いやはや、ここにもアベノミクスの弊害が露わになった
ようですね。
金融政策としてのアベノミクスの唯一の成果は、それだけ
では景気向上にはなんの役にも立たないことを証明した
ということ。
ところが、こちらは滅茶苦茶です。
規制緩和は本来市場をオープンにすること既得権益を
有する一部の企業を抑え、消費者の利益を守ること。
ところが、安倍元首相は国民の安全を守ることを辞め、
その代わりに楽になる企業から利益を得ようというの
ですから話になりませんね。
小林製薬「紅麹」もアベノミクスの〝遺産〟か 規制緩和に議論波及 摂取した人からの健康被害の報告が相次いでいる
小林製薬の紅こうじのサプリメントは、国に届け出た
うえで「コレステロールを下げる」と表示していた。
こうした健康食品は機能性表示食品と呼ばれる。
安倍晋三元首相の成長戦略「アベノミクス」の一つ
としてできた制度で、スタート時から安全性が担保
されるのか懸念されていた。
「トクホ(特定保健用食品)の認定を受けなければ
効果を商品に記載できないのでは金も時間もかかり、
中小企業などのチャンスが閉ざされる」。2013年6月、
安倍首相(当時)が規制緩和を表明した。その2年後
の15年4月、機能性表示食品がスタートした。
トクホは、国が有効性や安全性を審査する。これに
対し機能性表示食品は、「保健機能食品」との位置
づけはトクホと同じだが、事業者は国のガイドラインに
沿って届け出れば、審査はない。事業者の責任で、
効果や効能などを表示できる
ー中略ー
効果についての表示は断定調のものもある。トクホ
では国が精査するのに対し、「機能性表示食品は
事業者の責任に委ねられているので、『血圧を下げ
ます』などと効果や効能をはっきりと表現しやすい。
言った者勝ち」(高橋さん)という側面がある。
安全性に対する規制も緩い。トクホと違って、届け
出にあたって、製品を用いたヒトへの臨床試験は
必須ではなく、含有成分に関する既存の研究を
まとめた文献調査でも可能だ。
ー中略ー
小林製薬のサプリメント「紅麹(こうじ)コレステヘルプ」
で、20年6月に機能性表示食品の届け出(3月26日に
撤回)をした際に国に提出された資料には、多くの人
が食べてきた「食経験」や安全性試験の評価の記載が
ある。
だが、消費生活コンサルタントの森田満樹さんは
「18年以降の同一成分の製品販売実績で評価して
いた。明らかに期間が短い」と指摘する。米国の同様
の制度では、多くの人が食べてきた期間として25年を
求めているからだ。