モノクローム文芸館

枕ですえぇ枕ですと言い切ればベンチも悪意も枕に変わる...

夏色の風に噂を聞きたくて梅雨じめじめと湿らせて雨期...

ほわほわと白い吐息を吐き出して夏へと駆ける飛行機雲よ...

深刻な水不足だと俯いた過不足だらけの空、風、晴れ間...

憎しみの悲しいナイフで突き刺して喜んでいるお前も笑っていられるように...

星くずの綺麗に見えない夜だから言い訳のようにつぶやく言葉...

かなしみや悲しからずやヒャダインの音楽のような横顔のこと...

ぐるぐるのねじりはちまきさながらのあなたとあたしの螺旋描けば...

フルートの少し渇いたフルートの音色のようなフルートの音...

ふわふわと酒に揺られて酔わされて言葉巧みに浮かれる奇跡...

忘れなと忘れてのあいだ駆け巡る枝葉に揺れた吹き付ける風...