だってね、この特集の執筆陣みてもなかなかのもんでしょう。高階氏に柳氏ですもん。新進気鋭の研究者といった頃でしょうか?
読んでいて楽しいうえに、非常に勉強になります。そして何よりも研究対象となるものに、熱烈なる愛情を注いでいるその姿勢が素晴らしいです。
今から40年も前の雑誌の特集ですが、ちょっと侮れません。通り一遍な解説ではなく、対象を深く掘り下げて行こうという強い意思が感じられ、ゴシック建築好きなら目を通しておくべきだと思います。かなり古いのでなかなか入手するのは難しいかもしれませんが、それだけの価値があると思います。
(本にしてくれれば、絶対に即買いです!)
個人的には、光というものに対する捉え方やゴシック建築が志向するモノについてなど、本当に勉強になります。勿論、他の本で読んだことにも重複しますが、この記事は十分に面白いし、一読の価値有り。あと10年したら著作権切れるから、ネットで紹介したいぐらいです、ホント。
どっかで見つけたら、速攻で買いましょうね。大きな図書館で探してみて下さい。楽しいですよ~(ニコニコ)。
ただ、ショックだったこともありました。以前、読んで挫折した本が文中に出てきたのでした。アーウィン パノフスキーの「ゴシック建築とスコラ学」。う~ん、以前読んだ時は自分の無知故に挫折したが、もう一度チャレンジすべきか??? 大いに悩むなあ~。
【特集の内容:記事のタイトル】関連ブログ
高階秀爾「ゴシック空間の象徴性」
柳宗玄「ゴシックのガラス絵」
堀内清治「ゴシック建築の成立」
ゴシックと現代/吉川逸治
森洋「シュジェール ゴシック建築の誕生」
「アミヤン大聖堂」柳宗玄 座右寶刊行会
「ゴシック建築とスコラ学」アーウィン パノフスキー 筑摩書房
「カテドラルを建てた人びと」ジャン・ジェンペル 鹿島出版会
「大伽藍」ユイスマン 桃源社
「シャルトル大聖堂」馬杉 宗夫 八坂書房
シャルトル大聖堂 ~パリ(7月5日)~
「フランス ゴシックを仰ぐ旅」都築響一、木俣元一著 新潮社
「ゴシックとは何か」酒井健 著 講談社現代新書
「ステンドグラスの絵解き」志田政人 日貿出版社
「ステンドグラスによる聖書物語」志田 政人 朝日新聞社
「大聖堂のコスモロジー」馬杉宗夫 講談社
「図説 西洋建築の歴史」佐藤 達生 河出書房新社
「図説 ロマネスクの教会堂」河出書房新社
「ヨーロッパのキリスト教美術―12世紀から18世紀まで(上)」エミール・マール 岩波書店