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暴れてはなれようとしたこめかみに熱い声が響いた。「アスラン?」 間近に迫ったアスランの秀麗な顔、その紫の双眸に見たこともないほどのひかりが宿っている。それを見て怯みながらも僕の唇はひらかれた。「……許しなんて請わずに殺せばいいじゃないか。さっきの瞬間に手をださなければ僕はきっと死んでた。わざわざおまえが手を汚すこともなかった」 震え声で言い返す。「嘘おっしゃい。あれで致命傷は負いませんでしたよ」...全文を読む
「カシャ様」「離れてどこへ行くというんだ。僕が枷を嵌められてない虜囚だと言ったのはおまえのほうだろう」 アスランは僕をじっと見つめたまま黙っている。初めて会ったときにそう言われた。もう四年ほど前になる。彼はそれに対する返答をどう言葉にしようか迷っているような顔つきで僕をみた。「なにか、あったんだな。そうなんだろ?」 命が狙われるのはいつものことだ。 宮殿のなかにさえいれば安全なのはわかっている...全文を読む
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