三才図会(寺島良安, 1712)、大和本草(貝原益軒, 1708)、一本堂薬選(香川修徳, 1731)、古方薬品考(内藤尚賢, 1841)、重修本草綱目啓蒙(小野蘭山, 1844)などに記載がある。例えば、古方薬品考には、

邦産の者は辛味唯根に有り。故に根皮の桂と称す。今土佐薩州に出づる者は色紫赤色、紀州の産は赤色、凡そ味辛く甘く渋からざる者は用ふべし。和州城州諸州の産は下品なり。(原漢文)

とあり、(樹皮ではなく)根皮が用いられたこと、当時の特産地が鹿児島・高知・和歌山であったことがわかる。 根皮の中でも、色、香り、味が部位によって異なるため、以下のように細かく分類して呼称された。

  • 松葉・・・直径1cm以下の根からとった根皮
  • 上縮(じょうちり)・・・直径1~2cmの根からとった根皮
  • 中縮(ちゅうちり)・・・直径2~4cmの根からとった根皮
  • 小巻・・・直径4~7cmの根からとった根皮
  • 荒巻・・・直径7cm以上の根からとった根皮
  • さぐり皮・・・地上1mまでの幹皮

ニッケイの商品名としては、土佐の縮々(ちりちり)や紀州の小巻等が良品として有名であった[6]

また、独特の辛味を利用して、下記のようなニッキを配合した食品(和菓子など)が各地で作られた。

  • ニッキ水
  • ニッキ飴
  • 八ツ橋
  • けせん団子 (ニッキの葉を小豆団子に巻いた鹿児島の和菓子)
  • ニッキ餅
  • 肉桂せんべい

明治~大正時代

和歌山県では、栽培最盛期の大正10年頃まで根皮10000貫、樹皮(桂辛)5000貫の生産があり、ドイツやアメリカにも生薬として輸出された。 一方、この頃、国産ニッケイの精油含量が中国産の桂皮に劣ると報告され[7][8][9]、医薬品原料としての関心が薄まり始めた。

昭和以降

医薬品原料としての需要は徐々になくなり、和歌山県の生産量は、昭和22年には100貫まで減じた[6]。 日本薬局方においては、第六改正(昭和26年発行)までは「日本ケイ皮」として収載されていたが、流通実績がないために次の改正から外され、現代においては、医薬品として使用されることはない。 また、食品原料としての流通も現在ではほとんどなくなり、上述した和菓子の製造においては、代替としてシナモンを用いているものが多い。

品質

ニッケイの風味は、香りの良い精油によるものであり、その品質は、精油含量や精油中のシンナムアルデヒド含量で評価されることが多い。海外産のセイロンニッケイやシナニッケイと比較して、ニッケイの精油含量は低いとされがち[10]であるが、下表のように含量の多いニッケイ検体も報告されており[6][11]、ニッケイの品質がほかのニッケイ属種より劣っているとは一概に言えない。

国産ニッケイの品質
検体 精油含量 精油中シンナムアルデヒド含量 文献
和歌山県産、根皮、14年生 4.2% 54.4% [6]
鹿児島県産、根皮、50年生 1.9% 67.1% [11]

根皮の精油には、シンナムアルデヒドのほか、クマリン、カンファ―などが含まれる[10]。枝葉の精油には、リナロール、シンナムアルデヒド、ゲラニアール、1,8-シネオールなどが含まれる [12]。シナモンと同様に、クマリンの過剰摂取は、肝障害のリスクを有する。

栽培

海外産のセイロンニッケイは樹皮を剥いで加工するのに対し、ニッケイは根を掘り起こすのに大きな労力を要するため、生産コストの削減が大きな課題である。また、苗を植えてから収穫できるまでに最低15年かかることから、長期的計画に基づく栽培が必要な作物である[13]

出典

  1. ^ ニッケイ - 広島大学デジタル自然史博物館 植物
  2. ^ a b 磯田進・鳥居塚和生. “シナニッケイ”. 日本薬学会. 2018年1月22日閲覧。
  3. ^ 高橋俊一. “ニッケイ”. 小石川植物園の樹木- 植物名の由来 -. 2018年1月22日閲覧。
  4. ^ E. A. Weiss (2002). Spice Crops. CABI. pp. 55. ISBN 978-0851996059 
  5. ^ 加藤、海老原「日本の固有植物」 (国立科学博物館叢書) (2011)
  6. ^ a b c d 渡邊、後藤 "日本産肉桂の研究(第1報):和歌山産肉桂に就て~" 生薬, 2, 6-11 (1948)
  7. ^ 下山、平野 "桂皮実験説" 薬誌, 95-2, 97-155 (明23)
  8. ^ 下山 "日本産桂皮に含有する揮発油に就て" 東大紀要 (明25)
  9. ^ 慶松 "紀州産桂樹の揮発油に就て" 薬誌, 26-105 (明39)
  10. ^ a b 藤田 "各地産植物精油に関する研究(第47報) : 日本産ニッケイの精油成分" 薬学雜誌, 106, 17-21 (1986)
  11. ^ a b 渡辺、後藤 "日本産肉桂の研究(第2報): 和歌山産並に鹿児島産肉桂に就て" 生薬学雑誌, 6, 35-37 (1953)
  12. ^ Yabuuchi et al. (2023). “Virtual screening of antimicrobial plant extracts by machine-learning classification of chemical compounds in semantic space” (英語). PLOS ONE 18: e0285716. doi:10.1371/journal.pone.0285716. https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0285716. 
  13. ^ 日本特殊農産物協会「薬用植物(生薬)需給の現状と将来展望」(1999)

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