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2008
01.19

映画をいくつか

Category: お出かけ
年末ー年始と映画を2本。ライブをひとつ観た。
ここんとこ映画館や舞台から足が遠のいていたので新鮮でござりましたよ。

映画は
サム・ガバルスキ監督、マリアンヌ・フェイスフル主演の「やわらかい手」
今年になって
キム・ヨンファ監督、キム・アジュン主演の「カンナさん大成功です!」


どっちがおもしろかったかってーと「やわかい手」。
華やかさはないけどじんわり来る。
孫の手術費用を捻出するためにやむなく風俗で働くことになる主人公。
おばあちゃんに出来る風俗といえば…手。
格別の手を持った彼女は業界でNO.1のスターになる。
祖母としての決意からひとりの女としての自立までを淡々と描いていて実にイイ。
時に笑わせてくれる感覚もアメリカ的「わはは!」ではなく「クスクス…」
この辺がヨーロッパ的なのかな?
ヒッチコックも「クスクス…」だ。
反射的な笑いでなくどこか皮肉っぽい。悲哀もある。
最近使われない言葉、ペーソスに近い気もするね。
上映は終ってしまったと思うけどDVDが出たら是非観て欲しい一本です。

「カンナさん…」は日本のマンガ原作を韓国で映画化したもので、日本でもこの映画を原作としてドラマ化されるらしい。
こちらはカラッとした青春もの…というわけでなく日本人にはない情熱、というか情念のようなものを感じたなぁ。
こここまで熱い女の子が実際いたらちょっと退くかも(笑)
キム・アジュンはかなーり可愛くて、特に鼻の穴がカワイイのだが、表情や動きが活発で感じイイね。人気出そう。
映画は所々冗長なところが気になったけど飽きずに楽しめました。
こちらは気軽に観て楽しめる一本かな。デートには良いかもよ。
有楽町シネカノンで2月1日まで。
新宿バルト9でもやってます。こちらはいつまでかは不明なり。

ライブはプリという韓国のバンド。
伝統的な楽器を用いてロックテイストから民族音楽まで幅広いステージだった。
ゲストに津軽三味線の上妻宏光さんが出演。生の三味線も初めてだったのでテンション上がったわー。
それにしても彼らの曲。4拍子がほとんどない。
3拍子、5拍子。一番多いのが5拍子で、日本のポップスではまずあり得ない拍子である。これが自然にすんなりノリノリで演奏されていて気持ち良いのだ。
上妻さんが入った途端4拍子で急にタテノリになったのがおもしろかった。

ライブ後、打上げにお邪魔してリーダーの方とお話し出来たのでこの点を質問してみた。
韓国の伝統音楽では良くある拍子で、5拍子というよりは「長+短」の1組み合わせが1小節になるのだそうだ。
それを西洋音楽にあてはめると「3+2」で5拍子になる。と。
ちなみに日本にも5拍子はあったんだけどね。7拍子とか。
5、7は日本の言葉でも気持ちの良い数字だからね。七五調っていうでしょ。
日本のポップスやロックで伝統音楽を取り入れてるのってあるんだろうか?
プリを聴いて、堂々と「自分たちの音楽」をやりきってる清々しさを感じましたよ。
それにしても上妻さんの素顔がボケキャラですごい親近感だった(笑)

てなわけで伊福部さんの言葉を思い出した。(例によってうろ覚え)
「真に国際的であろうとすれば民俗的であることを意識せざるを得ない」
世界に通用するということは、どの国にでも分かりそうな平均的なものでなく、日本人なら日本人にしか作れないものでなければならない。ということかな。

これは最早むずかしい注文だな~。



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