判定に抗議するのにお金がいる!

20240807astr.png パリ・オリンピック2024のアーティスティック・スイミングのテクニカルルーティンで、日本チームが演技後に抗議をしたのが受け入れられて、得点が高くなり、この時点での順位も6位から3位へあがった。

それだけならなるほどで済むのかもしれないが、この抗議をするためには500スイスフラン(約86,000円)を支払ったという。
ネットでも「金とるなよ」という声が散見される。

この抗議料だが、抗議が受け入れられたら返金されるというから、金儲けがしたいわけではなくて、無茶な抗議をさせないために設けられている制度らしい。
とはいってもこの程度の金額では大した抑止力にはなりそうに思わない。実際、日本だけでなく米国も抗議して、やはり認められているようだ。

それにしてもアーティスティック・スイミングなどの採点競技では、素人眼では優劣の判断はなかなかつきにくいと思う。
フィギュア・スケートではジャンプやスピンなど要素演技には、何をしたら何点とか細かく決まっているし、体操も各技について難度が決められている。アーティスティック・スイミングではどうなんだろう。あくまで素人眼では、技のバリエーションはかなり多いように思うし、要素というように分節がうまくできるのかよくわからない。

アーバンスポーツと呼ばれるスケートボードやBMX、ブレイキンなどはいずれも採点競技である。これも素人には、凄いということしかわからず、優劣はとても判定できない。(コケたら別だけど)

そういえば水泳の飛び込み競技では、姿態も要素だという話を聞いたことがある(本当かどうか知らない)。胴長短足だと減点なのだろうか?

アーティスティック・スイミングはルール変更があって、事前に演技プログラムを審判団に示し、それと異なる演技は得点にならないという話も聞いたが、これだと何かのアクシデントがあったらもう回収しようがなくなるのではないかと心配である。おそらくこれから競技会を重ねる中でルールが精緻化されていくのだろう。
そう考えるなら、抗議をたくさん受けるほうが適正な評価方法をつくるうえで有益かもしれない。

逆に、抗議が通ったら審判団に罰金を科すとかしたらどうだろう。審判への信頼度が上がるように思うけれど。

ところで再判定をするには、演技がビデオ録画されていることが前提だと思う。
今、いろんな競技で、チャレンジとかリクエストと言われる判定への疑義制度ができている。何の競技が最初だったか知らないけれど、テニスあたりが早かったように思う。そしてバレーボールや野球でも採用されている。

またVAR(Video Assistant Referee)という制度を導入している競技もある。サッカー、ラグビーがそうである。こちらは競技者からの抗議ではなく、レフェリーの判定を補助する審判員で、レフェリーがビデオ判定を要求したり、レフェリーが見落とした可能性がある場合にVARから進言することもあるようだ。

ちなみにサッカーの決勝トーナメントの日本vsスペイン戦では、日本のゴールがVARによるオフサイド判定でノーゴールになったけれど、映像ではスペイン選手を背後に抑えて、後ろを向いている日本のプレーヤーの脚が数mmぐらいオフサイドラインを出ているということだったが、オフサイドというルールの趣旨には合わないという意見もあるようだ。

ルールはできてしまえばその目的を離れてルールが絶対のものとなる。だから脱法行為というものも起こるようになる。
「悪法も法なり」と慫慂として受け入れるしかないのかな。

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